Two Man Cell

刕 朧㞳

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1巻

第5話 過去 2

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「、、、イツキ!?」
カクシは店に入ってきたイツキに驚いた。

「あ、確か君は、、、」 

「そう!俺だよ!カクシだよ!」
カクシはイツキが思い出しのかと思い、大声を出した。

「あら、ほんとにイツキくんじゃん」
アイミィもイツキの顔を見るやいなや
そう言った。

「、、、君は俺ことを昔から知ってるようだけど、
俺は君のこと覚えてないんだ、、、ごめん」

「あぁ、、、そうか~
まぁ、もうそれはいいよ、、
ところでなんでBARに?
掛札CLOSEだっただろ?」

「あぁいや、ここが情報依頼屋って聞いてね
ちょっと来てみたんだよ」

イツキはここが普通のBARではなく
情報依頼屋と知っているようだ。

「!?!?」

2人は驚いて息が詰まった。

「お前、、、なんでそれ知ってんだ?」
カクシは驚いてイツキに問いただした。

「一応裏の世界で仕事をしている人間だからだよ。この情報を見て欲しくてね」
とそう言って1つの紙をアイミィに見せた。

「これって、、、
ガヴァメントの情報じゃない。
どうしてこれを?」

「まぁ、まだ君たちのことは知らないから信用出来ないけど、その反応ならこの情報を見せてもいいみたいだね。
一応ガヴァメントのことで気になることがあって調べたんだよ」
イツキもカクシと同じようにガヴァメントの情報を集めてるようだ。


「ガヴァメントは表向きは地域の活性化だったり市民に対してちゃんと考えてますよみたいないいヤツらの集まりだ。
政府の上に立っているのも納得出来る。
でも、、、裏では違ってるんだ」

「だよな、、、」
カクシはそう言って頬杖をついた。

「ガヴァメントは平気で裏のヤツらと繋がっている。ヤクザや殺し屋などその他もろもろ、、、
影での暴力行為は日常茶飯事らしい」
イツキは淡々とガヴァメントのホントのことを話した。

「しかもガヴァメントが設立されたのは
エレメントが発見されてからなんだ」 

「そうなの!?」
アイミィはそれを聞いてとても驚いた。

「だからエレメントとガヴァメント、、、
このふたつはなにかあるのかと思ってね
だからこの情報を持ってきたんだ」

「じゃあ、この情報を買うから依頼遂行ってことでいいのね?」

「そゆことだね」

「報酬は、、、どうする?」

「報酬はとりあえずそっちで決めてくれていいよ」

「、、、わかったわ」

「じゃ、俺はこれで」
そう言ってイツキは立ち去ろうとすると

「おい待て。忘れ物だぞ」
そう言ってカクシはイツキにブレスレットを渡した。

「あぁ、これは確かに俺のだ。
ありがとう。」
そしてイツキはBARを後にした。

「行かなくていいの?」
アイミィがカクシにそういうと
カクシは「行かない」とうなづいた。


「強情なやつ~」
アイミィはカクシに呆れた様子でボトルを吹いた。


「なぁ」

「ん?どうしたの?」

「あいつ、、、裏社会の人間なんだってな
殺し屋か盗賊なのかな?」
カクシはイツキのことが気になっているようだ。

「さぁ~それは分からないけど
同業者なことには変わりないから、敵対してるかもね~」

「まぁ、それならそれでいいんだけど
俺の調べた例の情報がどんどん辻褄があってくんだよな~」



~1週間後~

「今日の依頼はなにかあるの~?」
アイミィがソファで寝転びながらカクシに質問した。

「今日はガヴァメントのヤツらがいる
キャピトルって所に行くよ」

「おぉ、もう本拠地に行くのね
でもなんか準備とかしてるの?」

「別にそんなのいらないだろ。
キャピトルって言っても市役所みたいなところなんだから」

キャピトルとはガヴァメント達が仕事をしている場所である。
国会議事堂や国立選挙会場などが集結した、
主に東京のシンボル的な存在である。

「まぁ、怪しい動作をしなければいいけど、、、
あんた大丈夫??」

「バカにするなよ~
これでも一般人代表です~」

「何それ意味わかんない」

「わかれよ~。あ、ところでマスターは?
研究室か?」
カクシがアイミィにそう聞くと、

「ううん、珍しく外に出て行ったわ。
なんか研究の発表会があるらしい」

「ふ~ん、なるほどな
まぁ、マスターには好きなことをさせてたらいいさ。あいつの研究や実験は人一倍ずば抜けてるからな。そういうのはアイミィがよく知ってるんじゃないのか?」
カクシは感心そうにそう言うと、

「そうね~長い付き合いだもんね、、、
あとは戦いの方も強いって噂も聞いたし、、、
私はまだ見たことないけど~」

「あぁ、確かにあいつはつえーよ。
俺の戦闘スタイルはあいつから教えてもらったに過ぎないからな」

「え!?そうだったんだ~!
意外じゃん!」

「まぁ、今戦えるかわかんないけどな」
そう言ってカクシはふっと笑った。

「そうね」
それにつられてアイミィもクスッと笑った。

「じゃ、とりあえず行ってくるわ」

「気をつけてね~!とりあえず情報待ってるから~」

「あぁ~」
そしてカクシはBARを後にした。

「私よりもあんたの方がマスターのことよっぽど知ってるじゃない」
アイミィはそういうと笑顔で扉の方を向いた。






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