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第三章 進路とダンジョン攻略
43話目 進路
しおりを挟む再開した高校だが、期末テストの結果はさんざんだった。
実力テストは言わずもがな。
再開した高校では久しぶりにクラスメイトに会った。
皆の関心を集めたのはダンジョンみたいで、テレビで中継されていたお姉ちゃんについて沢山の人に質問攻めにあった。
「ごめんね、私もあんまり聞いてないんだ」
あはは、と笑いつつそう言ってごまかした。
集まったついで、騒ぎに乗じて逆に質問してみたら、クラスメイトの知り合いにも職持ちは居なかった。
私みたく黙っているのか、本当に知らないのか分からないけど。
それから朝のMP消費を控えめにして学校の生徒や通学中に鑑定をする。
クラスメイトどころか生徒で職持ちは居なかった。
「優奈は進学どうするの?」
返却されたテスト用紙を見ていたらあーちゃんにそう問われた。
慌ててテストを机の中に仕舞う。
「あーちゃんはどうするの? 大学に進学?」
「私はそのつもり、鈴は専門学校って言ってたよ」
「そうなんだ」
二人はすでに行きたいところがあるらしい。
私は将来何になりたいのか……。
姉みたいにダンジョンに潜りたいし錬金術も気になる。
でも現実的には高校卒業しても2年はダンジョンに入れない。
その2年どうするか……けっこう長いよね。
ぶらぶら過ごすのも悪くないけど……お姉ちゃんみたいにダンジョン攻略室で採用されるかもわからない。
もしかしたら私以外にも錬金術師が現れて、私が応募できる頃にはいらない子扱いされるかもしれない。
それに情勢はいつ変わるか分からない。
そう思うと2年間何もせずにいるのは辛い。
専門学校? 何の? 短大? どこの? 大学? 就職? するにしても何が良い?
……どうしようかな。
……逆を考えるんだ。
私は何が出来る? 何がしたい?
出来ることは……私は錬金術が出来る。
薬だって作れちゃう。
それでしたいことは何か?
薬……どうやって回復してるのか気になる。
例えば、怪我の治りが早まる秘訣とか。
それから骨折が早く治る方法や……部分欠損が治る秘密も。
ならばそれの成分とか……中身を研究が出来る場所に進学すればいいのか?
それとも将来的に研究できる場所に就職できるとか。
私だったら素材を作り出せちゃうわけだし?
なんならその研究をもとにどや顔で攻略室に殴り込み掛けれるかもしれない?
「私理系に進みたい」
良い考えじゃないかな? 安易にそう考えて頷く。
「え? 優奈が理系?」
「え?」
私がそう口に出すとあーちゃんにビックリされた。
「……えっと……勉強で分からないところあったら相談に乗るね」
「え? え?」
「優奈!! 頑張れ!!」
なんだかよく分からないがあーちゃんに凄く応援された。
返却されたテスト用紙を見て意味を理解した。
「優奈が進学?」
「理系に進みたい!! 色々研究するんだー」
「……本気?」
「糸こんにゃく大盛の刑」
「お代官様それだけはごかんべんくだせえ!!」
揃いも揃って無謀だと思われたらしい。
母からも「……夢は見るだけでは叶わないのよ」 と言われてしまった。
頑張るもん!! 頑張って合格するもん!!
奮起しまず近場の大学から調べていった。
「偏差値……偏差値……え? お姉ちゃんって頭良かったの?」
姉の大学を発見し意外と頭が良いことが発覚。
「……なら私も頑張れば行けるはず!!」
謎のやる気につながった。
「というか偏差値って何?」
頭の中に疑問が浮かんだ。
横道にそれに逸れて平均点と個人の得点から偏差値を導き出した。
「あれ? 私の偏差値……低くない?」
皆が暖かい眼差しを向けるわけである。
内心冷や汗が出る。
「選ぶどころか……選べるところが少ないよー!!」
この日進学に関する現実を知るのだった。
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