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もふもふ誘拐罪!!
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灰色……違う。綺麗なシルバーアッシュの毛並みだ。
私は妹のルチアにバルコニーから突き落とされたはず……なのに、目の前には美しい狼が燃える様な緋色の眼で私を見下ろしている。
「聖獣さま……?」
手入れされた美しい樹々……穏やかな風が吹く緑広がる芝生の上。そこに倒れている私のぼやける目の前には、私の顔をそっと舐める大きな狼がいた。
♢
聖女の家系と言われていたブランディア伯爵家は、私が生まれる前から殿下の婚約者候補の一つだった。そして、私が聖女としての能力を見出されて、幼い頃に婚約が決まった。
婚約者は、ルティナス国の第一殿下ヴォルフラム・ルティナス。
彼は、冷たい銀髪に緋色の瞳、そのうえ整った顔立ちだった。背も高く容姿は完璧。それなのに、にこりとする笑顔はなく、幼い頃から幾度となく交わした婚約者としてのお茶会ですら笑わない王子だった。
そんな彼と、上手くいってないことはわかっていた。
冷たいヴォルフラム殿下と距離が縮まることもなく成長し、私が19歳。ヴォルフラム殿下は22歳になっていた。
婚約者でありながら、段々と疎遠になっていたヴォルフラム殿下と久しぶりにお茶会で会えば、聖女としての力を見いだせなかった私に、彼は落胆の顔を見せた。
それもそうだろう。彼は、最近私の妹のルチアと何度も二人で会っていた。
その頃には、私は妃教育という名目で、ブランディア伯爵邸ではなく、城で住んでいた。それなのに、私がいないブランディア伯爵邸に、ヴォルフラム殿下がルチアに会いに来ていたこともあると、あとで知った。
婚約者である私に会いに来たのではないのだ。
そして、ヴォルフラム殿下は妹のルチアと付き合い始めたと、家族から聞いた。
両親は、聖女の能力が不安定になった私が、婚約破棄されることを恐れていた。でも、次がルチアなら何の問題もなくて、安堵を見せ始めていた。
可愛らしく笑うルチアは両親から愛されている。柔らかいクリーム色の髪に、キャラメルを思い浮かばせる可愛らしい瞳。冷たい金髪に緑の瞳の私とは違った。
聖女であり殿下の妃になることを期待していた両親は、私の長年の努力苦労を労うことはなかった。
そして、ルチアが聖女の能力の一つである癒しの魔法を使えた始めたことで、周りの評価は目に見えるほど変わってしまった。
__そんなある日。
いつものように、お城での妃教育をしていた。聖女の力が不安定になり、妃教育の終わりだと、今日こそは告げられるのかと思っていたが……妃教育にうんざりしていた私。少しだけバルコニーで休んでいた。
その時に、突然声をかけられた。
「殿下は、私と付き合うの。お姉様は、邪魔しないでね」
振り向く暇もなく背中を押されて、ルチアに突き落とされたのだった。城に、妹のルチアも来ていたことなど、知らなかった。
そして、今。私は芝生の上に、仰向けで倒れていた。
「私……どうして生きているの……」
ぺろぺろと頬を舐めてくる感触に、くすぐったいと思いながら目が覚めた。
起き上がった身体で上を見上げれば、背伸びしても届かないほど上にあるバルコニー。あんな何階もあるところから落ちて掠り傷なんてありえない。
「あなたが助けてくれたの……?」
膝の上には、銀色に近い灰色の狼の子供がいる。その毛並みをそっと撫でた。
「シルバーアッシュに見えたんだけど……もっと大きかった気もするし……」
おかしいなぁと思うけど、意識が途切れそうな時だったから、見間違えても仕方ない。
「でも、良い毛並みね。売ったらけっこうなお金になりそう……」
狼の子供は言葉がわかるのか、必死でブンブンと首を振った。
「別に丸裸にしないわよ。でも、お金に困ったら少しわけてね」
狼の子供は嫌そうな表情になりながらも、私が抱き上げて立ち上がると、すっぽりと腕の中にいた。
すぐに逃げないと……婚約者を入れ替えるのに、私が邪魔なのね。だったら、家にも帰れない。家に帰れば私を殺そうとしたルチアがいるのだ。見つかる前に、この街を出なくては……。
「あなたも、一緒に行く? 助けてくれたんじゃないの?」
狼の子供は、首をこてんと傾げた。
良く分からないまま痛い身体で歩き出そうと、一歩踏み出した瞬間__。
「フェンリル!」
ガサガサと、庭の植物をかき分ける音と同時に、突然の大きな声がした。振り向けば、現れたヴォルフラム殿下に、足が止まってしまった。
「……セリア」
「ヴォルフラム殿下……どうして……」
目を細めて私を見る殿下は冷たいままで……いや、凝視しすぎです。思わず狼の子供を抱いたままで引け腰になった。そんな私に、彼がじりじりと近づいてくる。
「その狼は……」
「これですか……毛並みを少し分けてもらおうと……別に婚約破棄しても、慰謝料なんか請求しませんから……」
「まさか……売る気か?」
「婚約破棄ですから、私はこのまま家を出ます。ですから……」
冷ややかな顔から汗が一滴落ちたヴォルフラム殿下に、ツンとして言った。
どうせ、ルチアが私を殺そうとしたなんて信じない。彼は、産まれた時からの決められた婚約者の私ではなく自分の意志でルチアを選んだのだから。
「も……」
「も……?」
「もふもふ誘拐罪だ!! ひっ捕らえろ!!」
「ええっーー!? 何ですか!?」
ヴォルフラム殿下が叫ぶと、いつもそばに控えている側近のブレッドが庭の整備された植物から飛び出してくる。
その様子は私を捕らえる気満々だった。そして、ブレッドを筆頭にヴォルフラム殿下の数人の近衛騎士たちに囲まれた。
「我が国の聖獣フェンリルを誘拐など言語道断だ!!」
「せ、聖獣!? ちょっ……やだっ……!!」
「抵抗するならば、少し眠ってろ!!」
「待ってっ、殿っ下……」
言葉数の少ない殿下が手を突き出してくる。咄嗟に防御魔法を展開させようとした。それなのに、防御魔法のシールドが一瞬で消えた。
「こんな時にっ……!」
そして、ヴォルフラム殿下が私に眠りの魔法をかけた。突然の出来事に私は抵抗する暇もなくそのまま眠ってしまった。
私は妹のルチアにバルコニーから突き落とされたはず……なのに、目の前には美しい狼が燃える様な緋色の眼で私を見下ろしている。
「聖獣さま……?」
手入れされた美しい樹々……穏やかな風が吹く緑広がる芝生の上。そこに倒れている私のぼやける目の前には、私の顔をそっと舐める大きな狼がいた。
♢
聖女の家系と言われていたブランディア伯爵家は、私が生まれる前から殿下の婚約者候補の一つだった。そして、私が聖女としての能力を見出されて、幼い頃に婚約が決まった。
婚約者は、ルティナス国の第一殿下ヴォルフラム・ルティナス。
彼は、冷たい銀髪に緋色の瞳、そのうえ整った顔立ちだった。背も高く容姿は完璧。それなのに、にこりとする笑顔はなく、幼い頃から幾度となく交わした婚約者としてのお茶会ですら笑わない王子だった。
そんな彼と、上手くいってないことはわかっていた。
冷たいヴォルフラム殿下と距離が縮まることもなく成長し、私が19歳。ヴォルフラム殿下は22歳になっていた。
婚約者でありながら、段々と疎遠になっていたヴォルフラム殿下と久しぶりにお茶会で会えば、聖女としての力を見いだせなかった私に、彼は落胆の顔を見せた。
それもそうだろう。彼は、最近私の妹のルチアと何度も二人で会っていた。
その頃には、私は妃教育という名目で、ブランディア伯爵邸ではなく、城で住んでいた。それなのに、私がいないブランディア伯爵邸に、ヴォルフラム殿下がルチアに会いに来ていたこともあると、あとで知った。
婚約者である私に会いに来たのではないのだ。
そして、ヴォルフラム殿下は妹のルチアと付き合い始めたと、家族から聞いた。
両親は、聖女の能力が不安定になった私が、婚約破棄されることを恐れていた。でも、次がルチアなら何の問題もなくて、安堵を見せ始めていた。
可愛らしく笑うルチアは両親から愛されている。柔らかいクリーム色の髪に、キャラメルを思い浮かばせる可愛らしい瞳。冷たい金髪に緑の瞳の私とは違った。
聖女であり殿下の妃になることを期待していた両親は、私の長年の努力苦労を労うことはなかった。
そして、ルチアが聖女の能力の一つである癒しの魔法を使えた始めたことで、周りの評価は目に見えるほど変わってしまった。
__そんなある日。
いつものように、お城での妃教育をしていた。聖女の力が不安定になり、妃教育の終わりだと、今日こそは告げられるのかと思っていたが……妃教育にうんざりしていた私。少しだけバルコニーで休んでいた。
その時に、突然声をかけられた。
「殿下は、私と付き合うの。お姉様は、邪魔しないでね」
振り向く暇もなく背中を押されて、ルチアに突き落とされたのだった。城に、妹のルチアも来ていたことなど、知らなかった。
そして、今。私は芝生の上に、仰向けで倒れていた。
「私……どうして生きているの……」
ぺろぺろと頬を舐めてくる感触に、くすぐったいと思いながら目が覚めた。
起き上がった身体で上を見上げれば、背伸びしても届かないほど上にあるバルコニー。あんな何階もあるところから落ちて掠り傷なんてありえない。
「あなたが助けてくれたの……?」
膝の上には、銀色に近い灰色の狼の子供がいる。その毛並みをそっと撫でた。
「シルバーアッシュに見えたんだけど……もっと大きかった気もするし……」
おかしいなぁと思うけど、意識が途切れそうな時だったから、見間違えても仕方ない。
「でも、良い毛並みね。売ったらけっこうなお金になりそう……」
狼の子供は言葉がわかるのか、必死でブンブンと首を振った。
「別に丸裸にしないわよ。でも、お金に困ったら少しわけてね」
狼の子供は嫌そうな表情になりながらも、私が抱き上げて立ち上がると、すっぽりと腕の中にいた。
すぐに逃げないと……婚約者を入れ替えるのに、私が邪魔なのね。だったら、家にも帰れない。家に帰れば私を殺そうとしたルチアがいるのだ。見つかる前に、この街を出なくては……。
「あなたも、一緒に行く? 助けてくれたんじゃないの?」
狼の子供は、首をこてんと傾げた。
良く分からないまま痛い身体で歩き出そうと、一歩踏み出した瞬間__。
「フェンリル!」
ガサガサと、庭の植物をかき分ける音と同時に、突然の大きな声がした。振り向けば、現れたヴォルフラム殿下に、足が止まってしまった。
「……セリア」
「ヴォルフラム殿下……どうして……」
目を細めて私を見る殿下は冷たいままで……いや、凝視しすぎです。思わず狼の子供を抱いたままで引け腰になった。そんな私に、彼がじりじりと近づいてくる。
「その狼は……」
「これですか……毛並みを少し分けてもらおうと……別に婚約破棄しても、慰謝料なんか請求しませんから……」
「まさか……売る気か?」
「婚約破棄ですから、私はこのまま家を出ます。ですから……」
冷ややかな顔から汗が一滴落ちたヴォルフラム殿下に、ツンとして言った。
どうせ、ルチアが私を殺そうとしたなんて信じない。彼は、産まれた時からの決められた婚約者の私ではなく自分の意志でルチアを選んだのだから。
「も……」
「も……?」
「もふもふ誘拐罪だ!! ひっ捕らえろ!!」
「ええっーー!? 何ですか!?」
ヴォルフラム殿下が叫ぶと、いつもそばに控えている側近のブレッドが庭の整備された植物から飛び出してくる。
その様子は私を捕らえる気満々だった。そして、ブレッドを筆頭にヴォルフラム殿下の数人の近衛騎士たちに囲まれた。
「我が国の聖獣フェンリルを誘拐など言語道断だ!!」
「せ、聖獣!? ちょっ……やだっ……!!」
「抵抗するならば、少し眠ってろ!!」
「待ってっ、殿っ下……」
言葉数の少ない殿下が手を突き出してくる。咄嗟に防御魔法を展開させようとした。それなのに、防御魔法のシールドが一瞬で消えた。
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