王太子殿下から逃げようとしたら、もふもふ誘拐罪で逮捕されて軟禁されました!!

屋月 トム伽

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聖獣様!! もっとやっちゃいましょう!!

「ギャッウッ__!!」
「……っつ!!」

聖獣様の怒っている雄叫びが聞こえる。

「聖獣様……どうしました? もう起きるんですか?」

重い瞼をこすりながら起きれば、私のベッドの上でヴォルフラム殿下に、聖獣様が爪を立てて殴っている。
それに、必死でヴォルフラム殿下が抵抗していた。その姿に一瞬で血の気が引く。

「ヴォ、ヴォルフラム殿下――――!!」

離宮に響き渡るような大声で叫んだ。なぜなら、ヴォルフラム殿下が私の隣に全裸でいるからだ。

「何をやっているんですか!?」
「ガウッ!!」

なぜか全裸で私と同じベッドで寝ていたような構図に、慌ててシーツで身体をかくすように掴んで距離を取ろうとすると、聖獣様が私とヴォルフラム殿下の間に入って来て毛を逆なでた。
「フーッ」

聖獣様がヴォルフラム殿下を威嚇するが、彼はしまったという感じで額を押さえている。

「何でもない!」
「何でもないことないです! 乙女のベッドで何をやっているんですか!」
「だから、何でもない! ちょっと寝ていただけだ!」
「全裸で私のベッドに来ないでくださいよ! いやらしいですよ!! ……ま、まさか、その姿で私のベッドで寝ていたんですか!? いつから!!」
「うるさい! それよりも、聖獣様をなんとかしてくれ!」

ヴォルフラム殿下に全く懐かない聖獣様は、彼を威嚇して爪を立てて殴っている。今にも飛び掛かりそうだった。

「聖獣様……不審者です!!」
「ガウッ!!」
「やめろーー!!」

聖獣様をけしかけると、ヴォルフラム殿下がさらに抵抗するが不審者そのものだ。全裸で私のベッドに来るなんて怪しすぎる。

「変態!!」
「誰が変態だ!」
「きゃあ!!」

揉み合ってヴォルフラム殿下が私の両手を押さえて、ベッドに押し倒された。

「離してーー!!」
「ちょっと落ち着け! まだ、何もしてないだろう!!」
「まだ!? 何を考えているんですか!」
「クッ……とにかく聖獣様をなんとかしてくれ! 痛いんだよ!!」
「聖獣様!! もっとやっちゃいましょう!!」
「ガウッ!!」
「やめんか!! けしかけるんじゃない!!」

押し倒されたままで、聖獣様がヴォルフラム殿下の頭や顔を攻撃していた。その時に、廊下から慌ただしくなり、乱暴に扉を開けられた。

「セリア様!! 何事です!!」

飛び込んできたのは側近のブレッド。全裸のヴォルフラム殿下が私の身体の上に乗っている姿を見て、ブレッドが青ざめる。

「で、殿下――!? 何をなさって……っ!! さすがに不味いですよ!!」
「だ、黙れ!!」
「キャー! 下着くらい着てください!!」

ヴォルフラム殿下の身体が起こされると、さすがに見えてはいけないものが見えそうになる。

どこまで全裸なの!?

「ブレッド! 何か着るものを持って来い!」
「ハ、ハッ!!」

いや、返事が上ずっています!!
聖獣様は、ひたすらにヴォルフラム殿下を殴っているし。

「で、出て行ってーー!!」

私の混乱した叫びは、またもや離宮中に響き渡った。





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