君だけの理解者になりたい

ラリックマ

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彼と彼女の過去……

第40話彼は彼女を気に掛ける……

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「皆さん、テストは明日からですよ。しっかりと今まで習ったところを復習して、明日のテストに挑みましょう!」

 いよいよ明日からテストが始まる……。
 もちろん俺は何の備えもしていない……。
 ワークなんかの提出物には手を付けてないし、もちろん勉強もしていない……。
 幽霊ゆうれい部員でほとんど帰宅部状態だが、全くしていない……。
 帰宅部は勉強時間多めにとれるから、頭がよくないとおかしい! なんてこと言うやからがいるが、そうじゃない……。
 部活をしている者は、テストの二週間前から部活休みというものがある……。
 普段部活動をしている時間を、勉強に割り当てることが出来るのだ……。
 そしたらいつも部活動をしている連中は、手持てもち無沙汰ぶさたになるから仕方なく勉強をする……。
 でも帰宅部はそうじゃない……。
 テスト二週間前になっても普段と何も変わらずに過ごしている……。
 まあこんなこと言っても、帰宅部で頭いい奴はいるし、部活してて頭悪い奴もいる……。
 長ったらしい言い訳を心の中でして、俺は帰る準備をする……。

「早くしてくれるかしら? こっちは優太におごらせるために勉強しなくちゃいけないの」
 
 腕を組んで、二の腕を人差し指でトントンとたたいている花がやってきた。
 早くしろといわんばかりにトントンしている……。
 何で人って相手を急かしたりイラついてる時とかに、机とかを人差し指でトントンたたくんだろう……。

「俺にテストの点で勝つつもりなら多分……というか絶対ノー勉でも平気だと思うぞ……」
 
 多分俺が勉強しても、ノー勉の花に負ける自信がある……。
 花は口角を上げてニヤっと笑うと。

「そんなの当り前じゃない。でも私はただ勝ちたいんじゃないの……。完膚かんぷなきまでに叩き潰したいの……」

 そんな笑顔で言われても……。
 てか叩き潰すってなんか怖いよ……。
 でいれば物理的に叩き潰すのは勘弁かんべんしていただきたい……。
 俺達は教室を施錠せじょうして下駄箱に向かう……。
 俺が下駄箱で上履きをロッカーに入れると、花はかばんから出したビニール袋の中に上履きを入れた……。

「大変だな……」

「いいのよ別に……。それだけみんなが私に注目してるってことでしょ?」

 思考がポジティブすぎる……。
 神経が図太いとかそんなレベルじゃない……。
 俺達は靴に履き替えて校門を後にする……。
 雑談をしながら帰るが、花は嫌がらせを受けてから少し口数が減った気がする……。
 まあ、もともと多くないのであんまり変わらない気もするが……。
 十分ほどして家の前に着くと、花と別れる……。
 俺は家に着くなり勉強……なんてものはせずに、自室でゲームをする……。  
 しかしそのゲームも集中できない……。
 彼女がこのテストでまた学年一位なんて取ったら、この嫌がらせが悪化してしまうのではないか……。
 そう思っていた……。
 でも彼女が何をされたところで、平然としているのだろう……。
 俺なんかが気にかけなくても、彼女は一人で解決して先に進んでいくのだろう……。
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