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第1章 ダンジョン内に放置されたようです……
オープニング〜ダンジョン内のとある一角にて〜
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―キィィィィィィィィィィィ―
ダンジョン内のある一角に機械音が鳴り響く。その機械音の強弱に合わせて電子的な光が渦巻きながら波打っている。
〈c_a:j5E8_"abk:.calmDplI3:ack:.e@bV_eV_oce@pf.eV_-5/yB;"f8_.a-eepf.〉
―空間の異常を確認。世界の狭間の欠損確認。至急修復します。周囲のエネルギーを使用。開始します。―
渦巻く光はジジッっと音をたて、放電しながらも小さくされていく。機械音も高周波にはなりながらもだんだん小さくなっていった。もう安心しても大丈夫そうである。
しかし次の瞬間、破裂した。……もう一度言おう。破裂したのだ。この時点ですでにいくつかツッコみたいところである。
〈eVcoceIM-.a-8mDt75755bV_eVcae.bVceV_2c_a:@:-acxi98%bV_eV_"3I2_epf.bV_eV_a:x8_.c_a:5@:-"ack:epeg.eV_x8_epf.〉
―修復失敗。世界の狭間のモノの吸収開始。吸収後空間安定確率98%。吸収を続行します。……吸収完了。空間安定を確認しました。終了します。―
光は音声が終わった後、なんの抵抗もなく急速にあっさりと縮小していき消えてしまった。
そこに残されたのは少女ただ一人だけであった。
さて、たぶん気付いているだろうが、彼女こそがこの物語の主人公である。この幸か不幸か異世界に飛ばされてしまったこの少女について少々紹介しようと思う。
少女の名前は合田結菜。ごく普通の女子高生である。ただし、ヲタクではあったが……。
結菜は一度ハマったものはとことんやった。ゲーム、漫画、テレビアニメその他諸々。普通のヲタクはしないであろう料理や物作り(石けんや調味料なども含む)もとことんやった。
誰か止めてくれればよかったのだが、あいにく合田家の全員が同じ種類の人間であったため、止めてくれるものはいなかった。
中学生になるまでは物作りにハマっていたものの、次第に自力で作れない物がなくなっていき、退屈し始めていた。ここまでくると、もはやへんた……いや、変人である。
そんな結菜に天の声(ただのテレビの宣伝)が舞い降りた。某国民的人気ゲーム『夢キラ♢モンスター!~皆で楽しいRPG~』である。結菜は天の声(ただのテレビの宣伝)に感謝した。
その日を境に結菜はゲームに没頭した。恋愛系、ホラー系、パズル系、もちろんRPGもである。
しかし、ゲームにハマったのは結菜が高校生になってからであった。そのため彼女の周りの人は次第に女子から男子へと変わっていった。
ここで間違えないで貰いたいのは、彼女は女子から嫌われていないというところである。
結菜はもともと面倒見のいいお姉さん体質だった。ゲームにハマった頃、ちょうどバッサリと髪を切ったのもあり、なかばクラスの男子よりもカッコよくなってしまった。……なってしまったのだ。
その効果もあり、女子からはお姉様(男装?の麗人)的存在に、男子からは親しみやすいアニキ的存在になってしまった。
そのため、女子と今までよりも少し距離ができてしまったのである。結菜はそこを避けられていると勘違いしてしまっていた。案外おちゃめなドジっぽいところもあるようだ。まぁ、そこはまた別のお話。
さて、そんな平穏な日々を送っていたある日、結菜が学校帰りの途中にあるバス停のベンチで買ったばかりのゲームを楽しんでいた時、突然耳鳴りがした。
―キィィィィィィィ―
突然光の渦に巻き込まれたと思った瞬間、結菜は知らないところ(とある王国内高難度ダンジョンの中)に寝転がっているのだった。
ダンジョン内のある一角に機械音が鳴り響く。その機械音の強弱に合わせて電子的な光が渦巻きながら波打っている。
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―空間の異常を確認。世界の狭間の欠損確認。至急修復します。周囲のエネルギーを使用。開始します。―
渦巻く光はジジッっと音をたて、放電しながらも小さくされていく。機械音も高周波にはなりながらもだんだん小さくなっていった。もう安心しても大丈夫そうである。
しかし次の瞬間、破裂した。……もう一度言おう。破裂したのだ。この時点ですでにいくつかツッコみたいところである。
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―修復失敗。世界の狭間のモノの吸収開始。吸収後空間安定確率98%。吸収を続行します。……吸収完了。空間安定を確認しました。終了します。―
光は音声が終わった後、なんの抵抗もなく急速にあっさりと縮小していき消えてしまった。
そこに残されたのは少女ただ一人だけであった。
さて、たぶん気付いているだろうが、彼女こそがこの物語の主人公である。この幸か不幸か異世界に飛ばされてしまったこの少女について少々紹介しようと思う。
少女の名前は合田結菜。ごく普通の女子高生である。ただし、ヲタクではあったが……。
結菜は一度ハマったものはとことんやった。ゲーム、漫画、テレビアニメその他諸々。普通のヲタクはしないであろう料理や物作り(石けんや調味料なども含む)もとことんやった。
誰か止めてくれればよかったのだが、あいにく合田家の全員が同じ種類の人間であったため、止めてくれるものはいなかった。
中学生になるまでは物作りにハマっていたものの、次第に自力で作れない物がなくなっていき、退屈し始めていた。ここまでくると、もはやへんた……いや、変人である。
そんな結菜に天の声(ただのテレビの宣伝)が舞い降りた。某国民的人気ゲーム『夢キラ♢モンスター!~皆で楽しいRPG~』である。結菜は天の声(ただのテレビの宣伝)に感謝した。
その日を境に結菜はゲームに没頭した。恋愛系、ホラー系、パズル系、もちろんRPGもである。
しかし、ゲームにハマったのは結菜が高校生になってからであった。そのため彼女の周りの人は次第に女子から男子へと変わっていった。
ここで間違えないで貰いたいのは、彼女は女子から嫌われていないというところである。
結菜はもともと面倒見のいいお姉さん体質だった。ゲームにハマった頃、ちょうどバッサリと髪を切ったのもあり、なかばクラスの男子よりもカッコよくなってしまった。……なってしまったのだ。
その効果もあり、女子からはお姉様(男装?の麗人)的存在に、男子からは親しみやすいアニキ的存在になってしまった。
そのため、女子と今までよりも少し距離ができてしまったのである。結菜はそこを避けられていると勘違いしてしまっていた。案外おちゃめなドジっぽいところもあるようだ。まぁ、そこはまた別のお話。
さて、そんな平穏な日々を送っていたある日、結菜が学校帰りの途中にあるバス停のベンチで買ったばかりのゲームを楽しんでいた時、突然耳鳴りがした。
―キィィィィィィィ―
突然光の渦に巻き込まれたと思った瞬間、結菜は知らないところ(とある王国内高難度ダンジョンの中)に寝転がっているのだった。
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