22 / 75
第3章 ダンジョン脱出から約二週間、早朝に誘拐されました‼
第二十話 無理難題なお願い②
しおりを挟む
「えっと、何で私なんでしょうか?別に私じゃなくても……」
「いえ、あなたしか無理です」
……即座に却下されました。はい。もう何かこう、スッパーンと切り捨てられたのである。結菜は何故……と思った。逃げ道が着々と潰されてゆくのを感じる。
「世界を一緒に助けましょう‼」
……言い切りやがった。言い切りやがりました‼結菜が一番聞きたくなかったことを笑顔で‼賢者の笑顔がキラッキラッしている。テカっているわけではないよ?そのくらい、いい笑顔だったのだ。目が‼目がぁぁぁ‼と言いたくなるくらいに……。
それにしても、ふと結菜は考えてみた。ゆっくり今さっきの言葉を理解してゆく。
(一緒に行く……?
世界を助ける……?
この人達と一緒に……?
……ムリ‼
ムリムリムリムリムリ‼)
この際首が外れても構わないとばかりに全力で脳が否定する。
そもそも自分が行ったところでお荷物確定である。攻撃力がしょぼすぎるのだ。普通にゲームでの初期装備の方がまだお買い得品である。思わずぱっかーんと口を開けてしまった。本日三度目のお口ぱっかーん到来である。結菜は本気で顎が外れないか心配になってきた。
「ムリ‼絶対にムリです‼」
全力で拒否させていただきたい所である。自分の安寧のためにも、世界の安寧のためにも。
「私にはムリです‼完全にお荷物になる自信があります‼しょぼいんです私は‼魔法攻撃力が2ですよ⁉2‼試しに攻撃魔法を使ってみたら、効果全くなしです。本当ですよ⁉ファイアボール出してみたら水がぬるま湯になりました。普通なら蒸発するはずなのに‼何度も出してやっと蒸発しました。私でも信じられません。えぇ本当に!まだゲームの初期装備の方が安心して魔物も倒せますよ‼もっといい人材が王都とかならいるでしょ⁉そっちを頼ってください‼」
マシンガントークでゼイゼイ言いながら一気に言い切った。何か自分で言っておいて結菜は猛烈に悲しくなってきた。自分の言葉がザックザック胸に突き刺さる。
「……げーむ?……しょきそうび?……」
賢者が頭の上にハテナマークをいっぱい浮かべている。もしかして今が逃走のチャンスなのではと思う結菜。
「そんなことはお前に期待してない」
「まぁ、そうですね。そういう意味では全く」
ガーンとなる結菜。もうちょいオブラートに包んで言ってほしかった。結菜はコトバコワイと半泣きでぽつりと呟いた。……ご愁傷様である。
「戦闘はしなくていい。付いてきてくれれば十分だ」
「えぇ。それは私達だけでもできるので安心してください。賢者の名に誓ってあなたを守りますから」
そう言って賢者が賢者の証を差し出してきた。言い方が告白じみていているのでやめていただきたいのだが…………。
ちなみに、賢者の証とは、聖銀のみでできている鍵のことである。
聖銀はいつもは銀色に光っているけど暗闇にすると透明になり、夜空の星のようにキラキラ光るんだそう。アル達が常識と一緒に叩き込んでくれた知識である。皆グッジョブ‼
《鑑定。正真正銘賢者の証です。二人のステータスを開示しますか?―Yes · No》
(えっ、いいのかな?でも偽物だったらそれはそれで私が危ないし……)
鑑定さんが結菜の心の不安を汲み取って提案してきたようである。
しかし、結菜は見ようか見ないか迷っていた。いくらなんでも勝手に許可なく他人のステータスを見るのは気が引けたのである。
《……確認しました。彼等は勇者と賢者です。》
鑑定さんが気を利かせて教えてくれた。本当に便利ないい鑑定さんである。
しかしながら、本当に彼らがそうならば考え方を変えなくてはならないと結菜は思った。
「…………もし仮に私がついて行かなかったらどうなるんですか?」
結菜は思い切って質問してみた。……嫌な予感しかしないけど‼
「そうですね。単刀直入に言うと世界が滅びますね」
賢者がにっこりと笑って答えてくれた。まさかのヘビーすぎる回答である……。
「いえ、あなたしか無理です」
……即座に却下されました。はい。もう何かこう、スッパーンと切り捨てられたのである。結菜は何故……と思った。逃げ道が着々と潰されてゆくのを感じる。
「世界を一緒に助けましょう‼」
……言い切りやがった。言い切りやがりました‼結菜が一番聞きたくなかったことを笑顔で‼賢者の笑顔がキラッキラッしている。テカっているわけではないよ?そのくらい、いい笑顔だったのだ。目が‼目がぁぁぁ‼と言いたくなるくらいに……。
それにしても、ふと結菜は考えてみた。ゆっくり今さっきの言葉を理解してゆく。
(一緒に行く……?
世界を助ける……?
この人達と一緒に……?
……ムリ‼
ムリムリムリムリムリ‼)
この際首が外れても構わないとばかりに全力で脳が否定する。
そもそも自分が行ったところでお荷物確定である。攻撃力がしょぼすぎるのだ。普通にゲームでの初期装備の方がまだお買い得品である。思わずぱっかーんと口を開けてしまった。本日三度目のお口ぱっかーん到来である。結菜は本気で顎が外れないか心配になってきた。
「ムリ‼絶対にムリです‼」
全力で拒否させていただきたい所である。自分の安寧のためにも、世界の安寧のためにも。
「私にはムリです‼完全にお荷物になる自信があります‼しょぼいんです私は‼魔法攻撃力が2ですよ⁉2‼試しに攻撃魔法を使ってみたら、効果全くなしです。本当ですよ⁉ファイアボール出してみたら水がぬるま湯になりました。普通なら蒸発するはずなのに‼何度も出してやっと蒸発しました。私でも信じられません。えぇ本当に!まだゲームの初期装備の方が安心して魔物も倒せますよ‼もっといい人材が王都とかならいるでしょ⁉そっちを頼ってください‼」
マシンガントークでゼイゼイ言いながら一気に言い切った。何か自分で言っておいて結菜は猛烈に悲しくなってきた。自分の言葉がザックザック胸に突き刺さる。
「……げーむ?……しょきそうび?……」
賢者が頭の上にハテナマークをいっぱい浮かべている。もしかして今が逃走のチャンスなのではと思う結菜。
「そんなことはお前に期待してない」
「まぁ、そうですね。そういう意味では全く」
ガーンとなる結菜。もうちょいオブラートに包んで言ってほしかった。結菜はコトバコワイと半泣きでぽつりと呟いた。……ご愁傷様である。
「戦闘はしなくていい。付いてきてくれれば十分だ」
「えぇ。それは私達だけでもできるので安心してください。賢者の名に誓ってあなたを守りますから」
そう言って賢者が賢者の証を差し出してきた。言い方が告白じみていているのでやめていただきたいのだが…………。
ちなみに、賢者の証とは、聖銀のみでできている鍵のことである。
聖銀はいつもは銀色に光っているけど暗闇にすると透明になり、夜空の星のようにキラキラ光るんだそう。アル達が常識と一緒に叩き込んでくれた知識である。皆グッジョブ‼
《鑑定。正真正銘賢者の証です。二人のステータスを開示しますか?―Yes · No》
(えっ、いいのかな?でも偽物だったらそれはそれで私が危ないし……)
鑑定さんが結菜の心の不安を汲み取って提案してきたようである。
しかし、結菜は見ようか見ないか迷っていた。いくらなんでも勝手に許可なく他人のステータスを見るのは気が引けたのである。
《……確認しました。彼等は勇者と賢者です。》
鑑定さんが気を利かせて教えてくれた。本当に便利ないい鑑定さんである。
しかしながら、本当に彼らがそうならば考え方を変えなくてはならないと結菜は思った。
「…………もし仮に私がついて行かなかったらどうなるんですか?」
結菜は思い切って質問してみた。……嫌な予感しかしないけど‼
「そうですね。単刀直入に言うと世界が滅びますね」
賢者がにっこりと笑って答えてくれた。まさかのヘビーすぎる回答である……。
30
あなたにおすすめの小説
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
俺とエルフとお猫様 ~現代と異世界を行き来できる俺は、現代道具で異世界をもふもふネコと無双する!~
八神 凪
ファンタジー
義理の両親が亡くなり、財産を受け継いだ永村 住考(えいむら すみたか)
平凡な会社員だった彼は、財産を譲り受けた際にアパート経営を継ぐため会社を辞めた。
明日から自由な時間をどう過ごすか考え、犬を飼おうと考えていた矢先に、命を終えた猫と子ネコを発見する。
その日の夜、飛び起きるほどの大地震が起こるも町は平和そのものであった。
しかし、彼の家の裏庭がとんでもないことになる――
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。
和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。
黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。
私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと!
薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。
そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。
目指すは平和で平凡なハッピーライフ!
連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。
この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。
*他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。
スローライフ 転生したら竜騎士に?
梨香
ファンタジー
『田舎でスローライフをしたい』バカップルの死神に前世の記憶を消去ミスされて赤ちゃんとして転生したユーリは竜を見て異世界だと知る。農家の娘としての生活に不満は無かったが、両親には秘密がありそうだ。魔法が存在する世界だが、普通の農民は狼と話したりしないし、農家の女将さんは植物に働きかけない。ユーリは両親から魔力を受け継いでいた。竜のイリスと絆を結んだユーリは竜騎士を目指す。竜騎士修行や前世の知識を生かして物を売り出したり、忙しいユーリは恋には奥手。スローライフとはかけ離れた人生をおくります。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる