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第4章 ルーベルト王国王都
第三十六話 さて、物作り物作り‼
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「ふぅ……。やっと自由時間だ~」
王との面会が終わり、貴賓室に戻って来た結菜はふかふかのソファに座って寛いでいた。
隣に疲れたのか眠っている姿のロンもある。
(それにしても、王様から色々話が聞けてよかったな。だいたいの状況もわかってきたし……)
面会の際、経済から農業まで幅広く語ってしまった。ちょっと現代の知識を披露してしまったが……。まぁ大丈夫だろう‼
事前に魔法石をある程度用意してもらっていたので、ようやく例の計画が実行できそうだった。
そう、お·風·呂である‼あれはどうにかしなければならない課題であると結菜は認識していた。
魔術師がわざわざ魔力切れになるあの地獄の修行じみた行為をしなくてすむようにしなくては‼
結菜はそこで、魔法石を使えばなんとかなるかもしれないと考えていた。魔法石ならば精霊石より高くない。
そのこともあり、頼んでみると、侍女がすぐに用意してくれたのだ。本当に頼りになる侍女である。
ちなみに彼女には一人にしてほしいと伝えてあるので、室内には自分とロンだけしかいない。
まぁ、見られていたら作りづらいことこの上ないという単純な理由なのだが……。
しかし、今日測定をしたからか、改めて魔法も使いたくなってもいる。
ていうか、鍛えてそろそろ自力でレベルアップをしたいのだ。今までは称号とかでレベルアップしていたので、ゲーマーとしては自身のステータス育成にも力を入れたい。
だが、物作りもしたいのも事実。さて、どうしたものか…………。
「あっ、両方を同時進行でやればいいんじゃ⁉」
ナイス名案である。
「よしっ‼」と気合を入れて、目の前の机の上に用意されている道具や石に向かい、結菜は作業を開始した。
レッツお風呂の蛇口作りである‼
「えっと、火属性火属性火属性、あっ、これは水属性だね。おぉ~、光属性の魔法石も‼」
鑑定さんを駆使しながら、素早く仕分けていく。
属性ごとに分別されて、小さな石の山がいくつも出来上がる。
(なんか、昔を思い出すなぁ。よくこうして何か作って遊んでたっけ)
切るようなイメージを頭に思い浮かべながら、風魔法を使って火属性の魔法石を適度な大きさにカットする。
これに、同じように適度な大きさにカットした水属性の魔法石をうまく組み合わせる。
まるでボルトのような形のワンセットが完成した。この作業を何度か繰り返す。
このボルトのように真ん中に穴の空いてあるセットを交互に積み上げ、結菜は自身の魔力を流し込んでみた。すると……
ードバッッッ…………‼ー
思った通り‼温水が出てきたのである。
結菜は夢中になって、色々なことを試しながら作り始めた。もう周りのことなどお構いなしである。
周りが凄いことになりつつあるのに全く気づかない。
その一方、ロンは何やらガチャガチャという音で目を覚ましてしまっていた。
『む?何なのだ?この音と魔力の量は……。全く。起きてしまったではないか』
まだ眠い目を擦りながら、ロンは主たる結菜の方を見た……
『って、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ‼』
……と大声で叫びながら。
そこには、持てるだけの魔法と魔力を駆使しながら光のようなスピードで何かを作り上げていく結菜の姿が……。
見えない。手が見えない。魔法による風と光がそこかしこを飛び交っている。
魔力もだだ漏れである。ロンは思わず魔力酔いを起こしそうになった。
………………しかも机の周りは水浸し。これは幻かな?とロンは前足で目を擦った。……うん、現実である。
『あ、主‼ストォォォップ‼ストォォップなのだ‼』
「えっ?あっ、ロンおはよう。よく眠れた?」
『うむ‼……って違う。そうじゃない‼一体何を作ればそんなことになるのだ‼』
「えっ?蛇口」
『えっ……何それ…………?』
返ってきたのは、見当違いな答えであった。的外れ過ぎるその回答に脱力するロン。
しかし、素早く気持ちを切り替える。
『そっ、そもそも魔法石は相当固いであろう‼どうして削れるのだ‼』
「はぇ?」
意味がわからないと言うように首を傾げる結菜の姿に、ロンはがくりと肩を落とした。
王との面会が終わり、貴賓室に戻って来た結菜はふかふかのソファに座って寛いでいた。
隣に疲れたのか眠っている姿のロンもある。
(それにしても、王様から色々話が聞けてよかったな。だいたいの状況もわかってきたし……)
面会の際、経済から農業まで幅広く語ってしまった。ちょっと現代の知識を披露してしまったが……。まぁ大丈夫だろう‼
事前に魔法石をある程度用意してもらっていたので、ようやく例の計画が実行できそうだった。
そう、お·風·呂である‼あれはどうにかしなければならない課題であると結菜は認識していた。
魔術師がわざわざ魔力切れになるあの地獄の修行じみた行為をしなくてすむようにしなくては‼
結菜はそこで、魔法石を使えばなんとかなるかもしれないと考えていた。魔法石ならば精霊石より高くない。
そのこともあり、頼んでみると、侍女がすぐに用意してくれたのだ。本当に頼りになる侍女である。
ちなみに彼女には一人にしてほしいと伝えてあるので、室内には自分とロンだけしかいない。
まぁ、見られていたら作りづらいことこの上ないという単純な理由なのだが……。
しかし、今日測定をしたからか、改めて魔法も使いたくなってもいる。
ていうか、鍛えてそろそろ自力でレベルアップをしたいのだ。今までは称号とかでレベルアップしていたので、ゲーマーとしては自身のステータス育成にも力を入れたい。
だが、物作りもしたいのも事実。さて、どうしたものか…………。
「あっ、両方を同時進行でやればいいんじゃ⁉」
ナイス名案である。
「よしっ‼」と気合を入れて、目の前の机の上に用意されている道具や石に向かい、結菜は作業を開始した。
レッツお風呂の蛇口作りである‼
「えっと、火属性火属性火属性、あっ、これは水属性だね。おぉ~、光属性の魔法石も‼」
鑑定さんを駆使しながら、素早く仕分けていく。
属性ごとに分別されて、小さな石の山がいくつも出来上がる。
(なんか、昔を思い出すなぁ。よくこうして何か作って遊んでたっけ)
切るようなイメージを頭に思い浮かべながら、風魔法を使って火属性の魔法石を適度な大きさにカットする。
これに、同じように適度な大きさにカットした水属性の魔法石をうまく組み合わせる。
まるでボルトのような形のワンセットが完成した。この作業を何度か繰り返す。
このボルトのように真ん中に穴の空いてあるセットを交互に積み上げ、結菜は自身の魔力を流し込んでみた。すると……
ードバッッッ…………‼ー
思った通り‼温水が出てきたのである。
結菜は夢中になって、色々なことを試しながら作り始めた。もう周りのことなどお構いなしである。
周りが凄いことになりつつあるのに全く気づかない。
その一方、ロンは何やらガチャガチャという音で目を覚ましてしまっていた。
『む?何なのだ?この音と魔力の量は……。全く。起きてしまったではないか』
まだ眠い目を擦りながら、ロンは主たる結菜の方を見た……
『って、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ‼』
……と大声で叫びながら。
そこには、持てるだけの魔法と魔力を駆使しながら光のようなスピードで何かを作り上げていく結菜の姿が……。
見えない。手が見えない。魔法による風と光がそこかしこを飛び交っている。
魔力もだだ漏れである。ロンは思わず魔力酔いを起こしそうになった。
………………しかも机の周りは水浸し。これは幻かな?とロンは前足で目を擦った。……うん、現実である。
『あ、主‼ストォォォップ‼ストォォップなのだ‼』
「えっ?あっ、ロンおはよう。よく眠れた?」
『うむ‼……って違う。そうじゃない‼一体何を作ればそんなことになるのだ‼』
「えっ?蛇口」
『えっ……何それ…………?』
返ってきたのは、見当違いな答えであった。的外れ過ぎるその回答に脱力するロン。
しかし、素早く気持ちを切り替える。
『そっ、そもそも魔法石は相当固いであろう‼どうして削れるのだ‼』
「はぇ?」
意味がわからないと言うように首を傾げる結菜の姿に、ロンはがくりと肩を落とした。
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