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第3章 勢力増強
第67話 お話
しおりを挟む「で? 俺はなんでここに呼ばれた訳? 普通に遊びたいんだけど」
とりあえずクトゥルフ関係の事はあまりバレたくない。こいつならチート恩恵で嗅ぎ付けてくるかもしれないけど。
「うふふ。せっかちさんねぇ。私と楽しくお話ししたくないのかしら? 私とお喋り出来る機会なんてそうそうないわよ?」
「そうなの? おば…お姉さんはここのお偉いさんなんだ?」
あぶねえ。おば-まで言った辺りで殺気的なのが漂っていた。咄嗟に言い換えれた俺ナイス。
「知ってるでしょ? せっかくだから実りのあるお喋りにしましょうよ」
う、うーん。一体どこまで察しているんだ?
情報を与えすぎてもなんか意味の分からん勘で情報を繋ぎ合わせてきそうだし。
なんて面倒な相手なんだ。
ダメだな。逃げるか。
アンジーのステータスを見るという最低限の情報は得た訳だし。
最低戦闘員の精鋭をそのレベルまで引き上げればレーヴァンに対抗出来るだろう。今のペースなら一年くらいでなんとかなる。なんとかそれまで時間稼ぎをして力を蓄えよう。
「俺は別に話したい事はないし。ここで遊ばせてくれないなら帰りたいんだけど?」
「はぁ。強情ねぇ。これは実力行使しかないかしら?」
「俺が帰って来なかったら国が殴り込んでくるよ? 流石にそれは避けたいんじゃない?」
ちょっとここでカマかけをしてみる。
俺がクトゥルフの人間ってバレてるなら笑って終わりだろうけど果たして。
「あら? あなたは帝国のお偉いさんの子供か何かなのかしら? てっきり領主かクトゥルフの斥候かと思ってたんだけど?」
うーん? バレてないっぽい?
これは国の監査官の息子とでも思って貰えれば…。
「最近のこの領地の惨状は目に余るからね。国が監査官を送り込んでるんだよ。俺は父親に着いてきたお坊ちゃんってやつかな。せっかく変装までしてスラムの情報集めにきたのに…。こんなすぐにバレるとは思ってなかったよ」
適当に今考えた話を吹っかける。
これで納得して下さい。
俺は役者の技能をフルに活かしてやれやれといった雰囲気を醸し出す。
「ふーん? 何か釈然としないけど…。流石に国相手は面倒だわね。あの騎士団長とか出張ってこられても困るし」
「今ここで見逃してくれたらここの賭場の事は不問にするように父上に言っておくよ。今帰らしてくれるならもう一つ情報もあげよう」
「中々交渉上手ねぇ。良いわ。帰りなさい」
「あ、後この人にも手を出さないであげてね。俺がお金を払って賭場を見てみたいってお願いしたんだ」
「分かったわ」
なんとかなったっぽい。
後はさっさと逃げるのみ。
縄張りに帰って戦力増強するぜ。
「よし。それじゃあね。もう会う事はないだろうけど、また会った時は仲良くしてくれると嬉しいな」
「それはあなた次第ねぇ。それと情報は? 教えてくれるんでしょ?」
俺は立ち上がって関係者用の部屋から出て、歩きながらアンジーと話をする。
おっと。そうだったな。忘れてくれてても良かったんだけど。
「あの男の人。名前はマーヴィンでしょ? 裏切り者だよ。昔からレーヴァンの情報を売って儲けてるんだ。気を付けなね」
俺はアンジーの耳元でコソコソっと呟く。
そして俺の話を聞いたアンジーは信じられないって顔をしていた。
「あれは昔から私の右腕なのよ? ちょっと信じられないわね」
「信じる信じないはお姉さんに任せるよ。噂ではクトゥルフだっけ? そことも繋がってるらしいし。情報屋マーヴィンの名前は裏社会や貴族の間では結構有名なんだ」
俺はそれを言うだけ言って賭場から出る。
出た瞬間に尾行はつけられてるけど、それはまぁ分かってた事なので気にしない。
後で適当に撒くとしよう。
「ボス。情報屋マーヴィンってなんですかい?」
「知らん。適当に言ってみた。あの中で一番レベルが高かったのがあいつなんだ。後は鑑定で名前を調べて適当ぶっこいただけ。これで少しでも不和の種になってくれたら時間が稼げるし」
「なるほど」
まぁ、成功するかは微妙だけど。
あいつにはチート恩恵があるしさ。
でも俺と喋った感じそこまで万能ではないかもと思い始めてきた。
勘が働く時と働かない時があるのかも。
「これから俺はどうしやすか?」
「アンジーの情報は得たし、お前の潜入任務は終わりだ。長い間ご苦労様。少し縄張りでゆっくりしておくといいよ」
なんかレベルも結構上がってるし。
これが詐欺しまくったお陰なのかね。普通に演技して潜入してもらってただけなんだけど。
「尾行はどうするんすか?」
「そりゃ撒くよ。次の曲がり角を曲がった瞬間、俺の体をどこでもいいから触っておけ」
一応監査官の子供って事になってるから。
表通りを歩きながら領主館に向かってるんだ。
あ、待てよ。詐欺男は商会の妾の子って設定なんだっけ? 急に居なくなったら不自然か。
「やっぱりちょっとの間、あそこの商会で過ごしててくれ。ほとぼりが冷めたら迎えに行くよ」
「了解っす。じゃあここで別れますね」
誰に聞かれたらから分からないから小声で話しつつ、途中でブリムリーと別れる。
尾行は三人っぽかったけど、一人はブリムリーへ残りは俺についてきた。
それを確認して、俺は曲がり角を曲がった瞬間に転移を発動。
「おえっ」
転移酔いに苦しみながらも執務室に帰ってこれた。
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