異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第5章 クトゥルフ再始動

第118話 冒険者の情報

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 ☆★☆★☆★

 ボスに冒険者の情報を集めて欲しいと言われて、デッカー領の冒険者ギルドにやってきていた。

 選ばれたのは俺を含めて二十人で、四人一組でパーティを組んで冒険者達と交流を深めて欲しいって事だった。

 最初は知らないフリをしつつ、徐々にこの二十人で交流を深めつつ、いずれは『ルルイエ商会』お抱えの冒険者になるって寸法らしい。

 なんでそんな回りくどい事をするのかは馬鹿な俺には分からない。選ばれた人員も幹部勢がじゃなく、秘密基地で暇してた奴らから適当に選んだみたいだしな。

 魔法は身体強化以外使わないように言われたが、後は自由にしていいらしい。
 冒険者と交流しつつ、さり気なく『ルルイエ商会』の商品も宣伝する。

 中々面倒だが、給料が出る以上働かねばならない。冒険者活動で得た素材やお金は俺達で自由にして良いみたいだしな。
 珍しい素材や魔道具を手に入れたら、『ルルイエ商会』で買い取るみたいだが、俺からすると金をもらえればなんでもいい。

 もう昔みたいに、金も食うもんもない生活には戻りたくない。『クトゥルフ』は日々の訓練は厳しいが、働いた分の金はちゃんと出るし、飯も美味い。秘密基地に帰れば気持ちいい温泉もあるし、女も抱ける。

 よっぽどの馬鹿じゃなけりゃ、裏切ろうと思わないだろう。契約で縛られてるからその心配はないんだが、契約がなくても裏切ろうとは思わんね。

 そんな事を思いながら、パーティを組む事になった三人と一緒に冒険者ギルドに入る。
 新顔が来たからか、かなりの視線を向けられるが全然気にならん。もう2週間ぐらいは活動してるんだけどな。それでもまだ初めて見る奴も多くいる。

 フレリア王国のデッカー領はスパンダ帝国のペテス領と比べてかなり戦闘員の質が低いらしい。確かに言われてみれば、ここに居る冒険者達は立ち振る舞いだけで判断しても、かなり弱そうだ。

 『クトゥルフ』の中では決して強い方ではない俺がそう思うんだ。
 幹部の人達が出張ってきたら、一人でデッカー領を制圧出来ちまうんじゃねぇか。

 ローザちゃんなんて出てきた日には…。
 俺は普段の訓練を思い出して身震いする。
 ローザちゃんはみんなの妹のような感じで『クトゥルフ』で愛されているが、訓練に関しては話は別だ。

 純粋。純粋だからこそ恐ろしい。チャールズが良く相手をして転がされてるが、偶に俺達だって相手をする。その日は地獄だ。純粋に容赦なく叩きのめされる。

 だが、戦闘部の連中はそれでも訓練をやめない。ローザちゃんから一本取れると、お兄の称号を得られるからだ。今はまだチャールズとマーヴィンしかその称号を得られていないが、みんなローザちゃんからお兄の称号を得るために頑張っている。

 「おーい。マロン!」

 冒険者ギルドに入ると、最近仲良くなったC級冒険者の奴に声を掛けられた。
 こいつはこの街で1番ランクが高い冒険者らしい。C級が1番高いって、この街は大丈夫なのかと思うが。

 「またリバーシか」

 「ああ。どうしてもお前に勝ちたくてな」

 このC級冒険者、名前はサイアと言うらしいが『ルルイエ商会』の常連だ。
 俺が街の外で『ルルイエ商会』の魔道具を使ってる事から仲良くなった。

 そんなサイアがハマってるのはリバーシ。ボスが娯楽として考えた『ルルイエ商会』の商品だ。俺は秘密基地にいた頃からやってるので、それなりに強い。

 サイア相手に勝ち越してるから、見かける度に勝負を挑まれる。今日も冒険者ギルドに入って早速だ。

 「そういえば聞いたか? どうやら最近スラムが騒がしいみたいだぜ」

 「そうなのか?」

 サイアは長くこの街で活躍してるからか、顔見知りが多い。偶にひょんな事から思わぬ情報を得られる事がある。ボスが冒険者と交流して情報を集めて欲しいというのはこういう事だろう。

 それが有益な情報だった場合はボーナスももらえる。報告書を書くのは面倒だが、やる気が出るってもんよ。

 「ああ。急に新興組織が出てきたみたいでな。そいつらがここらで1番でかい組織を潰しちまったらしい」

 「それが本当なら騒がしくもなるだろうな」

 リバーシをしながら話をするが、今回は知ってる話だったらしい。むしろ、当事者だ。まぁ、ボス達が把握してない情報なんて滅多に出てこないが。

 「それでだ。その1番の組織と懇意にしてたこの街の商会があるらしくてな。そこがかなり慌ててるらしい。悪どい商売をやってるって噂だけはあったからな。そこが、新興組織以外のスラムの残り組織を支援して潰そうとしてるらしい」

 「話がややこしいな。その新興組織と新しく手を組めば良かっただろうに」

 その新興組織は『クトゥルフ』の事だろう。ボスなら話を聞くぐらいはしそうなもんだが。どうしてそんなややこしい事になったんだ。

 「その商会もそのつもりだったらしいがな。交渉は決裂したって噂だぜ」

 「詳しいな。どこからそんな情報を仕入れてくるんだ」

 「街の人から話を聞いたり、俺の憶測も入ったりしてるがな。伊達に長くこの街で活動してないぜ」

 「それでリバーシも強かったら格好はついたんだがな。これで終わりだ」

 四角を確保した俺に死角はない。
 しっかりと勝利してサイアと別れる。

 さっき聞いた話は一応報告書にあげとくか。恐らく知ってるだろうが、万が一があるからな。
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