200 / 519
【100.5話】 ハーピー達とリリア達と ※99.5話の続き※
しおりを挟む
コトロとラビが夜空からの来訪者に押さえつけられリュートが音を立てて転がった。
「コトロ、ラビ!しっかり!」リリアが応戦しようと腰に手を伸ばすがBBQの最中で丸腰だ。ぬかった!
「おっと!人間さん、争いはやめよう。こっちはお楽しみにきたんだよ」
アクセントがあるが人間の女性の声、敵意はなそうだ。むしろ少し浮かれている感さえある。
「あれあれ?これ人間のメスじゃないか」コトロを抑えた声の主がコトロから下りる。
「こっちも人間のメスだ」ラビも解放される。
「あんた達ハーピー?」リリアが見上げる大きな影。
人間の女性に鷲の翼と足、高い声、陽気な性格、平均的に美人揃い、ハーピーに間違いない。5匹?5羽?5人?居る。
「ってか、これ全部人間のメスよ!誰よ人間の男がいるって言ったの、見間違えたの?」
「いやぁ、あっちから見た時は男に見えたんよね」
「まったく、暗くて見えないなんて鳥目じゃない」
「自分だって男だらけだって喜んでたじゃん」
勝手におしゃべりしている。
「ちょっと!飛んできていきなり押さえつけて、酷いじゃないの!敵意が無いのは分かったけど何かの勘違いなら謝りなさいよ!」リリアが怒る。
コトロとラビは立ち上がった。二人共軽度だがかすり傷を負っている。
「ごめんごめん。人間のオスがいたら楽しませてもらおうと思ってね。人間の声がするからやってきたよ」
「やって来たじゃないですよ、大切な楽器を壊されたらたまったものじゃないです」さすがにコトロだって不満の声をあげる。
ハーピーにはメス?女性しかおらず、人間と関わることで子孫を残すのだが、行為自体を楽しむ習慣があるようだ。体格は人間と変わらないが強靭な足が有る分リリアより多少背が高い。自由奔放な性格で、凶悪な事はなく、敵対の意思をしるさなければ無意味に襲ったりはしてこないが鷲の爪と足の握力はかなりの武器と成り得る。陽気でキャンプ等をしていると興味を持ってやってくることがある。男性パーティーだとお楽しみになる事も多い。鷲の羽、足だがそれぞれがカラフルで美人揃い。
「オスは居ないのかな?」
「男?男達なら今…」登山中だとリリアが答えかけたらキャンセルがかかる。
「ここに居るのはウチらメスオンリーよ」アマンダが適当に答える。確かに、正直に話して面倒にすることもないか…
「せっかくやって来たし、お酒も食べ物もあるし、楽しそうだし、このままお呼ばれしましょう」
ハーピー達は陽気で屈託なくマイペース。
「……まったく… 翼しかないならお酒も食事も盛り付けが必要ですね。準備は十分にありますから好きなだけ食べたら良いですよ」少々呆れていたがコトロは気にしていないようだ。
「じゃ、ラビがお皿に取り分けるピョン、ネーコはお酒お願いピョン」
亜人のラビとネーコもOK。
「ハーピーとパーティー出来るだなんて、冒険者ならではよね。最初驚いたけど、楽しくなりそう、じゃんじゃんお肉焼くから食べて飲んでね」
登場の仕方は驚いたら楽しい連中なら問題ない、焼き係のリリアも張り切る。
アマンダは静かに微笑んでいる。踊りと歌の時以外は静かな事が多い様だ。
星座もだいぶ巡って来た。
リリア達もキャンプファイヤーを囲み盛り上がっている。
コトロのリュートも滑らか、アマンダが歌って踊り、ハーピー達も舞う。ラビも音楽に合わせて跳ねる。ネーコは火の側で今にも寝そう。
「リリアちゃんの焼き加減は最高よ!」焼き係のリリア。
「あら!アマンダ、休憩?」
焼き係リリアの側に来ていつの間にかアマンダが座っている。
気配を感じさせず移動できる様だ。すごいな!
ファイヤーの周りでは皆陽気に騒いでいる。ネーコは寝ているようだ。
「自分でこだわって焼くのも良いわね」上着を羽織ってリリアの傍で自ら肉と野菜を炙って食べている。
「やっぱり山って寒いわよね。リリアちゃん特製コーンスープよ。コーンと愛情と気合たっぷりスープ」
リリアが特製コーンスープをアマンダに手渡す。
「…… コーンと気合が入りまくってるよ」アマンダ。
「うん、なんたって特製だからね」リリアはニコニコ。
湖の周辺はリュートと歌声で満ちている。
「コトロ、ラビ!しっかり!」リリアが応戦しようと腰に手を伸ばすがBBQの最中で丸腰だ。ぬかった!
「おっと!人間さん、争いはやめよう。こっちはお楽しみにきたんだよ」
アクセントがあるが人間の女性の声、敵意はなそうだ。むしろ少し浮かれている感さえある。
「あれあれ?これ人間のメスじゃないか」コトロを抑えた声の主がコトロから下りる。
「こっちも人間のメスだ」ラビも解放される。
「あんた達ハーピー?」リリアが見上げる大きな影。
人間の女性に鷲の翼と足、高い声、陽気な性格、平均的に美人揃い、ハーピーに間違いない。5匹?5羽?5人?居る。
「ってか、これ全部人間のメスよ!誰よ人間の男がいるって言ったの、見間違えたの?」
「いやぁ、あっちから見た時は男に見えたんよね」
「まったく、暗くて見えないなんて鳥目じゃない」
「自分だって男だらけだって喜んでたじゃん」
勝手におしゃべりしている。
「ちょっと!飛んできていきなり押さえつけて、酷いじゃないの!敵意が無いのは分かったけど何かの勘違いなら謝りなさいよ!」リリアが怒る。
コトロとラビは立ち上がった。二人共軽度だがかすり傷を負っている。
「ごめんごめん。人間のオスがいたら楽しませてもらおうと思ってね。人間の声がするからやってきたよ」
「やって来たじゃないですよ、大切な楽器を壊されたらたまったものじゃないです」さすがにコトロだって不満の声をあげる。
ハーピーにはメス?女性しかおらず、人間と関わることで子孫を残すのだが、行為自体を楽しむ習慣があるようだ。体格は人間と変わらないが強靭な足が有る分リリアより多少背が高い。自由奔放な性格で、凶悪な事はなく、敵対の意思をしるさなければ無意味に襲ったりはしてこないが鷲の爪と足の握力はかなりの武器と成り得る。陽気でキャンプ等をしていると興味を持ってやってくることがある。男性パーティーだとお楽しみになる事も多い。鷲の羽、足だがそれぞれがカラフルで美人揃い。
「オスは居ないのかな?」
「男?男達なら今…」登山中だとリリアが答えかけたらキャンセルがかかる。
「ここに居るのはウチらメスオンリーよ」アマンダが適当に答える。確かに、正直に話して面倒にすることもないか…
「せっかくやって来たし、お酒も食べ物もあるし、楽しそうだし、このままお呼ばれしましょう」
ハーピー達は陽気で屈託なくマイペース。
「……まったく… 翼しかないならお酒も食事も盛り付けが必要ですね。準備は十分にありますから好きなだけ食べたら良いですよ」少々呆れていたがコトロは気にしていないようだ。
「じゃ、ラビがお皿に取り分けるピョン、ネーコはお酒お願いピョン」
亜人のラビとネーコもOK。
「ハーピーとパーティー出来るだなんて、冒険者ならではよね。最初驚いたけど、楽しくなりそう、じゃんじゃんお肉焼くから食べて飲んでね」
登場の仕方は驚いたら楽しい連中なら問題ない、焼き係のリリアも張り切る。
アマンダは静かに微笑んでいる。踊りと歌の時以外は静かな事が多い様だ。
星座もだいぶ巡って来た。
リリア達もキャンプファイヤーを囲み盛り上がっている。
コトロのリュートも滑らか、アマンダが歌って踊り、ハーピー達も舞う。ラビも音楽に合わせて跳ねる。ネーコは火の側で今にも寝そう。
「リリアちゃんの焼き加減は最高よ!」焼き係のリリア。
「あら!アマンダ、休憩?」
焼き係リリアの側に来ていつの間にかアマンダが座っている。
気配を感じさせず移動できる様だ。すごいな!
ファイヤーの周りでは皆陽気に騒いでいる。ネーコは寝ているようだ。
「自分でこだわって焼くのも良いわね」上着を羽織ってリリアの傍で自ら肉と野菜を炙って食べている。
「やっぱり山って寒いわよね。リリアちゃん特製コーンスープよ。コーンと愛情と気合たっぷりスープ」
リリアが特製コーンスープをアマンダに手渡す。
「…… コーンと気合が入りまくってるよ」アマンダ。
「うん、なんたって特製だからね」リリアはニコニコ。
湖の周辺はリュートと歌声で満ちている。
0
あなたにおすすめの小説
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜
西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。
だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。
しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。
これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。
※かなり冗長です。
説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
4人の勇者とЯΔMЦDΛ
無鳴-ヴィオ-
ファンタジー
5人の少年少女が勇者に選ばれ世界を救う話。
それぞれが主人公的存在。始まりの時代。そして、彼女達の物語。
炎の勇者、焔-ほむら- 女 13歳
水の勇者、萃-すい- 女 14歳
雷の勇者、空-そら- 女 13歳
土の勇者、楓-ふう- 女 13歳
木の勇者、来-らい- 男 12歳
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる