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【103話】 魂の案内
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「さぁ、君達何か事情があるなら手伝うわよ」
まだ午前中だがあいにくの小雨で林の中も薄暗い。兄妹の魂は振り返り、男の子は火の灯ったランタンを手にてテトリ湖に向かって歩き始めた。
リリアはゴグスタフ先生、プリースト技能とエンチャ・バフ技能を持つプリーストのアキツグの三人とプラス、オウムの使い魔のバディでパーティー結成して兄妹の魂と出会った小道まで出直してきた。
ゴーストと戦うなら物理系女のリリアでは銀のダガー以外全く効果を発揮しない。
アキツグのエンチャ効果をリリアの武器に載せればそれなりに効果を発揮できる。
と、コトロが助言してくれた。
魂は思いを叶えるまで周回するような行動をとるらしい。
とにかく、リリアは子供の魂に会いに戻ってくると、二人共最初に見た場所と同じ場所に立っていた。
魂は小道を歩き湖の側にある作業小屋まで来ると右手に折れ、湖を左手に見て歩いて行く。
水辺で雨のせいかスライムと植物魔物が多い。
リリアが小道の魔物を掃除して進む。アキツグがリリアの矢、剣に炎の追加ダメージをエンチャントする。
炎属性のエンチャの剣でスライムをぶった切る。
“ジュバ!ジュバ!”切れ味も上がるが蒸発音が快感、効率的に掃除していく。
植物系魔物もしかり、炎、雷を矢にエンチャして射抜くとメラメラしながら倒れる。
「何かあたしってば、魔法戦士になった気分」
ノリノリになって道を外れて不必要な魔物まで倒して回るリリア。クエストからも外れ気味。
子供達の魂は一定距離を保って歩いて行く。
その魂を先頭に湖伝いに回る。途中納屋等があり、釣り人、狩人等が使用するようだ。
魂、リリア、先生、プリーストと歩いてゆく。
「鷹に狙われたらやばい!」と使い魔は先生の肩に寄り添っている。この使い魔大丈夫?
「使い魔でも苦手な物があるのね、うっふっふ」リリアが笑ったら
「おまえはちゃんと役に立つのか?どうなんだ?」と甲高い声で言い返してきた。
すげぇ生意気だ!
「先生、あの子達とは何か会話できないの?」リリアはちょっと先を歩いて行く子供の背中を眺めながらゴグスタフに聞く。
「案内するからついて来て欲しい様だが…」
相変わらず湖を左手に見ながら有る様な無い様な道を歩いて行く。
「ジトジト雨の中どこまで行くのかね?何があるのかな?」
湖沿いに歩くうちにだんだん森の中に入って来た。道から近い場所には小屋等あって人がいる可能性があるがこの先になにがあるのか。
川のせせらぎが近づいて来た。
子供達が立ち止まり振り返る。雨がジトジトと振っているがランタンの小さな灯りが輝いている。
「この先にいるそうだ。気をつけろと言っている」先生にはわかるようだ。
子供達は再び静かに振り返ると続く小道に溶け込むように歩き去って行った。
「そういえば、昔はテトリ湖の川辺に水田集落があったと聞いたことありましたね」アキツグが呟く。
少し進むと湖に注ぐ川辺に集落の屋根が見えてきた。古くて朽ちているが垣根等もある。
「気をつけろとは言っているけど、何がどう危険かは言わなかったのね」
リリアは集落に入る前にミーティング。
「子供の魂だし、出来ることが限られている。ただ、何か事情があるのは確かだ」先生が説明する。
リリアとアキツグが垣根を通り集落に入る。二人は先行して集落内の確認をする。
先生は安全の合図を待ちながらついてくる。
「あと一人くらい前衛できる人を雇うべきだったかな?」リリアは呟く。
リリアが先行する予定だったが、さすがに危険過ぎるとアキツグも一緒に安全確認に加わってくれた。エンチャ、バフ効果は自分にも効くので前衛も可能らしい。
集落内は静かで川のせせらぎの音が続いている。小屋は朽ちては修復を繰り返された跡がある。捨てられた集落等はホームレス、犯罪者、賊、黒魔術師、旅人、様々な理由で使用されてはまた捨てられる。
「人の気配はないけど… やばい雰囲気はあるわねぇ…」リリアは小屋の確認をして言う。
「あそこからですね」アキツグが指さす先には焼け崩れた小屋。
「あそこで間違いなさそうだ、一緒に行くぞ」先生も感じ取って追いついて来た。
リリア、先生、アキツグは焼けた小屋の前に立つ。
小屋は大きく焼けて落ちているが、壁が何とか形を保っている。よくわからないが焼けてしばらく経っていると思う。
「危険な空気が漂うな、入る前になるべく準備しよう」先生が提案する。
周囲に異変が無いことを確認してリリア達は突入前の準備に入る。
シャーマンのゴグスタフがリリアとアキツグに悪霊等から身を守る呪いをかける。
「物語で全身にプロテクションの魔法を書き込むのがあったな。耳に呪いを書き忘れてなぁ、耳を悪霊に切り取られるんだ。安心しろ今はそんな方法は用いない。プロテクションをかけておく。まぁ、たしかに全身に書いた方が効果は高いがな。それとも全裸になるか?」笑いながら色々凄い事を言う人だ。
先生がリリアとアキツグにプロテクションをかける。使い魔バディは危ないからと木の幹に隠れている。
「よし準備OKね! じゃぁ、ちょっと早いけどお昼食べちゃおう。何かあったらお弁当が無駄になっちゃうよ!」
腹が減っては何とやら…
小雨の凌げるところでお昼を食べ始めたらバディが飛んできた。
「おい、リリア、俺に卵焼くれよ!」
バディもタマゴ料理が好きらしい。
まだ午前中だがあいにくの小雨で林の中も薄暗い。兄妹の魂は振り返り、男の子は火の灯ったランタンを手にてテトリ湖に向かって歩き始めた。
リリアはゴグスタフ先生、プリースト技能とエンチャ・バフ技能を持つプリーストのアキツグの三人とプラス、オウムの使い魔のバディでパーティー結成して兄妹の魂と出会った小道まで出直してきた。
ゴーストと戦うなら物理系女のリリアでは銀のダガー以外全く効果を発揮しない。
アキツグのエンチャ効果をリリアの武器に載せればそれなりに効果を発揮できる。
と、コトロが助言してくれた。
魂は思いを叶えるまで周回するような行動をとるらしい。
とにかく、リリアは子供の魂に会いに戻ってくると、二人共最初に見た場所と同じ場所に立っていた。
魂は小道を歩き湖の側にある作業小屋まで来ると右手に折れ、湖を左手に見て歩いて行く。
水辺で雨のせいかスライムと植物魔物が多い。
リリアが小道の魔物を掃除して進む。アキツグがリリアの矢、剣に炎の追加ダメージをエンチャントする。
炎属性のエンチャの剣でスライムをぶった切る。
“ジュバ!ジュバ!”切れ味も上がるが蒸発音が快感、効率的に掃除していく。
植物系魔物もしかり、炎、雷を矢にエンチャして射抜くとメラメラしながら倒れる。
「何かあたしってば、魔法戦士になった気分」
ノリノリになって道を外れて不必要な魔物まで倒して回るリリア。クエストからも外れ気味。
子供達の魂は一定距離を保って歩いて行く。
その魂を先頭に湖伝いに回る。途中納屋等があり、釣り人、狩人等が使用するようだ。
魂、リリア、先生、プリーストと歩いてゆく。
「鷹に狙われたらやばい!」と使い魔は先生の肩に寄り添っている。この使い魔大丈夫?
「使い魔でも苦手な物があるのね、うっふっふ」リリアが笑ったら
「おまえはちゃんと役に立つのか?どうなんだ?」と甲高い声で言い返してきた。
すげぇ生意気だ!
「先生、あの子達とは何か会話できないの?」リリアはちょっと先を歩いて行く子供の背中を眺めながらゴグスタフに聞く。
「案内するからついて来て欲しい様だが…」
相変わらず湖を左手に見ながら有る様な無い様な道を歩いて行く。
「ジトジト雨の中どこまで行くのかね?何があるのかな?」
湖沿いに歩くうちにだんだん森の中に入って来た。道から近い場所には小屋等あって人がいる可能性があるがこの先になにがあるのか。
川のせせらぎが近づいて来た。
子供達が立ち止まり振り返る。雨がジトジトと振っているがランタンの小さな灯りが輝いている。
「この先にいるそうだ。気をつけろと言っている」先生にはわかるようだ。
子供達は再び静かに振り返ると続く小道に溶け込むように歩き去って行った。
「そういえば、昔はテトリ湖の川辺に水田集落があったと聞いたことありましたね」アキツグが呟く。
少し進むと湖に注ぐ川辺に集落の屋根が見えてきた。古くて朽ちているが垣根等もある。
「気をつけろとは言っているけど、何がどう危険かは言わなかったのね」
リリアは集落に入る前にミーティング。
「子供の魂だし、出来ることが限られている。ただ、何か事情があるのは確かだ」先生が説明する。
リリアとアキツグが垣根を通り集落に入る。二人は先行して集落内の確認をする。
先生は安全の合図を待ちながらついてくる。
「あと一人くらい前衛できる人を雇うべきだったかな?」リリアは呟く。
リリアが先行する予定だったが、さすがに危険過ぎるとアキツグも一緒に安全確認に加わってくれた。エンチャ、バフ効果は自分にも効くので前衛も可能らしい。
集落内は静かで川のせせらぎの音が続いている。小屋は朽ちては修復を繰り返された跡がある。捨てられた集落等はホームレス、犯罪者、賊、黒魔術師、旅人、様々な理由で使用されてはまた捨てられる。
「人の気配はないけど… やばい雰囲気はあるわねぇ…」リリアは小屋の確認をして言う。
「あそこからですね」アキツグが指さす先には焼け崩れた小屋。
「あそこで間違いなさそうだ、一緒に行くぞ」先生も感じ取って追いついて来た。
リリア、先生、アキツグは焼けた小屋の前に立つ。
小屋は大きく焼けて落ちているが、壁が何とか形を保っている。よくわからないが焼けてしばらく経っていると思う。
「危険な空気が漂うな、入る前になるべく準備しよう」先生が提案する。
周囲に異変が無いことを確認してリリア達は突入前の準備に入る。
シャーマンのゴグスタフがリリアとアキツグに悪霊等から身を守る呪いをかける。
「物語で全身にプロテクションの魔法を書き込むのがあったな。耳に呪いを書き忘れてなぁ、耳を悪霊に切り取られるんだ。安心しろ今はそんな方法は用いない。プロテクションをかけておく。まぁ、たしかに全身に書いた方が効果は高いがな。それとも全裸になるか?」笑いながら色々凄い事を言う人だ。
先生がリリアとアキツグにプロテクションをかける。使い魔バディは危ないからと木の幹に隠れている。
「よし準備OKね! じゃぁ、ちょっと早いけどお昼食べちゃおう。何かあったらお弁当が無駄になっちゃうよ!」
腹が減っては何とやら…
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