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【104.5話】 突入は成功したリリア ※103.5話の続き※
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「よし、とりあえず突入成功ね」
少しイメージと違って恥ずかしい思いもしたかも知れないが、難事件を解決して家族を無事に解放できれば少しは勇者と見直されるだろう。
村では勇者の子扱いされるのを嫌がっていたが今では認められたがっている。
「考えてみればおかしなことよね」リリアは苦笑い。
事務所内はリリアの破ったガラスが飛び散っている。壺かな?花瓶かな?侵入した時に落としたらしい、割れてしまっている。
気配を窺う…
一階の事務所はひっそりとしているが、二階から叫び声、子供の泣き声が聞こえる。
「………上ね…」
リリアは剣を…
「しまった、宣伝と散歩のつもりでリリアモデルの剣しか持って来てない…」
リリアモデルは両手剣、しかも勇者見栄えするようにグレートソードと呼ばれる大きな剣だ、屋内で振り回すにふさわしくない。
まぁ、それでも素手よりましか…
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより授かった勇者リリアモデル(女性版)のこの剣で成敗してくれる」
大声で唱えると立て籠もり犯に聞かれてしまう。リリアは小声で呪文を唱えて見る。
「…… ぐ…」剣は抜けない。大きくはっきり噛まず呪文を唱えないと鞘から抜けないようになっている。無駄な機能…
「仕方ない… キッチンの包丁を使うか…」
リリアはキッチンを探すが事務所仕様になっている一階には無いらしい。
そもそも、他人の住居に窓から入ってキッチンの包丁を武器使用目的に探すだなんて発想として、もうそれ自体が強盗犯だ…
「…… 素手で行くか… いや、でも…… まぁ、言っても素人がちょっと道を踏み外しただけよね… 勝てるはず…」
リリアは階段を上がる。
階段の折れ曲がった踊り場に身を潜めて二階の様子を窺う。
何やら叫び声が聞こえ子供達の泣き声が聞こえる。どんな事情があるか知らないが子供は関係ないはずだ。かわいそうに…
リリアはちょっと深呼吸をして制圧までのイメージをする。
「………あたし、大丈夫かな?…」制圧までイメージがたどり着かない。
何かが違う… 何かが足りない…
学校で習った制圧術を思い出す。考えてみればあの時の最終局面ではガタイの良い連中が数で水の手も漏らさない体で押し込み、相手の抵抗心をへし折る様なやり方だ。
リリア一人でのこのこ顔を出しても「ちょっとお茶いただいたら帰ります、どうぞお構いなく」的だ。
しかも!変な風評被害に合わないようにするためには構うなって言われても自分のプロパティに存在される限りなんらかの形でお構いしなければ後で痛い目を見るのだ。構わないで欲しいならとっとと退散してくれ!が構う側の本音。
「…… 衛兵さん呼ぼうかな…」
リリアは思う。が、あれだけタンカを切って来たのだ。群衆の目もある、今更おめおめとは頼めない。自分でやるしかない。
二階に上がり声がする部屋以外は調べた。どうやら相手は一人のようだ。
ドアの閉まった部屋から怒鳴り声、子供の泣き声がする。恐らく全員キッチンにいるのであろう。キッチンは危ない、武器になる物が多い。
「素手なら素手、一人なら一人の闘い方をみせてやるわよ…」リリアは決心。
ドアの前に立つ、吠える様な声がする。タイガーマンだろうか…
素手では敵わないかも知れない。ここは出だし勝負だ、絶対に決めてやる。
「せぇのぉ…」“ばああぁぁん!!”
「…………… あ! えっと… 皆ぁ、動かないで!!」
ドアを蹴破ったリリア。表の扉の事もあり、フルパワー以上で蹴破った!
室内のドアは大した建付けではなかったのか、思った以上に蹴破った。
っと言うか、全損して吹っ飛んだ。
あまりにも凄かったのでリリアも一瞬固まった。
キッチンも静まり返り、ドワーフのドローガとタイガーマンが目を丸くしてリリアを見ている。とりあえず、立て籠もり犯は怯んでいるようだ。
「ドローガさん、リリアが助けに来たわよ!もう安心。さぁ立て籠もり犯、諦めて投降しなさい。あたしは勇者リリア、素手だと思ってみくびらない事ね。このあたしに剣を抜かせたら地獄体験ツアーの後に天国にお引越しよ!… いや、ちょっと待って、あなたのような極悪犯を天国に送り込むわけにはいかないの、昇天ツアーを先に済ませてから地獄に住民票を移動よ。それから…」リリアが続けかけたが子供が火がついたように泣き出した。
「わ!わ!ごめんなさい!あたしね!ドアね!」
リリアは慌ててドアをどかす。子供達はリリアの蹴破ったドアの下敷きになっていた。
「とにかく… なんだっけ… あぁごめんごめん、痛かったね… ちょっとお姉さん大事なところなの… うん、ごめんごめん… お姉さん今から悪い人を退治するから… これ、成功しないと税金泥棒呼ばわりが続くの…ね…ごめんね…」
「おまえいったい誰だい!勝手に人の家入ってきてドア壊して、ただじゃおかないよ!」リリアが子供をあやしていたらタイガーマンに怒鳴られた。
「盗人猛々しいとはこのことね。ドアは思ったより壊れたけど、突入上の正しい手順よ。女一人でやって来たと甘く見ないことね。あたしの後ろに思った以上にすごい連中が控えている可能性は決して否定できるものではないのよ。さぁ、観念しなさい!」
剣を構えていないのでリリアはファイティングポーズ。
「グワオオォォォォーーーー」ベアマンが吠える。凄い咆哮、怯むわけにはいかない。
「… や、やろうっての?… いいの? ほ、本当に後悔するわよ。勇者リリアの閃光ストレート、歯が折れても知らないよ。このリリア様の左ジャブでお寝んねよ!あなたごときリリアの右を出す必要もない!」
言いながらシャドウを打つリリアだが、少し腰が引けている。
「ドローガこの女かい!今度の浮気相手は!おまえとうとう人間にまで手を出したのかい!グワオォォォ!」タイガーマンが言う。女性か?
「リ、リリア、助けてくれ、ウチの嫁を止めてくれよ!」ドローガはベソをかいている。
「…… え?あぁ…は?… 立て籠もり… 奥さん?… ドワーフのドローガさんってトラ人の奥さんと結婚してたの?… 立て籠もり犯は?… え?え?えぇぇ??…」
ローン・ドローガ店の前では大勢の野次馬が事の顛末を見守っている。
「ブラキャットさん、ドローガさんとこ相変わらずだねぇ」通行整理の兵士が苦笑いしている。
「奥方も奥方だがドローガもちょっとは考えないとなぁ…」ブラキャットだって苦笑い。
「ドローガのところ強盗が立て籠もってるって?」野次馬の一人がブラキャットに聞く。
「強盗?いや、恒例の夫婦喧嘩だよ、あそこは奥さん怒らせると怖んだ」答えるブラキャット。
「何だよ、俺もおかしいと思ったぜ、強盗が立て籠もってるにしちゃ女一人で入っていくから… ただの喧嘩の仲裁かよ、誰だデマ流したの」野次馬Aが呆れる。
「何だなんだ… いつものやつなら俺は帰るぜ」野次馬Bが帰りかけた時だった。
“ドカ!!”表の扉が開き、誰かが放り出されてきた。
驚いて振り返るとポニーテールの女が路上にひっくり返っていた…
後日、幸運の壺を割ったリリアにはドローガから高額な請求が来ていた。
少しイメージと違って恥ずかしい思いもしたかも知れないが、難事件を解決して家族を無事に解放できれば少しは勇者と見直されるだろう。
村では勇者の子扱いされるのを嫌がっていたが今では認められたがっている。
「考えてみればおかしなことよね」リリアは苦笑い。
事務所内はリリアの破ったガラスが飛び散っている。壺かな?花瓶かな?侵入した時に落としたらしい、割れてしまっている。
気配を窺う…
一階の事務所はひっそりとしているが、二階から叫び声、子供の泣き声が聞こえる。
「………上ね…」
リリアは剣を…
「しまった、宣伝と散歩のつもりでリリアモデルの剣しか持って来てない…」
リリアモデルは両手剣、しかも勇者見栄えするようにグレートソードと呼ばれる大きな剣だ、屋内で振り回すにふさわしくない。
まぁ、それでも素手よりましか…
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより授かった勇者リリアモデル(女性版)のこの剣で成敗してくれる」
大声で唱えると立て籠もり犯に聞かれてしまう。リリアは小声で呪文を唱えて見る。
「…… ぐ…」剣は抜けない。大きくはっきり噛まず呪文を唱えないと鞘から抜けないようになっている。無駄な機能…
「仕方ない… キッチンの包丁を使うか…」
リリアはキッチンを探すが事務所仕様になっている一階には無いらしい。
そもそも、他人の住居に窓から入ってキッチンの包丁を武器使用目的に探すだなんて発想として、もうそれ自体が強盗犯だ…
「…… 素手で行くか… いや、でも…… まぁ、言っても素人がちょっと道を踏み外しただけよね… 勝てるはず…」
リリアは階段を上がる。
階段の折れ曲がった踊り場に身を潜めて二階の様子を窺う。
何やら叫び声が聞こえ子供達の泣き声が聞こえる。どんな事情があるか知らないが子供は関係ないはずだ。かわいそうに…
リリアはちょっと深呼吸をして制圧までのイメージをする。
「………あたし、大丈夫かな?…」制圧までイメージがたどり着かない。
何かが違う… 何かが足りない…
学校で習った制圧術を思い出す。考えてみればあの時の最終局面ではガタイの良い連中が数で水の手も漏らさない体で押し込み、相手の抵抗心をへし折る様なやり方だ。
リリア一人でのこのこ顔を出しても「ちょっとお茶いただいたら帰ります、どうぞお構いなく」的だ。
しかも!変な風評被害に合わないようにするためには構うなって言われても自分のプロパティに存在される限りなんらかの形でお構いしなければ後で痛い目を見るのだ。構わないで欲しいならとっとと退散してくれ!が構う側の本音。
「…… 衛兵さん呼ぼうかな…」
リリアは思う。が、あれだけタンカを切って来たのだ。群衆の目もある、今更おめおめとは頼めない。自分でやるしかない。
二階に上がり声がする部屋以外は調べた。どうやら相手は一人のようだ。
ドアの閉まった部屋から怒鳴り声、子供の泣き声がする。恐らく全員キッチンにいるのであろう。キッチンは危ない、武器になる物が多い。
「素手なら素手、一人なら一人の闘い方をみせてやるわよ…」リリアは決心。
ドアの前に立つ、吠える様な声がする。タイガーマンだろうか…
素手では敵わないかも知れない。ここは出だし勝負だ、絶対に決めてやる。
「せぇのぉ…」“ばああぁぁん!!”
「…………… あ! えっと… 皆ぁ、動かないで!!」
ドアを蹴破ったリリア。表の扉の事もあり、フルパワー以上で蹴破った!
室内のドアは大した建付けではなかったのか、思った以上に蹴破った。
っと言うか、全損して吹っ飛んだ。
あまりにも凄かったのでリリアも一瞬固まった。
キッチンも静まり返り、ドワーフのドローガとタイガーマンが目を丸くしてリリアを見ている。とりあえず、立て籠もり犯は怯んでいるようだ。
「ドローガさん、リリアが助けに来たわよ!もう安心。さぁ立て籠もり犯、諦めて投降しなさい。あたしは勇者リリア、素手だと思ってみくびらない事ね。このあたしに剣を抜かせたら地獄体験ツアーの後に天国にお引越しよ!… いや、ちょっと待って、あなたのような極悪犯を天国に送り込むわけにはいかないの、昇天ツアーを先に済ませてから地獄に住民票を移動よ。それから…」リリアが続けかけたが子供が火がついたように泣き出した。
「わ!わ!ごめんなさい!あたしね!ドアね!」
リリアは慌ててドアをどかす。子供達はリリアの蹴破ったドアの下敷きになっていた。
「とにかく… なんだっけ… あぁごめんごめん、痛かったね… ちょっとお姉さん大事なところなの… うん、ごめんごめん… お姉さん今から悪い人を退治するから… これ、成功しないと税金泥棒呼ばわりが続くの…ね…ごめんね…」
「おまえいったい誰だい!勝手に人の家入ってきてドア壊して、ただじゃおかないよ!」リリアが子供をあやしていたらタイガーマンに怒鳴られた。
「盗人猛々しいとはこのことね。ドアは思ったより壊れたけど、突入上の正しい手順よ。女一人でやって来たと甘く見ないことね。あたしの後ろに思った以上にすごい連中が控えている可能性は決して否定できるものではないのよ。さぁ、観念しなさい!」
剣を構えていないのでリリアはファイティングポーズ。
「グワオオォォォォーーーー」ベアマンが吠える。凄い咆哮、怯むわけにはいかない。
「… や、やろうっての?… いいの? ほ、本当に後悔するわよ。勇者リリアの閃光ストレート、歯が折れても知らないよ。このリリア様の左ジャブでお寝んねよ!あなたごときリリアの右を出す必要もない!」
言いながらシャドウを打つリリアだが、少し腰が引けている。
「ドローガこの女かい!今度の浮気相手は!おまえとうとう人間にまで手を出したのかい!グワオォォォ!」タイガーマンが言う。女性か?
「リ、リリア、助けてくれ、ウチの嫁を止めてくれよ!」ドローガはベソをかいている。
「…… え?あぁ…は?… 立て籠もり… 奥さん?… ドワーフのドローガさんってトラ人の奥さんと結婚してたの?… 立て籠もり犯は?… え?え?えぇぇ??…」
ローン・ドローガ店の前では大勢の野次馬が事の顛末を見守っている。
「ブラキャットさん、ドローガさんとこ相変わらずだねぇ」通行整理の兵士が苦笑いしている。
「奥方も奥方だがドローガもちょっとは考えないとなぁ…」ブラキャットだって苦笑い。
「ドローガのところ強盗が立て籠もってるって?」野次馬の一人がブラキャットに聞く。
「強盗?いや、恒例の夫婦喧嘩だよ、あそこは奥さん怒らせると怖んだ」答えるブラキャット。
「何だよ、俺もおかしいと思ったぜ、強盗が立て籠もってるにしちゃ女一人で入っていくから… ただの喧嘩の仲裁かよ、誰だデマ流したの」野次馬Aが呆れる。
「何だなんだ… いつものやつなら俺は帰るぜ」野次馬Bが帰りかけた時だった。
“ドカ!!”表の扉が開き、誰かが放り出されてきた。
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