218 / 519
【109.5話】 反撃の女 ※少し前の話※
しおりを挟む
「いっ!!」
俺は声を上げた。太ももに激痛が走った後に火傷のようなジンとした痛みが残る。
感電バチが服の中に入ったのかと思って自分の足を見ると、矢が刺さっている。
“何で矢が…”
混乱する間もなく、右肩と腹部に矢が次々と刺さって地面に倒れた。
“なんだこれ!”不測の事態で一瞬動転しかけたが子供が自分を呼ぶ声に気を取り直した。
「カイ!そこから動くな!出てきちゃいかん!」
痛みを押さえて川辺の木陰に入る。こんな場所に賊だろうか?
子供と釣りに来て襲われるとは… なんとしてでも生きて家に帰らなければ。
「お父ちゃん!」川辺から離れた俺を探しに来たカイが鳴き声をあげる。
「カイ!茂みから出ちゃいかん!下がってろ!隠れていろ!」
言うが早いか子供の側に矢が刺さった。子供は慌てて隠れるが俺の怪我に動揺して鳴き声を上げ始めた。
俺の方にも数本の矢が飛んできた。陰に隠れたと思ったが数が多いらしい。あっちこっちから矢が飛んでくる。
相手はどこだ?木と茂みの向こうから射てくるようだ。何故こんな金なしの釣り親子なぞを…
理由はわからないが、ガサガサと葉の騒ぐ音がして近づいてくるのがわかる。
子供の泣き声を追ってきているのか?
“ヒュッ”
空気を切るような音が頭上を飛び越え、長い影が飛び去った。
こっちにもいるのか?驚いて川に目をやると弓を手に矢を射る何者かが見えた。
「囲まれてるよ!もっと陰に入って! 動かないで!」
凛とした通りの良い声で叫びながら矢を射ながらこっちに来る。
“女か?”
ハンター風の装備だが、なんだか垢ぬけた感じの髪を結った女が弓を手に反撃している。
声につられて、相手の矢は女に集中しだした。
女は左右に小走りし、反撃しながらザブザブと川に入り間合いを詰め始めた。
「顔出しちゃだめよ!数が多そう!最低十体はいる!」女が叫びながら射る。
相手が賊なのか聞きたいが、腹に刺さった矢が激痛だ。声が出せない。
「スケルトン兵団よ!怪我は?」
女は川の中央で胸元まで水につかりながら進んでくる。水の中で動きが鈍ったのか打ち方を止めて水をかき分けてくる。
「大丈夫か!」痛みでかすれた声しかでなかった。動きが鈍った女の肩に矢が当たったのだ。
女は即座に自分の肩から矢を引き抜くとその矢で反撃して川を横切ってくる。
近づいてくる女はなかなかの美人。闘志とのギャップに惚れ惚れしながら見ていると、
「わぶ!!……… あ!あ!弓が濡れちゃう!湿っちゃう!」
深みに足を取られて一瞬溺れて慌てている。格好良い女だがちょっと滑稽。
「あ…」
俺は喉の奥を震わせた。一瞬女に気を取られたが気配に気が付き自分の両脇を見たら、骸骨が剣を振り上げて立っていた。
「動けない… 駄目だ…」と思った瞬間、二体とも頭蓋骨が弾け飛んだ!
「ごめん!ちょっとコケたの!」
見ると女は川を渡って、水際を上がりながら反撃の矢を放つ。
「子供の声がするよ!子供がいるの?… あなた怪我してるのね!無理に話さないで!そっちに行くから!」
川から上がってきた女は素早く茂みに身を隠しながらまた数射矢を放った。
矢が激痛だが、急所は外れているようだ、出血しているがそれほどでもない。
「僕!出てきちゃだめよ!泣かないで!お姉ちゃんがいくから隠れてて!」
茂みから打ち合いをしていた女が一気に俺のところに走り寄る。
「大丈夫?あたしリリア、勇者なの。もう大丈夫。泣いてるのはお子さん?お子さんの名前は?お父さん名前は?」
テキパキとした口調で応戦しながら次々と聞いてくる。
見ると川から上がってきた体で傷口から血が流れている。
「ぅぐ!」
女はまた矢を受けたが、即座に矢を引き抜いた。
「後5,6体いるし、場所がわからない。シロトさんとお子さんがカイ君ね。ラッキーね、あたしが来たから安心よ。薬草は濡らしたけど、ポーションがあるからこれ飲んで… あ!!待ってまだ飲まないで!矢を先に抜かずに回復したら後で地獄の痛みよ」
言うとその辺から拾い上げた枝を俺の口に押し込んで、矢をブチブチと俺の体から抜いた。
「さぁ、ポーション一気飲みよ!… っぐ!」
言っている間にも女は三本目の矢を受けては自分で引き抜く。血が噴き出て流れる。
「あんた… 傷が… 大丈夫なのか?」俺の問いには答えず、また数射矢を撃ちあった。
「もう一本ポーションよ。子供はどこ?カイはどこ?」女が苛立った声を出す。
俺が指をさすと、女は茂みに飛び込んでいった。
「カイ君!出てきちゃダメ!! ガイコツがいるよ!お姉ちゃんがいくから!!出ちゃダメぇぇ!」
女が叫んでいる。ポーションを飲んだ俺は徐々に回復し始めた。
しばらく、その辺の木々のざわめきが続いた。剣が弾ける音…子供の泣き声…女の息遣い…
しばらくすると、女がカイを抱えて目の前に現れた…
大きな傷口がぱっくりと開き血が流れている。
「カイ、お父さん大丈夫」
女は擦れた声を出してカイを俺に手渡すとその場に倒れた。背中には矢が二本…
カイは泣きじゃくっている…
「… 誰か怪我でもしたのかい?」
クラウディアは洗い物の手を止めて窓から外を見た。
何やら騒いでいる声が村の外から入ってきた。
「あらやだ、ウチの人のこと?」
釣りにでかけた家族に何かあったのだろうか?クラウディアが扉から出ると村人達が板に人を乗せて運んで来ている。
「クラウディア!ちょっとこの人を診てやってくれ!凄い怪我なんだ!俺もカイも魔物から助けてもらったんだ」シロトが家まで戻ってきた。
「この娘、血だらけじゃないの!生きているのかい?」クラウディアは眼を丸くする。
「命は大丈夫だが、かなりの傷だ。俺とジョシュアさんで隣村のプリーストを連れてくる。それまで、家で診ていてくれ。目が覚めたら薬草と… 誰かポーションを持っているなら飲ませてやってくれ」シロトが早口でしゃべる。カイは押し込まれるように家の中へ。
「わかったから、おまえさんは早く、治癒士を連れてきてくれ。エリーニ、その娘の体を拭いたらベッドに寝かせるよ」クラウディアは急いでお湯とタオルの準備にかかった。
娘を家に運び込んだ村人は皆心配そうに娘を見つめる。
びしょ濡れで血を流す女は板の上でぐったりとしている。
俺は声を上げた。太ももに激痛が走った後に火傷のようなジンとした痛みが残る。
感電バチが服の中に入ったのかと思って自分の足を見ると、矢が刺さっている。
“何で矢が…”
混乱する間もなく、右肩と腹部に矢が次々と刺さって地面に倒れた。
“なんだこれ!”不測の事態で一瞬動転しかけたが子供が自分を呼ぶ声に気を取り直した。
「カイ!そこから動くな!出てきちゃいかん!」
痛みを押さえて川辺の木陰に入る。こんな場所に賊だろうか?
子供と釣りに来て襲われるとは… なんとしてでも生きて家に帰らなければ。
「お父ちゃん!」川辺から離れた俺を探しに来たカイが鳴き声をあげる。
「カイ!茂みから出ちゃいかん!下がってろ!隠れていろ!」
言うが早いか子供の側に矢が刺さった。子供は慌てて隠れるが俺の怪我に動揺して鳴き声を上げ始めた。
俺の方にも数本の矢が飛んできた。陰に隠れたと思ったが数が多いらしい。あっちこっちから矢が飛んでくる。
相手はどこだ?木と茂みの向こうから射てくるようだ。何故こんな金なしの釣り親子なぞを…
理由はわからないが、ガサガサと葉の騒ぐ音がして近づいてくるのがわかる。
子供の泣き声を追ってきているのか?
“ヒュッ”
空気を切るような音が頭上を飛び越え、長い影が飛び去った。
こっちにもいるのか?驚いて川に目をやると弓を手に矢を射る何者かが見えた。
「囲まれてるよ!もっと陰に入って! 動かないで!」
凛とした通りの良い声で叫びながら矢を射ながらこっちに来る。
“女か?”
ハンター風の装備だが、なんだか垢ぬけた感じの髪を結った女が弓を手に反撃している。
声につられて、相手の矢は女に集中しだした。
女は左右に小走りし、反撃しながらザブザブと川に入り間合いを詰め始めた。
「顔出しちゃだめよ!数が多そう!最低十体はいる!」女が叫びながら射る。
相手が賊なのか聞きたいが、腹に刺さった矢が激痛だ。声が出せない。
「スケルトン兵団よ!怪我は?」
女は川の中央で胸元まで水につかりながら進んでくる。水の中で動きが鈍ったのか打ち方を止めて水をかき分けてくる。
「大丈夫か!」痛みでかすれた声しかでなかった。動きが鈍った女の肩に矢が当たったのだ。
女は即座に自分の肩から矢を引き抜くとその矢で反撃して川を横切ってくる。
近づいてくる女はなかなかの美人。闘志とのギャップに惚れ惚れしながら見ていると、
「わぶ!!……… あ!あ!弓が濡れちゃう!湿っちゃう!」
深みに足を取られて一瞬溺れて慌てている。格好良い女だがちょっと滑稽。
「あ…」
俺は喉の奥を震わせた。一瞬女に気を取られたが気配に気が付き自分の両脇を見たら、骸骨が剣を振り上げて立っていた。
「動けない… 駄目だ…」と思った瞬間、二体とも頭蓋骨が弾け飛んだ!
「ごめん!ちょっとコケたの!」
見ると女は川を渡って、水際を上がりながら反撃の矢を放つ。
「子供の声がするよ!子供がいるの?… あなた怪我してるのね!無理に話さないで!そっちに行くから!」
川から上がってきた女は素早く茂みに身を隠しながらまた数射矢を放った。
矢が激痛だが、急所は外れているようだ、出血しているがそれほどでもない。
「僕!出てきちゃだめよ!泣かないで!お姉ちゃんがいくから隠れてて!」
茂みから打ち合いをしていた女が一気に俺のところに走り寄る。
「大丈夫?あたしリリア、勇者なの。もう大丈夫。泣いてるのはお子さん?お子さんの名前は?お父さん名前は?」
テキパキとした口調で応戦しながら次々と聞いてくる。
見ると川から上がってきた体で傷口から血が流れている。
「ぅぐ!」
女はまた矢を受けたが、即座に矢を引き抜いた。
「後5,6体いるし、場所がわからない。シロトさんとお子さんがカイ君ね。ラッキーね、あたしが来たから安心よ。薬草は濡らしたけど、ポーションがあるからこれ飲んで… あ!!待ってまだ飲まないで!矢を先に抜かずに回復したら後で地獄の痛みよ」
言うとその辺から拾い上げた枝を俺の口に押し込んで、矢をブチブチと俺の体から抜いた。
「さぁ、ポーション一気飲みよ!… っぐ!」
言っている間にも女は三本目の矢を受けては自分で引き抜く。血が噴き出て流れる。
「あんた… 傷が… 大丈夫なのか?」俺の問いには答えず、また数射矢を撃ちあった。
「もう一本ポーションよ。子供はどこ?カイはどこ?」女が苛立った声を出す。
俺が指をさすと、女は茂みに飛び込んでいった。
「カイ君!出てきちゃダメ!! ガイコツがいるよ!お姉ちゃんがいくから!!出ちゃダメぇぇ!」
女が叫んでいる。ポーションを飲んだ俺は徐々に回復し始めた。
しばらく、その辺の木々のざわめきが続いた。剣が弾ける音…子供の泣き声…女の息遣い…
しばらくすると、女がカイを抱えて目の前に現れた…
大きな傷口がぱっくりと開き血が流れている。
「カイ、お父さん大丈夫」
女は擦れた声を出してカイを俺に手渡すとその場に倒れた。背中には矢が二本…
カイは泣きじゃくっている…
「… 誰か怪我でもしたのかい?」
クラウディアは洗い物の手を止めて窓から外を見た。
何やら騒いでいる声が村の外から入ってきた。
「あらやだ、ウチの人のこと?」
釣りにでかけた家族に何かあったのだろうか?クラウディアが扉から出ると村人達が板に人を乗せて運んで来ている。
「クラウディア!ちょっとこの人を診てやってくれ!凄い怪我なんだ!俺もカイも魔物から助けてもらったんだ」シロトが家まで戻ってきた。
「この娘、血だらけじゃないの!生きているのかい?」クラウディアは眼を丸くする。
「命は大丈夫だが、かなりの傷だ。俺とジョシュアさんで隣村のプリーストを連れてくる。それまで、家で診ていてくれ。目が覚めたら薬草と… 誰かポーションを持っているなら飲ませてやってくれ」シロトが早口でしゃべる。カイは押し込まれるように家の中へ。
「わかったから、おまえさんは早く、治癒士を連れてきてくれ。エリーニ、その娘の体を拭いたらベッドに寝かせるよ」クラウディアは急いでお湯とタオルの準備にかかった。
娘を家に運び込んだ村人は皆心配そうに娘を見つめる。
びしょ濡れで血を流す女は板の上でぐったりとしている。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる