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【124.5話】 出会ってしまったリリア達 ※Day2のお昼時の話し※
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少し戻りDay2のお昼
「ブラック、あなたなかなか出来るじゃん」ペコがブラックを見上げて言う。
リリアの班はお昼休憩中。メイレル村周辺は想像以上に魔物が蔓延る。しっかり休憩をとり、しっかり食べないと。
ペコは自分で具材をパンにはさみソーセージサンドを作ると炎を灯しパンとチーズに焦げ目を入れて食べている。火属性の人、便利!
「何でリリアが先輩なの?あなたの方がよっぽど使えるよ。何で勇者になんかなりたいの?ただの国のデコレーションじゃん、リリアみたいな見栄えだけのノッポのおっぱい程度が勇者にちょうど良いじゃない」
サンドイッチを食べるペコ。良い家系の育ちなので、振る舞いは上品なのだが、小さい口でパク!パク!とけっこう早食い。
小柄なペコが腰を下ろしてブラックを見上げる。ブラックは立ち食いするのでペコはまるで天を仰ぐように話しかけている。
そのブラックは「食事はバランスっす!よく噛んで!」と丸パンと野菜、鶏肉を食べ、蜂蜜野菜ジュースを飲んでいる。
「うふ、あたし実際にリリアモデルみたいな露出の高い鎧が似合ってるみたいなんだよね」
リリアは自分でご自慢の胸をぎゅっとしながらニコニコしている。
“いや、別に褒めてねぇんだよ”黙ってはいるがペコの目線はそう物語っている。
「リリア先輩は実際にルーダリアの公認勇者っす。フリートでは勇者リリアはマンティコアとドラゴンリザードをほぼ独力で倒したって有名っす。俺、会いに来て正解だったっすよ!」ブラックは一口食べては一口ジュースを飲みながら話す。これもバランスなのだろうねぇ。
「弓はまだまだだけど、人を見る目は超一流ね、後輩」
おにぎりと、鶏肉とししとうをレタスで巻いた不思議な食事をとっとと食べ終えたリリアは石に腰を下ろし弓の弦を調整している。褒められてリリアはニコニコしている。
「…… で、なんで勇者になりたいの?勇者の子孫でもないやつが… 別に今のままの冒険者でいいじゃん」ペコ。
「ペコ姉さん、目標っすよ!小さい時から憧れてたっす。強い冒険者になって… 活躍する!その最高峰ですよぉ」ブラック。
「… いや…だから、別に勇者って肩書であって、今でも結構強いし、活躍できそうだし… なんで勇者と呼ばれたいのかって… ねぇ、勇者になる連中ってパーなの?」
ペコがオフェリアを見る。
「私は勇者の子孫だけど… 絶対に勇者なんかやりたいと思わないけどなぁ… リリアはほんと、よくやるわぁ」ひき肉、野菜、サワークリームをとルティアでくるんだブリトーっぽい物を食べながらオフェリアは首をかしげる。
「You,やりたい事やっちゃいなYo!」とココアが口ずさむ。干しブドウパンとチーズ、果物の昼食。
実力不足なのに公認勇者になった勇者の子孫のリリア
勇者の子孫だが、実力不足を理解して波風立たない生活を希望するオフェリア
勇者の子孫ではないが、なかなかの実力で勇者に憧れるブラック
おかしな3人が同じ班にいる。
「大丈夫よ、弓はリリアの方が上だけど、ブラックの剣盾、なかなかのものだよ。魔法も攻撃、防御、治癒、精神、けっこういけてるいけてる!弓はリリアの方が断然上だけどね。ブラックは魔物に好かれるタイプ?リリアは子供受け良い方よ!あんまり魔法、魔法うるさい小ガキは親の見えない所で足を踏みつけて追い返すけど… 魔物に好かれるなら魔物使いの手もあるよね。ブラックはガタイが良すぎるかもねぇ…威圧感があるかも… まぁ、努力でリリアみたいな弓も得意な勇者になれるわよ」
「うっす!弓がんばるっす先輩!努力っす!」
「勇者先輩に何でも聞いちゃいなさいよ!勇者ぁ!おーー!」
先輩さんはメッチャ笑顔で弓を天に突き上げてガッツポーズしている。後輩君もガッツをしている。
「……… ねぇもぉぅ… あの二人見てると危なっかしくて… 怖くて… 私はリリアを生かしてコトロの本に返さないといけないの… 勇者ってアホなの? オフェリアが頼りだよ。一番まともだよ」ペコは手で顔を覆う、本当に困っている様子だ。
「ブラックは大丈夫よ。自分で自分の事はなんでもできそうだし、リリアも危なっかしいけど、天性の生存本能があるっていうか… 何とかギリギリなんとかなりそうだし…」オフェリア。
「あの二人は何を考えているのやら…」ペコとオフェリアは二人を眺める。
「You,夢を叶えちゃいなYo! ボンボン、チキチキ、キュッキュキュッキュ」ココアはボーカルパーカッション。この人も何を考えているのやらわかりづらい。
「本当にの班で頼れるはオフェリア、あなたよ」ペコがオフェリアを見る。すごい目力。
「リリアのダガー投げよ!あそこの木に向かって! やっ!」
「おぉ!先輩!この前より少し目標地点に接近してるっすよ!努力の人っすね!」
何を考えているのか理解不能な先輩と後輩はペコとオフェリアの心配を他所にメッチャ楽しそうだ。
林の中ではカッコーがリズムをきざんでいる。
「ブラック、あなたなかなか出来るじゃん」ペコがブラックを見上げて言う。
リリアの班はお昼休憩中。メイレル村周辺は想像以上に魔物が蔓延る。しっかり休憩をとり、しっかり食べないと。
ペコは自分で具材をパンにはさみソーセージサンドを作ると炎を灯しパンとチーズに焦げ目を入れて食べている。火属性の人、便利!
「何でリリアが先輩なの?あなたの方がよっぽど使えるよ。何で勇者になんかなりたいの?ただの国のデコレーションじゃん、リリアみたいな見栄えだけのノッポのおっぱい程度が勇者にちょうど良いじゃない」
サンドイッチを食べるペコ。良い家系の育ちなので、振る舞いは上品なのだが、小さい口でパク!パク!とけっこう早食い。
小柄なペコが腰を下ろしてブラックを見上げる。ブラックは立ち食いするのでペコはまるで天を仰ぐように話しかけている。
そのブラックは「食事はバランスっす!よく噛んで!」と丸パンと野菜、鶏肉を食べ、蜂蜜野菜ジュースを飲んでいる。
「うふ、あたし実際にリリアモデルみたいな露出の高い鎧が似合ってるみたいなんだよね」
リリアは自分でご自慢の胸をぎゅっとしながらニコニコしている。
“いや、別に褒めてねぇんだよ”黙ってはいるがペコの目線はそう物語っている。
「リリア先輩は実際にルーダリアの公認勇者っす。フリートでは勇者リリアはマンティコアとドラゴンリザードをほぼ独力で倒したって有名っす。俺、会いに来て正解だったっすよ!」ブラックは一口食べては一口ジュースを飲みながら話す。これもバランスなのだろうねぇ。
「弓はまだまだだけど、人を見る目は超一流ね、後輩」
おにぎりと、鶏肉とししとうをレタスで巻いた不思議な食事をとっとと食べ終えたリリアは石に腰を下ろし弓の弦を調整している。褒められてリリアはニコニコしている。
「…… で、なんで勇者になりたいの?勇者の子孫でもないやつが… 別に今のままの冒険者でいいじゃん」ペコ。
「ペコ姉さん、目標っすよ!小さい時から憧れてたっす。強い冒険者になって… 活躍する!その最高峰ですよぉ」ブラック。
「… いや…だから、別に勇者って肩書であって、今でも結構強いし、活躍できそうだし… なんで勇者と呼ばれたいのかって… ねぇ、勇者になる連中ってパーなの?」
ペコがオフェリアを見る。
「私は勇者の子孫だけど… 絶対に勇者なんかやりたいと思わないけどなぁ… リリアはほんと、よくやるわぁ」ひき肉、野菜、サワークリームをとルティアでくるんだブリトーっぽい物を食べながらオフェリアは首をかしげる。
「You,やりたい事やっちゃいなYo!」とココアが口ずさむ。干しブドウパンとチーズ、果物の昼食。
実力不足なのに公認勇者になった勇者の子孫のリリア
勇者の子孫だが、実力不足を理解して波風立たない生活を希望するオフェリア
勇者の子孫ではないが、なかなかの実力で勇者に憧れるブラック
おかしな3人が同じ班にいる。
「大丈夫よ、弓はリリアの方が上だけど、ブラックの剣盾、なかなかのものだよ。魔法も攻撃、防御、治癒、精神、けっこういけてるいけてる!弓はリリアの方が断然上だけどね。ブラックは魔物に好かれるタイプ?リリアは子供受け良い方よ!あんまり魔法、魔法うるさい小ガキは親の見えない所で足を踏みつけて追い返すけど… 魔物に好かれるなら魔物使いの手もあるよね。ブラックはガタイが良すぎるかもねぇ…威圧感があるかも… まぁ、努力でリリアみたいな弓も得意な勇者になれるわよ」
「うっす!弓がんばるっす先輩!努力っす!」
「勇者先輩に何でも聞いちゃいなさいよ!勇者ぁ!おーー!」
先輩さんはメッチャ笑顔で弓を天に突き上げてガッツポーズしている。後輩君もガッツをしている。
「……… ねぇもぉぅ… あの二人見てると危なっかしくて… 怖くて… 私はリリアを生かしてコトロの本に返さないといけないの… 勇者ってアホなの? オフェリアが頼りだよ。一番まともだよ」ペコは手で顔を覆う、本当に困っている様子だ。
「ブラックは大丈夫よ。自分で自分の事はなんでもできそうだし、リリアも危なっかしいけど、天性の生存本能があるっていうか… 何とかギリギリなんとかなりそうだし…」オフェリア。
「あの二人は何を考えているのやら…」ペコとオフェリアは二人を眺める。
「You,夢を叶えちゃいなYo! ボンボン、チキチキ、キュッキュキュッキュ」ココアはボーカルパーカッション。この人も何を考えているのやらわかりづらい。
「本当にの班で頼れるはオフェリア、あなたよ」ペコがオフェリアを見る。すごい目力。
「リリアのダガー投げよ!あそこの木に向かって! やっ!」
「おぉ!先輩!この前より少し目標地点に接近してるっすよ!努力の人っすね!」
何を考えているのか理解不能な先輩と後輩はペコとオフェリアの心配を他所にメッチャ楽しそうだ。
林の中ではカッコーがリズムをきざんでいる。
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