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【205話】 リリアと魔族と
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「マダム、どうぞこちらへ。主も間もなく来られます」
リリアが部屋に案内されて椅子を引かれる。
リリアはニコニコ顔。
うっかり寝過ごしたリリア、だが、実は結構確信犯。
昨日で三回目のパーティー参加だったリリアだが、実は二回目の出席で完全に朝まで寝過ごしている。
その時も執事達に声を掛けられてシルキーと一緒に朝食をとったのだ。
朝食は味が良く、シルキーとの会話も楽しく、素敵な時間を過ごした思い出。
その素敵な朝食が忘れられないリリア。昨晩はシルキー家での朝食を楽しみに結構意図的に寝入ったのだった。
果たして、夢かなった…
高い天井、シックなカーテン、大きなテーブル、純白のクロス、背の高い椅子、飾られた花、彫刻、絵画、開け放たれた窓から見えるガーデン、物語に出てくるような素敵な朝。
食器は白金を使用しているらしい。
ホウキのダカット席もちゃんと用意してあった。
隣で鏡の妖精がダカットの相手をしてくれている。
「リ、リリア、おはよう… いいのか?これで」
ダカットは少々緊張しているようだ。
「あら?前回の出席はダカットを拾う前だったかな?大丈夫だよ、あたしここの朝食楽しみにしてたの」リリアがウィンクをする。
「お待たせ、昨日はお疲れだったようね、せっかくだから一緒に食事にしましょう」
シルキーが少し遅れて席に着いた。
「シルキー、おはよう、今日もあなたに神のご加護がありますように」
リリアは挨拶をすると早速朝食を注文。
焼き立てのパン、新鮮サラダ、コーンスープ、スクランブルエッグにポークのスライスにミルクと果実水
全てが理想の朝。
「リリア、まだ時間あるでしょう?今日は過ごしやすいから庭でコーヒーにしましょう」
シルキーに誘われてリリアも庭のテーブルセットに着く。良く手入れをされたガーデン。
シルキーはリリアの仕事話をカラカラと笑い声を立てながら聞いてくれた。
家で過ごすことの多いシルキーにはリリアの話しが愉快だったのだろう。
リリアは事件や冒険を飾らず話すので嫌味が無く爽快で聞いていて魅力がある。
特にドラキュラ伯爵の話しをシルキーは興味津々に聞いてくれた。
「リリアはサキュバスのスキル持っているの?前からだったかしら?」話が途切れるとシルキーはリリアに質問してきた。
「これはアスタルテの指輪の魔力だよ。効果は強くないけどね。前回来たのはドラキュラ事件の前だったからこれはその後に貰った指輪の効果だよ。やっぱりわかるの?」リリアが指輪をさわりながら答える。
「わかるわよ、感じるもの。だけど人間にしては珍しいスキルだから前から持っていたスキルなら覚えているはずだと思ってね、気になったのよ」シルキーが頷く。
それからしばらく世間話をしていたがリリアが聞いてみた
「ねぇ、シルキー・ザ・トローラー、夜釣りのシルキーって魂を吊り上げるって聞いたけどそうなの?」
「… 人は死ぬと魂は必ずサンズ・リバーを渡るために渡船場にくるの。この世とあの世の境界線ね。境界線を越えるまでならどこでも呼び出せるのだけど、確実にサンズ・リバーを渡りにくるからそこに魔法陣を置いて釣り上げる様に魂をここに呼び出すの。それを可視化してあげるとわずかな間だけどお別れができるのよ。最後のお別れをした人と魂を引き合わせてあげる… それが今の私の仕事。
…そのまま捕まえておくことも、魔王の祭壇に捧げる事もできるのよ。でも私はそうしないの、お別れしたらまたサンズ・リバーに帰すのよ、キャッチアンドリリースね」シルキーがゆっくりと説明する。
「可視化?あぁ…見えるようにするのね。それで夜釣りのシルキーなんだ…」リリアは頷く。
「… よし…リリアなら祭壇を見せるわ。依頼人以外にはめったに見せないけど私に何かあったら祭壇にいると思ってね」シルキーは立ち上がった。
リリアは祭壇に案内された。
屋敷の奥にある一室、そう広くはない部屋。
室内には燭台と四色のストーンが置かれ、十三枚の鏡に覆われた部屋。リリアが部屋に入ると自分の姿が周囲に無限の奥まで映り込んだ。シルキーが少し魔法陣を発動させると、合わせ鏡の中に無限に魔法陣が広がるのが夢の中の様に怪しく美しい。
死に目に会えない人間にお別れを告げられるなんて気の利いた仕事だがあまりお勧めしない事のようだった。
条件は前もって本人に印をつけないといけない事と料金がリリアの稼ぎの半年以上分を前払い、依頼側の天命を3年分程もらうそうだ。
それでも身分の高い人を中心に結構依頼があるらしい。
リリアは話を聞いて目を丸くする。
「なんでリリアに見せてくれたの?」リリアが聞く。
「何となくよ。話が面白いし良いお友達になれそう」シルキーが答える。
リリアはこの後シルキーに是非にと勧められランチを食べてゲストルームでのんびり過ごしていた。豪華な一室でいつの間にかお昼寝タイム、ベッドもゴージャス。まだクエストの疲れも残っている。
「うーん… どうぞぉ…」
ドアにノックがするのでリリアは寝ぼけながら答えた。
「のゎ!」リリアは驚きの声をあげる。
部屋に入ってきたシルキーは口に指を当てて“お静かに”の合図をするとカーテンをさっさと閉め始めた。シルキーは薄手の下着姿。
「え?いや?聞いてないよ!あたしそういう趣味じゃないよ」
リリアは慌ててシーツを引き寄せて包まっている。
「あら、アスタルテとはそういう仲になったでしょ、滅多に社交が無い魔族にとってこれが楽しみよ、あなたを気に入ったのよ、私の秘密も見せたわ、リリアも全てを見せて」シルキーがドっとベッドに入ってきた。
「そ、そんなの… あたしアスタルテとそういう事したって言ったかな?信用してくれるのは嬉しいけど、こういうの困るよ…」リリアは面食らう。
「そうは言ってないけど… 魔力の指輪までもらって想像つくわ。私はリリアの魔族に対する接し方に感心したの」
シルキーは言うとシーツに包まるリリアを丸ごと抱えるようにしてキッスを始めた。
「皆、戻りましたよ」
夕暮れ時、リリアはルーダの風に戻ってきた。バーはオープン前でコトロ達が準備をしている。
「遅かったですね、今日はずっとシルキーの屋敷にいたのですか?心配はしていませんでしたが、一言伝言でもさせてください」コトロが注意する。
「あぁ… ごめんごめん… 気を付けるよ、今日は部屋で休むから… あ、ご飯は食べに下りてくるよ、後でね」
リリアはダカットをバーの隅に置くとそそくさと部屋に上がっていった。
「… リリアは何かあったのですか?」コトロがダカットに聞く。
「俺もわかんないけど、屋敷を出てからあんな感じなんだ、飲みすぎじゃないか?」ダカットが答える。
「リリたん何だか後ろ姿が色っぽかったニャン」
「ラビも思ったピョン。リリたん色気あったピョン」
「… 良い出会いでもあったのですかねぇ」
「そ、それはないと思うぜ。リリアは疲れて寝込んでたみたいだ」
ダカットの否定が終わらないうちにベルが鳴ってドアが開いた。
「いらっしゃい、カウンターにどうぞ」
今夜の一番客がバーに入店、忙しい夜が始まった。
リリアが部屋に案内されて椅子を引かれる。
リリアはニコニコ顔。
うっかり寝過ごしたリリア、だが、実は結構確信犯。
昨日で三回目のパーティー参加だったリリアだが、実は二回目の出席で完全に朝まで寝過ごしている。
その時も執事達に声を掛けられてシルキーと一緒に朝食をとったのだ。
朝食は味が良く、シルキーとの会話も楽しく、素敵な時間を過ごした思い出。
その素敵な朝食が忘れられないリリア。昨晩はシルキー家での朝食を楽しみに結構意図的に寝入ったのだった。
果たして、夢かなった…
高い天井、シックなカーテン、大きなテーブル、純白のクロス、背の高い椅子、飾られた花、彫刻、絵画、開け放たれた窓から見えるガーデン、物語に出てくるような素敵な朝。
食器は白金を使用しているらしい。
ホウキのダカット席もちゃんと用意してあった。
隣で鏡の妖精がダカットの相手をしてくれている。
「リ、リリア、おはよう… いいのか?これで」
ダカットは少々緊張しているようだ。
「あら?前回の出席はダカットを拾う前だったかな?大丈夫だよ、あたしここの朝食楽しみにしてたの」リリアがウィンクをする。
「お待たせ、昨日はお疲れだったようね、せっかくだから一緒に食事にしましょう」
シルキーが少し遅れて席に着いた。
「シルキー、おはよう、今日もあなたに神のご加護がありますように」
リリアは挨拶をすると早速朝食を注文。
焼き立てのパン、新鮮サラダ、コーンスープ、スクランブルエッグにポークのスライスにミルクと果実水
全てが理想の朝。
「リリア、まだ時間あるでしょう?今日は過ごしやすいから庭でコーヒーにしましょう」
シルキーに誘われてリリアも庭のテーブルセットに着く。良く手入れをされたガーデン。
シルキーはリリアの仕事話をカラカラと笑い声を立てながら聞いてくれた。
家で過ごすことの多いシルキーにはリリアの話しが愉快だったのだろう。
リリアは事件や冒険を飾らず話すので嫌味が無く爽快で聞いていて魅力がある。
特にドラキュラ伯爵の話しをシルキーは興味津々に聞いてくれた。
「リリアはサキュバスのスキル持っているの?前からだったかしら?」話が途切れるとシルキーはリリアに質問してきた。
「これはアスタルテの指輪の魔力だよ。効果は強くないけどね。前回来たのはドラキュラ事件の前だったからこれはその後に貰った指輪の効果だよ。やっぱりわかるの?」リリアが指輪をさわりながら答える。
「わかるわよ、感じるもの。だけど人間にしては珍しいスキルだから前から持っていたスキルなら覚えているはずだと思ってね、気になったのよ」シルキーが頷く。
それからしばらく世間話をしていたがリリアが聞いてみた
「ねぇ、シルキー・ザ・トローラー、夜釣りのシルキーって魂を吊り上げるって聞いたけどそうなの?」
「… 人は死ぬと魂は必ずサンズ・リバーを渡るために渡船場にくるの。この世とあの世の境界線ね。境界線を越えるまでならどこでも呼び出せるのだけど、確実にサンズ・リバーを渡りにくるからそこに魔法陣を置いて釣り上げる様に魂をここに呼び出すの。それを可視化してあげるとわずかな間だけどお別れができるのよ。最後のお別れをした人と魂を引き合わせてあげる… それが今の私の仕事。
…そのまま捕まえておくことも、魔王の祭壇に捧げる事もできるのよ。でも私はそうしないの、お別れしたらまたサンズ・リバーに帰すのよ、キャッチアンドリリースね」シルキーがゆっくりと説明する。
「可視化?あぁ…見えるようにするのね。それで夜釣りのシルキーなんだ…」リリアは頷く。
「… よし…リリアなら祭壇を見せるわ。依頼人以外にはめったに見せないけど私に何かあったら祭壇にいると思ってね」シルキーは立ち上がった。
リリアは祭壇に案内された。
屋敷の奥にある一室、そう広くはない部屋。
室内には燭台と四色のストーンが置かれ、十三枚の鏡に覆われた部屋。リリアが部屋に入ると自分の姿が周囲に無限の奥まで映り込んだ。シルキーが少し魔法陣を発動させると、合わせ鏡の中に無限に魔法陣が広がるのが夢の中の様に怪しく美しい。
死に目に会えない人間にお別れを告げられるなんて気の利いた仕事だがあまりお勧めしない事のようだった。
条件は前もって本人に印をつけないといけない事と料金がリリアの稼ぎの半年以上分を前払い、依頼側の天命を3年分程もらうそうだ。
それでも身分の高い人を中心に結構依頼があるらしい。
リリアは話を聞いて目を丸くする。
「なんでリリアに見せてくれたの?」リリアが聞く。
「何となくよ。話が面白いし良いお友達になれそう」シルキーが答える。
リリアはこの後シルキーに是非にと勧められランチを食べてゲストルームでのんびり過ごしていた。豪華な一室でいつの間にかお昼寝タイム、ベッドもゴージャス。まだクエストの疲れも残っている。
「うーん… どうぞぉ…」
ドアにノックがするのでリリアは寝ぼけながら答えた。
「のゎ!」リリアは驚きの声をあげる。
部屋に入ってきたシルキーは口に指を当てて“お静かに”の合図をするとカーテンをさっさと閉め始めた。シルキーは薄手の下着姿。
「え?いや?聞いてないよ!あたしそういう趣味じゃないよ」
リリアは慌ててシーツを引き寄せて包まっている。
「あら、アスタルテとはそういう仲になったでしょ、滅多に社交が無い魔族にとってこれが楽しみよ、あなたを気に入ったのよ、私の秘密も見せたわ、リリアも全てを見せて」シルキーがドっとベッドに入ってきた。
「そ、そんなの… あたしアスタルテとそういう事したって言ったかな?信用してくれるのは嬉しいけど、こういうの困るよ…」リリアは面食らう。
「そうは言ってないけど… 魔力の指輪までもらって想像つくわ。私はリリアの魔族に対する接し方に感心したの」
シルキーは言うとシーツに包まるリリアを丸ごと抱えるようにしてキッスを始めた。
「皆、戻りましたよ」
夕暮れ時、リリアはルーダの風に戻ってきた。バーはオープン前でコトロ達が準備をしている。
「遅かったですね、今日はずっとシルキーの屋敷にいたのですか?心配はしていませんでしたが、一言伝言でもさせてください」コトロが注意する。
「あぁ… ごめんごめん… 気を付けるよ、今日は部屋で休むから… あ、ご飯は食べに下りてくるよ、後でね」
リリアはダカットをバーの隅に置くとそそくさと部屋に上がっていった。
「… リリアは何かあったのですか?」コトロがダカットに聞く。
「俺もわかんないけど、屋敷を出てからあんな感じなんだ、飲みすぎじゃないか?」ダカットが答える。
「リリたん何だか後ろ姿が色っぽかったニャン」
「ラビも思ったピョン。リリたん色気あったピョン」
「… 良い出会いでもあったのですかねぇ」
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