440 / 519
【221話】 罪と欲の森
しおりを挟む
リリアは茂みに狙いをつけた。
呼吸が震える。
馬車を廻り欲望がぶつかる息遣いが一瞬遠くに流れた。
“茂みの向こうがにいるのが魔物か獣か人か…関係ない… まともな国民ではない獣がいるだけ…”
リリアが矢を放つと茂みが揺れて男が一人白目を剥いて倒れ出てきた。
と、同時に剣を手にした男が二名飛び出して来た。
「ダーゴ!」リリアは思わず大声をだす。
“ドッ!”
大きな音を立てて男が一人倒れた、ミスニスの矢が刺さっている。
「うわ!っぃ!」
リリアは素早くダガーを握ったがもう一人の男と格闘になった。
「が!!」
男は奇妙な叫び声をあげるとリリアを掻きむしったまま絶命した。
背後からバンディが男の首を切りつけていた。
男は絶命してなお首から湧くように血を流している。
「リリア、大声は出すなと言われているだろ、おまえはここを離れて追跡の準備をしろ」バンディが言う。
リリアは目を丸くして返り血を浴びながらコクコク頷く。
リリアはダーゴと一緒に少し離れてビケット達の馬車を見れる位置まで移動した。
少し高くなった場所から馬車を見るとまだ戦闘しているのが見える。
「あれはドッグスのメンバー?」
恐らくリリア達の後をついて来たのだろう。冒険者が戦闘に加わっている。
「リリア…」ダーゴがリリアの肩を突く。
ダーゴが指さすのでその方向を見ると森の木々を走る盗賊が数名見えた。
リリアが改めて身を潜めながら周囲を見ると別の場所からも森の中から道を伺う気配がする。
“ビケットの言っていたとおりね”リリアは思う。
ビケットの予想だと多数の盗賊団が力関係によってテリトリーを見張っているようだが、協力するような関係ではないとの事。弱い盗賊団も騒ぎが大きくなればおこぼれにあずかろうと出没するだろうし、今まで勢力を張っていたグループが弱体すれば混乱に乗じて自分達が勢力を伸ばそうと動くはずだと言う。
騒ぎを嗅ぎ付けお互い他グループの共倒れを願いながら戦況を見守っているといったところだろうか。
ドッグスや他のギルドが戦闘に加わってきた。
賞金首や手柄を狙って、あるいは賊のアジトに踏み込んでお宝を取り返すのか…
とにかく馬車周辺以外でも争いが起きている。
「リリア、兵士だよ」ダーゴが指を差す。
リリアが見ると巡回の騎兵団がやってくるのが見えた。
ブリザが通報したのだろう、これも作戦通り。
兵士達も騒乱の中に加わり武器を振るいだした。混乱が広がる。
さすがビケットが選んで演習を重ねたメンバーだ。戦闘班により馬車は防衛を多数の賊相手によく時間稼ぎをしている。防御専念に特化した時間稼ぎしやすい戦術だとしてもこれだけ耐え抜けるメンバーはざらにはいない。
時間稼ぎをして賊が消耗激しくなり混乱が広がれば広がる程、トラップは気がつかれにくくなり、リリア達、ステルス班の仕事もやりやすくなる。
騎兵隊と共にブリザも戻ってきて馬車ごと放棄した。
ブリザの馬車でも賊が荷物を目当てに襲い掛かり、騎兵隊や巡回兵達と戦いだした。
また、小さな盗賊通しでは荷物を廻って小競り合いが起きている。
「すごい、今のところ計画通り」リリアは呟く。
リリアの周辺でもあっちこっちから殺気がうかがえるが恐らくほとんどは馬車周辺の成り行きを観察しているだろう。
「ダーゴ、もう少し馬車の近くで待機しよう」
リリアはダーゴに声をかけると素早く移動しだした。
リリアとダーゴは移動して馬車が良く見える位置に身を潜めた。
途中何人か無防備に馬車を観察する賊が見えた。皆道からは見えない場所を選んでいるが、背後を回るリリア達からは丸見え。作戦通りリリアは手出しせず自分達の背後の目を確かめながら追跡に備えて場所を移動する。
やはり周囲には別なグループの盗賊団が混じっているようだ。特に特色のある装備や印をつけているわけではないが、何となく別なグループだというのは雰囲気でわかる。
そもそも周囲の人数全部が一つの盗賊団とは到底考え難いし、仮にそうだとしたらこんな風に眺めてはいないだろう。
“他のステルスメンバーはどうしただろうか?”
デューイ達が気になるが確認の方法が無い。無事に作戦行動している事を願うばかり。他の冒険者達が奮闘しながら馬車に接近するのが見える。
“あんまりこちらが優勢になってしまうと不味いのではないか?”リリアはちらっと思う。
ビケットがそれを察知したのか馬車のメンバーが撤退を始めた。
混戦の防戦を続け賊のメンバーを減らした大奮闘もここまで、防衛線の一画が崩れ敗走しはじめた。
作戦通り、予定通りとはいえ、一糸乱れず進行していた動きが崩れる瞬間だ。
リリアも緊張しながら見守る。
ビケット達は防衛線を解き、素早く木々の中に逃げ去っていく。見事な連携。
リリアが見ていると盗賊達が馬車の荷台に殺到しだした。
それを見て周囲で指を咥えて見ている連中も釣られるように輪を縮めていく。
「……」
リリアは注意深く周囲を観察して自分達に注意がきていな事を確かめると弓を手にした。
「リリア、まずいよ」ダーゴが囁く。
「リリア、やめろよ」ダカットも囁く。
リリアは素早く立ち上がると矢を何射して再び身を潜めた。
「何だ!」「やられた」「敵だ!」「ゲべス団の仕業だ!」「裏切者がいる!」
道でも森の中でも混乱が広がり始めた。
リリア再び素早く立ち上がって何射か放った。
ダーゴが見ていると矢の一本は荷物を手にした賊に当たったようだ。
矢を受けて倒れた賊から金品が巻かれる。
「金だ!」「俺のだ!」「俺達のシマとわかっての妨害か!」「拾える物は拾え!」「やっちまぇ!」
浴にまみれた血で血を洗う争いと混乱が広がっていく。
「リリアは賞金稼ぎの勇者だからね… ここからが本番よ、ダーゴ準備はいいわね」リリアが緊張した声をだす。
ダーゴはリリアを見ると、唇が震えているのが見えた。
呼吸が震える。
馬車を廻り欲望がぶつかる息遣いが一瞬遠くに流れた。
“茂みの向こうがにいるのが魔物か獣か人か…関係ない… まともな国民ではない獣がいるだけ…”
リリアが矢を放つと茂みが揺れて男が一人白目を剥いて倒れ出てきた。
と、同時に剣を手にした男が二名飛び出して来た。
「ダーゴ!」リリアは思わず大声をだす。
“ドッ!”
大きな音を立てて男が一人倒れた、ミスニスの矢が刺さっている。
「うわ!っぃ!」
リリアは素早くダガーを握ったがもう一人の男と格闘になった。
「が!!」
男は奇妙な叫び声をあげるとリリアを掻きむしったまま絶命した。
背後からバンディが男の首を切りつけていた。
男は絶命してなお首から湧くように血を流している。
「リリア、大声は出すなと言われているだろ、おまえはここを離れて追跡の準備をしろ」バンディが言う。
リリアは目を丸くして返り血を浴びながらコクコク頷く。
リリアはダーゴと一緒に少し離れてビケット達の馬車を見れる位置まで移動した。
少し高くなった場所から馬車を見るとまだ戦闘しているのが見える。
「あれはドッグスのメンバー?」
恐らくリリア達の後をついて来たのだろう。冒険者が戦闘に加わっている。
「リリア…」ダーゴがリリアの肩を突く。
ダーゴが指さすのでその方向を見ると森の木々を走る盗賊が数名見えた。
リリアが改めて身を潜めながら周囲を見ると別の場所からも森の中から道を伺う気配がする。
“ビケットの言っていたとおりね”リリアは思う。
ビケットの予想だと多数の盗賊団が力関係によってテリトリーを見張っているようだが、協力するような関係ではないとの事。弱い盗賊団も騒ぎが大きくなればおこぼれにあずかろうと出没するだろうし、今まで勢力を張っていたグループが弱体すれば混乱に乗じて自分達が勢力を伸ばそうと動くはずだと言う。
騒ぎを嗅ぎ付けお互い他グループの共倒れを願いながら戦況を見守っているといったところだろうか。
ドッグスや他のギルドが戦闘に加わってきた。
賞金首や手柄を狙って、あるいは賊のアジトに踏み込んでお宝を取り返すのか…
とにかく馬車周辺以外でも争いが起きている。
「リリア、兵士だよ」ダーゴが指を差す。
リリアが見ると巡回の騎兵団がやってくるのが見えた。
ブリザが通報したのだろう、これも作戦通り。
兵士達も騒乱の中に加わり武器を振るいだした。混乱が広がる。
さすがビケットが選んで演習を重ねたメンバーだ。戦闘班により馬車は防衛を多数の賊相手によく時間稼ぎをしている。防御専念に特化した時間稼ぎしやすい戦術だとしてもこれだけ耐え抜けるメンバーはざらにはいない。
時間稼ぎをして賊が消耗激しくなり混乱が広がれば広がる程、トラップは気がつかれにくくなり、リリア達、ステルス班の仕事もやりやすくなる。
騎兵隊と共にブリザも戻ってきて馬車ごと放棄した。
ブリザの馬車でも賊が荷物を目当てに襲い掛かり、騎兵隊や巡回兵達と戦いだした。
また、小さな盗賊通しでは荷物を廻って小競り合いが起きている。
「すごい、今のところ計画通り」リリアは呟く。
リリアの周辺でもあっちこっちから殺気がうかがえるが恐らくほとんどは馬車周辺の成り行きを観察しているだろう。
「ダーゴ、もう少し馬車の近くで待機しよう」
リリアはダーゴに声をかけると素早く移動しだした。
リリアとダーゴは移動して馬車が良く見える位置に身を潜めた。
途中何人か無防備に馬車を観察する賊が見えた。皆道からは見えない場所を選んでいるが、背後を回るリリア達からは丸見え。作戦通りリリアは手出しせず自分達の背後の目を確かめながら追跡に備えて場所を移動する。
やはり周囲には別なグループの盗賊団が混じっているようだ。特に特色のある装備や印をつけているわけではないが、何となく別なグループだというのは雰囲気でわかる。
そもそも周囲の人数全部が一つの盗賊団とは到底考え難いし、仮にそうだとしたらこんな風に眺めてはいないだろう。
“他のステルスメンバーはどうしただろうか?”
デューイ達が気になるが確認の方法が無い。無事に作戦行動している事を願うばかり。他の冒険者達が奮闘しながら馬車に接近するのが見える。
“あんまりこちらが優勢になってしまうと不味いのではないか?”リリアはちらっと思う。
ビケットがそれを察知したのか馬車のメンバーが撤退を始めた。
混戦の防戦を続け賊のメンバーを減らした大奮闘もここまで、防衛線の一画が崩れ敗走しはじめた。
作戦通り、予定通りとはいえ、一糸乱れず進行していた動きが崩れる瞬間だ。
リリアも緊張しながら見守る。
ビケット達は防衛線を解き、素早く木々の中に逃げ去っていく。見事な連携。
リリアが見ていると盗賊達が馬車の荷台に殺到しだした。
それを見て周囲で指を咥えて見ている連中も釣られるように輪を縮めていく。
「……」
リリアは注意深く周囲を観察して自分達に注意がきていな事を確かめると弓を手にした。
「リリア、まずいよ」ダーゴが囁く。
「リリア、やめろよ」ダカットも囁く。
リリアは素早く立ち上がると矢を何射して再び身を潜めた。
「何だ!」「やられた」「敵だ!」「ゲべス団の仕業だ!」「裏切者がいる!」
道でも森の中でも混乱が広がり始めた。
リリア再び素早く立ち上がって何射か放った。
ダーゴが見ていると矢の一本は荷物を手にした賊に当たったようだ。
矢を受けて倒れた賊から金品が巻かれる。
「金だ!」「俺のだ!」「俺達のシマとわかっての妨害か!」「拾える物は拾え!」「やっちまぇ!」
浴にまみれた血で血を洗う争いと混乱が広がっていく。
「リリアは賞金稼ぎの勇者だからね… ここからが本番よ、ダーゴ準備はいいわね」リリアが緊張した声をだす。
ダーゴはリリアを見ると、唇が震えているのが見えた。
0
あなたにおすすめの小説
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる