501 / 519
【240.5話】 リリアとメリル、ハーティとキューと 前編 ※少し前の話し※
しおりを挟む
リリアは矢を弓につがえ、狙撃に入る。
すぅっと鼻から呼吸をするとゆっくりと息を止めて矢先をターゲットの心臓に合わせた。
一昨日、メリルがハーティを連れてリリアのところにやってきた。
「メリルとハーティがリリアに用事で来ていますよ」
リリアがギルドの自室でノンビリしていたらコトロがノックをしてドア越しに伝えると、賑やかなバーに下りて行った。
「ランディの心臓を射止めて欲しいって!?」
バー・ルーダの風のカウンターでメリルから狙撃の相談を受けたリリアが声をあげる。
「しっ!声大きいよ…」メリルがリリアを制す。
コトロがじろっとリリア達の方を見た。
「あれって違法じゃなかったっけ?やってあげたいけど不味いよ」
リリアが少しメリルに身を寄せ口に手を添えてヒソヒソと言う。
宜しくない相談をしているので、リリアの心遣いはありがたいが、いかにも秘密の相談しています風だ。
コトロがじろじろと見ている。
メリルの相談はリリアにハーティの召喚妖精、キューピッドが作った矢で、意中の人のハートを射止めて欲しいと言うのだ。
今夜メリルはハーティとハーティの召喚妖精、キューを連れてバーにやってきた。
「気持ちはわかるけど… 相手に魔法や精神効果を与えて婚姻の約束させるのは違法だよ、バレたら婚約破棄や離婚の理由になるし、下手したら結婚詐欺になるはずだよ。個人契約の自由の第〇条なんちゃら項とか、こういうのコトロがやた詳しい…」
リリアが言いながらチラっとコトロを見たら、視線がバチっと合った。慌てて目を逸らすリリア。演技下手!怪しさを大爆発させている。
「知ってるわよ、わかってるわよ、だけどどうしても、チャンス欲しいの、お願い!ターニアやブリギットだって、キューピッドを使ったけど、結局幸せになってるでしょ?きっかけよ、きっかけが大事、実際に付き合ってみて上手くいくならそれでお互いハッピーになるじゃない」メリルが力説してくる。
「まぁ、そういう例もあるけど… 覚めて地獄絵図のケースもあるよ… うーん…付き合ってみて実際にお互い本当に好きになるケースもあるから… まぁ… ねぇ、ハーティはそれでいいの?」リリアがハーティに聞く。
「キューは結構能力高いから、キューの矢に当たればぶん殴り合いした相手でもその日の夜にベッドイン可能よ」ハーティは事も無げに言う。
「… ちょっと論点が違うけど… キューは賛成なの?」リリア。
「僕の力にかかれば、最近流行のゲイやレズビアンカップルだってお手の物ですよ。神の力は偉大なり」
ハーティの肩に座っていたキューはリリアに聞かれると、飛び上がって胸を張っている。
「何かちょっと論点が… なんでリリアに相談に来たの?キューがやったらいいじゃない」リリアの当然な疑問。
「だってリリア、弓だけはすごいじゃない。逆に言ったら弓を使わなかったら存在価値が微塵も無いじゃない」メリル。
「ねぇ、これ以上相談を聞く前に、ローリングソバットぶちかましてもいいかなぁ… だから、弓ならキューだって出来るじゃない。むしろリリアが射ても意味無いんじゃないの?」リリア。
「それはね…」メリルが説明を始める。
ランディのハートを鷲掴みにしたいメリルがキューに矢を作ってもらってリリアに射てもらおうというのだ。
最近ランディがソフィーナと急速に親しくなりつつあり、射ても立ってもいられなくなったメリルは強硬手段にうったえる。
ただ、キューピットの射撃距離は非常に短いもので、街中では目立ち、気がつかれたら周囲の誰かに効果を解消されやすい。また、射とめる距離が延びれば延びるほど効果が大きくなることもあり、リリアに頼みに来たという。
「… そうなの? 距離の効果って関係あるの?キューの射撃距離ってそんなに短いの?」リリアが聞き返す。
「挿し絵や壁画に描かれているキューピットをご存じないのですか?皆決して描画の範囲からはみ出ない距離から狙っているではないですか。キューピットの矢が届く距離は決して長くありません。また、それ前提なので我々も決して狙撃の腕は良い方ではありません」キューが胸を張って言う。
なんならちょっと“おまえ、絵を見たこと無いの?”的口調。
「ちょっとイラっとくる言い方よね、全裸少年。そういえばそうだけど… あれは絵だと思ってた、実際あの距離程度なのね。あれなら射る意味あんまりないよね、ナイフ攻撃って範囲」リリアも少し棘を出す。
「時々勘違いした人間がいますけど、そもそもあなたは僕たちが物理的に矢を遠距離に放てると思っていたのですか?僕の体を見てください。人間の掌サイズ、弓だってそれなりです。弓を扱うあなたが、物理を理解していないとは驚きです」キューが言う。
「なんだか生意気なよね。チンポコ丸出しで下手したらケツの穴まで見せびらかして飛んでるくせに… だって魔法の一種だから、どんな距離でも矢が飛ばせると思うじゃないの… それにしても、距離が離れたら効果が上がるものなの?それにリリアが射たら、リリアが術者になるんじゃないの?」リリアが質問する。
「術者に関しては問題ありません。矢は願い人、つまり今回はメリルの想いで創造されます。リリアは代行人としてロールに入れれば良いのです。そもそも代理代行不可能であるなら、対象者は全員キューピットに恋をしてしまうことになります。それに、狙撃距離が延びれば実際に効果は高まります。ロング・ショット、大穴狙いのスキル効果が飛行距離によって付与されるのです。人間には認知できませんが、人と人の間には物理的距離以外に精神距離という物がありまして… これは見えない心の壁と言うべきものなのですが… 精神界ではこの殻の内側でのみ起こる心の動きより、殻を外から破ってもたらされる精神的な衝撃を与えることにより… また、この時に射手側からターゲットへと発せられる、遂行意識、集中力、思念を… これを、人間に感覚的かつ直感的にわかりやすく式に代入して数値化すると…」
「ちょ、ちょっ、わかった、わかった、効果あるのね。遠距離狙撃が効果をあげるから、リリアに頼みたいのね、わかった、わかったよ」
完全物理派のリリアには妖精界の話しは難解だが、とにかくリリアに頼みたい理由がある事は理解できた。
「おや、これはさすが勇者を務めるだけの実力はあるようですね。みなまで説明しても人間には理解できない人も多いようですが、説明半分くらいで複雑な物理界と精神界が混在する魔法化学を理解されるとは、御見それいたしました」キューは感心している。
「いや… まぁ… そうね。リリアは勇者だからね… 伊達じゃないわよ… とにかくやるのね」リリア。
「お願い、リリア、あなたが頼り。ソフィーナなんかに取られたくないのよ。あんなに色んな男に色目使って… あの女はたらしよ、阿婆擦れよ、絶対ソフィーナなんかに取られてなるものか… ねぇ、リリア、お願い、ランディのハートを射抜いちゃってよ。図々しいソフィーナと違って、私奥手で… シャイなのよ… 助けてよ」メリル。
「えぇ… 今リリアにぶつけている気合の半分もあったらランディもどうにかできそうだけど… キューの弓なんてあんな小さいの、リリアが射てもそんなに飛ばないよ。リリアの力で引いたら壊れるよ」リリアが言う。
「それは心配に及びません、女神から大きな弓を借りてきますから」キュー。
「何か… 色々無理があるような気がするけど… ハーティはこれで良いの?」リリアが聞く。
「私は召喚主として召喚するまで、その先のビジネスはキューに任せて立ち入らない主義なのよ」ハーティは冷静。
「僕は難解な恋ほど燃える主義なのです」
「リリア、お願い!ランディを魔の手から解放したいの」
「なんだか… あんまり良い事じゃない気がするけど… やってみるよ…」
リリアは承諾した。
コトロはカウンター越しにお酒を作りながら立ち聞きしている。
すぅっと鼻から呼吸をするとゆっくりと息を止めて矢先をターゲットの心臓に合わせた。
一昨日、メリルがハーティを連れてリリアのところにやってきた。
「メリルとハーティがリリアに用事で来ていますよ」
リリアがギルドの自室でノンビリしていたらコトロがノックをしてドア越しに伝えると、賑やかなバーに下りて行った。
「ランディの心臓を射止めて欲しいって!?」
バー・ルーダの風のカウンターでメリルから狙撃の相談を受けたリリアが声をあげる。
「しっ!声大きいよ…」メリルがリリアを制す。
コトロがじろっとリリア達の方を見た。
「あれって違法じゃなかったっけ?やってあげたいけど不味いよ」
リリアが少しメリルに身を寄せ口に手を添えてヒソヒソと言う。
宜しくない相談をしているので、リリアの心遣いはありがたいが、いかにも秘密の相談しています風だ。
コトロがじろじろと見ている。
メリルの相談はリリアにハーティの召喚妖精、キューピッドが作った矢で、意中の人のハートを射止めて欲しいと言うのだ。
今夜メリルはハーティとハーティの召喚妖精、キューを連れてバーにやってきた。
「気持ちはわかるけど… 相手に魔法や精神効果を与えて婚姻の約束させるのは違法だよ、バレたら婚約破棄や離婚の理由になるし、下手したら結婚詐欺になるはずだよ。個人契約の自由の第〇条なんちゃら項とか、こういうのコトロがやた詳しい…」
リリアが言いながらチラっとコトロを見たら、視線がバチっと合った。慌てて目を逸らすリリア。演技下手!怪しさを大爆発させている。
「知ってるわよ、わかってるわよ、だけどどうしても、チャンス欲しいの、お願い!ターニアやブリギットだって、キューピッドを使ったけど、結局幸せになってるでしょ?きっかけよ、きっかけが大事、実際に付き合ってみて上手くいくならそれでお互いハッピーになるじゃない」メリルが力説してくる。
「まぁ、そういう例もあるけど… 覚めて地獄絵図のケースもあるよ… うーん…付き合ってみて実際にお互い本当に好きになるケースもあるから… まぁ… ねぇ、ハーティはそれでいいの?」リリアがハーティに聞く。
「キューは結構能力高いから、キューの矢に当たればぶん殴り合いした相手でもその日の夜にベッドイン可能よ」ハーティは事も無げに言う。
「… ちょっと論点が違うけど… キューは賛成なの?」リリア。
「僕の力にかかれば、最近流行のゲイやレズビアンカップルだってお手の物ですよ。神の力は偉大なり」
ハーティの肩に座っていたキューはリリアに聞かれると、飛び上がって胸を張っている。
「何かちょっと論点が… なんでリリアに相談に来たの?キューがやったらいいじゃない」リリアの当然な疑問。
「だってリリア、弓だけはすごいじゃない。逆に言ったら弓を使わなかったら存在価値が微塵も無いじゃない」メリル。
「ねぇ、これ以上相談を聞く前に、ローリングソバットぶちかましてもいいかなぁ… だから、弓ならキューだって出来るじゃない。むしろリリアが射ても意味無いんじゃないの?」リリア。
「それはね…」メリルが説明を始める。
ランディのハートを鷲掴みにしたいメリルがキューに矢を作ってもらってリリアに射てもらおうというのだ。
最近ランディがソフィーナと急速に親しくなりつつあり、射ても立ってもいられなくなったメリルは強硬手段にうったえる。
ただ、キューピットの射撃距離は非常に短いもので、街中では目立ち、気がつかれたら周囲の誰かに効果を解消されやすい。また、射とめる距離が延びれば延びるほど効果が大きくなることもあり、リリアに頼みに来たという。
「… そうなの? 距離の効果って関係あるの?キューの射撃距離ってそんなに短いの?」リリアが聞き返す。
「挿し絵や壁画に描かれているキューピットをご存じないのですか?皆決して描画の範囲からはみ出ない距離から狙っているではないですか。キューピットの矢が届く距離は決して長くありません。また、それ前提なので我々も決して狙撃の腕は良い方ではありません」キューが胸を張って言う。
なんならちょっと“おまえ、絵を見たこと無いの?”的口調。
「ちょっとイラっとくる言い方よね、全裸少年。そういえばそうだけど… あれは絵だと思ってた、実際あの距離程度なのね。あれなら射る意味あんまりないよね、ナイフ攻撃って範囲」リリアも少し棘を出す。
「時々勘違いした人間がいますけど、そもそもあなたは僕たちが物理的に矢を遠距離に放てると思っていたのですか?僕の体を見てください。人間の掌サイズ、弓だってそれなりです。弓を扱うあなたが、物理を理解していないとは驚きです」キューが言う。
「なんだか生意気なよね。チンポコ丸出しで下手したらケツの穴まで見せびらかして飛んでるくせに… だって魔法の一種だから、どんな距離でも矢が飛ばせると思うじゃないの… それにしても、距離が離れたら効果が上がるものなの?それにリリアが射たら、リリアが術者になるんじゃないの?」リリアが質問する。
「術者に関しては問題ありません。矢は願い人、つまり今回はメリルの想いで創造されます。リリアは代行人としてロールに入れれば良いのです。そもそも代理代行不可能であるなら、対象者は全員キューピットに恋をしてしまうことになります。それに、狙撃距離が延びれば実際に効果は高まります。ロング・ショット、大穴狙いのスキル効果が飛行距離によって付与されるのです。人間には認知できませんが、人と人の間には物理的距離以外に精神距離という物がありまして… これは見えない心の壁と言うべきものなのですが… 精神界ではこの殻の内側でのみ起こる心の動きより、殻を外から破ってもたらされる精神的な衝撃を与えることにより… また、この時に射手側からターゲットへと発せられる、遂行意識、集中力、思念を… これを、人間に感覚的かつ直感的にわかりやすく式に代入して数値化すると…」
「ちょ、ちょっ、わかった、わかった、効果あるのね。遠距離狙撃が効果をあげるから、リリアに頼みたいのね、わかった、わかったよ」
完全物理派のリリアには妖精界の話しは難解だが、とにかくリリアに頼みたい理由がある事は理解できた。
「おや、これはさすが勇者を務めるだけの実力はあるようですね。みなまで説明しても人間には理解できない人も多いようですが、説明半分くらいで複雑な物理界と精神界が混在する魔法化学を理解されるとは、御見それいたしました」キューは感心している。
「いや… まぁ… そうね。リリアは勇者だからね… 伊達じゃないわよ… とにかくやるのね」リリア。
「お願い、リリア、あなたが頼り。ソフィーナなんかに取られたくないのよ。あんなに色んな男に色目使って… あの女はたらしよ、阿婆擦れよ、絶対ソフィーナなんかに取られてなるものか… ねぇ、リリア、お願い、ランディのハートを射抜いちゃってよ。図々しいソフィーナと違って、私奥手で… シャイなのよ… 助けてよ」メリル。
「えぇ… 今リリアにぶつけている気合の半分もあったらランディもどうにかできそうだけど… キューの弓なんてあんな小さいの、リリアが射てもそんなに飛ばないよ。リリアの力で引いたら壊れるよ」リリアが言う。
「それは心配に及びません、女神から大きな弓を借りてきますから」キュー。
「何か… 色々無理があるような気がするけど… ハーティはこれで良いの?」リリアが聞く。
「私は召喚主として召喚するまで、その先のビジネスはキューに任せて立ち入らない主義なのよ」ハーティは冷静。
「僕は難解な恋ほど燃える主義なのです」
「リリア、お願い!ランディを魔の手から解放したいの」
「なんだか… あんまり良い事じゃない気がするけど… やってみるよ…」
リリアは承諾した。
コトロはカウンター越しにお酒を作りながら立ち聞きしている。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる