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【243話】 リリアと落第パーティーと
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リリアは戦場に行くまでの間、のんびりスローライフ。
コトロ達とセダーヒルでBBQをやったり、アニー、ハニーを誘って遊びに出たり、ペコや冒険者仲間と適当にお出かけをしている。
仕事も適当にこなす。
冒険者三年目となり、自らクエストを取りにいかなくても、リリア宛てに頼まれごとをされることもある。
こう見えても、リリアは勇者という肩書が大きすぎて、勇者としての成績は疑問視されるが、冒険者としては、ルーダの風という小さなギルドに所属し、リリア以外のメンバーは実質、バー要員という状態の割には優秀な成績を残せている方だと言ってよい。
リリアがスローライフを送るのは結構な事だが、一つコトロ達と交わした重要な約束事がある。
3日に一度はシェスタのところでサクラにフラグを外してもらうこと。
色んな条件が重なり、周囲が心配するが、リリアは頻繁に死亡フラグらしきものを立てて帰ってくる。
死亡フラグ自体は立ったり外れたりするもので、死亡フラグが立っていないから死なない保証はないし、死亡フラグが立ってしまっていても自然に外れる事が多く、むしろそんな事を気にしだしたらきりがない。気が病むような事だが、なるべくまっさらな状態を保って戦地に送り出してあげたほうが良いに決まっている。
シェスタによると「フラグは複数要素が絡んでくるとややこしいから、早めに一つ一つ外しておいた方が楽、とサクラが言ってるわ」と言っている。
まぁ、3日に一度リリアはシェスタのところに通っている。
リリアは、気ままにおでかけ、お仕事をこなし、自分の時間は本を読み、友達を誘ってBBQをしては、草むらでゴロゴロしている。
「物理系女子会で合コンするんだって!リリアも誘われたから行ってくる!」
リリアが言うのでコトロは、これだけはと慌てて止めた。
異性と変な約束をされては死亡フラグが立ってしまう。
「えぇ… 面白そうなのに…」
リリアは不満そうだったが、自分の命には代えられない。
「戻ってきた… いや… えー… そのうちですよ」
コトロはお茶を濁す。
リリアはリリアなりにフラグについて理解ができたようだ。
ペコ等の魔法系女子がリリアに説明するが、物理系女子のリリアにとって、百聞は一見に如かず、見えない物はいまいち理解できない。
「だからぁ、物語でこの戦場から戻ったら結婚しようとか、このクエストでアイテムが全部そろったらおまえの病気は完治するとか、そんなセリフを吐いて出かけるやつって、あぁ、このキャラこの遠征で帰らぬ人となるなぁ…ってセリフがあるでしょ?あれをやるとフラグが立つのよ」
ペコが、例えて説明をする。
「… あぁ… なるほどねぇ…そういう風に分かりやすくさぁ… って!ゲッ!あたし死にたくない!まだ、死にたくないよ!」リリアが焦っている。
まぁ、とにかく少しは理解が出来て、気を付けているようだ。
さて、バー・ルーダの風ではこんな会話がなされていた。
「リリアですか?野外活動で外泊するって出かけていますよ」コトロが答える。
数日ぶりにペコとアリスがバーにやってきて、リリアの様子を聞く。
「そっか、割りの良いバイトがあるから誘おうかと思ってけど… リリアはどこ行ってるの?」ペコが聞き返す。
「最近よくここに、リリアのことをリリア先輩とか勇者先輩とか言って、集まってくる連中がいて、今回はリリアが先輩として教育活動だとか言って、お出かけしていきましたね」コトロは掃除が終わるとハイチェアに腰かけた。
「リリア先輩?ブラックみたいな… あぁ、それって、エンリケ、メイリンとサラじゃない?」ペコ。
「そうですね、リリア、リリアと頼りにしているみたいで、リリアも色々教えているみたいですね。まぁ、リリアから教わる彼らもどうなのかと思いますが… しかし、リリアにとっては良い事ですよ。人に教えるという事は頭の整理にもなりますし、冒険者を二年ちょっと続けてきて、立場的にもそういう時期かと…」コトロはリュートを調整しながらおしゃべりする。
「リリアは基礎から教育されてないじゃない、全部自己流。リリアが一体何を教えられるのかねぇ」ペコ。
「基礎から教わっても、手練れは自己流が多いわよ。そこは問題ないんじゃないかしら」アリスが微笑む。
「まぁねぇ、でも、あの三人って全員どこかのギルドをクビになった連中よ。下手したら、戦地送り前に死亡フラグびんびんなんだけど…」ペコが言う。
「えぇ?そんな連中だったのですか?冒険者ギルドに所属していないではないですか。やたらリリアを頼っていると思ったら…」コトロが驚いている。
「コトロ、知らなかったの?あなたギルマスなのに… あの三人ってねぇ…」
ペコが説明を始めた。
エンリケ、メイリン、サラの三人は年末の新人ギルメン加盟で入ギルドし、最近クビになった連中のようだ。
それぞれ別なギルドに所属したようだが、皆試用期間後、あるいはそれに至らず徐ギルドになったメンバー。
これに関しては仕方がない、冒険者ギルドは結構厳しいのだ。
温情をかけた結果、若い命を散らすこととなっては全員後味が悪い。
やっていけないと判断されたらビシビシとクビになる。ある意味親切でもある。
どうやらエンリケは準貴族の倅で将校に憧れて軍学校に入ったが寝坊がちで中退、剣を振り回すのが好きらしく、剣の腕はそこそこで冒険者ギルドに入ったが、寝坊とサボり、規律違反の常習犯でギルドをクビになった
メイリンはヒーラーとしての能力を持っているが、プレッシャーに弱く胃痛持ち。仲間が攻撃を受けるとパニックになりやすく、敵味方かまわず魔法をかけまくってしまう癖があり、試用期間満了と同時に退ギルドになった。
サラは生活を求めて楽器を手にバードスキルがあると偽ってバックアッパーとして入ギルドしたが、貞操観念が低く、ギルド内の風紀を乱し、果てにはバードスキルが偽りと発覚しギルドをクビとなっている。
この三人は酒場でくすぶっていたところをリリアに出くわし、なんだかリリアが面倒を見る事になったようだ。
「はぁ?メッチャクチャな経歴ではないですか!どうりであの三人、言っていることがおかしいと思いました。駆け出しが粋がっている程度にしか思っていませんでしたが… そんな連中をリリアが面倒をみるのですか?これはもう大事故決定ですよ」
コトロは頭を抱えている。
「私達、繁忙期過ぎだし、休暇も取れるからリリアの様子みてこようか?」ペコが気を使う。
「リリアは結構冷静だから、あまりにひど過ぎたら見切りをつけて戻って来るように思えるけど」アリス。
「嫌な予感しかしないです…」コトロ。
「どうせリリアを誘ってクエストに出ようかと思っていたし、行先分かるならアリスと二人で行ってくるよ」ペコが言う。
「それが安心です。リリア一人だって大変なのに… リリアが提出した行動表です。ジョブボードにある、このクエストについて熱心にミーティングしていました」
コトロはリリアの提出した行動表とクエストの書をペコとアリスに見せた。
クエスト引き受けと行動予定表
提出日…
リーダー:リリア
メンバー:三人の愉快な仲間達
…中略…
行先:スパイク・ピーク
…省略…
形式的に書類が書かれており書類のタイトルに
“スパイク・ピークのロックサラマンダー退治クエスト”
と勢いよく書き込まれている。
「アリス… あのメンバーでロックサラマンダーやるんだって…」ペコがボソっと呟く。
「炭焼きになる前に合流してあげないとね」アリスが微笑む。
コトロ達とセダーヒルでBBQをやったり、アニー、ハニーを誘って遊びに出たり、ペコや冒険者仲間と適当にお出かけをしている。
仕事も適当にこなす。
冒険者三年目となり、自らクエストを取りにいかなくても、リリア宛てに頼まれごとをされることもある。
こう見えても、リリアは勇者という肩書が大きすぎて、勇者としての成績は疑問視されるが、冒険者としては、ルーダの風という小さなギルドに所属し、リリア以外のメンバーは実質、バー要員という状態の割には優秀な成績を残せている方だと言ってよい。
リリアがスローライフを送るのは結構な事だが、一つコトロ達と交わした重要な約束事がある。
3日に一度はシェスタのところでサクラにフラグを外してもらうこと。
色んな条件が重なり、周囲が心配するが、リリアは頻繁に死亡フラグらしきものを立てて帰ってくる。
死亡フラグ自体は立ったり外れたりするもので、死亡フラグが立っていないから死なない保証はないし、死亡フラグが立ってしまっていても自然に外れる事が多く、むしろそんな事を気にしだしたらきりがない。気が病むような事だが、なるべくまっさらな状態を保って戦地に送り出してあげたほうが良いに決まっている。
シェスタによると「フラグは複数要素が絡んでくるとややこしいから、早めに一つ一つ外しておいた方が楽、とサクラが言ってるわ」と言っている。
まぁ、3日に一度リリアはシェスタのところに通っている。
リリアは、気ままにおでかけ、お仕事をこなし、自分の時間は本を読み、友達を誘ってBBQをしては、草むらでゴロゴロしている。
「物理系女子会で合コンするんだって!リリアも誘われたから行ってくる!」
リリアが言うのでコトロは、これだけはと慌てて止めた。
異性と変な約束をされては死亡フラグが立ってしまう。
「えぇ… 面白そうなのに…」
リリアは不満そうだったが、自分の命には代えられない。
「戻ってきた… いや… えー… そのうちですよ」
コトロはお茶を濁す。
リリアはリリアなりにフラグについて理解ができたようだ。
ペコ等の魔法系女子がリリアに説明するが、物理系女子のリリアにとって、百聞は一見に如かず、見えない物はいまいち理解できない。
「だからぁ、物語でこの戦場から戻ったら結婚しようとか、このクエストでアイテムが全部そろったらおまえの病気は完治するとか、そんなセリフを吐いて出かけるやつって、あぁ、このキャラこの遠征で帰らぬ人となるなぁ…ってセリフがあるでしょ?あれをやるとフラグが立つのよ」
ペコが、例えて説明をする。
「… あぁ… なるほどねぇ…そういう風に分かりやすくさぁ… って!ゲッ!あたし死にたくない!まだ、死にたくないよ!」リリアが焦っている。
まぁ、とにかく少しは理解が出来て、気を付けているようだ。
さて、バー・ルーダの風ではこんな会話がなされていた。
「リリアですか?野外活動で外泊するって出かけていますよ」コトロが答える。
数日ぶりにペコとアリスがバーにやってきて、リリアの様子を聞く。
「そっか、割りの良いバイトがあるから誘おうかと思ってけど… リリアはどこ行ってるの?」ペコが聞き返す。
「最近よくここに、リリアのことをリリア先輩とか勇者先輩とか言って、集まってくる連中がいて、今回はリリアが先輩として教育活動だとか言って、お出かけしていきましたね」コトロは掃除が終わるとハイチェアに腰かけた。
「リリア先輩?ブラックみたいな… あぁ、それって、エンリケ、メイリンとサラじゃない?」ペコ。
「そうですね、リリア、リリアと頼りにしているみたいで、リリアも色々教えているみたいですね。まぁ、リリアから教わる彼らもどうなのかと思いますが… しかし、リリアにとっては良い事ですよ。人に教えるという事は頭の整理にもなりますし、冒険者を二年ちょっと続けてきて、立場的にもそういう時期かと…」コトロはリュートを調整しながらおしゃべりする。
「リリアは基礎から教育されてないじゃない、全部自己流。リリアが一体何を教えられるのかねぇ」ペコ。
「基礎から教わっても、手練れは自己流が多いわよ。そこは問題ないんじゃないかしら」アリスが微笑む。
「まぁねぇ、でも、あの三人って全員どこかのギルドをクビになった連中よ。下手したら、戦地送り前に死亡フラグびんびんなんだけど…」ペコが言う。
「えぇ?そんな連中だったのですか?冒険者ギルドに所属していないではないですか。やたらリリアを頼っていると思ったら…」コトロが驚いている。
「コトロ、知らなかったの?あなたギルマスなのに… あの三人ってねぇ…」
ペコが説明を始めた。
エンリケ、メイリン、サラの三人は年末の新人ギルメン加盟で入ギルドし、最近クビになった連中のようだ。
それぞれ別なギルドに所属したようだが、皆試用期間後、あるいはそれに至らず徐ギルドになったメンバー。
これに関しては仕方がない、冒険者ギルドは結構厳しいのだ。
温情をかけた結果、若い命を散らすこととなっては全員後味が悪い。
やっていけないと判断されたらビシビシとクビになる。ある意味親切でもある。
どうやらエンリケは準貴族の倅で将校に憧れて軍学校に入ったが寝坊がちで中退、剣を振り回すのが好きらしく、剣の腕はそこそこで冒険者ギルドに入ったが、寝坊とサボり、規律違反の常習犯でギルドをクビになった
メイリンはヒーラーとしての能力を持っているが、プレッシャーに弱く胃痛持ち。仲間が攻撃を受けるとパニックになりやすく、敵味方かまわず魔法をかけまくってしまう癖があり、試用期間満了と同時に退ギルドになった。
サラは生活を求めて楽器を手にバードスキルがあると偽ってバックアッパーとして入ギルドしたが、貞操観念が低く、ギルド内の風紀を乱し、果てにはバードスキルが偽りと発覚しギルドをクビとなっている。
この三人は酒場でくすぶっていたところをリリアに出くわし、なんだかリリアが面倒を見る事になったようだ。
「はぁ?メッチャクチャな経歴ではないですか!どうりであの三人、言っていることがおかしいと思いました。駆け出しが粋がっている程度にしか思っていませんでしたが… そんな連中をリリアが面倒をみるのですか?これはもう大事故決定ですよ」
コトロは頭を抱えている。
「私達、繁忙期過ぎだし、休暇も取れるからリリアの様子みてこようか?」ペコが気を使う。
「リリアは結構冷静だから、あまりにひど過ぎたら見切りをつけて戻って来るように思えるけど」アリス。
「嫌な予感しかしないです…」コトロ。
「どうせリリアを誘ってクエストに出ようかと思っていたし、行先分かるならアリスと二人で行ってくるよ」ペコが言う。
「それが安心です。リリア一人だって大変なのに… リリアが提出した行動表です。ジョブボードにある、このクエストについて熱心にミーティングしていました」
コトロはリリアの提出した行動表とクエストの書をペコとアリスに見せた。
クエスト引き受けと行動予定表
提出日…
リーダー:リリア
メンバー:三人の愉快な仲間達
…中略…
行先:スパイク・ピーク
…省略…
形式的に書類が書かれており書類のタイトルに
“スパイク・ピークのロックサラマンダー退治クエスト”
と勢いよく書き込まれている。
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