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8.悪魔たちの謝肉祭
8(完)
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「いっ……!」
加減もなにもなく、中心に大剣が突き刺さる。景からしたら、たまったものではなかった。
「いっだああああああああああ!!!!!」
衝撃と痛みが、体のみならず脳天にまで響く。巨大な武具を受け入れさせられた膣道はいっぱいに広がり、裂けてしまいそうだった。
想い人と結ばれた喜びなど感じる間もなく、破瓜の激痛に絶叫する景を、ティンカー・ベルはニヤニヤ笑いながら見下ろしている。
「このっ……! 悪魔っ! 悪魔あ!」
「そのとおり、我は悪魔だが、なにか?」
「酷いよっ! もうちょっと、加減してくれたって……!」
「おかげで忘れられない経験になったろう? だいたい酷いのは、お前のほうだ。我のなんて、可愛いらしい復讐だ」
景にちゅっと音を立てて口づけてから、ティンカー・ベルはわずかに腰を引いた。体を起こし、布団の上で正座をすると、景の左右の太ももを、畳んだ自身の膝の上にそれぞれ乗せる。そして高くなった景との結合部分に、指を伸ばした。
「あっ、それ……っ! ダメ……っ!」
ティンカー・ベルは景のクリトリスを指の腹で撫でながら、ゆっくり腰を前後させた。己の快感を追うより、相手にそれを与えるよう動く。
「あっ、あ……!」
我慢できないほどの痛苦は消え失せ、景の肉体は悦楽に上書きされていく。
たった一箇所繋がっているだけなのに、この充足感はなんなのだ。肉体的にも精神的にも満たされて、景の内側は恥ずかしいほどトロトロに蕩けてしまっている。
「ティンカー・ベルぅ……っ」
悪魔に導かれて、絶頂へと駆け登る。自身に打ち込まれた鋼のように硬い楔を締めつけ、その存在を確かめながら、景は達した。
「あ……」
ティンカー・ベルは一度、景との結びを解いた。
荒い息をつき、しばらく余韻に浸ってから、景はおずおずと体を起こした。
「あの、ティンカー・ベル……。ごめんね、私だけ……。まだ終わってないよね……?」
「なに、気にすることはない」
ティンカー・ベルはにっこりと笑った。その笑顔に応えるように、景も微笑み返す。
酷いことをされた気もするが、まあいいか……と、景が絆されかけたそのとき、ティンカー・ベルの腕が腰に伸びてくる。景の体はぐるっと反転し、うつ伏せに倒された。
「!?」
そのまま腰を持ち上げられ、四つん這いの格好にさせられた景は、肩越しに振り返った。ティンカー・ベルは笑ったままだったが、彼の金色の目は針のように鋭く光っていた。
「我が射精するのは、女が先に五回イッてからだからな」
「どういう計算!?」
「悪魔の愛し方というのは、そういうものなのだ」
「いやいやいや……!」
問いただす前に、景は再び悪魔に侵入されてしまった。
「あっ……!」
今度はティンカー・ベルは奥まで攻めず、手前にて留まっている。しかし大きく膨れた亀頭で、景の器の縁付近をぐるぐるとかき回し――。嬲られているような鈍い感覚が、景を苦しめた。
「あっ、ああ……!」
初めてなのに、どうして。一度達したからか、膣内が敏感になっている。だがそれだけではないと、悪魔は囁いた。
「我の指と舌で、散々調教してやったからな。お前の肉体は処女にして、極上の淫乱に仕上がっているのだ」
「そんな……こと……!」
後ろから伸びてきた手に胸を揉まれ、硬く尖った乳首を摘まれて、景の口から飛び出すはずだった否定の言葉はかき消されてしまった。代わりに漏れるのは、甘い嬌声ばかりだ。
「ああ……っ! やだぁ……!」
「気に入ったか、景。お前はずっと欲しかったんだろう? 我がチンポが」
肉壁の、景が喜ぶ箇所を見つけた悪魔は、その一点だけを擦るように動いた。
「ちが……! ティンカー・ベルの、あ、アレ……が欲しかったんじゃなくて……! あなたが、す、きだから、抱いて欲しかったのに……!」
「……………………」
しばらく悪魔は無言になった。が、気配で、景は彼が笑っているのだと分かった。
「なんで、笑う……のぉ……っ!」
「あまりに愚かだからだ。せっかく逃げてきたのに――このまま逃げられたのに、我が手に堕ちたお前が。我を選んだお前が!」
ティンカー・ベルは景の腕を強く引いた。手綱を引かれた馬のように、景の上体は反り返る。
「……っ!」
膣道の入り口から奥まで一直線にズルリと抉られ、景は再び達してしまった。
目が眩み、一度目のときよりも深く重い愉悦に包まれる。声すら出せなかった。
膝立ちの状態の景を後ろから貫いたまま、ティンカー・ベルは彼女の体に腕を巻きつけた。景の顎を掴み、上を向かせる。耳を齧り、そのまま声を注ぎ込んだ。
「我は一度、身を引いた。それなのにお前は、自ら堕ちてきた。ならば我は、もうお前を離さない。黒き沼のその色にとことんお前を染め上げ、沈めてやろう」
ティンカー・ベルは低く唸り、景の腹の奥で巨大な塊が爆ぜた。爆発地点から、じんわりと熱が広がっていく。
――五回も、じゃなくて良かった……。
そんな回数イカされていたら、きっと死んでしまうだろう。
真っ白になった頭の中で、景は考える。
もしかすると自分は、とんでもない決断をしたのだろうか。
――だけど……。
「大好き、ティンカー・ベル……。私は幸せだよ……」
普段は後悔ばかりしているくせに、今は心晴れやかだ。
だからきっと、これでいいのだ。
「……バカめ」
珍しく照れているのだろうか。ぼそっとつぶやくと、ティンカー・ベルは景の頬に優しくキスをする。
――こうして二人は、悪魔と契約者ではなく、恋人同士になったのだった。
~ 終 ~
加減もなにもなく、中心に大剣が突き刺さる。景からしたら、たまったものではなかった。
「いっだああああああああああ!!!!!」
衝撃と痛みが、体のみならず脳天にまで響く。巨大な武具を受け入れさせられた膣道はいっぱいに広がり、裂けてしまいそうだった。
想い人と結ばれた喜びなど感じる間もなく、破瓜の激痛に絶叫する景を、ティンカー・ベルはニヤニヤ笑いながら見下ろしている。
「このっ……! 悪魔っ! 悪魔あ!」
「そのとおり、我は悪魔だが、なにか?」
「酷いよっ! もうちょっと、加減してくれたって……!」
「おかげで忘れられない経験になったろう? だいたい酷いのは、お前のほうだ。我のなんて、可愛いらしい復讐だ」
景にちゅっと音を立てて口づけてから、ティンカー・ベルはわずかに腰を引いた。体を起こし、布団の上で正座をすると、景の左右の太ももを、畳んだ自身の膝の上にそれぞれ乗せる。そして高くなった景との結合部分に、指を伸ばした。
「あっ、それ……っ! ダメ……っ!」
ティンカー・ベルは景のクリトリスを指の腹で撫でながら、ゆっくり腰を前後させた。己の快感を追うより、相手にそれを与えるよう動く。
「あっ、あ……!」
我慢できないほどの痛苦は消え失せ、景の肉体は悦楽に上書きされていく。
たった一箇所繋がっているだけなのに、この充足感はなんなのだ。肉体的にも精神的にも満たされて、景の内側は恥ずかしいほどトロトロに蕩けてしまっている。
「ティンカー・ベルぅ……っ」
悪魔に導かれて、絶頂へと駆け登る。自身に打ち込まれた鋼のように硬い楔を締めつけ、その存在を確かめながら、景は達した。
「あ……」
ティンカー・ベルは一度、景との結びを解いた。
荒い息をつき、しばらく余韻に浸ってから、景はおずおずと体を起こした。
「あの、ティンカー・ベル……。ごめんね、私だけ……。まだ終わってないよね……?」
「なに、気にすることはない」
ティンカー・ベルはにっこりと笑った。その笑顔に応えるように、景も微笑み返す。
酷いことをされた気もするが、まあいいか……と、景が絆されかけたそのとき、ティンカー・ベルの腕が腰に伸びてくる。景の体はぐるっと反転し、うつ伏せに倒された。
「!?」
そのまま腰を持ち上げられ、四つん這いの格好にさせられた景は、肩越しに振り返った。ティンカー・ベルは笑ったままだったが、彼の金色の目は針のように鋭く光っていた。
「我が射精するのは、女が先に五回イッてからだからな」
「どういう計算!?」
「悪魔の愛し方というのは、そういうものなのだ」
「いやいやいや……!」
問いただす前に、景は再び悪魔に侵入されてしまった。
「あっ……!」
今度はティンカー・ベルは奥まで攻めず、手前にて留まっている。しかし大きく膨れた亀頭で、景の器の縁付近をぐるぐるとかき回し――。嬲られているような鈍い感覚が、景を苦しめた。
「あっ、ああ……!」
初めてなのに、どうして。一度達したからか、膣内が敏感になっている。だがそれだけではないと、悪魔は囁いた。
「我の指と舌で、散々調教してやったからな。お前の肉体は処女にして、極上の淫乱に仕上がっているのだ」
「そんな……こと……!」
後ろから伸びてきた手に胸を揉まれ、硬く尖った乳首を摘まれて、景の口から飛び出すはずだった否定の言葉はかき消されてしまった。代わりに漏れるのは、甘い嬌声ばかりだ。
「ああ……っ! やだぁ……!」
「気に入ったか、景。お前はずっと欲しかったんだろう? 我がチンポが」
肉壁の、景が喜ぶ箇所を見つけた悪魔は、その一点だけを擦るように動いた。
「ちが……! ティンカー・ベルの、あ、アレ……が欲しかったんじゃなくて……! あなたが、す、きだから、抱いて欲しかったのに……!」
「……………………」
しばらく悪魔は無言になった。が、気配で、景は彼が笑っているのだと分かった。
「なんで、笑う……のぉ……っ!」
「あまりに愚かだからだ。せっかく逃げてきたのに――このまま逃げられたのに、我が手に堕ちたお前が。我を選んだお前が!」
ティンカー・ベルは景の腕を強く引いた。手綱を引かれた馬のように、景の上体は反り返る。
「……っ!」
膣道の入り口から奥まで一直線にズルリと抉られ、景は再び達してしまった。
目が眩み、一度目のときよりも深く重い愉悦に包まれる。声すら出せなかった。
膝立ちの状態の景を後ろから貫いたまま、ティンカー・ベルは彼女の体に腕を巻きつけた。景の顎を掴み、上を向かせる。耳を齧り、そのまま声を注ぎ込んだ。
「我は一度、身を引いた。それなのにお前は、自ら堕ちてきた。ならば我は、もうお前を離さない。黒き沼のその色にとことんお前を染め上げ、沈めてやろう」
ティンカー・ベルは低く唸り、景の腹の奥で巨大な塊が爆ぜた。爆発地点から、じんわりと熱が広がっていく。
――五回も、じゃなくて良かった……。
そんな回数イカされていたら、きっと死んでしまうだろう。
真っ白になった頭の中で、景は考える。
もしかすると自分は、とんでもない決断をしたのだろうか。
――だけど……。
「大好き、ティンカー・ベル……。私は幸せだよ……」
普段は後悔ばかりしているくせに、今は心晴れやかだ。
だからきっと、これでいいのだ。
「……バカめ」
珍しく照れているのだろうか。ぼそっとつぶやくと、ティンカー・ベルは景の頬に優しくキスをする。
――こうして二人は、悪魔と契約者ではなく、恋人同士になったのだった。
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