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6.金のウサギと銀のメガネ(完)
2.
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久しぶりに会ったフロレンツィアの顔は、姿は、声は、美しかった。
――美しかったのだが。
金色の髪は、耳の辺りまでばっさり短くなっており、まるで少年のようだ。いつもドレスやワンピースといった女性らしい服装だったのが、黒の、動きやすそうなパンツスーツに身を包んでいる。ヘクターは、農家や畜産家以外の女性がズボンを履いているのを、初めて見た。足元も、普段はハイヒールだったはずが、今日は踵の低いパンプスである。
そのあまりの変貌ぶりに唖然としているヘクターの、目の前に腰掛けると、フロレンツィアは顔をしかめた。
「やーねえ、このソファ。中古品の安物だからしょうがないんだけど。買ってくる暇とお金がなくて」
文句を言いつつも、どこか楽しげに見える。そしてフロレンツィアは語り出した。
――「黄金ウサギ」を出てから半年もの間、何をしていたか。
もう予想もつくが、フロレンツィアはつまり開店準備をしていたのだそうだ。
現在工事中のこの建物は、彼女があと数週間ののちに開く店であるとのこと。実はもう何年も前から、このための貯金や勉強を、コツコツと続けていたのだそうだ。ヘクターはそんなことは、全く知らなかった。
店の売りものは服だが、併設されたサロンで、ヘアスタイルやメイクなどの提案も行う予定とのこと。なんでも客の「トータルプロデュース」を推奨していくのだそうだ。
――そんなカタカナ用語を積まれても、おじさんへの階段を登り始めたヘクターには、さっぱりだったが。
ターゲットは富裕層で、高価な一点モノを中心に取り扱う。が、軌道に乗ったあかつきには、一般大衆向けのファストファッション、チープコスメのブランドを立ち上げ、商品開発、及び販売をしていくらしい。実は後者こそが本命なのだという。
「これからは、女性の社会進出が盛んになっていくわ。働くのにズルズルした丈の長いドレスなんて、動きづらくてしょうがないもの。私たちが作る服は必ず売れるわ!」
「……………」
「大丈夫? ついて来れてる?」
「なんとか……」
自社のパンフレットを片手に語るフロレンツィアに浮ついたところはなく、淡々としていた。
「黄金ウサギ」にいたときと変わらないように見えて、だがその青い瞳には、静かな情熱が灯っている。
ヘクターにはそれが眩しかった。
――もう俺と、違う世界の人間なんだな……。
冷静に考えると、今聞かされた事業計画は結構な規模であり、それなりにリスクも高い。しかしただの夢物語で終わらせずに、この女ならば絶対に実現してしまうのだろう。
それは勘ではなく、贔屓目でもなく、長年フロレンツィアとつき合ったからこその、確信だった。
出店や運営にかかる資金は、デマンティウス、ベッケラート、アウフシュタイナーの、いわゆる三大貴族が噛んでいるそうだ。それがひとつの評価となって、国内有数の銀行が融資してくれることも決まったらしい。
そこまで聞かされてから、ヘクターは眉間にシワを寄せた。
「――それで? なぜそんな話を、俺にする?」
問い質しているうちに、怒りがぶり返してきた。
何も言わず、消えたくせに。――捨てたくせに。
彼女の不誠実を、そう簡単には許せるわけがない。
――いやまあ、捨てたも何も、フロレンツィアと寝たのなんて、たった一度だけだし……。
恋人というわけでもなかったし、「裏切られた」とかなんだとか、責めることができる立場でもないのかもしれない。
――そもそも、俺の片思いだし。そばにいてやりたかったのも、こいつを守りたかったのも、ただのお節介だし……。
いきり立っては、落ち込む。上がっては、下がる。
感情の起伏が激しくて、一人で勝手に疲れているヘクターの耳に、軽やかな回答が届いた。
「なぜも何も、あんたもここに来るのよ」
当たり前のように言われて、ヘクターは面食らう。正気に戻った途端、カッとなって怒鳴った。
「黙っていなくなったきり、俺のことなんかほったらかしだったくせに!」
「黙ってって……。言う必要あった? あんたに」
「ぐっ……」
反論されれば、元の木阿弥。ガクッと気落ちする。
家族でもないし、交際しているわけでもない。確かにフロレンツィアには、ヘクターに報告、あるいは相談する、そんな義務はない。
しおしおとうなだれるヘクターに、フロレンツィアは苦笑を返した。
「別に信用してないとか、そういうんじゃないの。でも、なにか大きな決断をして、それを実行するときは、ひとりで踏ん張らないといけないときがあるってだけ。私の場合はね。正念場ってやつ」
――そうだ。そのようにしてフロレンツィアは「黄金ウサギ」、いや全ての娼婦のトップに上り詰め、そして弟妹たちを育てきったのだ。
指を組んで、にこやかに続ける。フロレンツィアの顔はもう、経営者のそれになっている。
「んで、やっと次の段階にこぎつけた。ここからは助けがいるわ。『黄金ウサギ』のように、黙っててもお客さんが来てくれるわけではないでしょうしね」
「………………」
フロレンツィアの不安が、ほんの少し影を見せる。ヘクターはそこに疑問をぶつけた。
「そもそも、なんで『黄金ウサギ』を出たんだ。あそこでの仕事が嫌になったのか?」
「黄金ウサギ」にいた頃のフロレンツィアは、まさに女王様だった。
皆に慕われ、かしずかれ、贅沢に暮らしていた。
出奔などしなければ、あの安寧の日々はずっと続いただろうに。
「――娼婦としてのピークを過ぎたから」
「えっ!?」
問いに対するフロレンツィアの答えは、実にシンプルだった。
ヘクターの口から、素っ頓狂な声が漏れる。
「何言ってる! 指名数は常に一番だったし、客がおまえに使う金も凄まじい……!」
本当に不思議なくらい、フロレンツィアは出会った当時から変わっていない。時は、この女を外して流れているのではないかと思うほどだ。
ヘクターなどは、白髪は生えるは、階段を上ると息が切れるはで、老いが著しいというのに。
「あんたに気づかれるくらいまで劣化してたら、それは落ち目というよりも、終わってるのよ」
フロレンツィアは口をへの字に結び、呆れたように言った。
「お肌のお手入れも、筋トレやダイエットも、それなりに頑張ってたけど、まあ加齢による衰えはどうやっても止められないわよね」
それでもこの女は魔女のごとく、老化をかなり遅らせたと思うが。今だって、二十代前半と騙っても通るだろう。
「熟女系で売っていくっていうのもあるけど……。でもお客様には、私が一番美しかったときのことだけを覚えていて欲しいの。引き際を見極めたなら、黙って去る。それが夢を売る者の義務であり責任だと、私は思うわ」
「……………」
娼婦には娼婦の、不文律があるのだろう。
ヘクターは納得するしかない。
フロレンツィアはしんみりした口調から一転、子供のように大きく口を開け、ケラケラ笑った。
「それに! もういい加減、殿方に媚びるのはやめて、自分の好きな服を着て、自分のためにメイクしたいわ! 本当は髪だって、もうずーっと短くしたくてたまらなかったのよね!」
「そ、そうだったのか……?」
短髪にパンツスーツ。メイクにはベージュやブラウンといったナチュラルな色味しか使っていない。そんなフロレンツィアの現在のスタイルは、確かに男ウケしないものだ。
――だが、目が離せないのはどうしてだろう。
「世の中の女の人たちに、この喜びを教えてあげたい! 自分のために着飾る、この楽しさをね! 男の目を気にして、ダッサイ服を着るなんて、もう真っ平!」
「そんなもんかね……」
「もちろん、男を落とすための戦闘服も、それはそれでご案内致しますわよ。下着も含めてね」
いつもネクタイにスーツ、銀縁メガネという出で立ちで、それに何の不満もないヘクターには、フロレンツィアの説く喜びだか幸福だかがよく分からない。
だが――。
ヘクターからすれば、ズボンを履いた男のような女など「なし」だった。しかし目の前で長い足を組み、勝気に微笑むフロレンツィアには、ドレス姿の彼女にはない健康的な色気と凛々しさがあって、むしろ「あり」だと、そう思ってしまう。
思えば「黄金ウサギ」にいた頃のこの娼婦は、自由気ままに振舞っていながらも、どこか窮屈そうだった。
――そうだ。フロレンツィアは、例えるなら「籠の鳥」で、その姿も鳴き声も、籠を覗く男たちのために作られたものだ。
それが今や解き放たれた彼女は、好きな色の羽を纏い、好きなように歌う。
娼館よりもずっと広い世界で飛び回るフロレンツィアの、その羽の強さ、たくましさに、ヘクターはまたもや魅せられてしまった。
――美しかったのだが。
金色の髪は、耳の辺りまでばっさり短くなっており、まるで少年のようだ。いつもドレスやワンピースといった女性らしい服装だったのが、黒の、動きやすそうなパンツスーツに身を包んでいる。ヘクターは、農家や畜産家以外の女性がズボンを履いているのを、初めて見た。足元も、普段はハイヒールだったはずが、今日は踵の低いパンプスである。
そのあまりの変貌ぶりに唖然としているヘクターの、目の前に腰掛けると、フロレンツィアは顔をしかめた。
「やーねえ、このソファ。中古品の安物だからしょうがないんだけど。買ってくる暇とお金がなくて」
文句を言いつつも、どこか楽しげに見える。そしてフロレンツィアは語り出した。
――「黄金ウサギ」を出てから半年もの間、何をしていたか。
もう予想もつくが、フロレンツィアはつまり開店準備をしていたのだそうだ。
現在工事中のこの建物は、彼女があと数週間ののちに開く店であるとのこと。実はもう何年も前から、このための貯金や勉強を、コツコツと続けていたのだそうだ。ヘクターはそんなことは、全く知らなかった。
店の売りものは服だが、併設されたサロンで、ヘアスタイルやメイクなどの提案も行う予定とのこと。なんでも客の「トータルプロデュース」を推奨していくのだそうだ。
――そんなカタカナ用語を積まれても、おじさんへの階段を登り始めたヘクターには、さっぱりだったが。
ターゲットは富裕層で、高価な一点モノを中心に取り扱う。が、軌道に乗ったあかつきには、一般大衆向けのファストファッション、チープコスメのブランドを立ち上げ、商品開発、及び販売をしていくらしい。実は後者こそが本命なのだという。
「これからは、女性の社会進出が盛んになっていくわ。働くのにズルズルした丈の長いドレスなんて、動きづらくてしょうがないもの。私たちが作る服は必ず売れるわ!」
「……………」
「大丈夫? ついて来れてる?」
「なんとか……」
自社のパンフレットを片手に語るフロレンツィアに浮ついたところはなく、淡々としていた。
「黄金ウサギ」にいたときと変わらないように見えて、だがその青い瞳には、静かな情熱が灯っている。
ヘクターにはそれが眩しかった。
――もう俺と、違う世界の人間なんだな……。
冷静に考えると、今聞かされた事業計画は結構な規模であり、それなりにリスクも高い。しかしただの夢物語で終わらせずに、この女ならば絶対に実現してしまうのだろう。
それは勘ではなく、贔屓目でもなく、長年フロレンツィアとつき合ったからこその、確信だった。
出店や運営にかかる資金は、デマンティウス、ベッケラート、アウフシュタイナーの、いわゆる三大貴族が噛んでいるそうだ。それがひとつの評価となって、国内有数の銀行が融資してくれることも決まったらしい。
そこまで聞かされてから、ヘクターは眉間にシワを寄せた。
「――それで? なぜそんな話を、俺にする?」
問い質しているうちに、怒りがぶり返してきた。
何も言わず、消えたくせに。――捨てたくせに。
彼女の不誠実を、そう簡単には許せるわけがない。
――いやまあ、捨てたも何も、フロレンツィアと寝たのなんて、たった一度だけだし……。
恋人というわけでもなかったし、「裏切られた」とかなんだとか、責めることができる立場でもないのかもしれない。
――そもそも、俺の片思いだし。そばにいてやりたかったのも、こいつを守りたかったのも、ただのお節介だし……。
いきり立っては、落ち込む。上がっては、下がる。
感情の起伏が激しくて、一人で勝手に疲れているヘクターの耳に、軽やかな回答が届いた。
「なぜも何も、あんたもここに来るのよ」
当たり前のように言われて、ヘクターは面食らう。正気に戻った途端、カッとなって怒鳴った。
「黙っていなくなったきり、俺のことなんかほったらかしだったくせに!」
「黙ってって……。言う必要あった? あんたに」
「ぐっ……」
反論されれば、元の木阿弥。ガクッと気落ちする。
家族でもないし、交際しているわけでもない。確かにフロレンツィアには、ヘクターに報告、あるいは相談する、そんな義務はない。
しおしおとうなだれるヘクターに、フロレンツィアは苦笑を返した。
「別に信用してないとか、そういうんじゃないの。でも、なにか大きな決断をして、それを実行するときは、ひとりで踏ん張らないといけないときがあるってだけ。私の場合はね。正念場ってやつ」
――そうだ。そのようにしてフロレンツィアは「黄金ウサギ」、いや全ての娼婦のトップに上り詰め、そして弟妹たちを育てきったのだ。
指を組んで、にこやかに続ける。フロレンツィアの顔はもう、経営者のそれになっている。
「んで、やっと次の段階にこぎつけた。ここからは助けがいるわ。『黄金ウサギ』のように、黙っててもお客さんが来てくれるわけではないでしょうしね」
「………………」
フロレンツィアの不安が、ほんの少し影を見せる。ヘクターはそこに疑問をぶつけた。
「そもそも、なんで『黄金ウサギ』を出たんだ。あそこでの仕事が嫌になったのか?」
「黄金ウサギ」にいた頃のフロレンツィアは、まさに女王様だった。
皆に慕われ、かしずかれ、贅沢に暮らしていた。
出奔などしなければ、あの安寧の日々はずっと続いただろうに。
「――娼婦としてのピークを過ぎたから」
「えっ!?」
問いに対するフロレンツィアの答えは、実にシンプルだった。
ヘクターの口から、素っ頓狂な声が漏れる。
「何言ってる! 指名数は常に一番だったし、客がおまえに使う金も凄まじい……!」
本当に不思議なくらい、フロレンツィアは出会った当時から変わっていない。時は、この女を外して流れているのではないかと思うほどだ。
ヘクターなどは、白髪は生えるは、階段を上ると息が切れるはで、老いが著しいというのに。
「あんたに気づかれるくらいまで劣化してたら、それは落ち目というよりも、終わってるのよ」
フロレンツィアは口をへの字に結び、呆れたように言った。
「お肌のお手入れも、筋トレやダイエットも、それなりに頑張ってたけど、まあ加齢による衰えはどうやっても止められないわよね」
それでもこの女は魔女のごとく、老化をかなり遅らせたと思うが。今だって、二十代前半と騙っても通るだろう。
「熟女系で売っていくっていうのもあるけど……。でもお客様には、私が一番美しかったときのことだけを覚えていて欲しいの。引き際を見極めたなら、黙って去る。それが夢を売る者の義務であり責任だと、私は思うわ」
「……………」
娼婦には娼婦の、不文律があるのだろう。
ヘクターは納得するしかない。
フロレンツィアはしんみりした口調から一転、子供のように大きく口を開け、ケラケラ笑った。
「それに! もういい加減、殿方に媚びるのはやめて、自分の好きな服を着て、自分のためにメイクしたいわ! 本当は髪だって、もうずーっと短くしたくてたまらなかったのよね!」
「そ、そうだったのか……?」
短髪にパンツスーツ。メイクにはベージュやブラウンといったナチュラルな色味しか使っていない。そんなフロレンツィアの現在のスタイルは、確かに男ウケしないものだ。
――だが、目が離せないのはどうしてだろう。
「世の中の女の人たちに、この喜びを教えてあげたい! 自分のために着飾る、この楽しさをね! 男の目を気にして、ダッサイ服を着るなんて、もう真っ平!」
「そんなもんかね……」
「もちろん、男を落とすための戦闘服も、それはそれでご案内致しますわよ。下着も含めてね」
いつもネクタイにスーツ、銀縁メガネという出で立ちで、それに何の不満もないヘクターには、フロレンツィアの説く喜びだか幸福だかがよく分からない。
だが――。
ヘクターからすれば、ズボンを履いた男のような女など「なし」だった。しかし目の前で長い足を組み、勝気に微笑むフロレンツィアには、ドレス姿の彼女にはない健康的な色気と凛々しさがあって、むしろ「あり」だと、そう思ってしまう。
思えば「黄金ウサギ」にいた頃のこの娼婦は、自由気ままに振舞っていながらも、どこか窮屈そうだった。
――そうだ。フロレンツィアは、例えるなら「籠の鳥」で、その姿も鳴き声も、籠を覗く男たちのために作られたものだ。
それが今や解き放たれた彼女は、好きな色の羽を纏い、好きなように歌う。
娼館よりもずっと広い世界で飛び回るフロレンツィアの、その羽の強さ、たくましさに、ヘクターはまたもや魅せられてしまった。
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