悪役令嬢は訳あり執事に溺愛される

さらさ

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㊸二人の女性の心の声

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レイラお嬢様付きのミーナです。
二ヶ月前、お嬢様との熱愛発覚かと意気揚々としていた私を裏目に、ミカエル様は突然姿を消されました。

レイラお嬢様は来る日も来る日も、泣いていらっしゃって、とても見ていられませんでした。
レイラお嬢様もどうやらご自分のお気持ちに気が付かれたようです。

その前に、ヘンリー王子とのご婚約が白紙に戻ったとお聞きして、レイラお嬢様は落ち込んでいらっしゃるのでは・・・と心配した時よりも、明らかに今回の方が落ち込みが激しいです。
それだけ、ミカエル様を愛していらっしゃったのでしょう。

なのに、こんなにお可愛らしいレイラお嬢様を置いて、ミカエル様はどこに行かれたのでしょう?

レイラお嬢様がミカエル様の居ない生活にも少し慣れてこられた頃、とんでもない事が起こりました。
なんと、突然隣の帝国の皇帝陛下がいらっしゃったのです。
グレイシス侯爵様は皇帝陛下をお迎えすると、「レイラは今ジェフリー公爵と応接室で話をしています。」とだけ伝えました。
すると、皇帝陛下はスタスタと応接室に歩いていかれたのです。案内もなしに。
私はびっくりしました何故皇帝陛下がこのお屋敷の間取りをご存知なのでしょう?
不思議に思いながらも、私は庶民。皇帝陛下のご尊顔を拝見するなど、恐れ多くて出来ません。
私はとりあえず後ろから付いて行きました。
応接室の前まで来た時、皇帝陛下が立ち止まられ、私に向き直りました。
立派なお姿に、目を伏せる私に皇帝陛下はこう仰いました。
「ミーナ、久しぶり、レイラ嬢は元気にしていた?」
私は耳を疑いました。
何故皇帝陛下が私の名前を?
思わずお顔を見上げてしまいました。
すると、髪の色は違うけれど・・・この容姿、ミカエル様?
「え?ミカエル様・・・ですか?」
私は思わず失礼なことを言ったと思いました。
「そうだよ。」にっこり笑う皇帝陛下。ああ、眩しすぎて倒れそうです。

ミカエル様が皇帝陛下?私の貧弱な頭では付いていけませんが、どうやらご身分を隠されていたようです。

なんということでしょう!レイラお嬢様が愛していらっしゃるのは皇帝陛下なのです!身分違いなどではありませんでした!「ミカエル様が居なくなられてから少しお元気がありません。」私は正直に申し上げました。すると、皇帝陛下は少し嬉しそうな顔をしてから室内へ入っていかれました。

それにしても、ミカエル様・・・失礼いたしました。皇帝陛下は髪の色が変わると更に見目麗しく、ご立派な衣装が霞んでしまうほどの美貌です。
レイラお嬢様が羨ましく、誇らしくもあります。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



私はリサです。
レイラ様が婚約破棄を言い渡されたあと、やっと私の番だと嬉しく思っていたのだけど、なかなかお呼び出しが来ない。
どういうこと?そう思っていたらお父様がいそいそとやって来て、私とお父様がお城に呼ばれたって言う。
やった!お父様と一緒にって事は、婚約確定?
お父様も子爵位から抜け出せると喜んでいる。
ああ、早く行きたい!
逸る気持ちを抑えて私とお父様はお城へ上がった。

そして、国王陛下にヘンリー王子と、傍にはジェフリー公爵様も居る場所に連れていかれた時はドキドキした。
なのに・・・ヘンリー王子が口にしたのは
「リサ嬢、君の勝手な行動は全て把握している。私の婚約者のレイラ嬢を何度も傷付け、陥れようとした罪、償ってもらうよ。」
どういうこと?ヘンリー王子はつらつらと話し続ける。
それは全て、私がレイラ嬢のせいにした事の嘘に対する裏付けだった。
まさか、ちょろいと思っていたヘンリー王子がこんな事を考えていたなんて・・・ 私は真っ青になりつつ言い訳をしたけど、全て覆されてしまった。 
お父様に助けを求めようと、隣を見ると、私以上に真っ青な顔で、冷や汗をかいている。
「クラウディア子爵、レイラ嬢を襲うよう盗賊に指示をしたのは貴方ですね?」
隣でお父様が小さくヒッと声を上げる。
「な、何のことでしょう?レイラ嬢が襲われた?それはお可哀想に。」
お父様は平成を装いつつ話しているけど、明らかに怪しい。お父様、そんな事をしていたの?
「私の可愛いレイラ嬢が下賎な賊に襲われ、酷い目に合わされそうになった。一度ならず二度までも!幸い、優秀な護衛のおかげで事なきを得たが、彼がいなければどうなっていたか・・・二度目は命の危険もあった!それを指示したのは全てクラウディア子爵、貴方だと証拠は上がっている。」
その後は言い訳するお父様の前に捕らえられた盗賊が数人連れてこられて、お父様に指示されたと話した。

「お前達にはこの罪償ってもらう。リサは半年間の自宅謹慎。クラウディア子爵は爵位剥奪、北の農村地へ行ってもらう。リサは今後、社交界から離れ、平民として暮らすがいい。」

それを言われた瞬間、私は目の前が真っ暗になった。なんで?なんで私がそんな目に遭わないといけないの?



それから暫くして、隣の帝国の皇帝がイルザンド王国から花嫁を貰うと言う噂を聞いた。
皇帝が自ら花嫁を迎えに来ると聞いて、そこまで皇帝に惚れられてる子ってどんな子なのか見てみたくてパレードをこっそり見に行ったんだけど、馬車に乗る皇帝陛下、めちゃくちゃカッコイイ!何?あんな人いたんだ!あんないい男を誰がゲットしたの??隣にいるのは・・・レイラ?なんであの子がそこにいるの?ヘンリー王子に婚約破棄されたばかりなのに、今度は皇帝陛下の妻?あの子ばっかりなんであんないい目に遭うのよ!
それにしても・・・どこであんなイケメン捕まえたのかしら・・・悔しい!ムカつく!








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