仮面令嬢と変わり者王子の甘い日々

さらさ

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㉘俺と兄弟の関係(ラルフレッド)

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父上の提案で、俺たちは城に来ている。

リリアーナを兄弟に紹介したいと言うのでやってきたのだが、ライアンとチャールズが相変わらずウザイ。
何でそこまでして攻撃しようとするのか、俺のことが気に入らないのはどうでもいいけど、リリアーナを傷付けるのは許せない。

俺と一番歳の近いライアンは昔から俺の事を嫌っていたので、弟達に俺の悪口を言って自分に従わせている。

唯一俺の事を認めてくれているのは嫁に行った姉のマーガレットと兄上のフレデリックだ。
セリーヌは認めていると言うか、俺に惚れてるので違う。

兄上は俺が小さい時から妙に大人びたことを言っても「ラルフレッドは偉いね」と褒めてくれた。
おかしな言動をしても「ラルフレッドは想像力が豊かでいいね」と褒める。
かと思えば、俺にちょっかいをかけてくる弟達にはちゃんと叱ることも出来る。そして必ず仲を持とうとする兄だ。

兄上は本当に深い懐と愛を持っていると思う。
俺が城を離れて暮らす理由の一つは、実はこんな兄だからこそ、国王になって欲しいと思ったからだ。
俺が城にいると、必ず俺を利用しようとして兄と張り合わされる。
そんなことはめんどくさいし、何より俺の本位じゃない。

まぁ、もし俺が王位を次ぐなんてことになったら、ライアン以下の弟達が猛反対すると思うけどな。


「ラルフレッド兄さんは相変わらず屋敷にひきこもってるの?」

テーブルについてからライアンがニヤニヤと話しかけてくる。
いつもの事だが、俺をバカにしたいんだ。

「ああ、引きこもってるよ。外に出るのは怖いからね。」

「あはは、外が怖いってどんだけだよ!今日は勇気振り絞って出てきたんだね。」

「そうだね、今日は俺を見て目をハートにして気絶する女性はいないから怖くないかな。」

わざととびっきりの笑顔でライアンを見る。
ライアンは俺の容姿に嫉妬している。
自分の顔が十人並なのを気にしているんだ。
兄上は男前なのに、両親の悪いところばかり受け継いだのか?

そう思いながらマジマジとライアンを見ると、苦虫を噛み潰したような表情をしている。

「ラルフレッド、ここに目をハートにしてる女性、居るわよ。」

姉上の言葉に、姉上の指差す方を見ると、末席から俺を見るアンジェリカの姿があった。

・・・本当だ。よく見る俺の容姿に心奪われた顔だ・・・

「アンジェ、久しぶり、大きくなったね、綺麗になってるのでびっくりしたよ。」

とりあえず、姉上にアンジェリカを振られたので、言葉をかける。

「綺麗だなんて・・・ラルフレッドお兄様の方がお綺麗ですわ・・・」

アンジェリカが頬を赤らめながら俺を見つめて返す。
うーん・・・アンジェリカには悪いけど、姉上と同じ匂いしかしない・・・ 
それに、綺麗と褒められても、男の俺からしたら微妙なんだよな・・・

「ありがとう、俺なんかよりアンジェの方が綺麗だよ。」

にっこり笑って返すと、アンジェリカは息を呑んだあと、本当に目がハートになっていた。

「アンジェ、ラルフレッド兄さんは変な事ばかりいう変わり者だから見た目に騙されちゃいけないよ。」

チャールズがアンジェリカに言い聞かせているけど、アンジェリカは聞いていない。

「そうだ、今日はうちで作ったお酒、焼酎って言うんだけど、持ってきたんだ。」

俺は話題を変える為に話を振る。
この世界には麦はあるから麹を作って麦焼酎を作ってみた。

俺はこれが意外と気に入っているけど、みんなの前に出すのは初めてだ。

「ラルフレッドが作った酒?」

兄上が興味を示してくれる。

「はい、初めてだとキツイかもしれないので、水割りがオススメです。」

俺は持ってきた焼酎の瓶と水を用意してもらうと、兄上のグラスに注ぐ。

「わざわざラルフレッドが入れてくれるのか?」

驚く兄上。

「使用人の仕事を自らやるなんて、おかしいんじゃない?」

ライアンが嘲る。
何を言ってるんだ、尊敬している人に酒を注ぐのは当たり前だろう。と思うが、この世界では、と言うか、王族としては俺の行動は変わっているとしか捉えられない。

「無色なんだな。」

俺の注いだ酒を見て兄上が言う。
そして、一口飲んで口の中で転がしているのがわかる。

「うん、今まで飲んだことない味だけど、美味しいね。」

「そうでしょ?」

俺がそう言った直後、兄上の顔色が変わる。

「ゔあっ!」

突然青ざめて叫びながら喉を押さえる。

「兄上!」
「フレデリック!!」
「キャー!!」

慌ててみんなが駆け寄ってくる。

「医者!治癒魔術師を呼べ!早く!」

苦しむ兄上を見て周りがバタバタとする。

?何があった??
この苦しみよう・・・毒?

ダメだ、このままでは兄上は助からない。



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