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⑬萌えってなんですの?
しおりを挟むーーーー怖い!!怖い!!痛い!!・・・助けてーーーー
「はっ、」
目が覚めると慌ててあたりを確認する。
魔王城の私の部屋だ。
「夢・・・?」
私は汗びっしょりになっていた。
前世の最後の瞬間を夢に見るなんて久しぶりだわ。
小さい頃はよくうなされていたけれど、随分長い間見ていなかったのに、昨日のリリアム様の話のせいかもしれない。
リリアム様のお姉様もたくさん刺されて死んだんだ。私の前世の最後と重なったのかもしれない。
「お風呂に入りたい・・・」
私についてくれている侍女さんに頼もう。
そう思いながらふと、夢の最後が気になった。
あれ?さっきの夢、私が息を引き取る瞬間誰かがそばに居た気がする。
私を見て泣いていた・・・誰だったんだろう?
もう随分前の記憶だから何かと重なった夢になったのかもしれない。
これもリリアム様の話の影響かしら・・・
魔王様が自我を失うまで怒りに身を窶すって、リリアム様のお姉様を本当に愛していらっしゃったのね、魔王様もきっと恋人の事を思い出しても辛くなくなるまで随分長い間苦しんだんだと思うと私まで胸が苦しくなる。
・・・ダメだ、ネガティブな気持ちになっちゃう。
気分転換に今日は魔王様に外に出して貰えるように頼もうかしら、その前に汗を流さなくちゃ!
お風呂を用意してもらって身支度を整えると早速魔王様の執務室に向かった。
コンコンコン
「どうぞ」
ノックをすると中から声が入室を促した。
魔王様の声ではない。きっとジルベート様だ。
「失礼します。」
中に入ると思った通り、魔王様とジルベート様が居た。
「お邪魔かしら?」
「大丈夫だよ。なんだ?」
「あの、そろそろお外に出たいのですけど・・・やっぱり出てはダメかしら?」
外には出るなって言われてるけど、ずっとお城の中から出ていないのでそろそろ緑が恋しい。
ダメと言われそうでおずおずと聞いてみる。
「・・・」
あれ?2人が固まっている。
「どうかしましたか?」
「いえ、魔王様が少し萌え死にしそうだっただけです。」
ジルベート様が顔を赤くして答える。
「え?どういう事ですの?」
「アリア様があまりにもお可愛らしいので、私も心を奪われてしまいましたよ。」
「おい、アリアは俺のものだ。」
「分かっております。私は陰ながら見つめさせて頂くだけです。」
「見つめるな!」
「それくらいいいじゃないですか。」
???なんか2人で私を物のように扱って盛り上がっているけれど、置いてけぼりでさっぱり話について行けません。何があったの?そして、私は魔王様のものでは無いわよ!
私のお願いはどうなったのかしら?
「あの・・・」
「ああ、すまない、外に出たいのか?」
「はい、窓から見えるお庭が素敵なので見に行きたいのですけど・・・」
そう言うと魔王様が席を立って近付いてきた。
「では俺と一緒に行こう。ただし、俺と一緒の時以外は絶対に外に出ない事。いいね?」
「はい、わかりましたわ!」
私は差し出された魔王様の手を取って元気に答えた。やった、お外に出れるわ!
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