異世界転生したら女の子でした。しかも魔王の抑止力とか何?

さらさ

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⑩にえって俺でした。

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・・・・・・・・・え?

今なんて言った?

性・・・何だって?

俺はしばらく固まった後、ユリアンさんを見上げる。
するとユリアンさんはエメラルドグリーンの瞳をうるうるさせて俺を見ていた。

「ゴメン、今なんて言ったの?」

「可哀想だけど、あんたは魔王の性奴隷として捧げる為に選ばれたんだよ。」

もう一度チャラ男が言う。

「は?」

何言ってるのこの人。

「シンラ、あなたをそんな酷い目には合わせません。」

ユリアンさん、だから俺の事を匿ってくれてたの?

て、イヤイヤ、俺、それ無理!
魔王ってとんでもなくエッチな奴なんだな!何?性奴隷?俺その為にここに来たの?だから強制性転換させられたの?
・・・神様に騙された・・・

「あんたが逃げればユリアンが罪に問われる。ユリアンの処刑と自分の身、どっちを取る?」

チャラ男が追い込むように俺を見る。
何その二択。

ユリアンさんを処刑になんてさせない! 
でも、魔王の性奴隷は嫌だ。
てか、今まで選ばれた女の子はそんな酷い扱い受けてたの?
女の子に酷いことするなんて許せない!女の子は守ってやらないといけないんだぞ!ねーちゃん達に耳タコなほど聞かされてる。

よし、俺がエロ親父をぶっ飛ばしに行く!
そうだ、俺はには力がある。魔王なんてぶっ飛ばしてやる!

「・・・俺、行くよ。」

「シンラっ!!ダメです!」 

またユリアンさんが強く抱きしめる。

「ユリアンさん、苦しいよ。」

「あ、すみません。ですが、貴方がどうなるか分かっていて行かせる訳にはいきません。」

少し腕を緩めながら、それでも離さないように俺を抱きしめたまま真剣に訴えるユリアンさん。

でも、俺は逃げちゃいけないんだよね。
詐欺師だけど、仮にも神から生を与えられた身だし。魔王と互角の魔力も与えられてる。
この世界の為に呼ばれた俺が逃げるとか許されない気がする。

「ユリアン、その子が自分がどうなるか分かってて行くって言ってるんだから、良いじゃないか。」

「ジョシュアは黙ってろ!」

おお、ユリアンさんが怒ってる。
こんなユリアンさん見るの初めて。

「シンラ、考え直してください。」

「ユリアンさん、ありがとう。でも、俺が行かないといけないんでしょ?魔族の暴走が始まるんじゃないの?止められるのが俺しかいないんなら、俺が行かなきゃ。それに、ユリアンさんを失いたくない。」

「シンラ・・・知っていたのですね。」

ユリアンさんがちょっと驚いた顔になる。

「うん、性奴隷とか知らなかったけど、俺はそんなのにはならない。だから安心して?」

俺はユリアンさんを安心させようとしてにっこり微笑んだ。

「シンラ・・・分かりました。・・・では、私も一緒に行きます。」

「え?ユリアンさんも?」

「ジョシュア、神官様に伝えてくれ。贄を見つけたと。私も付き添いで魔王の元へ行く事を許して頂きたい。早い方がいいから明日の朝魔王の元へ向かう。それだけ伝えておいてくれ。」

ユリアンさんがテキパキとチャラ男に指示をする。さすが副団長。決めたら行動が早い。

「逃げる気じゃないだろうな?」

チャラ男がまだ疑うように見る。

「シンラが行くと決めたのだから、私も逃げない。疑うなら魔族領に入るまで付いてくればいい。」

ユリアンさん、なんか男らしい。カッコイイ。

「分かった、伝えておく。また明日の朝来るよ。シンラちゃん、おやすみ。じゃあね。」

チャラ男は了承すると、最後に俺に向かってにっこり笑ってウインクをして兄と一緒に出て行った。
やっぱりあいつチャラい。

残ったのは俺とユリアンさんだけ。
ユリアンさんはまだ俺を抱きしめたままだ。

「ユリアンさん、もう誰も俺の事連れてかないよ?」

「あ、すみませんっ!」

ユリアンさんは俺を抱きしめたままだと言うことに気がついてなかったのか、俺が言うと慌てて離してくれた。

「・・・シンラ、今まで黙っていて本当に申し訳ない。私は貴方を探して連れてくるよう神官から指示を受けていたのです。」

その言葉を聞いて納得した。
初日、俺を拾ってくれたのは偶然なんかじゃなかったんだ。
俺を探してたんだから、優しくして連れて帰るのは当たり前だよな。
・・・なんかちょっと胸が痛い。

「大丈夫だよ、ユリアンさんは気にしないで。」

俺は無理に笑顔を作ってユリアンさんを見上げた。
すると、ユリアンさんは悲しそうな顔で俺の頭を撫でた。

「シンラは優しいですね、でも無理しなくていいです。シンラの信頼を裏切っていたのは私です。罵ってくれても構いません。」

そんなこと言われると、余計言えないじゃん。俺はユリアンさんが居たからこの世界でも寂しくなかったし、安心することが出来たんだから。

「俺はそんな事思ってないよ、拾ってくれたのがユリアンさんでホントに良かったと思ってる。」

「シンラ・・・」

「それにほら、俺を拾ったのがさっきのジョシュアって人だったらどうなってたと思う?俺、あの人にヤられちゃってたかも知んないんだよ?そんなの俺ヤダ。」

「ふっ、ジョシュア、ひどい言われようですね、まぁ、確かにあいつならやりかねません。」

ユリアンさんがフフっと笑う。

「やっと笑ってくれた。」

俺もユリアンさんの笑顔につられて笑う。







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