侯爵令嬢は弟の代わりに男として生きることを決めました。

さらさ

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番外編 レティシア

4話 女友達

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「レティシア、今日も沢山手紙を受け取ったんだけど、どうする? 」

お父様が手紙の束を持って現れる。
何故か、パーティーに参加して以降、男性からの手紙が後を経たなくなってしまった。

「お父様ごめんなさい。全てお断りしてください」

女っぽくない僕のどこを気に入ってくれたのか、手紙の内容はほぼ同じで、
「この前のパーティーでお見かけしたレティシア嬢の可憐なお姿が忘れられません。是非もう一度お会いする機会をお許し頂けませんでしょうか?」
という内容だ。

「やっぱり、本命はクラウス様かい?」

「違います! 僕が好きなのはギルバートです! ギルが帰ってくるまで僕は誰のものにもなりません! 」

茶化すお父様に、僕ははっきりと否定する。

「お父様はあまりそのギルバートを知らないからね・・・本当に帰ってくるのかい? 」

「ギルが戻るって言ったんだから、僕は待ってます」

僕の意志の固さを知るお父様は諦めたようにため息をつく。

「分かったよ・・・あと、こっちの手紙なんだけど、ご令嬢方からお茶会のお誘いが来てるよ」

「お茶会? 」

僕はそのとっても女子っぽいフレーズに反応してしまう。
僕にもそんなお誘いが来るなんて・・・

「僕、行ってみたい! 」

「そう言うと思ったよ」

僕の言葉に、お父様は即座に反応して段取りを組んでくれた。
僕、女の子の友達が居ないから、友だちが出来ればいいな・・・



そして、直ぐに女子会の日はやって来た。
今日はダナグラス侯爵令嬢のサーヤ様主催の女子会だ。

僕はお父様が用意してくれたドレスに身を包んで、ダナグラス侯爵家に向かった。


「ようこそおいで下さいました、レティシア様」

「本日はお招き頂きましてありがとうございます」

僕は淑女の礼をして挨拶をすると、お茶会の会場まで案内された。

「皆様、本日のスペシャルゲストのレティシア様がお越しになりましたわ」

僕が会場である庭園の中に用意された席に着くと、みんなもう到着していて、僕は最後だったみたい。
・・・スペシャルゲスト?
なにそれ? そんなこと聞いてないけど・・・
とりあえず挨拶しなくちゃ。

「皆様、初めてお目にかかります。レティシアと申します。どうぞよろしくお願い致します」

僕が挨拶をすると、みんなが立ち上がって口々に自己紹介を始めた。

「私、ダリアナと申します」
「私はアイーダですわ」
「私、ケイトです」

等、集まっていた10人が挨拶をして、最後に、一番奥から1人、こちらに向かってくる。
向かってくる人を見て、僕はドキッとする。
フローラ嬢だ。

フローラ嬢は僕の前まで来ると、うるうると瞳をうるわせ、僕を見る。

「私、フローラと申します。レティシア様の弟君のクリス様には良くして頂きました・・・」

そこまで言うと、目に溜まった涙が、溜めきれなくなって溢れ出す。

「・・・そうなんですね」

フローラ嬢、僕の為に泣いてくれるなんて・・・ありがとう・・・そして、ごめんなさい。

「フローラ様・・・クリスの為に泣いて下さってありがとうございます。」

「・・・私・・・クリス様とは一度しかお会いしたこと無かったのですが、お慕いしておりました・・・」

「え? ぼ、クリスを? 」

危ない、びっくりしすぎて思わず僕って言いそうになった。

「はい・・・」

そう言ってまた泣き出す。
そんな彼女を支えるように2人の令嬢が両脇に来る。

「フローラ様は以前、クリストファー様に助けていただいて以来、ずっとお慕いしていらっしゃったのよ、それが・・・こんな事になるなんて・・・」

そう言う彼女達は、確か以前一緒に話した人達だ。

「それにしても、レティシア様は本当に、クリストファー様に瓜二つでいらっしゃいますね、私も以前少しお話をさせていただいた事があるのですが、驚きました。まるでクリストファー様を見ているようですわ」

そう言って僕を見る彼女は確かナタリー様だったかな、もう一人は確か、サリナと名乗っていた。

「フローラ様・・・貴方の様な方に思って頂いていたなんて、クリスも幸せだったんですね、私の為にクリスが命を落とす結果になってしまって・・・本当にごめんなさい・・・」

僕は、フローラ様に申し訳なくて、頭を下げた。

「レティシア様! 決してレティシア様を攻めている訳では無いのです! 頭をお上げ下さい! 」

3人が慌てて僕にかけよる。
でも、僕がまいた種がこんな所でも人を悲しませる結果になっていたなんて知らなかった。
本当に、心からお詫びをしたい。

「レティシア様、私達とお友達になって頂けますか? 」

フローラ様の言葉に、僕は顔を上げると笑顔で答えた。

「もちろんです! こちらこそよろしくお願い致します」







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