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17. 運命の分岐点
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実りがあったような、――なかったような、二次性外来の受診は、今後も定期的に三人そろってくるようにと高坂に言い含められ、今回のところは終わった。
「自分たちがα性であるということを決して忘れないように」
と、高坂に念を押された二人はしっかりと頷いていた。
湊とはもう勝手にマーキングはしないこと、累には千歳の意志を第一に考えることを約束させた。その際に累がまるで「してますけど」とでも言いたげに、不思議そうな顔をしていたことだけ少し気にかかるが、湊が「俺が見張る」と言ってくれたので、任せることにする。
実をいうと、千歳は気が付いていた。
累はいつも距離が近い。手を伸ばせば簡単に触れられるくらいの距離に走り寄ってくる。でも、千歳が倒れた日――、つまり、千歳が「近づかないで」と言って家から追い出した日から、累は千歳に一度も触れようとしないのだ。
たまたまかと思ったが、部室や車で並んで座った時、千歳がとった距離から詰めてくるようなことはなかった。その行動はいつも強引で自分本位な累にしては違和感がある。だから、『あえて』なのだと千歳は察した。
手を伸ばせば届くけれど、自然と触れ合ってしまうことはない、微妙な距離感。そこが多分、累の引いた境界線なのだろう。千歳としては最低ラインではあるのだが。
あまりにも累が不可解な存在すぎて、たったそれだけのことでも自分が尊重されているような気になってしまう。非常に解せない。
これは運命のせい、というよりはおそらくゲインロス効果というやつだ。不良が子猫を拾っている場面を見て、なぜか普通よりもときめいてしまうやつ。――別に、ときめいたわけじゃないけど。
「あっ、雨やんでる」
α病棟から出れば、家を出るときはしきりに降っていた雨は上がり、雲の隙間から太陽が覗いていた。初夏を感じさせる日差しのまぶしさに、千歳は目を細めながら前を歩く二人のαの背を見つめる。
これまで避けていたαだというのに、もうこの二人とは”繋がり”ができてしまった。しかも、容易く切れないような、しっかりと太いやつが。
それなら――、と考える。
千歳はずっとβになりたいと思っていた。
でも、普通のβと違って、少しΩ因子を持っているというだけで、今だって”ほぼβ”なのだ。
その証拠に、これまでβと名乗っていても何ら問題なく生きてこれた。
湊が学校にいる他のαは千歳の中にあるΩ因子に気づいていないと言っていたし、今日の診察でも上位種でもなければ、おそらくわからないと高坂に言われた。
それならば、今、Ω因子が消えないことをそれほど嘆く必要はないのではないか。
もちろん、Ωになりたくないという気持ちは今も変わっていない。
でも、千歳の中にあるΩ因子も、千歳の一部なのだ。受け入れて、うまく付き合っていけばいい。
こんなふうに思えるようになったのも、目の前にいる”運命”のおかげなのかもしれない。
――調子に乗りそうだから、絶対言ってなんてやらないけど。
そんなことを考えながら、千歳よりも一回りくらい大きい背中をじっと見つめていると、その視線に気が付いたのか、ふいに累が後ろを振り返った。
「千歳さん?」
太陽に照らされて緑色を濃くしたヘーゼルの瞳が、千歳を射抜いてくる。
大きくなった心臓の音を聞きながら、千歳は一歩分だけ二人の背中に近づいた。
目の前で丁寧にラーメンをすする千歳を見ながら、湊は思わずこくりと喉を鳴らした。
「なんかラーメン食べてる千歳さんエロぃ、ったぁ!!」
湊が飲みこんだ思いをあっさりと口にする累の頭を、反射的にひっぱたいていたのは仕方がないことだと思う。
普段、弁当を一緒に食べているときには何も思わなかった。それなのに、顔の前にさらりと落ちてくる黒髪を耳にかけながら、熱いものをすするという動作がこれほど破壊力が高いものだとは知らなかった。知らない方がよかった。
でも、さっきくぎを刺されたばかりなのだ。なるべく見ないようにして、自分も食べることに集中する。
累に突然連れていかれた二次性外来で、湊はまるで罪を告白し、断罪を待つ罪人のような心持ちだった。湊のしでかしたことを考えれば仕方がないことだ。
千歳の二次性について聞いた時、「俺のせいだ」と一気に体温が下がった。だが、今となっては、その考えすら傲慢だったと思える。
湊は自分の行いを後悔しながらも、心の奥底では、自分が千歳の二次性に影響を与えたかもしれないことに、仄暗い喜びを感じていたのだ。
そんな湊の醜い欲望を察したかのように、結果は『判断できない』などというあいまいなものだった。結果を聞いた時に感じた、安堵と失望が入り混じるような思いに、さらに自分への嫌悪感を募らせた。
それなのに、診察が終わった後にこうして千歳と一緒にラーメンを食べていられるのは、悔しいが累のおかげに他ならない。
当然これも、湊と千歳が意図したものではなく、車に乗るなり、「お腹すいたー」と運転手に何かしら指示をしていると思ったら、流れるようにこのラーメン店に連れてこられていた。
累は一瞬にしてその場の空気をすべて自分のものにする。多分、累と湊の上位種としてのαの力はさほど変わらない。そのはずなのに、幼いころから上位種のαとして扱われ、自覚をもって生きてきた累と、自らの能力をひた隠し、息をひそめて平穏だけを望んできた湊とでは、持ち得た能力をいかに発揮できるかというところで差が生まれてしまったのだろう。
今更後悔しても何も変わらない自分の過去を恨みたくはない。
それでも、累を見ていると羨んでしまう。妬んでしまう。醜い自分を突き付けられる。
千歳も、強引で自分勝手な累に困惑し、呆れながらも、少しずつ自分のスペースへ入ることを許し始めている。同じαから見ても累は魅力的なのだから、当然かもしれない。
でも、二人を見ていると、どことなく特別な空気を感じる。
楽し気に千歳を見つめる累をうっとおしそうにあしらう千歳。何ともない、普通の光景のはずなのに、二人の間にはどうあがいても湊の手が及ばない何かが存在する。
格段に容姿が良い二人だから、そう見えるだけなのか。
――いや、違うな。
世間では都市伝説のように語られる、物語の世界の話。でも、良くも悪くもα家庭では必ず聞かされる現実の話。
あぁ、この二人は――、運命の番なのだ。
「自分たちがα性であるということを決して忘れないように」
と、高坂に念を押された二人はしっかりと頷いていた。
湊とはもう勝手にマーキングはしないこと、累には千歳の意志を第一に考えることを約束させた。その際に累がまるで「してますけど」とでも言いたげに、不思議そうな顔をしていたことだけ少し気にかかるが、湊が「俺が見張る」と言ってくれたので、任せることにする。
実をいうと、千歳は気が付いていた。
累はいつも距離が近い。手を伸ばせば簡単に触れられるくらいの距離に走り寄ってくる。でも、千歳が倒れた日――、つまり、千歳が「近づかないで」と言って家から追い出した日から、累は千歳に一度も触れようとしないのだ。
たまたまかと思ったが、部室や車で並んで座った時、千歳がとった距離から詰めてくるようなことはなかった。その行動はいつも強引で自分本位な累にしては違和感がある。だから、『あえて』なのだと千歳は察した。
手を伸ばせば届くけれど、自然と触れ合ってしまうことはない、微妙な距離感。そこが多分、累の引いた境界線なのだろう。千歳としては最低ラインではあるのだが。
あまりにも累が不可解な存在すぎて、たったそれだけのことでも自分が尊重されているような気になってしまう。非常に解せない。
これは運命のせい、というよりはおそらくゲインロス効果というやつだ。不良が子猫を拾っている場面を見て、なぜか普通よりもときめいてしまうやつ。――別に、ときめいたわけじゃないけど。
「あっ、雨やんでる」
α病棟から出れば、家を出るときはしきりに降っていた雨は上がり、雲の隙間から太陽が覗いていた。初夏を感じさせる日差しのまぶしさに、千歳は目を細めながら前を歩く二人のαの背を見つめる。
これまで避けていたαだというのに、もうこの二人とは”繋がり”ができてしまった。しかも、容易く切れないような、しっかりと太いやつが。
それなら――、と考える。
千歳はずっとβになりたいと思っていた。
でも、普通のβと違って、少しΩ因子を持っているというだけで、今だって”ほぼβ”なのだ。
その証拠に、これまでβと名乗っていても何ら問題なく生きてこれた。
湊が学校にいる他のαは千歳の中にあるΩ因子に気づいていないと言っていたし、今日の診察でも上位種でもなければ、おそらくわからないと高坂に言われた。
それならば、今、Ω因子が消えないことをそれほど嘆く必要はないのではないか。
もちろん、Ωになりたくないという気持ちは今も変わっていない。
でも、千歳の中にあるΩ因子も、千歳の一部なのだ。受け入れて、うまく付き合っていけばいい。
こんなふうに思えるようになったのも、目の前にいる”運命”のおかげなのかもしれない。
――調子に乗りそうだから、絶対言ってなんてやらないけど。
そんなことを考えながら、千歳よりも一回りくらい大きい背中をじっと見つめていると、その視線に気が付いたのか、ふいに累が後ろを振り返った。
「千歳さん?」
太陽に照らされて緑色を濃くしたヘーゼルの瞳が、千歳を射抜いてくる。
大きくなった心臓の音を聞きながら、千歳は一歩分だけ二人の背中に近づいた。
目の前で丁寧にラーメンをすする千歳を見ながら、湊は思わずこくりと喉を鳴らした。
「なんかラーメン食べてる千歳さんエロぃ、ったぁ!!」
湊が飲みこんだ思いをあっさりと口にする累の頭を、反射的にひっぱたいていたのは仕方がないことだと思う。
普段、弁当を一緒に食べているときには何も思わなかった。それなのに、顔の前にさらりと落ちてくる黒髪を耳にかけながら、熱いものをすするという動作がこれほど破壊力が高いものだとは知らなかった。知らない方がよかった。
でも、さっきくぎを刺されたばかりなのだ。なるべく見ないようにして、自分も食べることに集中する。
累に突然連れていかれた二次性外来で、湊はまるで罪を告白し、断罪を待つ罪人のような心持ちだった。湊のしでかしたことを考えれば仕方がないことだ。
千歳の二次性について聞いた時、「俺のせいだ」と一気に体温が下がった。だが、今となっては、その考えすら傲慢だったと思える。
湊は自分の行いを後悔しながらも、心の奥底では、自分が千歳の二次性に影響を与えたかもしれないことに、仄暗い喜びを感じていたのだ。
そんな湊の醜い欲望を察したかのように、結果は『判断できない』などというあいまいなものだった。結果を聞いた時に感じた、安堵と失望が入り混じるような思いに、さらに自分への嫌悪感を募らせた。
それなのに、診察が終わった後にこうして千歳と一緒にラーメンを食べていられるのは、悔しいが累のおかげに他ならない。
当然これも、湊と千歳が意図したものではなく、車に乗るなり、「お腹すいたー」と運転手に何かしら指示をしていると思ったら、流れるようにこのラーメン店に連れてこられていた。
累は一瞬にしてその場の空気をすべて自分のものにする。多分、累と湊の上位種としてのαの力はさほど変わらない。そのはずなのに、幼いころから上位種のαとして扱われ、自覚をもって生きてきた累と、自らの能力をひた隠し、息をひそめて平穏だけを望んできた湊とでは、持ち得た能力をいかに発揮できるかというところで差が生まれてしまったのだろう。
今更後悔しても何も変わらない自分の過去を恨みたくはない。
それでも、累を見ていると羨んでしまう。妬んでしまう。醜い自分を突き付けられる。
千歳も、強引で自分勝手な累に困惑し、呆れながらも、少しずつ自分のスペースへ入ることを許し始めている。同じαから見ても累は魅力的なのだから、当然かもしれない。
でも、二人を見ていると、どことなく特別な空気を感じる。
楽し気に千歳を見つめる累をうっとおしそうにあしらう千歳。何ともない、普通の光景のはずなのに、二人の間にはどうあがいても湊の手が及ばない何かが存在する。
格段に容姿が良い二人だから、そう見えるだけなのか。
――いや、違うな。
世間では都市伝説のように語られる、物語の世界の話。でも、良くも悪くもα家庭では必ず聞かされる現実の話。
あぁ、この二人は――、運命の番なのだ。
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