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第十章
第三話 警察署
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あえて捕まる事を選択した二人は、自動運転の無人護送車に揺られて
いた。元レーサーが窓の外を見ながら口を開く。「おかしい、AIとか
ドローンばかりで、人間の警官が1人も居ねーじゃねーか」、、「いや、
スラムでは普通に人間同士が近づいて会話してるが、公務員とか富裕層
は30年前のパンデミックから人と直接会うのを控えてるんだ」、、
車輪が言うには、金のある者はウィルスや病原菌の感染を恐れ、また
犯罪予防の観点からも、他人と距離を置くようになったらしい。会話も
すべてオンライン、顔を覚えられたくない場合はアバターを使う者も
居るという。「まともに会って直接会話するのは実の家族位だろうな」、、
「な~んか金持ちってのはつまらない生き方してんだな」、、
そうこうしているうちに護送車は警察署に着いた。確かに犯罪者と
直接対峙せず、代わりにロボットなどが犯人確保をしてくれれば殉職者
も出ないし、犯人から病気を感染されて警察署がクラスターになる事は
無いだろう。かくゆう車輪とて、過去に生身の兵士に代わって戦闘AI
に自衛隊の職を奪われているのだ。
パトロールロボットに警察署に入るよう促された二人は署内に入ると、
いきなり消毒液を噴霧された。この時代は別にウィルスや病原菌が蔓延
している訳では無いが、スラム以外の建物の中に入る時は全身消毒が
常識となっている。それがスラムからの侵入者とくれば最早ばい菌と
同じかそれ以下、神経質にならざるを得ないのは当然だった。
「何でも無いのに普段からこんな事してたら逆に弱くなるぞ」、、
ブツクサ言いながらも2人は取調室に入れられると、いきなり「お前は
指名手配犯の車輪だな?」、、と設置してある大型モニターの3Dキャラ
に尋ねられた。「そうだ。スラムは命を狙われて危ないし、ここなら
仕事に有りつけると思って侵入したらこのザマだ」、、
いた。元レーサーが窓の外を見ながら口を開く。「おかしい、AIとか
ドローンばかりで、人間の警官が1人も居ねーじゃねーか」、、「いや、
スラムでは普通に人間同士が近づいて会話してるが、公務員とか富裕層
は30年前のパンデミックから人と直接会うのを控えてるんだ」、、
車輪が言うには、金のある者はウィルスや病原菌の感染を恐れ、また
犯罪予防の観点からも、他人と距離を置くようになったらしい。会話も
すべてオンライン、顔を覚えられたくない場合はアバターを使う者も
居るという。「まともに会って直接会話するのは実の家族位だろうな」、、
「な~んか金持ちってのはつまらない生き方してんだな」、、
そうこうしているうちに護送車は警察署に着いた。確かに犯罪者と
直接対峙せず、代わりにロボットなどが犯人確保をしてくれれば殉職者
も出ないし、犯人から病気を感染されて警察署がクラスターになる事は
無いだろう。かくゆう車輪とて、過去に生身の兵士に代わって戦闘AI
に自衛隊の職を奪われているのだ。
パトロールロボットに警察署に入るよう促された二人は署内に入ると、
いきなり消毒液を噴霧された。この時代は別にウィルスや病原菌が蔓延
している訳では無いが、スラム以外の建物の中に入る時は全身消毒が
常識となっている。それがスラムからの侵入者とくれば最早ばい菌と
同じかそれ以下、神経質にならざるを得ないのは当然だった。
「何でも無いのに普段からこんな事してたら逆に弱くなるぞ」、、
ブツクサ言いながらも2人は取調室に入れられると、いきなり「お前は
指名手配犯の車輪だな?」、、と設置してある大型モニターの3Dキャラ
に尋ねられた。「そうだ。スラムは命を狙われて危ないし、ここなら
仕事に有りつけると思って侵入したらこのザマだ」、、
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