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第十二章

第八話 向こう側の人間

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 車輪は暴力集団から金を貰って生活困窮者の臓器等を取り出してる

闇医者と対峙したが、暴力集団を呼ぶ緊急ボタンを押されてしまった。

「一分もしねェうちに怖いお兄さんがたがワンサカ来るゼ」、、闇医者

はニヤつくが、車輪は「そうして欲しいからココに来たんだ」、、そう

言うと闇医者の右肩と左足付け根に銃弾を食らわした。「ぐおぉ、、」、、


 「お前にラクに死ぬ権利は無い。臓器を抜かれたり手足を切断されて

変態小屋に売られた者の気持ちは解らないだろうから、苦しんで死ぬが

良い」、、のたうち回る闇医者を尻目に、車輪は奥の部屋に移動して

銃を構えた。最初から表のチンピラ共をここにおびき寄せるのが目的

だったのだ。


 「何があった!?」、、チンピラがドカドカと入って来るや片っ端

から射殺、「待てっ、入るな!」、、建物の外では15人程が銃を窓や

ドアに突き付けた。「火炎瓶持って来て焼き払えっ」、、「センセイ

はどうする?」、、「代わりなんかいくらでも引っ張って来れんだ、

敵倒す方が大事だろ今はっ!」、、


 そんな会話が聞こえてくる中、車輪は屋根に登って上から次々と

早撃ちでチンピラ共を始末、途中で弾が切れたので狂助達から奪って

おいた銃で残りを掃射した。チンピラ共も撃つには撃ってきたが全然

まともに当らず、一方車輪の弾は確実に心臓や頭を捉えていた。敵を

殲滅した車輪は屋根から飛び降り、再度建物の中に入る。


 「待ってくれ、俺は奴らに脅されてやっただけだっ」、、出血し

ながら必死に命乞いする闇医者。「だとしてもだ、何故闘わなかった!?

暴力に屈してそれに加担してる以上、お前も向こう側の人間だ。自分の

保身の為に他人を地獄に落とす奴を俺は人として認めない」、、車輪は

そう言うと闇医者の心臓に撃ちこんでトドメを刺した。







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