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序章
元サラリーマン極道 ヒットマンの仕事
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「・・・やっと追い詰めたぜ、ケインさんよぉ」
そう言い放ち、眼前の汗だくのケインという男に、俺は愛銃のリボルバーを突き付ける。ここは街のはずれのさびれた工場のなかだ。誰にも邪魔をされないし、大きな音を出したってここでの「仕事」もバレることはない。
「よくもまあ、ここまで手間取らせてくれたもんだ、いっぱい褒めてやるぜ。・・・俺たちの組から盗んだ金はどこだ。さあ、早く言いな」
「・・ぜえ、はあ・・そんなもんクソを拭く紙にしちまっ、ギャア!」
「お前みたいなクソ野郎でも拭き切らねえくらいの金があったはずだぜ。あんまり下らねえこと言ってると、次はクソしなくて済むように、クソ野郎のお前のケツに鉛玉でフタしてやるぜ」
俺のくだらない冗談とは裏腹に、煙を吐くリボルバーが俺の殺気に嘘がないことを証明している。右肩を撃ち抜かれたケインは、苦悶の表情を浮かべながらも俺を睨んでるな。こんな状況でも大した奴だ。大したクソ野郎だ。
そもそも俺がこんなやつを追っかけてきたのか説明しないとな。こいつは、現在俺たちの組「龍王会」と抗争中の組の組長をやっている男だ。なんで抗争してんのかというと、1か月ほど前の話だが、こいつんとこの部下が龍王会が経営する金貸しの事務所を襲撃し、金を盗んでいきやがったんだ。
これは大事件だぜ。襲撃を許しただけじゃなく、金まで盗まれちまってる。このままじゃ、俺たちのメンツも丸つぶれだ。ここが異世界であっても、極道の界隈ではメンツがすべてだ。まあ、俺は元々普通のサラリーマンだから、大事そうなフリをしているだけなんだが。
おっと、話がずれちまったな。こういうことがあって、こいつの小さい組を潰すことにし、いま目の前にいる男を除いて組員全員を始末してやったところだ。
ちなみに、盗まれた金だが日本での価値でいうと、2000万くらいになるな。なかなかの大金だ。早く取り返さないとボスのタツミさんに面目ない。
今から取り返す金とボスのことを考えていると、目の前のクソ野郎にむかむかと腹が立っちまったから、左脚にむけて発砲してやった。パンっという乾いた音のすぐ後に、ギャアと短い悲鳴をあげ、血の出る左脚を懸命に押さえている。さらに俺は男にずんずんと近づいて、顔に一発、腹に一発パンチをお見舞いした。
「トラさん、あんまり痛めつけないでくださいよ。金のありかを吐く前に死なれちゃあたまらないですよ」
あまりに俺が殺気立ちすぎていたのか、後ろで見ていた俺の部下のレオンにたしなめられた。たしかに、死んじまったら元も子もない。レオンの言葉で少し冷静になった俺は、向き直って男に告げた。
「おい、大丈夫か?俺も興奮しすぎて少々やりすぎちまった。悪かったな。お前が金のありかさえ吐いてくれさえすれば、メンツも保てるし、それで俺たちは満足なんだよ」
「・・・はあ・・・ぐぅ、本当に場所さえ吐けば、俺のことは見逃してくれるのか・・?」
「・・・ああ。もう殴んねぇし、銃弾を撃ちこんだりしない。言葉にすると恥ずかしいが、男同士の誓いってやつだな」
そう言葉をかけてやり、俺は自分のリボルバーから弾をすべて抜いて足元に捨てた。俺のこの行為に男は安心したようで、ぽつぽつと話し始めた。
「・・・はあ・・・はあ、俺を殺さないっていうのは本当のようだな。・・・ぜえ、金のありかを教えてやる。・・・つっても、もうほとんどたどり着いちまっているようなもんだがな」
「・・・もしかして、この工場の中にあるのか?」
「ああ。・・・はあ、お前の右手に黒い布がかけられた木材があるだろ?その奥に、金の入ったバッグを隠してある」
「おい、まじかよ!?犯人は現場に戻るというが、盗んだ金のありかに逃げ込むもんかね、ふつー。・・・おいレオン、金があるか確認しな」
俺の言葉に反応したレオンは、ケインが示した場所に金があるか確認しに行った。材木の裏に回ったレオンがあっと小さな声を漏らしたのを聞き、俺はレオンに問いかけた。
「レオン、ちゃんと金は盗まれた分全額あるか?」
「・・・トラさん、ありましたよ!えーと、2000マンエン?ありますよ」
レオンの言葉で安心した俺は、ふーっとため息をついた。よかった、これでボスにいい報告ができるし、仕事終わりに飲む女との酒も格別になるな。そういえばあいつは今日出勤だった気がするな。まだ夜も早いし、金のことはレオンに任せて、今日店に行ってもいいな。
ちょっと先の楽しみに思いを、残った仕事を片付ける必要があるなと再び目線を組を失った組長に向ける。
「いやはや、本当にあるとはな。正直に金のありかを吐いてくれて助かったぜ」
「・・・ぐぅ、それで・・・そんな正直者な俺は殺されなくて、済むんだよな」
「・・・そうだなぁ、殴りもしないし、俺のリボルバーは玉無しになっちまっているからな。・・・ただ」
俺はリボルバーをしまうと、代わりに右手の、親指を上に、人差し指をケインの額に向けた。小学生とかが遊びでよくやる手で拳銃の形を真似て遊ぶのと同じだ。
自身に向けられた俺の人差し指を見て、ケインは何かを悟ったのか
「・・・ぐっ、何の真似だ。男同士の誓いじゃなかったのか」
「いや、嘘はついていないさ。俺はお前を殴らないし、銃で撃ちもしない。ただ、<これ>で撃たないとは一言も言っていない。さて、ケジメをつけてもらおうか」
「・・・まさか、お前!リュウオウカイの<ホロウマン>っ」
ケインが言い終わるのと同時に、俺の右人差し指から放った光弾でケインの額を撃ちぬいた。ここまで散々好きにやってくれたんだ。むしろ楽に死ねたことを感謝してほしいくらいだ。
今度こそちゃんと仕事が終わったので、ふーっとため息をつきつつ、レオンのほうを向き、こう投げかけた。
「軽く片づけをして、金を持って帰りますかね」
さて、遅くなったが自己紹介をしなきゃな。俺は大虎一郎。金髪の色男ってやつさ。もともとは日本で金融系のサラリーマンをやっていたが、気づいたらアニメや小説でよく聞く「異世界」ってとこにいた。なぜ、異世界に来てまで極道をやることになったのか。結論から言うと、こっちの世界の「戸籍」もないし、いきなり牢屋にぶち込まれちまったから、こうなっちまった。牢屋に入った経緯については、またいつか話すことにしよう。まあ、大した話じゃないんだがな。
そうだそうだ。俺は普通の極道の仕事以外にも、こっちの世界で授かった今の能力を生かして、「正体不明の暗殺者(ホロウマン)」という何とも言えない二つ名でヒットマンをやっている。簡単に説明すると、両手のすべての指から光弾を発射するだけの能力だ。この能力についても、いずれ詳しく説明するよ。そうだ、「正体不明」の部分についてだが、これはレオンのおかげだということを憶えておいてくれ。
それじゃ、俺は帰って組が経営しているキャバクラに行くから、また帰る途中で話そう!
そう言い放ち、眼前の汗だくのケインという男に、俺は愛銃のリボルバーを突き付ける。ここは街のはずれのさびれた工場のなかだ。誰にも邪魔をされないし、大きな音を出したってここでの「仕事」もバレることはない。
「よくもまあ、ここまで手間取らせてくれたもんだ、いっぱい褒めてやるぜ。・・・俺たちの組から盗んだ金はどこだ。さあ、早く言いな」
「・・ぜえ、はあ・・そんなもんクソを拭く紙にしちまっ、ギャア!」
「お前みたいなクソ野郎でも拭き切らねえくらいの金があったはずだぜ。あんまり下らねえこと言ってると、次はクソしなくて済むように、クソ野郎のお前のケツに鉛玉でフタしてやるぜ」
俺のくだらない冗談とは裏腹に、煙を吐くリボルバーが俺の殺気に嘘がないことを証明している。右肩を撃ち抜かれたケインは、苦悶の表情を浮かべながらも俺を睨んでるな。こんな状況でも大した奴だ。大したクソ野郎だ。
そもそも俺がこんなやつを追っかけてきたのか説明しないとな。こいつは、現在俺たちの組「龍王会」と抗争中の組の組長をやっている男だ。なんで抗争してんのかというと、1か月ほど前の話だが、こいつんとこの部下が龍王会が経営する金貸しの事務所を襲撃し、金を盗んでいきやがったんだ。
これは大事件だぜ。襲撃を許しただけじゃなく、金まで盗まれちまってる。このままじゃ、俺たちのメンツも丸つぶれだ。ここが異世界であっても、極道の界隈ではメンツがすべてだ。まあ、俺は元々普通のサラリーマンだから、大事そうなフリをしているだけなんだが。
おっと、話がずれちまったな。こういうことがあって、こいつの小さい組を潰すことにし、いま目の前にいる男を除いて組員全員を始末してやったところだ。
ちなみに、盗まれた金だが日本での価値でいうと、2000万くらいになるな。なかなかの大金だ。早く取り返さないとボスのタツミさんに面目ない。
今から取り返す金とボスのことを考えていると、目の前のクソ野郎にむかむかと腹が立っちまったから、左脚にむけて発砲してやった。パンっという乾いた音のすぐ後に、ギャアと短い悲鳴をあげ、血の出る左脚を懸命に押さえている。さらに俺は男にずんずんと近づいて、顔に一発、腹に一発パンチをお見舞いした。
「トラさん、あんまり痛めつけないでくださいよ。金のありかを吐く前に死なれちゃあたまらないですよ」
あまりに俺が殺気立ちすぎていたのか、後ろで見ていた俺の部下のレオンにたしなめられた。たしかに、死んじまったら元も子もない。レオンの言葉で少し冷静になった俺は、向き直って男に告げた。
「おい、大丈夫か?俺も興奮しすぎて少々やりすぎちまった。悪かったな。お前が金のありかさえ吐いてくれさえすれば、メンツも保てるし、それで俺たちは満足なんだよ」
「・・・はあ・・・ぐぅ、本当に場所さえ吐けば、俺のことは見逃してくれるのか・・?」
「・・・ああ。もう殴んねぇし、銃弾を撃ちこんだりしない。言葉にすると恥ずかしいが、男同士の誓いってやつだな」
そう言葉をかけてやり、俺は自分のリボルバーから弾をすべて抜いて足元に捨てた。俺のこの行為に男は安心したようで、ぽつぽつと話し始めた。
「・・・はあ・・・はあ、俺を殺さないっていうのは本当のようだな。・・・ぜえ、金のありかを教えてやる。・・・つっても、もうほとんどたどり着いちまっているようなもんだがな」
「・・・もしかして、この工場の中にあるのか?」
「ああ。・・・はあ、お前の右手に黒い布がかけられた木材があるだろ?その奥に、金の入ったバッグを隠してある」
「おい、まじかよ!?犯人は現場に戻るというが、盗んだ金のありかに逃げ込むもんかね、ふつー。・・・おいレオン、金があるか確認しな」
俺の言葉に反応したレオンは、ケインが示した場所に金があるか確認しに行った。材木の裏に回ったレオンがあっと小さな声を漏らしたのを聞き、俺はレオンに問いかけた。
「レオン、ちゃんと金は盗まれた分全額あるか?」
「・・・トラさん、ありましたよ!えーと、2000マンエン?ありますよ」
レオンの言葉で安心した俺は、ふーっとため息をついた。よかった、これでボスにいい報告ができるし、仕事終わりに飲む女との酒も格別になるな。そういえばあいつは今日出勤だった気がするな。まだ夜も早いし、金のことはレオンに任せて、今日店に行ってもいいな。
ちょっと先の楽しみに思いを、残った仕事を片付ける必要があるなと再び目線を組を失った組長に向ける。
「いやはや、本当にあるとはな。正直に金のありかを吐いてくれて助かったぜ」
「・・・ぐぅ、それで・・・そんな正直者な俺は殺されなくて、済むんだよな」
「・・・そうだなぁ、殴りもしないし、俺のリボルバーは玉無しになっちまっているからな。・・・ただ」
俺はリボルバーをしまうと、代わりに右手の、親指を上に、人差し指をケインの額に向けた。小学生とかが遊びでよくやる手で拳銃の形を真似て遊ぶのと同じだ。
自身に向けられた俺の人差し指を見て、ケインは何かを悟ったのか
「・・・ぐっ、何の真似だ。男同士の誓いじゃなかったのか」
「いや、嘘はついていないさ。俺はお前を殴らないし、銃で撃ちもしない。ただ、<これ>で撃たないとは一言も言っていない。さて、ケジメをつけてもらおうか」
「・・・まさか、お前!リュウオウカイの<ホロウマン>っ」
ケインが言い終わるのと同時に、俺の右人差し指から放った光弾でケインの額を撃ちぬいた。ここまで散々好きにやってくれたんだ。むしろ楽に死ねたことを感謝してほしいくらいだ。
今度こそちゃんと仕事が終わったので、ふーっとため息をつきつつ、レオンのほうを向き、こう投げかけた。
「軽く片づけをして、金を持って帰りますかね」
さて、遅くなったが自己紹介をしなきゃな。俺は大虎一郎。金髪の色男ってやつさ。もともとは日本で金融系のサラリーマンをやっていたが、気づいたらアニメや小説でよく聞く「異世界」ってとこにいた。なぜ、異世界に来てまで極道をやることになったのか。結論から言うと、こっちの世界の「戸籍」もないし、いきなり牢屋にぶち込まれちまったから、こうなっちまった。牢屋に入った経緯については、またいつか話すことにしよう。まあ、大した話じゃないんだがな。
そうだそうだ。俺は普通の極道の仕事以外にも、こっちの世界で授かった今の能力を生かして、「正体不明の暗殺者(ホロウマン)」という何とも言えない二つ名でヒットマンをやっている。簡単に説明すると、両手のすべての指から光弾を発射するだけの能力だ。この能力についても、いずれ詳しく説明するよ。そうだ、「正体不明」の部分についてだが、これはレオンのおかげだということを憶えておいてくれ。
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