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公爵令嬢?それがどうした!
第16話 2度目のお茶会
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準備を終えて、再びお茶会です。またまたお城ですね。王族は公爵家よりも、偉い立場なので、断りづらいそうです。
前回のお茶会のリベンジという意味合いが強いそう。それに、伯爵が脱走したという噂が広まっているので、それを失くす意味もあるんだろう。そんなお茶会なら、あの人達も来るだろうと、今回は反対しませんでした。
会場入りして、壁は無いけど、大人しく壁の花になります。気配を消すのはえりかからの得意分野ですからね。
さてさて、あの人はいるかな~……っと、いたいた。ハルグレッド侯爵。
レイの情報に間違いがなければ、あいつが伯爵を脱走させたそうだけど……一見、渋いおじ様って感じにしか見えない。
侯爵がいるなら、その娘達もいるだろうな。
まぁ、パパさんとママさんが来るまで、このまま大人しくしておきましょう。子供だけで大人に喧嘩を売るのは自殺行為ですからね。
十数分後、パパさんとママさんが来ました。
あぁ……オアシスが来てくれた……!
「お父様!お母様!」
さすがに家みたいにお父さんお母さんと呼ぶ訳にはいかない。はしたないと思われない程度にパパさんとママさんの元に走って向かう。
「遅れてごめんなさいね」
「お母様が来てくれたからもう寂しくないよ!」
「エリー、私は?」
「お父様は別に……」
そう言うと、お父様はしょんぼりする。私が欲しいのはママさんというオアシスです。パパさんは必要ありません。
こんなにはっきり言うと、二度と立ち上がれなさそうなので言いませんが……
「いやぁ、仲がよろしくて羨ましいですな」
ついに来たか。ハルグレッド侯爵。娘達の前に、侯爵本人が来るとは。まぁ、私のせいで自分の悪巧みがバレるところだったし、直接見に来てもおかしくはないか。
私だけだったら、途中で疲れていたかもしれないけど、今はママさんというオアシスがいる!さぁ、どこからでもかかってこい!!
「以前は災難でしたな。刺客が侵入したとお聞きしましたよ」
「うん、エリー怖かった」
侯爵は、横入りしてきた私に一瞬驚いている。本当に一瞬だったし、私しか気づいていないだろう。
「おや、ご令嬢がですか?」
「直接狙われたのはエリーだったからな。不覚にも、私や妻は寝ていてね。物音で目が覚めたんだ」
一見、自虐のようにも聞こえるけど、これの本来の意味は、『刺客が物音をたてたから気づいた』と言っている。
パパさんは知らないけど、花瓶や絵画を壊しまくって、物音をたてたのは私なんだけどね。
あんな風に逃げきれたのは、本当に運が良かっただけ。魔法を使えないと思われていただろうし、向こうが全く油断せずに任務を遂行しようとしていれば、逃げきれたかと言われれば、おそらく無理だっただろう。それにそもそも、任務を中断する可能性もあった。
レイは普通に優秀だしね。だから欲しかった訳だし。
「そうですか。それは幸運でしたな」
「うん、刺客さん捕まえてね、エリーの従者にしたの」
これは、反応が二つに分かれると予想できる。雇った者を警戒するか、私を警戒するか。
寝返った事で、自分の敵となり、レイを警戒するか、刺客を寝返らせた私を警戒するかのどちらかという訳だ。
「危険ではありませんか?」
「これがあるから!」
渡しはしない。ただ見せるだけだ。普通にポケットに入るようなサイズなので、懐にしまう事が出来る。見えないように隠しポケットを作っていたのが、ここで役にたった。
「これは……魔道具ですか?」
「うん、だから大丈夫なの!」
何がだからなんだとかいろいろ思うだろうけど、そういうのを詳しく説明しちゃうと、子供っぽくなくなっちゃうからね。
「そうですか……」
これは……私の方を警戒してるのか。まぁ、自分の手先だったも同然のレイが今は私の下にいるってなったら、警戒もするだろう。でも、どちらかと言えば、パパさんの方を警戒してるかもね。
その後は、何の問題もなく、お茶会はお開きになったので、家に帰ってきました。
「ただいまー」
「お帰りなさいませ、お嬢様」
出迎えてくれたのはミレラだ。
「お茶会はどうでしたか?」
「楽しかったよ!」
いろいろ知れたしね。いろいろと疲れてもいるけど。
「エリーはお部屋に戻るから、後でレイ連れてきて」
さて、部屋に戻って着替えて、レイを待つ間、ベッドでゴロゴロとだらける。
長い時間お子様エリーちゃんを演じると疲れるんだよね。でも、レイといる間は素でいられるからとっても楽です。
本当は一人が良いんだけど、刺客の襲撃があってから、私か一人でいるのをミレラは放っておいてくれないので、レイと一緒にいようという事だ。
……まぁ、そのレイが刺客なんだけどね……
ドアをノックする音が聞こえたので、入室の許可を出す。
「お呼びですか?お嬢様」
「ちょっとお話ししたかったから」
そんな私にため息をつきながら部屋に入ってくる。
「お嬢様は俺の事をなんだと思ってるんだ」
「体の良い便利屋……かなぁ?」
使用人としても優秀だし、裏の仕事も優秀だもん。便利屋だよね。
「それで、どうだったんだ?」
「レイが従者になったのを話したら、お父さんの事を警戒してたっぽいかな」
「だろうな。まさかこんな子供に俺が嵌められたとは思わないだろうしな」
まぁ、確かにそうだけど……!そうなんだけど、こいつに言われるとめちゃくちゃ腹立つ!!
その怒りのままにボタンを押す。
「ぐっ!」
電流が流れたからか、レイはうめき声をあげて、その場にうずくまる。
怒りの度合いが高かったので、そのまま十数秒押し続けて、やっとスッキリしたので解放した。
「今回はやけに長くなかったか……?」
「そう?気のせいじゃない?」
やっぱりまだ慣れてはいないみたいで、うずくまっていて、電撃が収まると、少し腕を押さえながら座り直した。
「そうだ。頼みたい事があるんだけど……」
「拒否権は無いんだろ。何をすれば良い?」
ようやく分かってきたか。うん、拒否権を与えるつもりはなかったよ。今すぐやって欲しいしね。
「ちょっと調べて欲しい事があるの」
前回のお茶会のリベンジという意味合いが強いそう。それに、伯爵が脱走したという噂が広まっているので、それを失くす意味もあるんだろう。そんなお茶会なら、あの人達も来るだろうと、今回は反対しませんでした。
会場入りして、壁は無いけど、大人しく壁の花になります。気配を消すのはえりかからの得意分野ですからね。
さてさて、あの人はいるかな~……っと、いたいた。ハルグレッド侯爵。
レイの情報に間違いがなければ、あいつが伯爵を脱走させたそうだけど……一見、渋いおじ様って感じにしか見えない。
侯爵がいるなら、その娘達もいるだろうな。
まぁ、パパさんとママさんが来るまで、このまま大人しくしておきましょう。子供だけで大人に喧嘩を売るのは自殺行為ですからね。
十数分後、パパさんとママさんが来ました。
あぁ……オアシスが来てくれた……!
「お父様!お母様!」
さすがに家みたいにお父さんお母さんと呼ぶ訳にはいかない。はしたないと思われない程度にパパさんとママさんの元に走って向かう。
「遅れてごめんなさいね」
「お母様が来てくれたからもう寂しくないよ!」
「エリー、私は?」
「お父様は別に……」
そう言うと、お父様はしょんぼりする。私が欲しいのはママさんというオアシスです。パパさんは必要ありません。
こんなにはっきり言うと、二度と立ち上がれなさそうなので言いませんが……
「いやぁ、仲がよろしくて羨ましいですな」
ついに来たか。ハルグレッド侯爵。娘達の前に、侯爵本人が来るとは。まぁ、私のせいで自分の悪巧みがバレるところだったし、直接見に来てもおかしくはないか。
私だけだったら、途中で疲れていたかもしれないけど、今はママさんというオアシスがいる!さぁ、どこからでもかかってこい!!
「以前は災難でしたな。刺客が侵入したとお聞きしましたよ」
「うん、エリー怖かった」
侯爵は、横入りしてきた私に一瞬驚いている。本当に一瞬だったし、私しか気づいていないだろう。
「おや、ご令嬢がですか?」
「直接狙われたのはエリーだったからな。不覚にも、私や妻は寝ていてね。物音で目が覚めたんだ」
一見、自虐のようにも聞こえるけど、これの本来の意味は、『刺客が物音をたてたから気づいた』と言っている。
パパさんは知らないけど、花瓶や絵画を壊しまくって、物音をたてたのは私なんだけどね。
あんな風に逃げきれたのは、本当に運が良かっただけ。魔法を使えないと思われていただろうし、向こうが全く油断せずに任務を遂行しようとしていれば、逃げきれたかと言われれば、おそらく無理だっただろう。それにそもそも、任務を中断する可能性もあった。
レイは普通に優秀だしね。だから欲しかった訳だし。
「そうですか。それは幸運でしたな」
「うん、刺客さん捕まえてね、エリーの従者にしたの」
これは、反応が二つに分かれると予想できる。雇った者を警戒するか、私を警戒するか。
寝返った事で、自分の敵となり、レイを警戒するか、刺客を寝返らせた私を警戒するかのどちらかという訳だ。
「危険ではありませんか?」
「これがあるから!」
渡しはしない。ただ見せるだけだ。普通にポケットに入るようなサイズなので、懐にしまう事が出来る。見えないように隠しポケットを作っていたのが、ここで役にたった。
「これは……魔道具ですか?」
「うん、だから大丈夫なの!」
何がだからなんだとかいろいろ思うだろうけど、そういうのを詳しく説明しちゃうと、子供っぽくなくなっちゃうからね。
「そうですか……」
これは……私の方を警戒してるのか。まぁ、自分の手先だったも同然のレイが今は私の下にいるってなったら、警戒もするだろう。でも、どちらかと言えば、パパさんの方を警戒してるかもね。
その後は、何の問題もなく、お茶会はお開きになったので、家に帰ってきました。
「ただいまー」
「お帰りなさいませ、お嬢様」
出迎えてくれたのはミレラだ。
「お茶会はどうでしたか?」
「楽しかったよ!」
いろいろ知れたしね。いろいろと疲れてもいるけど。
「エリーはお部屋に戻るから、後でレイ連れてきて」
さて、部屋に戻って着替えて、レイを待つ間、ベッドでゴロゴロとだらける。
長い時間お子様エリーちゃんを演じると疲れるんだよね。でも、レイといる間は素でいられるからとっても楽です。
本当は一人が良いんだけど、刺客の襲撃があってから、私か一人でいるのをミレラは放っておいてくれないので、レイと一緒にいようという事だ。
……まぁ、そのレイが刺客なんだけどね……
ドアをノックする音が聞こえたので、入室の許可を出す。
「お呼びですか?お嬢様」
「ちょっとお話ししたかったから」
そんな私にため息をつきながら部屋に入ってくる。
「お嬢様は俺の事をなんだと思ってるんだ」
「体の良い便利屋……かなぁ?」
使用人としても優秀だし、裏の仕事も優秀だもん。便利屋だよね。
「それで、どうだったんだ?」
「レイが従者になったのを話したら、お父さんの事を警戒してたっぽいかな」
「だろうな。まさかこんな子供に俺が嵌められたとは思わないだろうしな」
まぁ、確かにそうだけど……!そうなんだけど、こいつに言われるとめちゃくちゃ腹立つ!!
その怒りのままにボタンを押す。
「ぐっ!」
電流が流れたからか、レイはうめき声をあげて、その場にうずくまる。
怒りの度合いが高かったので、そのまま十数秒押し続けて、やっとスッキリしたので解放した。
「今回はやけに長くなかったか……?」
「そう?気のせいじゃない?」
やっぱりまだ慣れてはいないみたいで、うずくまっていて、電撃が収まると、少し腕を押さえながら座り直した。
「そうだ。頼みたい事があるんだけど……」
「拒否権は無いんだろ。何をすれば良い?」
ようやく分かってきたか。うん、拒否権を与えるつもりはなかったよ。今すぐやって欲しいしね。
「ちょっと調べて欲しい事があるの」
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