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第一章 第五王子になりました
4.
第一王子殿下は三日後に、あの時の近衛騎士を連れて僕たちを訪ねてきた。
「父上がお前に会いたいとおっしゃっている」
「わかりました。どこに行けばいいですか?」
「蒼星宮の私の部屋だ。フードを被ってついてこい」
僕は第一王子の言う通りにフードを被ってついていく。図書館に行くときにしか廊下を歩くことはないので、一緒に歩く人がいるというのは新鮮な感じ。
あっ、そうだ。あの日のこと謝らないと。
「この前はお見送りできませんでした。すみません」
「いや、気にすることはない。こちらが押しかけてきただけだからな」
「でもお客さまです。お客さまが帰る時はお見送りをしなくてはいけないと本に書いてありました」
お客さまは大事にして、いい気分で帰ってもらうのが大事。
でも、お見送りがなかったから第一王子殿下は嫌な気持ちだったかもしれません。
「私たちは客ではないから気にすることはない」
「はい、わかりました」
確かにお客さまじゃないなら、お見送りはいらない。
「……ずいぶんとあっさりしているな」
「気にするなと言ったのは殿下です。国王陛下と殿下の言葉には従うようにと、ロナに教わりました」
「ロナというのはあの使用人だろう?マナーも教えられるのか?」
「ロナはなんでもできます。教えるのも上手です」
ロナは勉強も教えられるし、料理もできるし、裁縫もできるし、子守唄も歌える。かあさまは僕が産まれてすぐに死んだので、僕を育ててくれたのもロナ。
ロナは自慢の使用人なのだ!
「敬語や殿下という呼び方を教えたのも彼女か」
「はい。話し方とか、殿下に第一王子という言い方は失礼だと言われたので。王さまのことは国王陛下と呼ぶようにとも言われました。後は挨拶の仕方とか、話すときのマナーとか、王宮の歩き方とか……」
僕は昨日教わったことを第一王子殿下に伝える。
殿下は最後まで僕のほうに目を向けながら話を聞いてくれる。近衛騎士もそうだけど、この人も優しい人。
「あっ、あと、瞬間移動も使ってはいけないと」
ロナが言うには、瞬間移動は珍しいそうだから。自分ができることは人にもできると思ってはいけないとロナは言っていた。
「瞬間移動というのは……私たちの目の前に現れたり消えたりしたあの技か?」
「そうです。誰にも言わないようにって言われました」
「それなら私たちにも言ってはいけないだろう」
「殿下は知ってるので大丈夫です」
第一王子殿下は僕が瞬間移動するところとしたところを見ているから、秘密にする必要はない。
それに……
「殿下は秘密を他の人に話したりする人じゃないです」
もしそういうことをする人なら、僕のことは蒼星宮に伝わりきっている。幽霊話がすぐに広まったのは、他の人に話して噂が広まったのが理由だから。
第一王子殿下は僕の目を『シアヌ・ジュール』だとわかっていたので、他の人に話していたら僕のことを見ようとする人が訪ねてくるはずだけど、この三日間、誰も来なかった。
それは、第一王子殿下が国王陛下以外に話していないという証明になる。
「……あまり簡単に人を信用してはいけない」
第一王子殿下は目をそらして小さく呟きました。頬も少し赤くなっているように見える。小説では、照れたり怒ったりすると頬が赤くなると書いてあったけど、第一王子殿下はどちらだろう。
まぁ、どっちでもいいか。
「はい、わかりました」
第一王子殿下のお言葉通り、簡単に人を信用しないようにすればいいよね。
◇◇◇
しばらく歩くうちに、第一王子殿下は一つの扉の前で立ち止まる。途中ですれ違ったロナと同じ格好をした人たちが道を開けていたのは、第一王子殿下に道を譲っていたのだろう。
身分の高い人には道を譲るのがマナーだそう。自分よりも目上の人の道を遮るなどあってはならないのだとか。
扉のノブに手をかけ、ゆっくりと開ける。第一王子殿下が中に入ったので、僕も後に続いて中に入る。
部屋の中はかなり広く、ロナの部屋が三つは収まりそうな広さ。その部屋には、三人の男がいました。一人はソファに座り、二人はソファに座っている男の後ろに立っている。
ソファに座っている男の瞳は『シアヌ・ジュール』だから、王族なのだろう。
「例のこどもを連れてまいりました、父上」
第一王子殿下が父上と呼ぶということは……この人が国王陛下なのかな。
「それはなんだ」
国王陛下は僕を指差します。僕が誰かということ?でも、許可もなく話すのは無礼だと教わったので、勝手に答えるわけにはいかない
「騒ぎを起こさぬために顔を隠させました。もう無用ですので外します」
国王陛下の言う“それ”とは僕の顔を隠しているフードのことを言ってたみたい。
第一王子殿下は僕のフードを脱がせる。僕と目があった後ろの男たちは目を見開いている。第一王子殿下と同じ反応だ。
国王陛下は僕のほうに一瞬だけ視線を向けましたが、特に表情が変わったりはしない。第一王子殿下から話を聞いていたのだろう。
「ご覧の通り、このこどもは『シアヌ・ジュール』を持っています。王族の血を引いているのは確かかと」
「そうだな」
国王陛下は僕と視線を合わせる。
「お前の名は何と言う?」
国王陛下に名を問われる。僕は片ひざをついて、胸に手を当てます。
「ジルフィオーレと申します」
「そうか。ジルフィオーレ、こちらに来い」
僕は国王陛下の言う通りに国王陛下のほうに近づく。
国王陛下は、僕の頬を掴んで顔を動かしたり、目を指で開いたりする。僕の目のことが気になるのかな。かあさまの忘却の術で国王陛下もかあさまの記憶がないはずなので、僕が『シアヌ・ジュール』を持っているのはおかしなことなのだろう。
「間違いなく本物の『シアヌ・ジュール』だな」
国王陛下の言葉に後ろの男たちがヒソヒソと話し出した。
「では、やはり陛下の御子ということに……?」
「でも陛下は覚えがないって言ってなかったか?」
国王陛下が覚えていないのは、かあさまの忘却の術で忘れてしまっているから。第一王子殿下には忘却の術について話したのに、伝わっていないのかな。
「お前の母だというアリエンという名前の女性だが、確かに登城記録に残っていた」
そう言って、国王陛下は右手をあげる。すると、後ろにいた男たちの一人が紙を取り出した。あれは、何かの合図だったのかな。なんかカッコいい。
「六年前に楽師として登城したものの、そこから下城したという記録はありません。亡くなられているという話でしたが、死亡記録も存在しておりません」
死亡記録というのは、死んだことが認知されてからつけられると聞いたことがある。かあさまの存在は誰も覚えていないから、そんな人が死んだところで誰にもわからない。死亡記録に載っていないのは普通のこと。
「かあさまの体はロナしか知らないです。僕も教えてもらってません」
人は死んだら土に埋めてお墓を作ると聞いた。かあさまも土に埋められているかも。
「ロナというのは?」
「僕のお世話をしている使用人です。僕はロナの部屋に住んでました」
「……そうか。なら、後の話はそのロナという者から聞くとしよう。エルンスト、ジルフィオーレを部屋に送り、ロナという者を連れてこい」
「かしこまりました」
第一王子殿下が返事をする。
第一王子殿下はエルンストと呼ばれているみたい。それが名前かな。
「行くぞ、ジルフィオーレ」
「はい、第一王子殿下」
僕は国王陛下のほうを向いて礼をする。
「国王陛下、御前を失礼いたします」
国王陛下への挨拶をすませ、僕は第一王子殿下と共にロナの部屋に戻った。
「父上がお前に会いたいとおっしゃっている」
「わかりました。どこに行けばいいですか?」
「蒼星宮の私の部屋だ。フードを被ってついてこい」
僕は第一王子の言う通りにフードを被ってついていく。図書館に行くときにしか廊下を歩くことはないので、一緒に歩く人がいるというのは新鮮な感じ。
あっ、そうだ。あの日のこと謝らないと。
「この前はお見送りできませんでした。すみません」
「いや、気にすることはない。こちらが押しかけてきただけだからな」
「でもお客さまです。お客さまが帰る時はお見送りをしなくてはいけないと本に書いてありました」
お客さまは大事にして、いい気分で帰ってもらうのが大事。
でも、お見送りがなかったから第一王子殿下は嫌な気持ちだったかもしれません。
「私たちは客ではないから気にすることはない」
「はい、わかりました」
確かにお客さまじゃないなら、お見送りはいらない。
「……ずいぶんとあっさりしているな」
「気にするなと言ったのは殿下です。国王陛下と殿下の言葉には従うようにと、ロナに教わりました」
「ロナというのはあの使用人だろう?マナーも教えられるのか?」
「ロナはなんでもできます。教えるのも上手です」
ロナは勉強も教えられるし、料理もできるし、裁縫もできるし、子守唄も歌える。かあさまは僕が産まれてすぐに死んだので、僕を育ててくれたのもロナ。
ロナは自慢の使用人なのだ!
「敬語や殿下という呼び方を教えたのも彼女か」
「はい。話し方とか、殿下に第一王子という言い方は失礼だと言われたので。王さまのことは国王陛下と呼ぶようにとも言われました。後は挨拶の仕方とか、話すときのマナーとか、王宮の歩き方とか……」
僕は昨日教わったことを第一王子殿下に伝える。
殿下は最後まで僕のほうに目を向けながら話を聞いてくれる。近衛騎士もそうだけど、この人も優しい人。
「あっ、あと、瞬間移動も使ってはいけないと」
ロナが言うには、瞬間移動は珍しいそうだから。自分ができることは人にもできると思ってはいけないとロナは言っていた。
「瞬間移動というのは……私たちの目の前に現れたり消えたりしたあの技か?」
「そうです。誰にも言わないようにって言われました」
「それなら私たちにも言ってはいけないだろう」
「殿下は知ってるので大丈夫です」
第一王子殿下は僕が瞬間移動するところとしたところを見ているから、秘密にする必要はない。
それに……
「殿下は秘密を他の人に話したりする人じゃないです」
もしそういうことをする人なら、僕のことは蒼星宮に伝わりきっている。幽霊話がすぐに広まったのは、他の人に話して噂が広まったのが理由だから。
第一王子殿下は僕の目を『シアヌ・ジュール』だとわかっていたので、他の人に話していたら僕のことを見ようとする人が訪ねてくるはずだけど、この三日間、誰も来なかった。
それは、第一王子殿下が国王陛下以外に話していないという証明になる。
「……あまり簡単に人を信用してはいけない」
第一王子殿下は目をそらして小さく呟きました。頬も少し赤くなっているように見える。小説では、照れたり怒ったりすると頬が赤くなると書いてあったけど、第一王子殿下はどちらだろう。
まぁ、どっちでもいいか。
「はい、わかりました」
第一王子殿下のお言葉通り、簡単に人を信用しないようにすればいいよね。
◇◇◇
しばらく歩くうちに、第一王子殿下は一つの扉の前で立ち止まる。途中ですれ違ったロナと同じ格好をした人たちが道を開けていたのは、第一王子殿下に道を譲っていたのだろう。
身分の高い人には道を譲るのがマナーだそう。自分よりも目上の人の道を遮るなどあってはならないのだとか。
扉のノブに手をかけ、ゆっくりと開ける。第一王子殿下が中に入ったので、僕も後に続いて中に入る。
部屋の中はかなり広く、ロナの部屋が三つは収まりそうな広さ。その部屋には、三人の男がいました。一人はソファに座り、二人はソファに座っている男の後ろに立っている。
ソファに座っている男の瞳は『シアヌ・ジュール』だから、王族なのだろう。
「例のこどもを連れてまいりました、父上」
第一王子殿下が父上と呼ぶということは……この人が国王陛下なのかな。
「それはなんだ」
国王陛下は僕を指差します。僕が誰かということ?でも、許可もなく話すのは無礼だと教わったので、勝手に答えるわけにはいかない
「騒ぎを起こさぬために顔を隠させました。もう無用ですので外します」
国王陛下の言う“それ”とは僕の顔を隠しているフードのことを言ってたみたい。
第一王子殿下は僕のフードを脱がせる。僕と目があった後ろの男たちは目を見開いている。第一王子殿下と同じ反応だ。
国王陛下は僕のほうに一瞬だけ視線を向けましたが、特に表情が変わったりはしない。第一王子殿下から話を聞いていたのだろう。
「ご覧の通り、このこどもは『シアヌ・ジュール』を持っています。王族の血を引いているのは確かかと」
「そうだな」
国王陛下は僕と視線を合わせる。
「お前の名は何と言う?」
国王陛下に名を問われる。僕は片ひざをついて、胸に手を当てます。
「ジルフィオーレと申します」
「そうか。ジルフィオーレ、こちらに来い」
僕は国王陛下の言う通りに国王陛下のほうに近づく。
国王陛下は、僕の頬を掴んで顔を動かしたり、目を指で開いたりする。僕の目のことが気になるのかな。かあさまの忘却の術で国王陛下もかあさまの記憶がないはずなので、僕が『シアヌ・ジュール』を持っているのはおかしなことなのだろう。
「間違いなく本物の『シアヌ・ジュール』だな」
国王陛下の言葉に後ろの男たちがヒソヒソと話し出した。
「では、やはり陛下の御子ということに……?」
「でも陛下は覚えがないって言ってなかったか?」
国王陛下が覚えていないのは、かあさまの忘却の術で忘れてしまっているから。第一王子殿下には忘却の術について話したのに、伝わっていないのかな。
「お前の母だというアリエンという名前の女性だが、確かに登城記録に残っていた」
そう言って、国王陛下は右手をあげる。すると、後ろにいた男たちの一人が紙を取り出した。あれは、何かの合図だったのかな。なんかカッコいい。
「六年前に楽師として登城したものの、そこから下城したという記録はありません。亡くなられているという話でしたが、死亡記録も存在しておりません」
死亡記録というのは、死んだことが認知されてからつけられると聞いたことがある。かあさまの存在は誰も覚えていないから、そんな人が死んだところで誰にもわからない。死亡記録に載っていないのは普通のこと。
「かあさまの体はロナしか知らないです。僕も教えてもらってません」
人は死んだら土に埋めてお墓を作ると聞いた。かあさまも土に埋められているかも。
「ロナというのは?」
「僕のお世話をしている使用人です。僕はロナの部屋に住んでました」
「……そうか。なら、後の話はそのロナという者から聞くとしよう。エルンスト、ジルフィオーレを部屋に送り、ロナという者を連れてこい」
「かしこまりました」
第一王子殿下が返事をする。
第一王子殿下はエルンストと呼ばれているみたい。それが名前かな。
「行くぞ、ジルフィオーレ」
「はい、第一王子殿下」
僕は国王陛下のほうを向いて礼をする。
「国王陛下、御前を失礼いたします」
国王陛下への挨拶をすませ、僕は第一王子殿下と共にロナの部屋に戻った。
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