或る作家志望者の手記

Myちゃん

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はじめに

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「作家になりたい」

 そう言い始めてずいぶん時が経つ。だが、現状はどうだ。ただの勤め人である。小説や本からは程遠い世界で、私は毎日を過ごしている。
 小説を書きたい。なら書けばいい。そう、書けばいいのだが、書くには時間がいる。まずは時間を確保しなければならないのだが、二十四時間小説だけを書いていては、職業作家でもない私は一銭も手に入れることができない。そう、働かなければ生計が成り立たぬ。いい大人である私に誰が金品を恵んでくれるわけでもないから、時間を確保する前にまずはとにかく働かなければならないのである。
 というわけで会社に勤めるのだが、元来真面目な性分ゆえに小説を書くのをそっちのけに頑張って働いてしまう。社会的にはたいそう褒められたことなのだろうが、これでは小説は出来上がらない。なんとかして、時間を作らなければならぬ。早く帰って、机に向かわなければそれこそ意味がない。それこそ自分の仕事もそれなりに帰宅するような輩が羨ましくて仕様がないのだが、やはり真面目な性分が災いしてそんなことをすることもできずに最後まで仕事をやり遂げてしまうのである。

 そんな日々がしばらく続いてしまったせいで、タイピングも随分遅くなってしまった。つまり、全然書けていないのである。小説どころか、ちょっとした文章すら書いていない。ものは書かねば筋力は衰えていくばかりである。
 これではいけない! と、私はとにかく何かを書くためにこの手記をつづることにしたのだ。
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