この胸の高鳴りは・・・

暁エネル

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僕の実家へ④

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朝ドタバタとする足音で目を覚まし ふすまを勢い良く開ける音がした


「忍と拓巳起きて・・・ 朝ですよ・・・」


耳元でそう言っていたのはあすかちゃん 忍さんが俺から離れ起き上がった


「あすかちゃん幸君 おはよう・・・」


「拓巳も起きて・・・」


あすかちゃんが俺の耳元へ


「起きる 起きますからもう少し待って・・・」


俺は顔に腕を乗せた



(もうあすかちゃんと幸君が来たのかぁ~ 朝っぱらから元気だなぁ~)



俺はあすかちゃんと幸君の動きを伺っていた


「あすかちゃんありがとう 拓巳君は僕が起こすよ」


あすかちゃんは拓巳君から離れた


僕は拓巳君に覆いかぶさる様にして言った


「拓巳君あすかちゃんが待ってるよ・・・」


「忍さん俺も忍さんを待ってます」


俺は小さな声でそう言って忍さんの腕を引っ張った



(拓巳君ダメだよ・・・)



忍さんはびっくりした様子で俺を見ていた


俺はあすかちゃんと幸君に見えない様に 忍さんごと布団をかけ 


俺は忍さんを引き寄せ くちびるを重ね忍さんの舌を絡ませた



(今だけあともう少し忍さんの舌を絡ませて・・・)



(拓巳君待って・・・ あすかちゃんと幸君が・・・)



「ねぇ~行くよ」


あすかちゃんの声に忍さんが俺から離れた



(もう終わりかぁ~)



忍さんは布団を引っ張り顔を出した


「うん行こう ほら拓巳君も行くよ」


俺は忍さんに腕を引っ張られ起き上がった



(忍さんともっとキスしたかったなぁ~)



(拓巳君の不意打ちは困るよ・・・)



僕と拓巳君はあすかちゃんと幸君に連れられダイニングテーブルへ





お姉さんはもうキッチンで朝ご飯を作っていた


「ママ連れて来たよ」


「まあまあ・・・ あすかと幸に起こされて 忍も拓巳もおはよう 眠れた?」


「おはよう姉さん」


「おはようございます 早いですね」


「うちの旦那様がお仕事なのよ」


そう言いながらお皿に朝ご飯をのせていた


「おはよう忍君拓巳君」


俺と忍さんの後ろから相沢さんが現れた


「おはようございます」


「あすかと幸に起こされたのか・・・」


「だって忍も拓巳も起きて来ないからあすかと幸が起こしてあげたんだよ・・・」


「あすかも幸もパパともう座ろう・・・ 忍君も拓巳君も悪かったね」


相沢さんが俺と忍さんを見て小さな声でそう言った



「さぁ~朝ご飯が出来たからあなたも食べて あすかと幸もパパと一緒に食べちゃって・・・」


「忍と拓巳にキッチン任せた 私の朝ご飯も作ってねお手並み拝見・・・」


「姉さん 兄さんと真さんは?」


「あぁ~あの2人は遅いからいいわ・・・」


「それじゃ~拓巳君行こう」


俺と忍さんはキッチンへ


「拓巳君 どうしよっか?」


「忍さん任されたので頑張りたいです」


「そうだね 姉さんを驚かせたいよねぇ~」


俺と忍さんは冷蔵庫を開けて食材を出し


初めて使うキッチンで忍さんと相談しながら楽しく 3人分の朝ご飯を作っていた


おせち料理の残り物やお餅 野菜がキッチンに置いてあった


俺と忍さんは餅ではなく 食パンを見つけていた


食パンにチーズを乗せたら何でも上手くなる法則を使い


俺と忍さんは昨日の残り物を切り それを食パンの上に乗せチーズをちらし オーブントースターで焼いていた


「拓巳君いい感じだよ」


「そうですね 基本チーズでごまかせるところありますよね」


俺と忍さんは焼きあがった食パンをお姉さんの所へ


「えっ何これ凄く美味しそう・・・ ありがとう誰かに作ってもらうって最高ね」


姉さんが思いのほか喜んでくれた事に


僕も拓巳君も胸をなでおろしながら 姉さんと一緒に朝ご飯を食べた



(良かった・・・ お姉さんも喜んでくれて・・・ 忍さんと作ると楽しい でももう少し忍さんと2人きりになりたかったなぁ~)



(拓巳君に何もされなかったなぁ~ さっきの続きされるのかと思ってた・・・ キッチンはみんなの目が届くからしなかったのかなぁ~)



僕は少し残念な気持ちで拓巳君を見ていた





相沢さんが仕事へ出かけ 朝ご飯を食べ終わった頃


お兄さんと真彦さんが起きて来た


「おはよう・・・」


「もうとっくに朝ご飯食べちゃったわよ」


そう言ってお姉さんは立ち上がった


お兄さんは座り真彦さんがキッチンへ


「忍遊ぼう・・・」


「忍さん俺が・・・」


「ありがとう拓巳君」


忍さんはあすかちゃんと幸君に連れられリビングへ


俺も忍さんの食器を重ねキッチンへ


「ごちそうさまでした」


お姉さんは食器を洗い 真彦さんは餅を焼いていた


「あぁ~拓巳ここへ食器を重ねて・・・ 真彦さっき忍と拓巳が私に朝ご飯を作ってくれたのよ 凄く美味しかったの・・・」


「拓巳も料理するって忍が言ってたもんなぁ~」


お姉さんは俺が運んだ食器を洗ってくれた


「食器ありがとうございます 俺料理作るのわりと好きなんですよねぇ~」


「忍にも作ったりしてるんだろう・・・」


「はい あっでも忍さんも料理凄く上手なんですよねぇ~」


「いいんじゃない2人で作れたら・・・ 龍なんて私か真彦に作らせて何もしないのよ」


「龍は何を作っても文句は言わねぇ~からなぁ~」


「あら 龍に文句を言われたら 真彦も作ってあげなくていいんだからね」


お姉さんと真彦さんの会話に俺はダイニングテーブルに居る お兄さんに目を向けていた




僕はあすかちゃんと幸君とテレビを見ていた


「忍 ちょっと・・・」


兄さんに手招きをされた


「あすかちゃん幸君ちょっと行って来るね」


僕は兄さんの所へ


「兄さん何?」


「忍あとで車出してやるから拓巳と乗って帰れ・・・」


「えっいいの ありがとう兄さん」


「それくらいしか出来ねぇ~からなぁ~」


「そんな事ないよ 兄さんがこの家に居てくれるから 僕は帰って来られるんだよ」


「そっか・・・」


兄さんはそう言って嬉しそうに笑っていた




俺は真彦さんとダイニングテーブルへ


「龍出来たぞ」


真彦さんは磯辺焼きをお兄さんの前へ


お兄さんは黙って磯辺焼きを食べ始めた


「あっ拓巳君 兄さんがあとで車出してくれるって・・・」


「えっすいません ありがとうございます」


「拓巳もまた来ればいい・・・」


「はい来ます ありがとうございます」


俺は嬉しくなって少し声が大きくなっていた


そんな俺を見て忍さんは笑っていた





俺と忍さんはスーツに着替える為にさっきの部屋へ



(忍さんと2人きりになれる・・・)



俺は忍さんに続いて部屋へ


「拓巳君はちゃんと眠れた?」


そう言いながら忍さんは振り返った


俺はそんな忍さんを包み込みくちびるを重ねた


俺は忍さんの舌を絡ませ 忍さんは俺の背中に腕を回した



(拓巳君ダメ拓巳君キス・・・)



忍さんは俺から離れようともがいていた



(忍さんもう少し・・・)



俺はゆっくりと忍さんから離れた


「拓巳君・・・」


「忍さんその顔はダメです・・・」


「たっ拓巳君がさせた・・・」


そう言って忍さんは俺に抱きついた



(ヤベ~忍さんがかわいい・・・ このまま忍さんとエッチな事してぇ~)



(拓巳君・・・)



忍さんがゆっくりと俺から離れた


「あんまり遅いとあすかちゃんと幸君が来ちゃうね」


「そうですね でも昨夜も俺は我慢して忍さんに触らない様にしてました」


「うんありがとう拓巳君 着替えなきゃ・・・」


「そうですね」


俺と忍さんはスーツに着替えた





「あすかちゃん幸君また来るからね」


「うん また遊ぼうね」


俺はしゃがんで幸君に目線を合わせた


「幸君 俺がまた来たら もっと幸君と仲良くなりたいです その時はまた俺と遊んでくれますか?」


幸君は黙ってうなづいてくれた


俺と忍さんが玄関へ行くと門の前に車が止まっていた


「それじゃ~姉さんまた・・・」


「忍またね」


「あすかちゃん幸君また来るからね」


「お姉さんいろいろありがとうございました」


俺はお姉さんに頭を下げた


「拓巳もまたいらっしゃい・・・」


「はい」


俺はあすかちゃんと幸君に手を振った


あすかちゃんと幸君は飛び出さない様に お姉さんに止められていた


お兄さんの運転で真彦さんは助手席に乗り


俺と忍さんは後部座席に乗った


「どこまで行けばいいんだ?」


「駅まででいいよ」


「遠慮するな乗り換えの駅まで行ってやる・・・ 渚に買い物も頼まれてるしちょうどいい・・・」


「ありがとう兄さん」


「ありがとうございます お兄さん」


真彦さんが振り返った


「拓巳はこれからバイトだって?」


「はい」


「ちゃんと休めたのか?」


真彦さんにそう言われ俺は言葉に詰まった


「まぁ~あの家でゆっくりは出来ねぇ~よなぁ~」


「あすかと幸に忍を取られっぱなしじゃ~なぁ~」


お兄さんも加わり俺はますます口を開けずに居た


「しかし今年は拓巳就職活動だってなぁ~ 頑張れよ」


「はい頑張ります 俺どうしても就職したい所があるんで・・・」



(拓巳君って凄いよね 目標がちゃんとある・・・)



「それじゃ~忍も応援しねぇ~となぁ~」


「うんそうだね」


「この辺でいいか?」


「うん ありがとう」


「ありがとうございました 助かりました」


俺と忍さんは車を降りて手を振った


俺と忍さんは駅へ


「忍さん」


「ううん何?」


「俺 忍さんの実家へ行けて良かったです 忍さんの事をまた少し知る事が出来ました 忍さん今年は忍さんに会えない日の方が多分多くなると思います でも忘れないで下さい俺は忍さんの事を・・・」


「うんわかってる 拓巳君が忙しくなる事 僕も経験があるからわかるよ拓巳君 僕が会いに行こうか?」


「いいえ忍さん 俺が会いに行きます 忍さんに会うには電車に乗り頭を冷やす時間が必要だと思います」


「そうわかった 1時間でも30分でも拓巳君の時間があくなら 僕はいつまでも拓巳君の事を待ってる」


「ありがとうございます忍さん ラインや電話もやめておきます 少しでも忍さんの事を感じたら俺は多分我慢が出来なくなると思います」



(ホントに忍さんを我慢しねぇ~とならねぇ~ でも忍さんに会う時はもう俺は・・・)



「うんそっかわかった それじゃ~しばらくのお別れだね」



(拓巳君の目標の為に僕がわがままを言ったらダメだ・・・)



「忍さん 手を握ってくれませんか?」


「いいよ」


俺が手を出すと忍さんは優しく俺の手を握ってくれた


「拓巳君が内定を貰えます様に・・・」


「忍さん ありがとうございます」


忍さんの手がゆっくりと離れた


「それじゃ~俺はここで・・・」


「うん バイト頑張ってね」


「はい・・・ 忍さん・・・ いえ俺頑張ります」


俺はそう言って歩き出した



(俺は忍さんを断つ・・・ 全部が終わるまで・・・)



僕は拓巳君が見えなくなるまで目で追いかけていた



(もっと拓巳君にいいアドレスが出来たんじゃ~? 僕に出来る事が他にあったのかもしれない・・・ でもこれだけはわかる僕は拓巳君見守る事しか出来ないという事だ・・・)




俺はバイトと大学の往復にリクルートスーツを買い


いよいよ卒業論文と就職活動に突入する事になった
 


(つづく)



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