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忍さんと一緒に・・・②
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忍さんと一緒にマンションを出て電車に乗った
(やっぱもう少し忍さんとイチャイチャしたかったかも・・・ 忍さんも大丈夫そうだったし・・・)
(拓巳君の思い付き? 終着駅ちょっと興味あるかも・・・)
「忍さん乗り換えで何か食べましょうね」
「そうだね ごめんね何も用意がなくて・・・」
「いえぜんぜん 俺が押しかけたので忍さんは悪くないです」
「何だか不思議だね 会社へは行かないのに・・・」
「その先ずっと先まで行きます」
忍さんはうなづいた
俺と忍さんはご飯を食べ再び電車へ
たくさんの人達が電車に乗っていたんだけれど
電車が進むにつれだんだんと人は減り車窓からの景色も変わっていった
「拓巳君もう僕達しか乗ってないんじゃ~」
「そうかもしれませんね ずいぶん遠くまで来ましたね」
「拓巳君何でそんなに嬉しそうなの?」
「忍さんと一緒だからですかね 凄くワクワクしてます」
(忍さんかわいいなぁ~ 不安なのかなぁ~いいよ忍さんいい凄くいい・・・)
終着駅で降りたのは本当に俺と忍さんだけだった
「拓巳君本当に来ちゃったよ」
「はい 凄い景色ですね 何もない・・・」
人の気配がまるでなく 駅がポツンとあるだけの寂しい場所だった
「人は住んで居るんだよね?」
「忍さんとりあえず行ってみましょうか」
「うん」
俺と忍さんは駅をおりた
俺はスマホを取り出し町役場を見つけた
「忍さん町役場へ電話してみますね」
「拓巳君今日は土曜日だから休みかも・・・」
「あっ忍さん出ました もしもしすいませんちょっとお聞きしたいんですけど・・・」
俺は町役場の人に移住出来るのかを尋ねた
「忍さん今町役場の人が来てくれるみたいです」
「えっ今日は休みじゃないの?」
「さぁ~?」
俺もわからず首をかしげた
しばらくすると車が到着した
「お電話を頂いた方ですか?」
「あっはい」
「それはそれはお待たせを致しました 私町役場の森本と申します」
そう言って名刺を俺と忍さんに渡してくれた
「移住をお考えとか?」
「はい 出来れば見せて頂く事は可能ですか」
「はい では車に乗って頂いて案内させていただきます」
「よろしくお願いします」
忍さんがテキパキと答え俺はただ忍さんの隣に居ただけだった
「この辺は人口よりも野生動物の方が多くて 若い人は大歓迎なんです いや~本当にありがとうございます いろいろ案内させていただきます」
そう言いながらどんどん道を進んで行った
小高い山のふもとに平屋建ての家で車は止まった
「ここが行き止まりです どうぞ見てやって下さい」
そう言われ俺と忍さんは車を降りた
「雑草が生い茂っていますが 元は畑です」
(ここ全部が畑どこまで?)
「あれは蔵ですか?」
忍さんが指をさした
「はいそうです 前に住んでいた人が亡くなって 身内の人も誰も居ないのでそのままになってます 更地にするにもお金がかかるのでそのままになってまして・・・」
そう言いながら平屋建ての家を横目に蔵の前へ
木の棒を外し重そうな扉を開けた
森本さんがスマホのライトを付けた
中にはいろいろな物が入っていた
「あぁ~やっぱりそのままですね 役場の方で処分する事は出来ますが お宝が眠っているかもしれませんね・・・」
「中はかなり広いですね」
「そうですね 昔の建物なので丈夫ですし 足元気を付けて下さい」
俺と忍さんは蔵の中をぐるりと見渡した
(スゲー蔵とか初めて見る)
俺と忍さんは蔵から出て森本さんが蔵を閉めた
「ここは物置小屋だったみたいですね」
そう言って森本さんは蔵から少し離れた小屋へと移動した
「あぁ~やっぱり重機が入ったままですね 畑を耕す重機です この辺は野菜が良く育つので皆さん畑を持っています」
振り返った俺と忍さんは森本さんが指をさした方へ
(畑ってどこからなの?)
僕は凄く興味を持った
平屋建ての建物へ
「どうぞ見てやって下さい 柱は太くてしっかりとしてますし ここは町の奥なので2階3階に立替も可能です 私は外で待っておりますので ごゆっくりと見てやって下さい」
そう言って森本さんは外へと出て行った
平屋建ての建物の中に俺と忍さんだけとなった
「忍さん凄いですね・・・」
「うん建物も凄く広いし町の行き止まりっていいね それにそんなに高い山ではないよね すぐ登れそうだしさっき桜が咲いてたの見えたよ」
忍さんは部屋を見ながらそう言った
「忍さんここ凄く良くないですか? おんぼろだけど使えそうだし それに俺さっき想像しちゃったんですよ 畑を見ながら忍さんが座って居ると 野良猫が忍さんの膝の上に乗って忍さんがその野良猫なでているんです それを見た俺は野良猫を追い払って 俺が忍さんの膝の上に頭を乗せるんです 忍さんは笑ってこう言うんです もう拓巳君たらって・・・」
「僕もさっき蔵を見た時 ゲストハウスに出来ないかなぁ~って思った」
「いいですね 翔や弘樹さんに泊まってもらって あっあすかちゃんと幸君は絶対に喜びますよ」
忍さんは振り返った
「拓巳君ありがとう」
(もしもそう出来たら凄く素敵だよね)
(忍さんは何を言ってる・・・)
「忍さん何言ってるんですか 俺はずっと忍さんに感謝してますよ 忍さんここにしませんか?」
「えっでも拓巳君はここでいいの? だって何も無いんだよ周り コンビニもないし遊ぶ所だって・・・」
「忍さんが居るじゃ~ないですか 買い物はお休みの日にまとめてすればいいし あっ俺車の免許取ったんですよ」
「えっ僕もだよ」
「忍さん持ってなかったんですか?」
「うん必要ないかなぁ~と思って取らなかったんだ でも拓巳君が就職頑張ってるから僕も何か頑張ろうって思って・・・」
(ウソだろう・・・ 俺が頑張ってるからとかめちゃくちゃ嬉しいんですけど 本当にいいのか?ここで・・・)
「忍さん後悔とかしませんか? 本当にここで・・・」
「僕は拓巳君と一緒にここに住みたいと思ってる」
(ヤベ~嬉しい忍さんを今抱き寄せてキスしてぇ~)
「それじゃ~森本さんに・・・」
「はい」
(いい雰囲気だったのに・・・ 帰ったらたくさん忍さんと・・・)
俺と忍さんは平屋建ての建物を出た
森本さんは俺達を待っていてくれた
「お待たせしました」
「いいえ 先ほど野生動物と言いましたが 対策をすれば大丈夫だと思いますし かわいい姿も見る事が出来ますしそれに自然豊かで空気もキレイですし 水も山がキレイしてくれています あっここじゃ~なくても更地にした所もご案内出来ますし・・・」
森本さんの必死な姿に 俺と忍さんは言葉を発する事が出来なかった
「お願いします お若い人の力をこの町には必要なんです・・・」
そう言って森本さんは俺達に頭を下げていた
俺と忍さんは顔を見合わせた
「森本さん頭を上げて下さい 僕達からもお願いします ここに住まわせて下さい」
森本さんはゆっくりと顔を上げた
「本当ですか?本当にいいんですかここで? 聞きましたよ本当にいいんですよね ありがとうございます」
また森本さんは頭を下げた
「そうと決まれば気が変わらないうちに・・・ 車に乗って下さい お隣さんをご紹介します 篠田さんと言ってとても優しいご夫婦です 何かと親切に教えて下さいますよ」
森本さんは急いで車へ お隣さんと言ってもかなり遠い
「ここです・・・」
森本さんに続いて車を降りた
「篠田さん どこですか?」
森本さんは敷地に入り大きな声を出していた
「森本さん? めずらしいなぁ~」
「あっ篠田さん奥さんは?」
「あっちょっと待ってな・・・」
俺達の前に篠田さんご夫婦が顔を揃えた
「忙しい所悪いね」
「いや~忙しくなんかないよ で何だい?」
「篠田さん こちらのお2人方が空き家へ引っ越して来る事になりました」
森本さんは明るい声で篠田さんご夫婦にそう言った
「何だってあのおんぼろへか?」
「若いのにこんな田舎へ?」
篠田さんご夫婦は半信半疑だ
「篠田さんすぐにとは行かないよ 立替や整備が必要だからね とりあえず今日は顔を見せだけだから・・・」
森本さんは俺達の方へと顔を向けた
「初めまして藤堂と申します ここへ来たのは今日が初めてで 凄く静かで落ち着ける場所だと思いました また改めまして挨拶の方をさせていただきます 何かとこれからお世話になると思いますが よろしくお願いします」
忍さんはそう言って頭を下げ俺も慌てて頭を下げた
「まぁ~初めてここへ それはそれは何でも聞いて下さいな ねぇ~おじいさん」
「畑は土からやらねぇ~とダメだぞ・・・」
「ありがとうございます ご指導よろしくお願いします」
「篠田さん私からもよろしく頼むよ」
「今日はこれで 私もまた顔を出すよ」
俺と忍さんはまた篠田さんご夫婦に頭を下げた
車に戻り町役場へ
「いや~本当にありがとうございます この町に若い人が住んでくれるとか奇跡ですよ では仮契約をして頂いても・・・ 書類はいろいろあるんですけど急だったもので・・・ 身分証明書とか持ってますか?」
俺と忍さんは運転免許証を出した
「ありがとうございます拝見します あっ大事な事を忘れていました あそこの土地と建物は無料です こちらとしては住んで頂くだけで 儲けものなんですよしかもお若い方に・・・ ただリフォームだったり立替と野生動物の防止策だったりは好き様にお願いします」
それを聞いた俺と忍さんは目を合わせて驚いていた
(マジか・・・ でも何でタダ? 忘れてたそうだよなぁ~ 普通土地ってめっちゃ高いよなぁ~ 俺達めちゃくちゃラッキーだったかも・・・)
(相場はわからないけどかなりの広い土地だった・・・ ローンを考えていたんだけれど 僕の貯金で何とかなるかもしれない・・・)
俺は帰りの電車の中で 忍さんに俺がどんな風にしたいのか意見を話し
忍さんもいろいろと思うところがあり 楽しく意見を出し合った
忍さんの行動は早く 一級建築士を連れた忍さんに俺は全てを任せていた
何度か町へ行き忍さんと出来上がっていく我が家を見に行った
そして8ヵ月後とうとう俺と忍さんの家が完成した
荷物の少ない俺は買ったばかりの車に荷物を詰め込み
忍さんよりも先に我が家へとやって来た
畑の奥には俺の知らないビニールハウスが出来ていた
「マジか忍さんビニールハウスも・・・」
小高い山と家との間に低めのブロック塀
平屋建ての建物は2階建てになり ガレージとゲストハウスに使う蔵がキレイに並んでいた
「スゲー今日から忍さんと新しい生活がここで始まるんだ・・・」
俺はそう言って辺りを見渡しながら荷物をおろし
忍さんから連絡をもらい駅へと急いだ
全くひとけの無い駅に車を止めた
(本当に来て良かった何も無いけどそれがいい・・・)
俺はそう思いながら忍さんが来るのを待っていた
「忍さん」
忍さんが駅からおり俺の方へ
「忍さんそれ何ですか?」
忍さんは大きな紙袋を持っていた
「あっこれお隣の篠田さんご夫婦に挨拶 今治タオルとバスタオルだよ・・・ 拓巳君このまま篠田さん家へ行ってくれる?」
「はい」
「あっ車 深い緑色だね凄くキレイ・・・」
「はい 山と同じ緑色がいいと思いましてこの色にしました でも今はだいぶ紅葉してますよ」
「えっ本当に早く見たい」
忍さんは嬉しそうにそう言って俺の車に乗った
篠田さんご夫婦に挨拶をして 忍さんの引っ越しのトラックが来ると
町役場の森本さんが顔を見せてくれた
「森本さん」
「完成しましたね」
「おかげさまで・・・」
「私の方から町の皆さんに伝えておきました 皆さん今日顔を見せに来ると思います 皆さん藤堂さんと江口さん若い2人に興味津々みたいですよ」
森本さんの言った通り 次々と車が止まり
俺と忍さんは初め2人で頭を下げていたものの
話好きの人が多く 忍さんは畑へ俺は野生動物の対処法を聞き
縁側にいただいた物が次々と並び 部屋の方まで埋まるほどたくさんの物を頂いた
俺と忍さんが解放されたのは 辺りが暗くなった頃だった
「拓巳君」
忍さんが畑から戻って来た
「忍さん見て下さい」
「凄いね拓巳君 食べきれないほど頂いちゃったね」
「はい 皆さん親切でいろいろ教わりました」
「僕も・・・」
「あっ忍さんビニールハウスいつの間に・・・」
「うん 篠田さんご夫婦に相談してね 日が良く当たるからちょっとやってみたくてね・・・」
俺は忍さんへと近づいた
「忍さん 俺まだ蔵見てないんですよ」
「今日は忙しかったからね」
「そうですね いつの間にかどんどん忍さんと離されました」
「楽しかったよ 皆さん本当に親切で・・・」
「はい」
俺と忍さんは向かい合った
「拓巳君ありがとう」
「お礼を言うのは俺の方です 結局忍さんに全部任せきりにしてしまって お金だって全部・・・」
「僕は貯金があったし建物だけだったから 土地代がなくて本当にラッキーだったよね・・・ あっ蔵はねらせん階段付けたんだよ 僕どうしても付けたかったんだ」
忍さんは嬉しそうにそう言った
「あとで見せて下さい」
「うん・・・」
「忍さん今日から始まりですね」
「拓巳君本当にありがとう こんな僕と一緒に居てくれて僕嬉しい・・・」
忍さんはそう言って下を向いてた
俺は忍さんの顔を上げた
忍さんの目から涙が流れた
「忍さん泣かないで下さい 俺は忍さんとここで幸せな生活をおくると約束します」
忍さんの目からさらに涙があふれ出し忍さんは俺に抱きついた
「忍さん好きです」
忍さんはゆっくりと俺から離れ 俺はくちびるを重ね舌を絡ませた
「拓巳君外だよ」
「そうですね でも多分見ているのは野生動物だけですよ」
「忍さん 早く部屋に入ってベッドに行きましょう」
俺は忍さんの手を引っ張った
「拓巳君 その前にここ片付けないと頂いた物・・・」
「そうでした」
俺と忍さんはキッチンへと全て運び
2階へと上がりキングサイズの大きなベッドに正座をして座った
「拓巳君 今日からよろしくお願いします」
「忍さんこちらこそ 一生忍さんを大事します 今日は忍さんを寝かせる気ありませんから・・・」
そう言って俺は洋服を脱ぎ忍さんを押し倒した
「拓巳君・・・」
俺は忍さんの洋服の中に手を滑り込ませ 忍さんの舌を絡ませた
(おしまい)
(やっぱもう少し忍さんとイチャイチャしたかったかも・・・ 忍さんも大丈夫そうだったし・・・)
(拓巳君の思い付き? 終着駅ちょっと興味あるかも・・・)
「忍さん乗り換えで何か食べましょうね」
「そうだね ごめんね何も用意がなくて・・・」
「いえぜんぜん 俺が押しかけたので忍さんは悪くないです」
「何だか不思議だね 会社へは行かないのに・・・」
「その先ずっと先まで行きます」
忍さんはうなづいた
俺と忍さんはご飯を食べ再び電車へ
たくさんの人達が電車に乗っていたんだけれど
電車が進むにつれだんだんと人は減り車窓からの景色も変わっていった
「拓巳君もう僕達しか乗ってないんじゃ~」
「そうかもしれませんね ずいぶん遠くまで来ましたね」
「拓巳君何でそんなに嬉しそうなの?」
「忍さんと一緒だからですかね 凄くワクワクしてます」
(忍さんかわいいなぁ~ 不安なのかなぁ~いいよ忍さんいい凄くいい・・・)
終着駅で降りたのは本当に俺と忍さんだけだった
「拓巳君本当に来ちゃったよ」
「はい 凄い景色ですね 何もない・・・」
人の気配がまるでなく 駅がポツンとあるだけの寂しい場所だった
「人は住んで居るんだよね?」
「忍さんとりあえず行ってみましょうか」
「うん」
俺と忍さんは駅をおりた
俺はスマホを取り出し町役場を見つけた
「忍さん町役場へ電話してみますね」
「拓巳君今日は土曜日だから休みかも・・・」
「あっ忍さん出ました もしもしすいませんちょっとお聞きしたいんですけど・・・」
俺は町役場の人に移住出来るのかを尋ねた
「忍さん今町役場の人が来てくれるみたいです」
「えっ今日は休みじゃないの?」
「さぁ~?」
俺もわからず首をかしげた
しばらくすると車が到着した
「お電話を頂いた方ですか?」
「あっはい」
「それはそれはお待たせを致しました 私町役場の森本と申します」
そう言って名刺を俺と忍さんに渡してくれた
「移住をお考えとか?」
「はい 出来れば見せて頂く事は可能ですか」
「はい では車に乗って頂いて案内させていただきます」
「よろしくお願いします」
忍さんがテキパキと答え俺はただ忍さんの隣に居ただけだった
「この辺は人口よりも野生動物の方が多くて 若い人は大歓迎なんです いや~本当にありがとうございます いろいろ案内させていただきます」
そう言いながらどんどん道を進んで行った
小高い山のふもとに平屋建ての家で車は止まった
「ここが行き止まりです どうぞ見てやって下さい」
そう言われ俺と忍さんは車を降りた
「雑草が生い茂っていますが 元は畑です」
(ここ全部が畑どこまで?)
「あれは蔵ですか?」
忍さんが指をさした
「はいそうです 前に住んでいた人が亡くなって 身内の人も誰も居ないのでそのままになってます 更地にするにもお金がかかるのでそのままになってまして・・・」
そう言いながら平屋建ての家を横目に蔵の前へ
木の棒を外し重そうな扉を開けた
森本さんがスマホのライトを付けた
中にはいろいろな物が入っていた
「あぁ~やっぱりそのままですね 役場の方で処分する事は出来ますが お宝が眠っているかもしれませんね・・・」
「中はかなり広いですね」
「そうですね 昔の建物なので丈夫ですし 足元気を付けて下さい」
俺と忍さんは蔵の中をぐるりと見渡した
(スゲー蔵とか初めて見る)
俺と忍さんは蔵から出て森本さんが蔵を閉めた
「ここは物置小屋だったみたいですね」
そう言って森本さんは蔵から少し離れた小屋へと移動した
「あぁ~やっぱり重機が入ったままですね 畑を耕す重機です この辺は野菜が良く育つので皆さん畑を持っています」
振り返った俺と忍さんは森本さんが指をさした方へ
(畑ってどこからなの?)
僕は凄く興味を持った
平屋建ての建物へ
「どうぞ見てやって下さい 柱は太くてしっかりとしてますし ここは町の奥なので2階3階に立替も可能です 私は外で待っておりますので ごゆっくりと見てやって下さい」
そう言って森本さんは外へと出て行った
平屋建ての建物の中に俺と忍さんだけとなった
「忍さん凄いですね・・・」
「うん建物も凄く広いし町の行き止まりっていいね それにそんなに高い山ではないよね すぐ登れそうだしさっき桜が咲いてたの見えたよ」
忍さんは部屋を見ながらそう言った
「忍さんここ凄く良くないですか? おんぼろだけど使えそうだし それに俺さっき想像しちゃったんですよ 畑を見ながら忍さんが座って居ると 野良猫が忍さんの膝の上に乗って忍さんがその野良猫なでているんです それを見た俺は野良猫を追い払って 俺が忍さんの膝の上に頭を乗せるんです 忍さんは笑ってこう言うんです もう拓巳君たらって・・・」
「僕もさっき蔵を見た時 ゲストハウスに出来ないかなぁ~って思った」
「いいですね 翔や弘樹さんに泊まってもらって あっあすかちゃんと幸君は絶対に喜びますよ」
忍さんは振り返った
「拓巳君ありがとう」
(もしもそう出来たら凄く素敵だよね)
(忍さんは何を言ってる・・・)
「忍さん何言ってるんですか 俺はずっと忍さんに感謝してますよ 忍さんここにしませんか?」
「えっでも拓巳君はここでいいの? だって何も無いんだよ周り コンビニもないし遊ぶ所だって・・・」
「忍さんが居るじゃ~ないですか 買い物はお休みの日にまとめてすればいいし あっ俺車の免許取ったんですよ」
「えっ僕もだよ」
「忍さん持ってなかったんですか?」
「うん必要ないかなぁ~と思って取らなかったんだ でも拓巳君が就職頑張ってるから僕も何か頑張ろうって思って・・・」
(ウソだろう・・・ 俺が頑張ってるからとかめちゃくちゃ嬉しいんですけど 本当にいいのか?ここで・・・)
「忍さん後悔とかしませんか? 本当にここで・・・」
「僕は拓巳君と一緒にここに住みたいと思ってる」
(ヤベ~嬉しい忍さんを今抱き寄せてキスしてぇ~)
「それじゃ~森本さんに・・・」
「はい」
(いい雰囲気だったのに・・・ 帰ったらたくさん忍さんと・・・)
俺と忍さんは平屋建ての建物を出た
森本さんは俺達を待っていてくれた
「お待たせしました」
「いいえ 先ほど野生動物と言いましたが 対策をすれば大丈夫だと思いますし かわいい姿も見る事が出来ますしそれに自然豊かで空気もキレイですし 水も山がキレイしてくれています あっここじゃ~なくても更地にした所もご案内出来ますし・・・」
森本さんの必死な姿に 俺と忍さんは言葉を発する事が出来なかった
「お願いします お若い人の力をこの町には必要なんです・・・」
そう言って森本さんは俺達に頭を下げていた
俺と忍さんは顔を見合わせた
「森本さん頭を上げて下さい 僕達からもお願いします ここに住まわせて下さい」
森本さんはゆっくりと顔を上げた
「本当ですか?本当にいいんですかここで? 聞きましたよ本当にいいんですよね ありがとうございます」
また森本さんは頭を下げた
「そうと決まれば気が変わらないうちに・・・ 車に乗って下さい お隣さんをご紹介します 篠田さんと言ってとても優しいご夫婦です 何かと親切に教えて下さいますよ」
森本さんは急いで車へ お隣さんと言ってもかなり遠い
「ここです・・・」
森本さんに続いて車を降りた
「篠田さん どこですか?」
森本さんは敷地に入り大きな声を出していた
「森本さん? めずらしいなぁ~」
「あっ篠田さん奥さんは?」
「あっちょっと待ってな・・・」
俺達の前に篠田さんご夫婦が顔を揃えた
「忙しい所悪いね」
「いや~忙しくなんかないよ で何だい?」
「篠田さん こちらのお2人方が空き家へ引っ越して来る事になりました」
森本さんは明るい声で篠田さんご夫婦にそう言った
「何だってあのおんぼろへか?」
「若いのにこんな田舎へ?」
篠田さんご夫婦は半信半疑だ
「篠田さんすぐにとは行かないよ 立替や整備が必要だからね とりあえず今日は顔を見せだけだから・・・」
森本さんは俺達の方へと顔を向けた
「初めまして藤堂と申します ここへ来たのは今日が初めてで 凄く静かで落ち着ける場所だと思いました また改めまして挨拶の方をさせていただきます 何かとこれからお世話になると思いますが よろしくお願いします」
忍さんはそう言って頭を下げ俺も慌てて頭を下げた
「まぁ~初めてここへ それはそれは何でも聞いて下さいな ねぇ~おじいさん」
「畑は土からやらねぇ~とダメだぞ・・・」
「ありがとうございます ご指導よろしくお願いします」
「篠田さん私からもよろしく頼むよ」
「今日はこれで 私もまた顔を出すよ」
俺と忍さんはまた篠田さんご夫婦に頭を下げた
車に戻り町役場へ
「いや~本当にありがとうございます この町に若い人が住んでくれるとか奇跡ですよ では仮契約をして頂いても・・・ 書類はいろいろあるんですけど急だったもので・・・ 身分証明書とか持ってますか?」
俺と忍さんは運転免許証を出した
「ありがとうございます拝見します あっ大事な事を忘れていました あそこの土地と建物は無料です こちらとしては住んで頂くだけで 儲けものなんですよしかもお若い方に・・・ ただリフォームだったり立替と野生動物の防止策だったりは好き様にお願いします」
それを聞いた俺と忍さんは目を合わせて驚いていた
(マジか・・・ でも何でタダ? 忘れてたそうだよなぁ~ 普通土地ってめっちゃ高いよなぁ~ 俺達めちゃくちゃラッキーだったかも・・・)
(相場はわからないけどかなりの広い土地だった・・・ ローンを考えていたんだけれど 僕の貯金で何とかなるかもしれない・・・)
俺は帰りの電車の中で 忍さんに俺がどんな風にしたいのか意見を話し
忍さんもいろいろと思うところがあり 楽しく意見を出し合った
忍さんの行動は早く 一級建築士を連れた忍さんに俺は全てを任せていた
何度か町へ行き忍さんと出来上がっていく我が家を見に行った
そして8ヵ月後とうとう俺と忍さんの家が完成した
荷物の少ない俺は買ったばかりの車に荷物を詰め込み
忍さんよりも先に我が家へとやって来た
畑の奥には俺の知らないビニールハウスが出来ていた
「マジか忍さんビニールハウスも・・・」
小高い山と家との間に低めのブロック塀
平屋建ての建物は2階建てになり ガレージとゲストハウスに使う蔵がキレイに並んでいた
「スゲー今日から忍さんと新しい生活がここで始まるんだ・・・」
俺はそう言って辺りを見渡しながら荷物をおろし
忍さんから連絡をもらい駅へと急いだ
全くひとけの無い駅に車を止めた
(本当に来て良かった何も無いけどそれがいい・・・)
俺はそう思いながら忍さんが来るのを待っていた
「忍さん」
忍さんが駅からおり俺の方へ
「忍さんそれ何ですか?」
忍さんは大きな紙袋を持っていた
「あっこれお隣の篠田さんご夫婦に挨拶 今治タオルとバスタオルだよ・・・ 拓巳君このまま篠田さん家へ行ってくれる?」
「はい」
「あっ車 深い緑色だね凄くキレイ・・・」
「はい 山と同じ緑色がいいと思いましてこの色にしました でも今はだいぶ紅葉してますよ」
「えっ本当に早く見たい」
忍さんは嬉しそうにそう言って俺の車に乗った
篠田さんご夫婦に挨拶をして 忍さんの引っ越しのトラックが来ると
町役場の森本さんが顔を見せてくれた
「森本さん」
「完成しましたね」
「おかげさまで・・・」
「私の方から町の皆さんに伝えておきました 皆さん今日顔を見せに来ると思います 皆さん藤堂さんと江口さん若い2人に興味津々みたいですよ」
森本さんの言った通り 次々と車が止まり
俺と忍さんは初め2人で頭を下げていたものの
話好きの人が多く 忍さんは畑へ俺は野生動物の対処法を聞き
縁側にいただいた物が次々と並び 部屋の方まで埋まるほどたくさんの物を頂いた
俺と忍さんが解放されたのは 辺りが暗くなった頃だった
「拓巳君」
忍さんが畑から戻って来た
「忍さん見て下さい」
「凄いね拓巳君 食べきれないほど頂いちゃったね」
「はい 皆さん親切でいろいろ教わりました」
「僕も・・・」
「あっ忍さんビニールハウスいつの間に・・・」
「うん 篠田さんご夫婦に相談してね 日が良く当たるからちょっとやってみたくてね・・・」
俺は忍さんへと近づいた
「忍さん 俺まだ蔵見てないんですよ」
「今日は忙しかったからね」
「そうですね いつの間にかどんどん忍さんと離されました」
「楽しかったよ 皆さん本当に親切で・・・」
「はい」
俺と忍さんは向かい合った
「拓巳君ありがとう」
「お礼を言うのは俺の方です 結局忍さんに全部任せきりにしてしまって お金だって全部・・・」
「僕は貯金があったし建物だけだったから 土地代がなくて本当にラッキーだったよね・・・ あっ蔵はねらせん階段付けたんだよ 僕どうしても付けたかったんだ」
忍さんは嬉しそうにそう言った
「あとで見せて下さい」
「うん・・・」
「忍さん今日から始まりですね」
「拓巳君本当にありがとう こんな僕と一緒に居てくれて僕嬉しい・・・」
忍さんはそう言って下を向いてた
俺は忍さんの顔を上げた
忍さんの目から涙が流れた
「忍さん泣かないで下さい 俺は忍さんとここで幸せな生活をおくると約束します」
忍さんの目からさらに涙があふれ出し忍さんは俺に抱きついた
「忍さん好きです」
忍さんはゆっくりと俺から離れ 俺はくちびるを重ね舌を絡ませた
「拓巳君外だよ」
「そうですね でも多分見ているのは野生動物だけですよ」
「忍さん 早く部屋に入ってベッドに行きましょう」
俺は忍さんの手を引っ張った
「拓巳君 その前にここ片付けないと頂いた物・・・」
「そうでした」
俺と忍さんはキッチンへと全て運び
2階へと上がりキングサイズの大きなベッドに正座をして座った
「拓巳君 今日からよろしくお願いします」
「忍さんこちらこそ 一生忍さんを大事します 今日は忍さんを寝かせる気ありませんから・・・」
そう言って俺は洋服を脱ぎ忍さんを押し倒した
「拓巳君・・・」
俺は忍さんの洋服の中に手を滑り込ませ 忍さんの舌を絡ませた
(おしまい)
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キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /チャッピー
AI比較企画作品
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