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俺と悠
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俺と隆は 練習着に着換え みんなとグランドへ
(悠の声 小さかったけど 聞こえた・・・ それは 嬉しかった だ・け・ど 1番前と1番後ろとか マジついてねぇ~ これじゃ 席替えする前の方が近かったじゃん)
「はぁ~」
「なんだぁ~ 正臣 まだ 落ち込んでんのか」
俺は 隆とランニングをしながら ため息をついていた
「だってよー 1番前だぜ 1番前」
「だから・・・ もういい加減 諦めろよ・・・ 1番前とか 笑えるけどなぁ~」
隆は 声を出して 笑っていた
「隆は いいよな~」
(マジ・・・ 悠が 後ろで・・・ 振り返れば 悠が居るとか・・・)
「正臣 プレーに影響するんだから 気持ち切り替えろよ」
「分かってるよ 次期キャプテン」
「まだ 決まってないだろう それ 来年の話だろう・・・」
隆は ランニングをしながら 人差し指を立てて口元へ
「隆が キャプテンやらなきゃ 誰がなるんだよ 隆しかいねぇだろう 来年何てすぐだ すぐ そしたら俺ら番だ」
「正臣・・・ 声がデカいぞ・・・」
隆に 怒られた でも 隆もまんざらでもない
(実際 もう決まったも同前なんだ 隆しか 引っ張っていけるヤツは居ねぇ~ でも 先輩がなぁ~)
俺と隆は サッカークラブ時代から こうしてランニングをしながら 話をするのが恒例になっていた
僕は いつもの様に放課後 教室で復習をしていた
席替えをした 景色は新鮮だった けれど 今日は なぜか ペンが進まない どんどん 時間ばかりが過ぎていく
(どうして こんな気分になるんだろう)
ふと気付くと 榎本の顔が浮ぶ 榎本の机に目が行ってしまう
顔を上げ時計を見ると 6時を過ぎていた
「いけない」
僕は 慌ててペンケースをしまい カバンを取り教科書をしまい 窓を閉め教室を出た
(今日の僕は いったいどうしたんだ・・・ まったく 復習が出来なかった もう下校時間だ 外はこんなに 明るいのに・・・)
僕は 階段を下りて 昇降口へ
グランドを見下ろすと 榎本の姿が僕の目に 飛び込んで来た
榎本は ボールを2個抱えて ボールを足で転がし 大塚君と話している様子だった
(悠はもう 帰ったかなぁ~ それとも・・・)
俺が顔を上げると 悠の姿が・・・ 俺は 思わず大きな声を出していた
「悠・・・ 今 帰り 一緒に帰ろう」
いきなり 榎本の声が聞こえてきた
僕は どうしたらいいのか 分からず ただ榎本が嬉しそうな顔に 釘付けになっていた
「正臣・・・ いきなり 大きな声を出すなよ・・・」
「それ 隆が言う」
俺は 悠の姿を見られた事と 俺が 悠に大きな声を出せた事と 悠が俺の事を 待っている事とか いろんな事が嬉しくなって笑っていた
(どうしよう・・・ どうしよう・・・ 何で 僕は榎本を見ていたんだ すぐに帰れば良かった 榎本を見なければ・・・ 榎本は 僕に気づく事はなかったのに・・・)
僕は まだ 榎本から目を離せずにいた
(早く ここから離れないと 榎本が上がって来ちゃう)
そう思えば思うほど 僕の身体は動かない 頭では 分かっていても 僕の身体は動いてはくれなかった
サッカー部に人が 次々と上がって来た
「高橋じゃん」
「じゃ~な 高橋」
(僕の事を知ってる人? 同じ2年生かなぁ~)
僕は 話しかけられたけれど 答える事が出来なかった それどころではなかった
(僕は いったいどうしたら・・・)
(ヤベ~ ドキドキしてきた・・・ 悠と何 話そう・・・)
俺は隆と ボールを片付けた
「なぁ~ 正臣・・・ いつの間に 高橋と仲良くなったんだ? 名前を呼ぶ仲に・・・」
「えっ 何で 同じクラスじゃん」
「そうだけど・・・ 違うだろう・・・ 何て言うかぁ~ タイプって言うかぁ~ 今までとは・・・」
「おかしいかぁ~」
(ヤベ~ ヤベ~よ・・・ 隆は 勘が鋭い事 忘れてた・・・ 何とかごまかせたかぁ~?)
「いや~ いいんじゃねぇ~」
(焦った~ これ以上 突っ込まれたら ヤバかった・・・)
俺と隆は 悠のもとへ
「悠 お待たせ」
(榎本が 僕の前に来てしまった・・・)
「隆 今日は悠と帰るから・・・」
「あぁ~ 分かった じゃ~な高橋」
そう言って 大塚君は みんなを追いかけ走って行った
(ヤベ~ 悠と2人だ・・・ 俺の心臓の音 聞こえてるんじゃ~ねぇ~って言うぐらい スゲー)
僕と榎本は 校門まで来た
(悠が 俺の後ろに居る ヤベー マジ ヤベー)
「悠の家 どっち?」
俺は 振り返り 悠を見た
僕は 下を向いたまま 指をさした
(榎本に 顔が向けられない・・・ 胸が熱くて苦しくて こんな事 初めてで・・・)
「こっちか~」
榎本が歩き出すと 僕も歩き出した
(どうしよう・・・ 苦しい 涙が出そう 何で 僕が・・・)
僕は 自分の胸を押さえていた
「悠」
榎本が 僕の顔をのぞき込んだ すると 榎本は僕の腕を掴んで 急に走り出した
(悠の様子がおかしい・・・ 悠が 泣いてる 俺なんかした・・・ これじゃ~ 悠と話ができない とにかく 話が出来る場所)
僕は 転びそうになりながら 必死に榎本について行った
細い路地で 榎本は僕の腕を離した
(悠が 苦しそうだ・・・ でも ここなら 悠と話せそうだ・・・)
俺は 悠が落ち着くまで待った
僕は 膝に手をあてて 息を整えていた
(苦しい 榎本につかまれた 腕が熱い・・・ 榎本が居るから ドキドキしているのか 走ったからドキドキしているのか もう 何も 分からない)
僕は 声を振り絞った
「えっ 榎本」
僕は 膝に手をあてたまま 榎本に話かけた
「榎本・・・ ぼっ 僕は もう嫌なんだ・・・ 榎本を見ると ドキドキするし 榎本が 他の誰かと話をしているのを見ると モヤモヤするし 榎本は 僕の事を からかったの? 何で 何で 教室で僕に あんな事をしたんだ 僕は 僕は・・・ あんな事 榎本がしなければ・・・」
(どうして 僕がこんな思いをしなければならないんだ 榎本に会わなければ・・・ 榎本があんな事しなければ 僕は こんな思いをしなくても済んだのに・・・ もう いい 榎本に殴られても蹴られても 榎本に 軽蔑されても 僕は 全部 言った もう こんな思いはしたくない)
僕の目から涙が ポタポタと落ちた
悠の言葉に また 俺の身体が 勝手に動いた
俺は 悠の前に立ち 悠の顔を 両手で優しく包み込み 悠の顔を上げた
悠の涙が 俺の指をつたる
悠が ゆっくりと目を 開けてくれた
俺は出来るだけ 悠に優しく話をした
「悠・・・ 俺も 悠を見ると ドキドキするし 悠が他のヤツと 話をしているのを見ると 嫌な気分になるんだ 悠と同じだ・・・ 悠の事を からかった訳じゃない」
俺は 悠の涙を指でぬぐった
「悠・・・ 俺は 悠の事が好きなんだ・・・ 好きで好きで 悠の事ばかり 考えている 悠も 同じ気持ちなら嬉しい 悠は 俺の気持ち もう 知ってると思っていたよ」
「えっ?」
(榎本は 今 何て言った?)
榎本は そう言い終わると 榎本の唇が 僕と重なり 榎本の舌が スルスルと僕の中へと 流れ込んで来た
僕は 力が抜け 榎本が僕をしっかりと 抱きしめてくれた
「悠 大丈夫?」
僕は 榎本の胸で うなずいた
(つづく)
(悠の声 小さかったけど 聞こえた・・・ それは 嬉しかった だ・け・ど 1番前と1番後ろとか マジついてねぇ~ これじゃ 席替えする前の方が近かったじゃん)
「はぁ~」
「なんだぁ~ 正臣 まだ 落ち込んでんのか」
俺は 隆とランニングをしながら ため息をついていた
「だってよー 1番前だぜ 1番前」
「だから・・・ もういい加減 諦めろよ・・・ 1番前とか 笑えるけどなぁ~」
隆は 声を出して 笑っていた
「隆は いいよな~」
(マジ・・・ 悠が 後ろで・・・ 振り返れば 悠が居るとか・・・)
「正臣 プレーに影響するんだから 気持ち切り替えろよ」
「分かってるよ 次期キャプテン」
「まだ 決まってないだろう それ 来年の話だろう・・・」
隆は ランニングをしながら 人差し指を立てて口元へ
「隆が キャプテンやらなきゃ 誰がなるんだよ 隆しかいねぇだろう 来年何てすぐだ すぐ そしたら俺ら番だ」
「正臣・・・ 声がデカいぞ・・・」
隆に 怒られた でも 隆もまんざらでもない
(実際 もう決まったも同前なんだ 隆しか 引っ張っていけるヤツは居ねぇ~ でも 先輩がなぁ~)
俺と隆は サッカークラブ時代から こうしてランニングをしながら 話をするのが恒例になっていた
僕は いつもの様に放課後 教室で復習をしていた
席替えをした 景色は新鮮だった けれど 今日は なぜか ペンが進まない どんどん 時間ばかりが過ぎていく
(どうして こんな気分になるんだろう)
ふと気付くと 榎本の顔が浮ぶ 榎本の机に目が行ってしまう
顔を上げ時計を見ると 6時を過ぎていた
「いけない」
僕は 慌ててペンケースをしまい カバンを取り教科書をしまい 窓を閉め教室を出た
(今日の僕は いったいどうしたんだ・・・ まったく 復習が出来なかった もう下校時間だ 外はこんなに 明るいのに・・・)
僕は 階段を下りて 昇降口へ
グランドを見下ろすと 榎本の姿が僕の目に 飛び込んで来た
榎本は ボールを2個抱えて ボールを足で転がし 大塚君と話している様子だった
(悠はもう 帰ったかなぁ~ それとも・・・)
俺が顔を上げると 悠の姿が・・・ 俺は 思わず大きな声を出していた
「悠・・・ 今 帰り 一緒に帰ろう」
いきなり 榎本の声が聞こえてきた
僕は どうしたらいいのか 分からず ただ榎本が嬉しそうな顔に 釘付けになっていた
「正臣・・・ いきなり 大きな声を出すなよ・・・」
「それ 隆が言う」
俺は 悠の姿を見られた事と 俺が 悠に大きな声を出せた事と 悠が俺の事を 待っている事とか いろんな事が嬉しくなって笑っていた
(どうしよう・・・ どうしよう・・・ 何で 僕は榎本を見ていたんだ すぐに帰れば良かった 榎本を見なければ・・・ 榎本は 僕に気づく事はなかったのに・・・)
僕は まだ 榎本から目を離せずにいた
(早く ここから離れないと 榎本が上がって来ちゃう)
そう思えば思うほど 僕の身体は動かない 頭では 分かっていても 僕の身体は動いてはくれなかった
サッカー部に人が 次々と上がって来た
「高橋じゃん」
「じゃ~な 高橋」
(僕の事を知ってる人? 同じ2年生かなぁ~)
僕は 話しかけられたけれど 答える事が出来なかった それどころではなかった
(僕は いったいどうしたら・・・)
(ヤベ~ ドキドキしてきた・・・ 悠と何 話そう・・・)
俺は隆と ボールを片付けた
「なぁ~ 正臣・・・ いつの間に 高橋と仲良くなったんだ? 名前を呼ぶ仲に・・・」
「えっ 何で 同じクラスじゃん」
「そうだけど・・・ 違うだろう・・・ 何て言うかぁ~ タイプって言うかぁ~ 今までとは・・・」
「おかしいかぁ~」
(ヤベ~ ヤベ~よ・・・ 隆は 勘が鋭い事 忘れてた・・・ 何とかごまかせたかぁ~?)
「いや~ いいんじゃねぇ~」
(焦った~ これ以上 突っ込まれたら ヤバかった・・・)
俺と隆は 悠のもとへ
「悠 お待たせ」
(榎本が 僕の前に来てしまった・・・)
「隆 今日は悠と帰るから・・・」
「あぁ~ 分かった じゃ~な高橋」
そう言って 大塚君は みんなを追いかけ走って行った
(ヤベ~ 悠と2人だ・・・ 俺の心臓の音 聞こえてるんじゃ~ねぇ~って言うぐらい スゲー)
僕と榎本は 校門まで来た
(悠が 俺の後ろに居る ヤベー マジ ヤベー)
「悠の家 どっち?」
俺は 振り返り 悠を見た
僕は 下を向いたまま 指をさした
(榎本に 顔が向けられない・・・ 胸が熱くて苦しくて こんな事 初めてで・・・)
「こっちか~」
榎本が歩き出すと 僕も歩き出した
(どうしよう・・・ 苦しい 涙が出そう 何で 僕が・・・)
僕は 自分の胸を押さえていた
「悠」
榎本が 僕の顔をのぞき込んだ すると 榎本は僕の腕を掴んで 急に走り出した
(悠の様子がおかしい・・・ 悠が 泣いてる 俺なんかした・・・ これじゃ~ 悠と話ができない とにかく 話が出来る場所)
僕は 転びそうになりながら 必死に榎本について行った
細い路地で 榎本は僕の腕を離した
(悠が 苦しそうだ・・・ でも ここなら 悠と話せそうだ・・・)
俺は 悠が落ち着くまで待った
僕は 膝に手をあてて 息を整えていた
(苦しい 榎本につかまれた 腕が熱い・・・ 榎本が居るから ドキドキしているのか 走ったからドキドキしているのか もう 何も 分からない)
僕は 声を振り絞った
「えっ 榎本」
僕は 膝に手をあてたまま 榎本に話かけた
「榎本・・・ ぼっ 僕は もう嫌なんだ・・・ 榎本を見ると ドキドキするし 榎本が 他の誰かと話をしているのを見ると モヤモヤするし 榎本は 僕の事を からかったの? 何で 何で 教室で僕に あんな事をしたんだ 僕は 僕は・・・ あんな事 榎本がしなければ・・・」
(どうして 僕がこんな思いをしなければならないんだ 榎本に会わなければ・・・ 榎本があんな事しなければ 僕は こんな思いをしなくても済んだのに・・・ もう いい 榎本に殴られても蹴られても 榎本に 軽蔑されても 僕は 全部 言った もう こんな思いはしたくない)
僕の目から涙が ポタポタと落ちた
悠の言葉に また 俺の身体が 勝手に動いた
俺は 悠の前に立ち 悠の顔を 両手で優しく包み込み 悠の顔を上げた
悠の涙が 俺の指をつたる
悠が ゆっくりと目を 開けてくれた
俺は出来るだけ 悠に優しく話をした
「悠・・・ 俺も 悠を見ると ドキドキするし 悠が他のヤツと 話をしているのを見ると 嫌な気分になるんだ 悠と同じだ・・・ 悠の事を からかった訳じゃない」
俺は 悠の涙を指でぬぐった
「悠・・・ 俺は 悠の事が好きなんだ・・・ 好きで好きで 悠の事ばかり 考えている 悠も 同じ気持ちなら嬉しい 悠は 俺の気持ち もう 知ってると思っていたよ」
「えっ?」
(榎本は 今 何て言った?)
榎本は そう言い終わると 榎本の唇が 僕と重なり 榎本の舌が スルスルと僕の中へと 流れ込んで来た
僕は 力が抜け 榎本が僕をしっかりと 抱きしめてくれた
「悠 大丈夫?」
僕は 榎本の胸で うなずいた
(つづく)
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