悠と榎本

暁エネル

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終業式

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今日で 1学期が終わる 凄い速さで 1学期が終わった様な気がする


榎本に出会ってから 時間が物凄く早く感じられて もっと みんなと一緒に あの教室に居たい もっと 榎本と話がしたい そう思う毎日だった




(みんなはどう 思っているのかなぁ~? 榎本は? 僕と同じなら嬉しいんだけどなぁ~)




僕は いつもの様に席に着く この景色も 今日で見納めだと思うと 考え深いものがあった


「あっ 高橋君 おはよう」


委員長と副ちゃんが 教室に入って来た


「おはよう 委員長 副ちゃん」


「今日で 1学期が終わちゃうね~」


副ちゃんは いつもの様に 僕に話しかけてくれた


「そうだね 早かったね~ あっという間」


「高橋君も そう思う」


「うん」


「委員長とも話してたんだよ~ もう 夏休みだよ」


副ちゃんのその困った様な顔も 副ちゃんのそのキレイな顔は とても絵になる


副ちゃんの笑顔を見る 委員長がとても 幸せそうだった


僕は 委員長と副ちゃんが変わらず このままずっと 一緒に居てほしいと願った



「悠」

榎本の大きなが聞こえて 僕は 榎本の方を向いた




(ダメだ・・・ まただ・・・ 委員長と副ちゃんと悠は 話してただけなのに・・・ 俺 悠をどんだけ独占したいんだよ・・・)




悠を 見た瞬間 声が出ていた


俺は 悠から視線を外す事なく カバンを机に置き 悠の傍へ


「悠・・・ 夏休み何か予定ある? どっか行きてぇ~なぁ~」


「正臣 残念ながら 毎日部活だ・・・」


榎本のあとに 大塚君が続いた


「榎本 大塚君 おはよう」


僕に続いて副ちゃんが 榎本と大塚君に挨拶をした


「大塚君 榎本君 おはよう 明日から夏休みだね」


副ちゃんは 大塚君と榎本を見て笑っている




(本当に 副ちゃんの顔はキレイだなぁ~)




(悠は まさか・・・ 副ちゃんを・・・)





「悠・・・ 悠は 夏休みどっか行くの?」


俺は悠が 俺の方を向いてほしくて 悠に話しかけた


「僕・・・ お母さんに聞いてないから 分からないけど 予定は まだ 何もないと思うよ」


「そうか~」




(やっと 悠が 俺の方を向いてくれた 勘弁してくれよ・・・ 俺だってヘコムよ・・・)




「榎本 どうかした?」


悠が 上目づかいで 俺を見ていた




(悠・・・ そんな顔で 俺を見るなよ・・・ ここは学校でみんなが居るんだぞ・・・ )




俺は 悠の事を見つめていた




チャイムが鳴り みんなが席に着きはじめた


「じゃ~ あとでな悠」


「うん」




(何か今 榎本おかしくなかった? 今日 榎本は部活かなぁ~? 少しでもいいから 榎本と話したいなぁ~)





(悠が 本当に 副ちゃんの事を思っていたら どうしよう・・・ 確かめたい・・・)





放送が流れ 僕達は体育館へ


榎本と須藤さんと委員長が 僕達の方へ 


みんなで階段を下りた



「榎本君達も 夏休み部活があるの?」


副ちゃんは階段を下りながら 榎本と大塚君の方を向いた


「あぁ~ ほぼ毎日・・・」


「それは凄いねぇ~」


「副ちゃん 私達バスケ部も ほぼ毎日あるよ・・・」


「まぁ~ する事もないから部活があった方が 私はいいけどねぇ~」


大塚君とリーダー 須藤さんの話を僕は黙って聞いていた




(みんな凄いなぁ~ 僕は 本を読みあさろうかなぁ~)




(悠に確かめたいけど・・・ 今は ダメだ・・・)





全校朝礼が終わり 僕達は 教室へと戻って来た


「みんな 席に着け~」


榊先生が 僕達の通知書を持って 教室に入って来た


先生は いつもの様に 教室を見渡す


「さぁ~ みんな 明日から待ちに待った 夏休みだ 中学2年の夏休みを存分に楽しんでくれ 家族でどこかへ行くのもいいだろう 友達と遊ぶのも ただし 危険な遊びはダメだぞ ケガもしてくれるなよ 何か あったら 学校に連絡をしてくれ 詳しくはプリントを見てくれ 今 配るから・・・」




(先生・・・ 話が長い・・・ 俺は早く悠と話がしたいんだよ・・・ 今日 悠が俺ん家に 来れたらいいんだけどなぁ~)




「じゃ~ 今から通知書を渡す 静かにする様に 4組の村上が うるせぇ~からなぁ~」


リーダーと須藤さんが 笑っていた


「じゃ~ 名前を呼ばれた 取りに来てくれ」


出席番号順に名前が呼ばれ みんなは 静かに自分の通知書を見ていた


「みんな渡ったなぁ~ それじゃ~ 新学期 元気な姿を見せてくれ ちゃんと 通知書を保護者の人に見せろよ 気をつけて 帰ってくれ」


榊先生が 教室を出た行った




(やっと 終わった~ これで悠とゆっくり 話が出来る・・・)





俺が 振り向くと また 悠は 副ちゃんと話をしていた


俺は 隆の机の前に立った


「悠・・・ 一緒に帰ろう」


「うん」




(榎本が僕を見てる・・・ ちょっと ドキドキするなぁ~)




(悠・・・ 今日 俺ん家に来れっかなぁ~ ダメもとで 誘ってみるか・・・)




僕は カバンを膝に置いて 立ち上がった


「委員長 副ちゃん また 新学期にね」


「うん 高橋君も榎本君も大塚君も元気でね また 新学期」


委員長と榎本と大塚君が それぞれ手を上げ 僕達は教室を出た



「悠 俺ん家」


「えっ いいの?」


「あぁ~」




(ヤッター良かった~ 断られると思ってた・・・ これで悠とゆっくり 話が出来る)




(夏休み連絡を取って 会っても良かったんだけど・・・ 榎本 部活があるって言ってたし 良かった・・・)




俺は一応 隆にも聞いてみた

 
「隆も 来るか?」


「いいや・・・ 俺 スパイク見に行って来る 明日から部活だし 今日 行かねぇ~と」


「そっか~」


3人で帰るのは初めてで 僕は 少し緊張していた


榎本と大塚君が話しながら 僕の前を歩いた


榎本と大塚君は仲が良い お互いが対等で 相手の事を理解している




(僕も いつか榎本と釣り合う人になれる日が 来るのかなぁ~? 僕も榎本みたいに 普通に話しかけたり 笑ったりできるのかなぁ~? まだ僕は 榎本に凄く 引っ張られ支えられている 僕が 榎本を支えられる そんな日が いつか来たら 僕は 榎本の事を 全力で支えたい)




榎本と大塚君が 立ち止まった


「じゃ~ 俺 こっちだから」


大塚君が 指をさした


「正臣は明日な・・・ 高橋は またな」


「うん 大塚君 部活 頑張ってね」


「おう じゃ~な」


「隆・・・ 明日 遅れるなよ」


「それ正臣だろ~ じゃ~な」


大塚君は 走って行ってしまった


「悠・・・ 悪い」


「えっ? 何が?」 


「隆と話すると 止まらなくってさ~」


榎本は 頭をかきながら そう言った


「ううん 大丈夫 大塚君との話 面白かったし」


「そうか~ 悠 昼は?」


「あっ 僕 お金もらって来たから」


「じゃ~ コンビニだな」


榎本は そう言って 歩き出した


(つづく)
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