悠と榎本

暁エネル

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2学期

榎本の事をまた少し理解出来た夏休み


榎本の家での勉強会も 楽しく充実した勉強会で終わる事が出来た


でも榎本は時々 僕に意地悪をして問題が解けたら ごほうびにキスを要求された


榎本のやる気を損なわない為に その要求はのむんだけど


榎本はキスだけでは収まらない時もあって


そんな榎本に僕はいつも負けてしまっていた




1・2年生の復習も夏休み中に終わり 榎本にも笑顔が増え自信へと繋がっていた


僕も榎本と一緒に勉強する事で 僕の方がより勉強になった夏休みだった







今日から2学期


僕は上履きとカバンを持って学校へ


今日も暑い日差しが照りつけ 久しぶりの学校で僕は少しドキドキしていた


教室には何人かの生徒が座っていた


みんなの視線が僕へと向けられ 僕はすぐに自分の席へと着いた





(挨拶した方が良かったかなぁ~ でもあんまり話た事ない人ばかりだし 僕大きな声出せないし・・・)





僕はまだ クラスのほとんどの人と話をした事がなかった



僕が1番前の席へ座っていると 藤原君と吉田さんが楽しそうに話ながら 教室へと入って来た


「あっ高橋君 おはよう」


「藤原君 吉田さんおはよう」


藤原君と吉田さんは 僕の席の前に立っていた


「あー高橋君 また勉強ばっかりしてたんでしょう」


吉田さんが僕を見てそう言った


僕は藤原君と吉田さんに 少し袖をまくって見せた


「そんな事ないよ ほら」





(毎日榎本の家へ行っていたんだから)





「あっそれでもちょっと日焼けしてるんだね 高橋君は私よりキレイな肌してるからなぁ~」


「そんな事ないよ 吉田さんの方が凄くキレイだよ」


僕は自分で言っていて恥ずかしくなっていた


「ありがとう 高橋君嬉しい」


そう言って吉田さんは笑っていた





チャイムが鳴り先生が教室へ入って来た


「みなさんおはようございます 本来ならばグランドや体育館へ移動になるのですが これから放送が入り始業式となります みなさんは静かに放送を聞いていて下さい その後ホームルームとなり解散になります」


先生が話終わると放送が流れた


校長先生の話を僕達は静かに聞いていた



「では放送が終わりましたので これからホームルームを始めます 2学期も1学期同様に小テストを行います みなさんは夏休みの間しっかりと実力を付けてきたと思います 中間テストの前に運動会がありますが この特別進学クラスでは参加はしません 当日欠席しても 欠席扱いにはなりません 自由参加となり団体競技のみの参加となります 参加する生徒はあらかじめ先生に申し出て下さい 参加する生徒は くれぐれもケガなどしないように気を付けて参加をして下さい 中間テストが終わったらすぐに志望校の最終確認をします まだ志望校が決まらない生徒は 先生が相談にのりますので申し出て下さい 明日早速ですか小テストをします以上です」


先生はそう言って教室を出て行った





「ひとみ 最後の運動会が自由参加だって・・・」


そう言いながら藤原君は吉田さんのところへ


「うんでも私参加したいなぁ~」


「もちろん俺も 高橋君も参加するだろう?」


藤原君と吉田さんの視線が僕へと向けられた





(藤原君と吉田さんは 運動が得意だからいいけど僕が参加しても・・・)





そこへ榎本が顔を出した


「委員長 副ちゃん何の話?」


榎本は僕の席の前に立ち 藤原君と吉田さんに聞いていた


「あっ榎本君久しぶり 私達運動会自由参加なんだって 最後の運動会なのにつまんない」


「えっそうなのマジで自由参加って何? でも飛び入り参加できんじゃねぇ~の?」


「それが団体競技だけなんだ 久しぶりにおもいっきり走れると思っていたのにさぁ~ 俺部活引退してから走ってないんだ」


「あっ慎也 私も・・・」


吉田さんは自分の顔を指でさした


「運動会 楽しみにしてたのに」





(吉田さんは残念そうだ)





「俺達は明日いろいろ種目決めるんだ」


「いいなぁ~」


吉田さんは榎本にうらやましそうに ため息をつく様にそう言った




「で悠も当然運動会出るんだろう・・・」


榎本は僕の机にしゃがみ込み 上目遣いで僕を見てそう言った





(榎本 その顔はズルいよ・・・)





僕はそんな榎本のかわいい顔に耐えられず 藤原君と吉田さんに視線を向けた


吉田さんは立ち上がり僕の方へ


「わっわかったよ 僕も運動会参加するよ」


「やったね 慎也聞いた?」


吉田さんは振り向いて嬉しそうに藤原君にそう言った


僕は吉田さんの迫力に負けてしまっていた


「うんでも団体競技しか出られない」


「そうなんだよねぇ~」


藤原君と吉田さんは顔を見合わせていた


「それじゃ~さぁ~ 俺が明日榊先生に相談してみるよ」


榎本は立ち上がりながらそう言った


「榎本君ありがとう・・・ あれ榎本君また背が伸びた?」


吉田さんは榎本に手を伸ばした


「俺だけじゃないよ 悠立ってみて」


榎本にそう言われて僕は立ち上がった


「あっ本当だ 私と同じくらいかなぁ~」


吉田さんは僕に近づき 榎本にもした様に僕にも手を伸ばした





(吉田さん近い・・・)





僕はドキドキして吉田さんを見ていた





「そろそろ帰ろう」


藤原君の声に僕は救われた



榎本と吉田さんは話が盛り上がり 校門まだ楽しそうに話をしていた




「何か悪かったね ひとみが運動会に出る事押し付けたみたいで・・・」


藤原君は僕の隣でそう言った


「えっそんな事ないよ 団体競技だけだし 僕が走るのが遅くても 誰にも迷惑にならないと思って」


「そっか でも参加するからにはお互い頑張ろうよ」


「うん」






「ねぇ~榎本君」


副ちゃんは小さな声で俺に聞いてきた


「何副ちゃん」


「夏休みは高橋君と一緒に勉強してたの」


副ちゃんは嬉しそうに笑ってそう言った


「あぁ~ほぼ毎日 悠と過ごしてた」


「そうだよねそうだよね」




(ヤベーなぁ~副ちゃんめちゃ嬉しそうだ)





「榎本君 絶対に高橋君の事離さないでね」


「あぁ~俺達は大丈夫だ」


副ちゃんは目をうるうるさせて 両手を口に当てて何度もうなずいていた




俺と副ちゃんは遅れて 悠と委員長のところへ


「じゃ~俺 悠と帰るから」


「うんじゃ~ね 榎本君高橋君」


校門で藤原君と吉田さんは僕と榎本に手を振った






「ねぇ~榎本 さっき吉田さんと何話てたの」





(だいだいわかるけど 吉田さん僕に榎本の事聞いてこないし・・・)





「悠と夏休み過ごしたのって」





(やっぱり)




「俺 副ちゃんに隠してもしょうがねぇ~と思って正直に話た 副ちゃんスゲー嬉しそうだったけどなぁ~ 悠には副ちゃん聞かねぇ~だろう・・・」


「うんぜんぜん聞いてこないよ」


「前に俺副ちゃんに言ったから 副ちゃん絶対に悠の事を離すなって」


「えっ吉田さんそんな事榎本に言ったの」


「あぁ~だから 俺と悠は大丈夫だって言った そしたら副ちゃんスゲー嬉しそうな顔してたよ」


榎本は笑ってそう言った


「榎本 榎本は前に吉田さんは僕達の事を心配してるって言ったけど 僕はやっぱり吉田さんが怖いよ」


「悠がそう思うのも 俺はわかるよでも副ちゃんだ 他のヤツなら危険だけど 副ちゃんは大丈夫だ」


榎本は僕の顔を覗き込んでそう言った




「そうだう悠」


「ううん何?」


「さっきも言ったけど 明日運動会の種目決めるんだ そんで運動会の練習とかあって悠とこうして帰れなくなる」


榎本は立ち止まりそう言った


「うんそうだね・・・」





(ちょっとさみしいけど・・・)





僕はうつむき顔を上げた


「榎本 僕榎本の事を応援するから頑張ってね」


「あぁ~見ててくれ 最後の運動会だからな悠も一緒にな」


榎本は嬉しそうにそう言った



(つづく)



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