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予期せぬ出来事
各クラスの運動会の練習が放課後行われる事になり
榎本が言っていた通り 僕は1人で帰る日が続いていた
授業が終わり先生が教室を出ると 吉田さんが僕を呼んだ
「ねぇ~高橋君」
僕は振り返り吉田さん方を向いた
「何吉田さん」
「この頃榎本君ぜんぜん来ないねぇ~」
「うん 放課後は運動会の練習だと思う」
「そっかぁ~ 私も大きな声出しておもいっきり走りたいなぁ~」
藤原君は僕に人差し指を立てて 吉田さんの後ろから顔を出した
「俺も」
「慎也」
吉田さんはいきなり藤原君の顔が真横に現れ驚いていた
藤原君と吉田さんの笑顔がとてもキレイで お似合いの2人に僕は見とれてしまっていた
僕達の授業中もグランドでは 各のクラスが運動会の練習が行われ
みんなのかけ声や応援する声を聞いていると 僕も一緒に運動会の練習をしている様な そんな気持ちになった
授業が終わり吉田さんはまた僕に声をかけてくれた
「ねぇ~高橋君」
「何副ちゃん」
「高橋君がさぁ~ 榎本君の教室に行ってみるっていうのはどうかな?」
吉田さんは嬉しそうにそう言った
(えっ何で僕が・・・)
吉田さんは手で口元を隠し 小さな声でこう言った
「高橋君はさみしくないの?」
僕は吉田さんの言葉を聞いたとたん 僕の顔が熱くなりすぐに前を向いた
(吉田さんはいきなり何を言うんだ・・・ 僕だって榎本に会いたいよ~そりゃ~ でも・・・)
「ひとみ何話てるの?」
そこへ藤原君がやって来た
僕は立ち上がり 藤原君と吉田さんにこう言った
「僕ちょっと行って来る」
「いってらっしゃい高橋君」
吉田さんの声が聞こえたけれど 僕は吉田さんの顔を見る事が出来なかった
教室を慌てて飛び出して 榎本の教室の前まで来たけれど
榎本はみんなと話をしていて 僕は榎本の事を呼ぶ勇気がなかった
(どうしよう・・・)
「あれ高橋?」
僕が廊下でウロウロしていると サッカー部の人が声をかけてくれた
「どうしたの? あっもしかして正臣?」
僕はうなずいた
「ちょっと待ってて」
僕はドキドキしながら榎本を待っていた
「正臣~高橋が呼んでる」
(えっ悠がマジで・・・)
俺はすぐに廊下へ
僕は榎本の姿を見た瞬間 涙が溢れ下を向いた
(ヤベ~マジ悠だ嬉しい・・・ だけど・・・)
「悠こっち」
榎本は僕の背中に手をそえ 僕をひとけのない階段のところまで連れて来てくれた
(何で僕はいつもこうなんだ これじゃ~まるで榎本にイジメられてるみたいじゃないか)
(あぁ~ヤベ~悠めちゃめちゃかわいい ギュッと抱きしめてやりてぇ~ だけど・・・)
俺は小さな声でこう言った
「悠 俺もスゲー悠に会いたかった嬉しいよ・・・」
僕は涙をふいて榎本を見上げてうなずいた
(ヤベ~よ悠の顔 かわい過ぎんだろうこれ・・・)
「あっそうだ悠 運動会の話榊先生にしたんだそしたら 村上先生にも協力させるって言ってたし 榊先生の事だから運動会もしかしておもしろい事になるかもしんねぇ~なぁ~」
(もしかするって?なんだろう・・・)
チャイムが鳴り榎本は僕に近づき僕の頭を くしゃくしゃとなでていた
「じゃ~な悠 委員長と副ちゃんに言っといてくれ それから運動会の前の日 事前準備で一緒に帰れるから」
「うん」
榎本は笑顔で教室に向かって行った
(あぁ~ヤベ~ 悠の顔マジヤベ~ あのまま悠と授業バックレても俺は良かったんだけどなぁ~)
僕が席に着くとすぐに先生が教室に入って来た
(危なかったもう少し遅かったら・・・ まだドキドキしてるよ榎本・・・)
授業が終わり 早速吉田さんは僕に聞いて来た
「高橋君榎本君と話できた?」
吉田さんの笑顔に負けない様に 僕は振り向いて答えた
「うん話して来たよ 榎本が榊先生に僕達の運動会の事話してくれて 村上先生にも協力してもらえる事になったって言ってたよ」
藤原君も吉田さんの傍へ 僕は2人に話た
「榎本がもしかするとって 言ってたけど・・・」
「そっか榊先生俺らの為に動いてくれるんだ」
「楽しみだね慎也 だって最後の運動会だもん」
藤原君と吉田さんは嬉しそうに笑っていた
それから数日後の休み時間
榊先生が特進クラスへやって来た
「あぁ~居た居た 委員長と副ちゃん悠もちょっといいかなぁ~」
「はい」
藤原君が返事をして僕達は廊下へ
「運動会なんだけど正臣から聞いたよ 特進クラスの生徒が運動会に参加するって例年なかった事だったんだよ ましてや俺のクラスだった3人だ 先生方も驚いてなぁ~村上にも相談してさぁ~ こういうのはどうだろう先生方と一緒に1500メートル走を走ってくれないかなぁ~」
藤原君と吉田さんは喜びの声をあげていた
いっほう僕はと言うと 1500メートル走と言う言葉に愕然としていた
(1500メートル走なんて僕には無理だよ・・・)
「悠も大丈夫かな?」
榊先生が心配そうに僕を見て 藤原君と吉田さんは笑顔で僕にうなずいていた
「あっはい頑張ります」
「それじゃ~当日走る順番決めるから くれぐれもケガだけはしてくれるなよ 豊田先生ににらまれるのはごめんだからな じゃ~休み時間潰して悪かった」
そう言って榊先生は行ってしまった
「慎也やったね 私達走れるんだよ」
「あぁ~練習しないとなぁ~」
藤原君と吉田さんはとても嬉しそうに話をしていた
(どうしよう何で僕が1500メートル走に 1500メートル走って言ったら速い集団じゃん とてもじゃないけど 僕は追いつけないし先生方にも迷惑かけちゃうよ・・・)
「高橋君?聞いてる?」
「あっごめん何?」
藤原君と吉田さんが僕の顔を覗き込んでいた
「高橋君練習しよう 放課後大丈夫?」
「あっうん大丈夫」
藤原君と吉田さんの塾がお休みの日に 僕達は涼しい廊下で練習をした
バトンの受け渡しや走り方 藤原君と吉田さんは丁寧に僕に教えてくれた
「高橋君 前より絶対速くなってるよねぇ~」
「手も良く振れてるし いいんじゃないかなぁ~」
(藤原君と吉田さんは褒めるのが上手だ でも僕は2人と走るとどんどんと引き離されて行く どうしようこれじゃ・・・)
「高橋君背が伸びたし 夏休み何か運動してた?」
僕は吉田さんに首を振った
(でも吉田さんが言ってくれた様に 以前の僕だったら筋肉痛で 学校の階段の上り下りが大変だったかもしれない 体力がついた 階段の上り下りが役に立った)
練習が終わり 僕はそう思いながら 藤原君と吉田さんに手を振って別れた
運動会が近づくと思うと 不安で押しつぶされそうになり なるべく考えない様に僕はしていた
けれど時間は止まってはくれず どんどん運動会の日が近づいて行った
先生が教室に入って来た
「明日行われる運動会ですが 以前話をした通り この特別進学クラスでの参加はありません 一部の生徒は参加を希望されていますが くれぐれもケガのない様にお願いします それでは以上です」
先生は僕達の方を見ながら話終わり教室を出て行った
みんなは帰る支度をして 次々と教室を出て行った
「ねぇ~明日運動会参加するんでしょう」
吉田さんが何人かの友達に聞かれていた
「うん凄く楽しみにしてる」
「そっか 頑張ってね」
「うんありがとう」
その人達が一斉に教室から出て行った
「いよいよ明日だねひとみ 高橋君」
藤原君がそう言いながら吉田さんの席へ
「うん 僕ちゃんと走れるかなぁ~ 不安でいっぱいだよ」
(本当に迷惑だけはかけたくないんだけど・・・ 僕が参加する事事態が迷惑な気がするよ・・・)
そこへ榎本が教室に入って来た
「何が不安だって?」
「榎本」
僕はびっくりして 思わず大きな声を出してしまった
榎本は突然僕の机の前に現れた
「榎本君久しぶり」
「明日は 俺達負けないから」
吉田さんに続いて藤原君が力強く榎本に言った
「1500メートル走出るんだろう 榊先生から聞いた俺も出るから」
榎本が藤原君に負けないくらいに言い放った
(榎本も1500メートル走に出るんだ 知らなかった)
「私今からドキドキしてる」
「あっ吉田さん僕も どうしよう・・・」
僕と吉田さんは顔を見合わせていた
「何で今からドキドキすんの」
榎本の何気ない言葉に吉田さんが吹き出し笑った
吉田さんの笑顔で僕の不安な気持ちが少したけ和らいだ
「あっ榎本君 私達秘密の特訓したんだよ ねぇ~高橋君」
吉田さんは階段を下りながら振り向いて僕に言った
(秘密の特訓ってなんだよ 俺の悠に何したんだ?)
「悠 ホント」
僕の隣に居た榎本が僕の顔を覗き込んだ
「あっうん」
榎本の顔がいきなり近づいて来て 僕は驚いてしまった
「榎本君 高橋君走り方変わったんだよ ねぇ~慎也」
「あぁ~ 榎本にも追い越せないかもなぁ~」
「えっぜんぜんそんな事ないよ」
僕は首を振り榎本の顔を見た
榎本が僕の顔を見ながら笑い 藤原君と吉田さんも声を出して笑っていた
僕はちょっと恥ずかしくもなり みんなの笑い声に嬉しくもなりながら校門まで来た
「じゃ~明日 委員長 副ちゃん」
「うん 明日」
榎本と僕は 藤原君と吉田さんに手を振った
僕は久しぶりに榎本と帰る でも明日は運動会
「榎本 明日は運動会だよ 僕1人で帰るから 榎本真っ直ぐ帰って少しでも身体を休めてよ 僕は大丈夫だから あっでも違うよ 榎本と帰りたくない訳じゃ~ないからね」
(榎本誤解した? どうしよう僕は嬉しいけど 榎本は明日朝からだし・・・)
「悠 ありがとう・・・」
(何を悠は心配してるんだ?)
「俺さぁ~ 悠が教室に来てくれた時スゲー嬉しかった・・・」
榎本は笑ってそう言ってくれた
「榎本 実は吉田さんに榎本の事言われて 僕恥ずかしくなって慌てて教室を出てきちゃったんだ だって吉田さん」
(さみしくないのって それに榎本の顔を見たかったし会いたかった)
「僕だって榎本に会いたかったよ・・・ だけど・・・」
(僕だって我慢してたんだずっとだから・・・ 嬉し過ぎて涙がこぼれた 泣くつもりなかったのに 榎本の顔を見たら・・・)
「たまたまサッカー部の人が 僕に気づいてくれて榎本に会えたんだ」
(でも・・・ )
「あのまま僕は榎本を呼ぶ事もできずに 教室に帰えってしまっていたかもしれない 榎本こんな情けない僕でごめんね」
(僕はそれでも 榎本の傍がいい・・・)
僕はまた下を向いた
(ヤベ~何だよこれめちゃめちゃかわいいじゃん こんな情けない僕って 俺がそんな事思うわけねぇ~のに・・・)
「悠 そういうところも全部 全部ひっくるめて 俺は悠の事が好きなんだ 悠がかわいくて仕方ねぇ~よ」
榎本の言葉に僕は顔を上げた
(どうしよう嬉し過ぎて また僕涙が出てきそう・・・)
(あぁ~手を伸ばせば悠に手が届くのに 今この場所で悠を抱きしめてぇ~)
僕のマンションの下へ着いていた
(何か話しなくちゃ 僕が・・・)
「榎本 1500メートル走って午前部の最後だよね」
「えっあっ忘れた 去年そうだったからそうなんじゃ~ねぇ~」
(やっぱ外じゃ~ 抱きしめられねぇ~なぁ~)
「僕プログラム貰ってなくて・・・」
(そうなんだ)
「じゃ~さぁ~帰ったら電話するよ それか母ちゃんに写真撮ってもらう あぁ~その方がいいかもなぁ~うんそうしよう」
榎本は1人で納得していた
(じゃ~せめて俺は)
「俺明日悠と一緒に並んで走りたい」
「えっ榎本ダメだよ僕遅いし まだ何番目に走るのかわからないんだ それに榎本はクラスの代表なんだから」
(僕と一緒に走ったりしたら 榎本はビリになっちゃうそんなの絶対にダメだ)
「悠 最後の運動会だ だから悠との思い出が少しでも欲しい それに大丈夫だ悠は俺の体力知ってるだろう・・・」
(榎本はズルいよ 僕だって最後の運動会榎本との思い出が欲しいよ それに体力って・・・)
僕は恥ずかしくなり下を向いた
(あぁ~やっぱ悠を抱きしめてぇ~)
僕のマンションに買い物袋を下げた人が通り 僕と榎本は頭を下げた
「悠じゃ~明日 今日は早く寝ろよ」
「うん 榎本僕明日 榎本の事応援するから」
榎本は笑顔で手を振って走って帰って行った
榎本の笑顔に僕も笑顔にり 明日が少し楽しみになっていた
(つづく)
榎本が言っていた通り 僕は1人で帰る日が続いていた
授業が終わり先生が教室を出ると 吉田さんが僕を呼んだ
「ねぇ~高橋君」
僕は振り返り吉田さん方を向いた
「何吉田さん」
「この頃榎本君ぜんぜん来ないねぇ~」
「うん 放課後は運動会の練習だと思う」
「そっかぁ~ 私も大きな声出しておもいっきり走りたいなぁ~」
藤原君は僕に人差し指を立てて 吉田さんの後ろから顔を出した
「俺も」
「慎也」
吉田さんはいきなり藤原君の顔が真横に現れ驚いていた
藤原君と吉田さんの笑顔がとてもキレイで お似合いの2人に僕は見とれてしまっていた
僕達の授業中もグランドでは 各のクラスが運動会の練習が行われ
みんなのかけ声や応援する声を聞いていると 僕も一緒に運動会の練習をしている様な そんな気持ちになった
授業が終わり吉田さんはまた僕に声をかけてくれた
「ねぇ~高橋君」
「何副ちゃん」
「高橋君がさぁ~ 榎本君の教室に行ってみるっていうのはどうかな?」
吉田さんは嬉しそうにそう言った
(えっ何で僕が・・・)
吉田さんは手で口元を隠し 小さな声でこう言った
「高橋君はさみしくないの?」
僕は吉田さんの言葉を聞いたとたん 僕の顔が熱くなりすぐに前を向いた
(吉田さんはいきなり何を言うんだ・・・ 僕だって榎本に会いたいよ~そりゃ~ でも・・・)
「ひとみ何話てるの?」
そこへ藤原君がやって来た
僕は立ち上がり 藤原君と吉田さんにこう言った
「僕ちょっと行って来る」
「いってらっしゃい高橋君」
吉田さんの声が聞こえたけれど 僕は吉田さんの顔を見る事が出来なかった
教室を慌てて飛び出して 榎本の教室の前まで来たけれど
榎本はみんなと話をしていて 僕は榎本の事を呼ぶ勇気がなかった
(どうしよう・・・)
「あれ高橋?」
僕が廊下でウロウロしていると サッカー部の人が声をかけてくれた
「どうしたの? あっもしかして正臣?」
僕はうなずいた
「ちょっと待ってて」
僕はドキドキしながら榎本を待っていた
「正臣~高橋が呼んでる」
(えっ悠がマジで・・・)
俺はすぐに廊下へ
僕は榎本の姿を見た瞬間 涙が溢れ下を向いた
(ヤベ~マジ悠だ嬉しい・・・ だけど・・・)
「悠こっち」
榎本は僕の背中に手をそえ 僕をひとけのない階段のところまで連れて来てくれた
(何で僕はいつもこうなんだ これじゃ~まるで榎本にイジメられてるみたいじゃないか)
(あぁ~ヤベ~悠めちゃめちゃかわいい ギュッと抱きしめてやりてぇ~ だけど・・・)
俺は小さな声でこう言った
「悠 俺もスゲー悠に会いたかった嬉しいよ・・・」
僕は涙をふいて榎本を見上げてうなずいた
(ヤベ~よ悠の顔 かわい過ぎんだろうこれ・・・)
「あっそうだ悠 運動会の話榊先生にしたんだそしたら 村上先生にも協力させるって言ってたし 榊先生の事だから運動会もしかしておもしろい事になるかもしんねぇ~なぁ~」
(もしかするって?なんだろう・・・)
チャイムが鳴り榎本は僕に近づき僕の頭を くしゃくしゃとなでていた
「じゃ~な悠 委員長と副ちゃんに言っといてくれ それから運動会の前の日 事前準備で一緒に帰れるから」
「うん」
榎本は笑顔で教室に向かって行った
(あぁ~ヤベ~ 悠の顔マジヤベ~ あのまま悠と授業バックレても俺は良かったんだけどなぁ~)
僕が席に着くとすぐに先生が教室に入って来た
(危なかったもう少し遅かったら・・・ まだドキドキしてるよ榎本・・・)
授業が終わり 早速吉田さんは僕に聞いて来た
「高橋君榎本君と話できた?」
吉田さんの笑顔に負けない様に 僕は振り向いて答えた
「うん話して来たよ 榎本が榊先生に僕達の運動会の事話してくれて 村上先生にも協力してもらえる事になったって言ってたよ」
藤原君も吉田さんの傍へ 僕は2人に話た
「榎本がもしかするとって 言ってたけど・・・」
「そっか榊先生俺らの為に動いてくれるんだ」
「楽しみだね慎也 だって最後の運動会だもん」
藤原君と吉田さんは嬉しそうに笑っていた
それから数日後の休み時間
榊先生が特進クラスへやって来た
「あぁ~居た居た 委員長と副ちゃん悠もちょっといいかなぁ~」
「はい」
藤原君が返事をして僕達は廊下へ
「運動会なんだけど正臣から聞いたよ 特進クラスの生徒が運動会に参加するって例年なかった事だったんだよ ましてや俺のクラスだった3人だ 先生方も驚いてなぁ~村上にも相談してさぁ~ こういうのはどうだろう先生方と一緒に1500メートル走を走ってくれないかなぁ~」
藤原君と吉田さんは喜びの声をあげていた
いっほう僕はと言うと 1500メートル走と言う言葉に愕然としていた
(1500メートル走なんて僕には無理だよ・・・)
「悠も大丈夫かな?」
榊先生が心配そうに僕を見て 藤原君と吉田さんは笑顔で僕にうなずいていた
「あっはい頑張ります」
「それじゃ~当日走る順番決めるから くれぐれもケガだけはしてくれるなよ 豊田先生ににらまれるのはごめんだからな じゃ~休み時間潰して悪かった」
そう言って榊先生は行ってしまった
「慎也やったね 私達走れるんだよ」
「あぁ~練習しないとなぁ~」
藤原君と吉田さんはとても嬉しそうに話をしていた
(どうしよう何で僕が1500メートル走に 1500メートル走って言ったら速い集団じゃん とてもじゃないけど 僕は追いつけないし先生方にも迷惑かけちゃうよ・・・)
「高橋君?聞いてる?」
「あっごめん何?」
藤原君と吉田さんが僕の顔を覗き込んでいた
「高橋君練習しよう 放課後大丈夫?」
「あっうん大丈夫」
藤原君と吉田さんの塾がお休みの日に 僕達は涼しい廊下で練習をした
バトンの受け渡しや走り方 藤原君と吉田さんは丁寧に僕に教えてくれた
「高橋君 前より絶対速くなってるよねぇ~」
「手も良く振れてるし いいんじゃないかなぁ~」
(藤原君と吉田さんは褒めるのが上手だ でも僕は2人と走るとどんどんと引き離されて行く どうしようこれじゃ・・・)
「高橋君背が伸びたし 夏休み何か運動してた?」
僕は吉田さんに首を振った
(でも吉田さんが言ってくれた様に 以前の僕だったら筋肉痛で 学校の階段の上り下りが大変だったかもしれない 体力がついた 階段の上り下りが役に立った)
練習が終わり 僕はそう思いながら 藤原君と吉田さんに手を振って別れた
運動会が近づくと思うと 不安で押しつぶされそうになり なるべく考えない様に僕はしていた
けれど時間は止まってはくれず どんどん運動会の日が近づいて行った
先生が教室に入って来た
「明日行われる運動会ですが 以前話をした通り この特別進学クラスでの参加はありません 一部の生徒は参加を希望されていますが くれぐれもケガのない様にお願いします それでは以上です」
先生は僕達の方を見ながら話終わり教室を出て行った
みんなは帰る支度をして 次々と教室を出て行った
「ねぇ~明日運動会参加するんでしょう」
吉田さんが何人かの友達に聞かれていた
「うん凄く楽しみにしてる」
「そっか 頑張ってね」
「うんありがとう」
その人達が一斉に教室から出て行った
「いよいよ明日だねひとみ 高橋君」
藤原君がそう言いながら吉田さんの席へ
「うん 僕ちゃんと走れるかなぁ~ 不安でいっぱいだよ」
(本当に迷惑だけはかけたくないんだけど・・・ 僕が参加する事事態が迷惑な気がするよ・・・)
そこへ榎本が教室に入って来た
「何が不安だって?」
「榎本」
僕はびっくりして 思わず大きな声を出してしまった
榎本は突然僕の机の前に現れた
「榎本君久しぶり」
「明日は 俺達負けないから」
吉田さんに続いて藤原君が力強く榎本に言った
「1500メートル走出るんだろう 榊先生から聞いた俺も出るから」
榎本が藤原君に負けないくらいに言い放った
(榎本も1500メートル走に出るんだ 知らなかった)
「私今からドキドキしてる」
「あっ吉田さん僕も どうしよう・・・」
僕と吉田さんは顔を見合わせていた
「何で今からドキドキすんの」
榎本の何気ない言葉に吉田さんが吹き出し笑った
吉田さんの笑顔で僕の不安な気持ちが少したけ和らいだ
「あっ榎本君 私達秘密の特訓したんだよ ねぇ~高橋君」
吉田さんは階段を下りながら振り向いて僕に言った
(秘密の特訓ってなんだよ 俺の悠に何したんだ?)
「悠 ホント」
僕の隣に居た榎本が僕の顔を覗き込んだ
「あっうん」
榎本の顔がいきなり近づいて来て 僕は驚いてしまった
「榎本君 高橋君走り方変わったんだよ ねぇ~慎也」
「あぁ~ 榎本にも追い越せないかもなぁ~」
「えっぜんぜんそんな事ないよ」
僕は首を振り榎本の顔を見た
榎本が僕の顔を見ながら笑い 藤原君と吉田さんも声を出して笑っていた
僕はちょっと恥ずかしくもなり みんなの笑い声に嬉しくもなりながら校門まで来た
「じゃ~明日 委員長 副ちゃん」
「うん 明日」
榎本と僕は 藤原君と吉田さんに手を振った
僕は久しぶりに榎本と帰る でも明日は運動会
「榎本 明日は運動会だよ 僕1人で帰るから 榎本真っ直ぐ帰って少しでも身体を休めてよ 僕は大丈夫だから あっでも違うよ 榎本と帰りたくない訳じゃ~ないからね」
(榎本誤解した? どうしよう僕は嬉しいけど 榎本は明日朝からだし・・・)
「悠 ありがとう・・・」
(何を悠は心配してるんだ?)
「俺さぁ~ 悠が教室に来てくれた時スゲー嬉しかった・・・」
榎本は笑ってそう言ってくれた
「榎本 実は吉田さんに榎本の事言われて 僕恥ずかしくなって慌てて教室を出てきちゃったんだ だって吉田さん」
(さみしくないのって それに榎本の顔を見たかったし会いたかった)
「僕だって榎本に会いたかったよ・・・ だけど・・・」
(僕だって我慢してたんだずっとだから・・・ 嬉し過ぎて涙がこぼれた 泣くつもりなかったのに 榎本の顔を見たら・・・)
「たまたまサッカー部の人が 僕に気づいてくれて榎本に会えたんだ」
(でも・・・ )
「あのまま僕は榎本を呼ぶ事もできずに 教室に帰えってしまっていたかもしれない 榎本こんな情けない僕でごめんね」
(僕はそれでも 榎本の傍がいい・・・)
僕はまた下を向いた
(ヤベ~何だよこれめちゃめちゃかわいいじゃん こんな情けない僕って 俺がそんな事思うわけねぇ~のに・・・)
「悠 そういうところも全部 全部ひっくるめて 俺は悠の事が好きなんだ 悠がかわいくて仕方ねぇ~よ」
榎本の言葉に僕は顔を上げた
(どうしよう嬉し過ぎて また僕涙が出てきそう・・・)
(あぁ~手を伸ばせば悠に手が届くのに 今この場所で悠を抱きしめてぇ~)
僕のマンションの下へ着いていた
(何か話しなくちゃ 僕が・・・)
「榎本 1500メートル走って午前部の最後だよね」
「えっあっ忘れた 去年そうだったからそうなんじゃ~ねぇ~」
(やっぱ外じゃ~ 抱きしめられねぇ~なぁ~)
「僕プログラム貰ってなくて・・・」
(そうなんだ)
「じゃ~さぁ~帰ったら電話するよ それか母ちゃんに写真撮ってもらう あぁ~その方がいいかもなぁ~うんそうしよう」
榎本は1人で納得していた
(じゃ~せめて俺は)
「俺明日悠と一緒に並んで走りたい」
「えっ榎本ダメだよ僕遅いし まだ何番目に走るのかわからないんだ それに榎本はクラスの代表なんだから」
(僕と一緒に走ったりしたら 榎本はビリになっちゃうそんなの絶対にダメだ)
「悠 最後の運動会だ だから悠との思い出が少しでも欲しい それに大丈夫だ悠は俺の体力知ってるだろう・・・」
(榎本はズルいよ 僕だって最後の運動会榎本との思い出が欲しいよ それに体力って・・・)
僕は恥ずかしくなり下を向いた
(あぁ~やっぱ悠を抱きしめてぇ~)
僕のマンションに買い物袋を下げた人が通り 僕と榎本は頭を下げた
「悠じゃ~明日 今日は早く寝ろよ」
「うん 榎本僕明日 榎本の事応援するから」
榎本は笑顔で手を振って走って帰って行った
榎本の笑顔に僕も笑顔にり 明日が少し楽しみになっていた
(つづく)
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