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転校生
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昨日の事があり 榎本は少し照れながら僕の前に現れた
「悠その・・・ 大丈夫か?」
僕は榎本のその照れた様な困った顔が もう少し見ていたくて返事をしなかった
(榎本の顔かわいい・・・ でも本当に昨日は凄かった僕もあんなに榎本に・・・ どうしよう思い出したら恥ずかしくなってきた)
(俺ちょっと昨日はやり過ぎた でも悠もいつもとは違ってたし やっぱ間あけるとスゲーいい感じになるなぁ~ 悠がスゲーかわいかったし 悠の声と白いサラサラした肌 今度悠のあの声スマホに入れてぇ~なぁ~ でも悠はゼッテー怒るだろうなぁ~)
俺は悠の顔を覗き込んだ
「悠?」
「榎本 電車に乗り遅れちゃうよ」
「あっうんそうだな」
僕と榎本は改札口を通り電車に乗った
(悠が何も言わねぇ~大丈夫なのか身体? 昨日帰る時は普通に話してたし 歩くのはゆっくりだったけど 時間がたってどこか痛くなってきたとか 悠が我慢してる様子はねぇ~んだけど 俺の考え過ぎか)
(榎本のあんな顔久しぶりに見たかわいい でも昨日の今日でまだ榎本の感覚がある 僕はしばらくこの感覚と付き合っていかないとならない そんな事とても榎本には言えないけど・・・)
僕と榎本は教室へ
俺は悠の席の前に立った
「悠 昨日勉強したから大丈夫なんだけどさぁ~ 念の為もう一度ノート見せて」
「うんいいよ」
(悠は普通に座った大丈夫なんだなぁ~ やっぱ俺の考え過ぎ・・・)
俺はそう思いながら悠のノートを見せてもらった
僕と榎本は2教科のテストを終え 榎本は午後から部活動があり
僕はいつもの時間にバイトへ行く事になった
「悠 明日も朝練ねぇ~から朝一緒に行く」
「うんわかった じゃ~ね榎本部活頑張ってね」
「あぁ~悠もバイト・・・ 悠ホント大丈夫か」
「えっ何が?」
(何がって・・・ 悠のいろんな身体の事 俺が調べてもいいんだけど・・・)
「いや何でもねぇ~」
「そう じゃ~ね」
僕と榎本は電車を降り お互いに手を振って別れた
(榎本は今日1日かわいかったなぁ~ こんな日があってもいいよね)
(あぶねぇ~ 悠が忘れてんのに思い出させなくてもいいよなぁ~ 悠はいつも通りだったし 悠の笑顔はやっぱ最高だ)
次の日も僕は榎本と朝一緒に登校した
「昨日テスト終わったばっかなのに もうテスト帰ってくんのかぁ~」
「そうだね でも範囲がどの教科も少なかったから 榎本もみんなも良かったんじゃ~ないかなぁ~」
「俺は悠のお陰だけどなぁ~」
榎本は嬉しそうな笑顔を見せていた
僕と榎本はそんな話をしながら教室へ
僕の机の隣に見知らぬ机が置いてあった
「何だこの机」
榎本がそう言うと 瀬戸さんと関口さんが僕達の方へ振り返った
「おはよう榎本君高橋君 みんな噂してるよ転校生だって」
「転校生?」
(マジかどっちだ いやどっちでも関係ねぇ~ 男だろうが女だろうが何で悠の隣なんだふざけんなよ・・・)
「榎本 どんな人だろうね こんな時期に転校って・・・」
(そうだ高校って転校出来んのか?)
「榎本?」
僕は榎本を覗き込んだ
「聞いてる?榎本」
「あっ悠悪い何?」
「転校生ってどんな人かなぁ~って」
「あぁ~そうだなぁ~」
(榎本はどこかうわの空だ どうしたんだろうもしかして榎本の知ってる人なのかなぁ~)
チャイムが鳴り長谷川先生が教室へと入って来た
委員長の号令で僕達は着席をした
「おはようございます みんなはもう気付いているかもしれないんだけど 転校生です三谷君入って来て下さい」
みんなはドアの方へと視線を向けた
背の高い男の子が教室へと入って来て みんながざわつき出した
(榎本と同じくらいかなぁ~ 背が高いそれに好青年って感じだ・・・)
「みんな静かに 三谷君自己紹介して」
「はい 初めまして三谷涼(みたにりょう)です 親の転勤で引っ越して来ました よろしくお願いします」
三谷君は僕達に頭を下げた
「それじゃ~三谷君 この列の後ろの席へ座ってくれる」
「はい」
僕の隣に三谷君が座った
「よろしく」
三谷君が僕に顔を向けてそう言った
(優しい声だ)
「あっ僕高橋です こちらこそよろしく」
「ねぇ~高橋君 1番前の席でこっちをにらみつけてる人は?」
(にらみつけてる人?)
僕が前を向くと 榎本が身体を斜めにしてこっちを見ていた
「榎本だよ 僕と中学校が一緒だったんだ」
「へ~ 何かおもしろいね」
(えっおもしろい? 三谷君は何がおもしろかったんだろう?)
僕は訳がわからないまま授業がはじまった
(悠に気安く話かけんじゃねぇ~よ 俺がどんだけ苦労して悠と話が出来る様になったと思ってんだ 気に入らねぇ~ 悠にあんなに近づきやがって・・・)
授業がはじまり中間テストが返された
「高橋君凄いねぇ~ もしかして全部正解?」
三谷君が僕の答案用紙を覗き込んでいた
「えっ」
僕は慌てて答案用紙を折った
「隠さなくてもいいんじゃない 悪い点数じゃ~ないんだし・・・」
三谷君はそう言って笑っていた
「あっそうだ高橋君 俺まだ教科書ないんだ 見せてくれる」
「あっうんいいよ」
僕はそう言って三谷君と机をくっつけた
「へ~高橋君ってキレイ字を書くんだね」
三谷君は僕のノートを見てそう言った
「えっそうかなぁ~」
休み時間になるとクラスのみんなが 三谷君の机に集まって来た
三谷君と机をくっつけていた僕もみんなに囲まれた
(何だよ何なんだよ 悠が見えねぇ~じゃん)
そんな僕の腕を榎本は引っ張り 僕は滑る様に椅子からおり
榎本に腕を引っ張られながら 榎本の席へと移動する事が出来た
「榎本 ありがとう」
「なんの騒ぎだよ」
「みんな三谷君の事が聞きたいんだよ」
「悠も何か話したのか」
「えっ僕?僕は そうだ三谷君まだ教科書が無くて 僕と一緒に見てるんだけどさっきの問題ね 質問されたんだけど三谷君答え解ってたみたい」
「答え解っててって 何だそれ悠を試したって事か・・・」
「えっ違うよ多分 僕の勘違いだよきっと・・・」
「気に入らねぇ~なぁ~」
(悠の隣だっていう事だって気に入らねぇ~のに 頭いいのかよアイツ・・・)
(どうしよう僕余計な事言っちゃったかなぁ~)
「悠 気を付けろよ」
「えっ榎本どういう意味?」
(いろんな意味なんだけど悠に言ってもなぁ~ 俺が目を光らせてればいいって事だよなぁ~)
僕は榎本に聞けないままチャイムが鳴った
「高橋君お帰り・・・」
「うん みんな凄かったね」
「転校生だから質問ばっかりだよ 転勤族だからいろんな人と友達になったよ だけどもう高校生だし大学生になったら1人暮らしをしようと思ってね・・・」
「えっ1人暮らし そうなんだ凄いね」
(1人暮らしなんて考えた事なかった 僕なんかより三谷君は凄くしっかりしている)
「高橋君は」
「えっ僕1人暮らしとか考えた事ないし 絶対に無理だと思う料理出来ないし 僕の家は母子家庭でお母さんに少しでも負担が減らせる様に今バイトしてるくらいだよ」
「高橋君の方が凄いと俺は思うよ」
僕は黒板をノートにうつしながら三谷君と話をしていた
休み時間になっても三谷君との話が終わらず 僕は榎本の所へは行かれなかった
(三谷の野郎 悠と何話してんだ・・・)
俺は席を離れず2人を見ていた
「ねぇ~高橋君さっきの数学の問題もう一度教えてくれる」
「あっうんいいよ」
僕は数学の教科書を開いた でもなぜかその時三谷君は前を向いていた
「三谷君?」
「あぁ~ごめん・・・」
(あの野郎 今ワザと俺を見やがった・・・)
「高橋君」
三谷君の手が僕へと伸びて来た
「えっ何?」
その時凄い音が榎本の方から聞こえた
僕が前を向くと榎本が凄い顔で立ち上がりこっちを見ていた
(榎本どうしたんだろう 何か凄く怒ってる?)
(三谷テメーふざけてんじゃ~ねぇ~ぞ 俺の悠に触ろうとしてんじゃねぇ~)
一瞬静かになりすぐにいつもの状態にみんなが戻った
「へ~なるほど 榎本君って本当におもしろいね」
そう言って三谷君は笑っていた
僕には三谷君の言った意味がわからなかった
昼休みになり 榎本がお弁当を持って僕の所やって来た
「へ~榎本君弁当を持って来るんだ」
「何だよ 俺は悠といつも食べてんだ」
(コイツどっか行けよ・・・)
(どうしよう何か雰囲気が・・・ 榎本機嫌悪い)
「三谷君はお弁当持って来た?」
「あっうん 俺も一緒に食べていいかなぁ~」
「あっうん 榎本いいよね」
榎本は違う方を見てうなずいた
(マジか さっきはえらいみんなに囲まれてたけど もういいのかよう マジでコイツと昼飯かよ・・・)
榎本はいつもの様に僕の前の席に座った
「悠 今度悠のバイト先サボテンだっけ行ってもいい?」
「うんいいけどどうしたの?」
(榎本が僕のバイト先へ 何か恥ずかしい様な・・・)
「いや~前から行きたかったんだよ」
(悠がどんな姿でバイトしてんのかもスゲー見てぇ~し 写真撮りてぇ~店の雰囲気も気になるし・・・)
「僕今ねドリンク練習してるんだ まだお客さんに出せるレベルじゃないから 僕が飲むんだけどね空いた時間に練習させてもらってるんだ」
「じゃ~俺が悠の作ったドリンク最初に貰う」
「えーまだダメだよぜんぜん」
榎本は嬉しそうに笑っていた
「へ~ホントに仲がいいんだねぇ~ 見た感じ正反対のタイプに見えるけど・・・」
(話に入ってくんなよ ホント邪魔だなぁ~)
「榎本君が高橋君を強引に振り回している様にも見えるけど そうじゃないみたいだし 高橋君も負けてないのかなぁ~ それに高橋君かわいいし・・・」
「何言ってるの三谷君」
僕はびっくりして思わず声に出してしまった
「三谷テメーいい加減にしろよ」
(悠のかわいさをコイツにわかってたまっかよ・・・)
榎本は三谷君をにらみつけ三谷君は僕を見て笑っていた
榎本はそれ以上何も言わずお弁当を食べていた
(どうしよう こういう時僕が何かおもしろい事が言えたらいいんだけど 何も思いつかない・・・)
「悠」
「ううん」
「玉子焼きちょうだい」
「うんいいよ」
榎本は僕のお弁当へ箸を伸ばした
「榎本君のお弁当は凄く大きいね」
「何か文句あんのかよ・・・」
(コイツマジでウゼー)
「榎本はサッカー部で凄く体力を使うんだ 僕見た事あるけど凄いんだよ」
(凄くカッコイイ)
「へ~サッカー部なんだ」
「三谷君は部活何に入るの?」
「俺は何も入らない 高橋君と一緒でバイトしなくちゃならないから」
(何で俺を見て言うんだよ それに何だよその言い方気に入らねぇ~なぁ~)
榎本は三谷君と話をする事なく昼休みは終わってしまった
三谷君は榎本に良く話かけて絡む でも榎本は全くそれを相手にせず
三谷君はそれを楽しんでいる様子にも見えた
三谷君は昼休みも僕達と食べたり他の人と食べたり 三谷君は人気もあり八方美人だ
三谷君が居ない昼休みの榎本は凄く生き生きとして 会話も弾み笑顔が増えていた
「悠 明日サボテンへ一緒に行ってもいい?」
「あっうん マスターや幸子さんにはもう話てあるんだ・・・」
「えっ何て・・・」
(悠が俺の事を何て・・・ めっちゃめっちゃ気になる)
榎本はそう言って僕に顔を近づけるから 僕は恥ずかしくなって小さな声でこう言った
「僕の大切な友達」
(それだけじゃないもっとたくさん榎本の話はしたんだ 榎本が顔を近づけてくるから言えなくなったじゃん)
榎本は嬉しそうに笑っていた
(悠が俺の事を大切なって 俺も悠が大切だ ヤベースゲー嬉しい)
「榎本 明日部活お休みなの?」
「いや自主練なんだ 俺も友達と学校でやってたんだけど 先輩とかは学校でやらねぇ~人もいてさぁ~ 自由参加みたいな自主練だからさぁ~ 俺も明日は帰ってから自主練すればいいから・・・」
「そうなんだ・・・」
榎本はまた嬉しそうに笑っていた
(あぁ~早く明日になんねぇ~かなぁ~ そうだよなぁ~別に自主練を学校でしなくてもいいんだよなぁ~ 何でもっと早く気付かなかったんだ そしたら悠と一緒に帰ったり悠のバイトがない時とかもっと悠と一緒に居らたのに でもこれからは・・・)
俺はそう思いながら これからの事を思い浮かべていた
(つづく)
「悠その・・・ 大丈夫か?」
僕は榎本のその照れた様な困った顔が もう少し見ていたくて返事をしなかった
(榎本の顔かわいい・・・ でも本当に昨日は凄かった僕もあんなに榎本に・・・ どうしよう思い出したら恥ずかしくなってきた)
(俺ちょっと昨日はやり過ぎた でも悠もいつもとは違ってたし やっぱ間あけるとスゲーいい感じになるなぁ~ 悠がスゲーかわいかったし 悠の声と白いサラサラした肌 今度悠のあの声スマホに入れてぇ~なぁ~ でも悠はゼッテー怒るだろうなぁ~)
俺は悠の顔を覗き込んだ
「悠?」
「榎本 電車に乗り遅れちゃうよ」
「あっうんそうだな」
僕と榎本は改札口を通り電車に乗った
(悠が何も言わねぇ~大丈夫なのか身体? 昨日帰る時は普通に話してたし 歩くのはゆっくりだったけど 時間がたってどこか痛くなってきたとか 悠が我慢してる様子はねぇ~んだけど 俺の考え過ぎか)
(榎本のあんな顔久しぶりに見たかわいい でも昨日の今日でまだ榎本の感覚がある 僕はしばらくこの感覚と付き合っていかないとならない そんな事とても榎本には言えないけど・・・)
僕と榎本は教室へ
俺は悠の席の前に立った
「悠 昨日勉強したから大丈夫なんだけどさぁ~ 念の為もう一度ノート見せて」
「うんいいよ」
(悠は普通に座った大丈夫なんだなぁ~ やっぱ俺の考え過ぎ・・・)
俺はそう思いながら悠のノートを見せてもらった
僕と榎本は2教科のテストを終え 榎本は午後から部活動があり
僕はいつもの時間にバイトへ行く事になった
「悠 明日も朝練ねぇ~から朝一緒に行く」
「うんわかった じゃ~ね榎本部活頑張ってね」
「あぁ~悠もバイト・・・ 悠ホント大丈夫か」
「えっ何が?」
(何がって・・・ 悠のいろんな身体の事 俺が調べてもいいんだけど・・・)
「いや何でもねぇ~」
「そう じゃ~ね」
僕と榎本は電車を降り お互いに手を振って別れた
(榎本は今日1日かわいかったなぁ~ こんな日があってもいいよね)
(あぶねぇ~ 悠が忘れてんのに思い出させなくてもいいよなぁ~ 悠はいつも通りだったし 悠の笑顔はやっぱ最高だ)
次の日も僕は榎本と朝一緒に登校した
「昨日テスト終わったばっかなのに もうテスト帰ってくんのかぁ~」
「そうだね でも範囲がどの教科も少なかったから 榎本もみんなも良かったんじゃ~ないかなぁ~」
「俺は悠のお陰だけどなぁ~」
榎本は嬉しそうな笑顔を見せていた
僕と榎本はそんな話をしながら教室へ
僕の机の隣に見知らぬ机が置いてあった
「何だこの机」
榎本がそう言うと 瀬戸さんと関口さんが僕達の方へ振り返った
「おはよう榎本君高橋君 みんな噂してるよ転校生だって」
「転校生?」
(マジかどっちだ いやどっちでも関係ねぇ~ 男だろうが女だろうが何で悠の隣なんだふざけんなよ・・・)
「榎本 どんな人だろうね こんな時期に転校って・・・」
(そうだ高校って転校出来んのか?)
「榎本?」
僕は榎本を覗き込んだ
「聞いてる?榎本」
「あっ悠悪い何?」
「転校生ってどんな人かなぁ~って」
「あぁ~そうだなぁ~」
(榎本はどこかうわの空だ どうしたんだろうもしかして榎本の知ってる人なのかなぁ~)
チャイムが鳴り長谷川先生が教室へと入って来た
委員長の号令で僕達は着席をした
「おはようございます みんなはもう気付いているかもしれないんだけど 転校生です三谷君入って来て下さい」
みんなはドアの方へと視線を向けた
背の高い男の子が教室へと入って来て みんながざわつき出した
(榎本と同じくらいかなぁ~ 背が高いそれに好青年って感じだ・・・)
「みんな静かに 三谷君自己紹介して」
「はい 初めまして三谷涼(みたにりょう)です 親の転勤で引っ越して来ました よろしくお願いします」
三谷君は僕達に頭を下げた
「それじゃ~三谷君 この列の後ろの席へ座ってくれる」
「はい」
僕の隣に三谷君が座った
「よろしく」
三谷君が僕に顔を向けてそう言った
(優しい声だ)
「あっ僕高橋です こちらこそよろしく」
「ねぇ~高橋君 1番前の席でこっちをにらみつけてる人は?」
(にらみつけてる人?)
僕が前を向くと 榎本が身体を斜めにしてこっちを見ていた
「榎本だよ 僕と中学校が一緒だったんだ」
「へ~ 何かおもしろいね」
(えっおもしろい? 三谷君は何がおもしろかったんだろう?)
僕は訳がわからないまま授業がはじまった
(悠に気安く話かけんじゃねぇ~よ 俺がどんだけ苦労して悠と話が出来る様になったと思ってんだ 気に入らねぇ~ 悠にあんなに近づきやがって・・・)
授業がはじまり中間テストが返された
「高橋君凄いねぇ~ もしかして全部正解?」
三谷君が僕の答案用紙を覗き込んでいた
「えっ」
僕は慌てて答案用紙を折った
「隠さなくてもいいんじゃない 悪い点数じゃ~ないんだし・・・」
三谷君はそう言って笑っていた
「あっそうだ高橋君 俺まだ教科書ないんだ 見せてくれる」
「あっうんいいよ」
僕はそう言って三谷君と机をくっつけた
「へ~高橋君ってキレイ字を書くんだね」
三谷君は僕のノートを見てそう言った
「えっそうかなぁ~」
休み時間になるとクラスのみんなが 三谷君の机に集まって来た
三谷君と机をくっつけていた僕もみんなに囲まれた
(何だよ何なんだよ 悠が見えねぇ~じゃん)
そんな僕の腕を榎本は引っ張り 僕は滑る様に椅子からおり
榎本に腕を引っ張られながら 榎本の席へと移動する事が出来た
「榎本 ありがとう」
「なんの騒ぎだよ」
「みんな三谷君の事が聞きたいんだよ」
「悠も何か話したのか」
「えっ僕?僕は そうだ三谷君まだ教科書が無くて 僕と一緒に見てるんだけどさっきの問題ね 質問されたんだけど三谷君答え解ってたみたい」
「答え解っててって 何だそれ悠を試したって事か・・・」
「えっ違うよ多分 僕の勘違いだよきっと・・・」
「気に入らねぇ~なぁ~」
(悠の隣だっていう事だって気に入らねぇ~のに 頭いいのかよアイツ・・・)
(どうしよう僕余計な事言っちゃったかなぁ~)
「悠 気を付けろよ」
「えっ榎本どういう意味?」
(いろんな意味なんだけど悠に言ってもなぁ~ 俺が目を光らせてればいいって事だよなぁ~)
僕は榎本に聞けないままチャイムが鳴った
「高橋君お帰り・・・」
「うん みんな凄かったね」
「転校生だから質問ばっかりだよ 転勤族だからいろんな人と友達になったよ だけどもう高校生だし大学生になったら1人暮らしをしようと思ってね・・・」
「えっ1人暮らし そうなんだ凄いね」
(1人暮らしなんて考えた事なかった 僕なんかより三谷君は凄くしっかりしている)
「高橋君は」
「えっ僕1人暮らしとか考えた事ないし 絶対に無理だと思う料理出来ないし 僕の家は母子家庭でお母さんに少しでも負担が減らせる様に今バイトしてるくらいだよ」
「高橋君の方が凄いと俺は思うよ」
僕は黒板をノートにうつしながら三谷君と話をしていた
休み時間になっても三谷君との話が終わらず 僕は榎本の所へは行かれなかった
(三谷の野郎 悠と何話してんだ・・・)
俺は席を離れず2人を見ていた
「ねぇ~高橋君さっきの数学の問題もう一度教えてくれる」
「あっうんいいよ」
僕は数学の教科書を開いた でもなぜかその時三谷君は前を向いていた
「三谷君?」
「あぁ~ごめん・・・」
(あの野郎 今ワザと俺を見やがった・・・)
「高橋君」
三谷君の手が僕へと伸びて来た
「えっ何?」
その時凄い音が榎本の方から聞こえた
僕が前を向くと榎本が凄い顔で立ち上がりこっちを見ていた
(榎本どうしたんだろう 何か凄く怒ってる?)
(三谷テメーふざけてんじゃ~ねぇ~ぞ 俺の悠に触ろうとしてんじゃねぇ~)
一瞬静かになりすぐにいつもの状態にみんなが戻った
「へ~なるほど 榎本君って本当におもしろいね」
そう言って三谷君は笑っていた
僕には三谷君の言った意味がわからなかった
昼休みになり 榎本がお弁当を持って僕の所やって来た
「へ~榎本君弁当を持って来るんだ」
「何だよ 俺は悠といつも食べてんだ」
(コイツどっか行けよ・・・)
(どうしよう何か雰囲気が・・・ 榎本機嫌悪い)
「三谷君はお弁当持って来た?」
「あっうん 俺も一緒に食べていいかなぁ~」
「あっうん 榎本いいよね」
榎本は違う方を見てうなずいた
(マジか さっきはえらいみんなに囲まれてたけど もういいのかよう マジでコイツと昼飯かよ・・・)
榎本はいつもの様に僕の前の席に座った
「悠 今度悠のバイト先サボテンだっけ行ってもいい?」
「うんいいけどどうしたの?」
(榎本が僕のバイト先へ 何か恥ずかしい様な・・・)
「いや~前から行きたかったんだよ」
(悠がどんな姿でバイトしてんのかもスゲー見てぇ~し 写真撮りてぇ~店の雰囲気も気になるし・・・)
「僕今ねドリンク練習してるんだ まだお客さんに出せるレベルじゃないから 僕が飲むんだけどね空いた時間に練習させてもらってるんだ」
「じゃ~俺が悠の作ったドリンク最初に貰う」
「えーまだダメだよぜんぜん」
榎本は嬉しそうに笑っていた
「へ~ホントに仲がいいんだねぇ~ 見た感じ正反対のタイプに見えるけど・・・」
(話に入ってくんなよ ホント邪魔だなぁ~)
「榎本君が高橋君を強引に振り回している様にも見えるけど そうじゃないみたいだし 高橋君も負けてないのかなぁ~ それに高橋君かわいいし・・・」
「何言ってるの三谷君」
僕はびっくりして思わず声に出してしまった
「三谷テメーいい加減にしろよ」
(悠のかわいさをコイツにわかってたまっかよ・・・)
榎本は三谷君をにらみつけ三谷君は僕を見て笑っていた
榎本はそれ以上何も言わずお弁当を食べていた
(どうしよう こういう時僕が何かおもしろい事が言えたらいいんだけど 何も思いつかない・・・)
「悠」
「ううん」
「玉子焼きちょうだい」
「うんいいよ」
榎本は僕のお弁当へ箸を伸ばした
「榎本君のお弁当は凄く大きいね」
「何か文句あんのかよ・・・」
(コイツマジでウゼー)
「榎本はサッカー部で凄く体力を使うんだ 僕見た事あるけど凄いんだよ」
(凄くカッコイイ)
「へ~サッカー部なんだ」
「三谷君は部活何に入るの?」
「俺は何も入らない 高橋君と一緒でバイトしなくちゃならないから」
(何で俺を見て言うんだよ それに何だよその言い方気に入らねぇ~なぁ~)
榎本は三谷君と話をする事なく昼休みは終わってしまった
三谷君は榎本に良く話かけて絡む でも榎本は全くそれを相手にせず
三谷君はそれを楽しんでいる様子にも見えた
三谷君は昼休みも僕達と食べたり他の人と食べたり 三谷君は人気もあり八方美人だ
三谷君が居ない昼休みの榎本は凄く生き生きとして 会話も弾み笑顔が増えていた
「悠 明日サボテンへ一緒に行ってもいい?」
「あっうん マスターや幸子さんにはもう話てあるんだ・・・」
「えっ何て・・・」
(悠が俺の事を何て・・・ めっちゃめっちゃ気になる)
榎本はそう言って僕に顔を近づけるから 僕は恥ずかしくなって小さな声でこう言った
「僕の大切な友達」
(それだけじゃないもっとたくさん榎本の話はしたんだ 榎本が顔を近づけてくるから言えなくなったじゃん)
榎本は嬉しそうに笑っていた
(悠が俺の事を大切なって 俺も悠が大切だ ヤベースゲー嬉しい)
「榎本 明日部活お休みなの?」
「いや自主練なんだ 俺も友達と学校でやってたんだけど 先輩とかは学校でやらねぇ~人もいてさぁ~ 自由参加みたいな自主練だからさぁ~ 俺も明日は帰ってから自主練すればいいから・・・」
「そうなんだ・・・」
榎本はまた嬉しそうに笑っていた
(あぁ~早く明日になんねぇ~かなぁ~ そうだよなぁ~別に自主練を学校でしなくてもいいんだよなぁ~ 何でもっと早く気付かなかったんだ そしたら悠と一緒に帰ったり悠のバイトがない時とかもっと悠と一緒に居らたのに でもこれからは・・・)
俺はそう思いながら これからの事を思い浮かべていた
(つづく)
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