君への想い

暁エネル

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謎のメッセージ

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外回りを終え俺がデスクに戻り パソコンを開くとそこには必ずメッセージがある


【外回りお疲れ様です薫さん さつきより】




(まただ またメッセージがある)




俺は溝口薫(みぞぐちかおる)27歳独身 


ここ営業部の俺のパソコンに この間からメッセージが届く様になった




(誰なんだよ さつきって・・・)




「なぁ~」


「ううん どうした?」


俺は隣の席の同僚の佐々木に聞いてみた


「このオフィスにさつきって子が居るのか?」


「何だよいきなり」


「いや~ 社内のメールアドレスなんだけどなぁ~ メッセージがあるんだよ」


「どんな?」


「いや~ ただお疲れ様ですって・・・」


「どこの者好きだ・・・」


「ひでぇ~なぁ~おい」


俺と佐々木は笑っていた




(だけどいったい誰なんだ?)






僕は片岡さつき 僕が初めて薫さんに出会ったのは


僕のおじさんが 経理部長をしている会社に中途採用された日の事だった


僕はオフィスに入り 皆さんの前で挨拶をした


僕は緊張のあまり声が小さくなり おじさんに助けてもらった


僕が顔を上げた時 薫さんの顔が目に留まり 


それから違う部署だと知り 名前を知った 


どうすれば僕の事を知ってもらえるのかを考えた


社内にはメールアドレスが各自ある事がわかり


僕は薫さんにメッセージを送る事にした




(薫さん 今日もカッコイイ)




僕はおじさんが経理部長をしている そのお手伝いをしていた





僕は生まれつき身体が弱く 小学校へ入るまでに入退院を繰り返し


小学校の入学式には出席したものの 友達と一緒に居る事が楽し過ぎて


決まってそんな夜には 救急車に乗るはめになっていた


お父さんお母さんに心配をかけない様に 心がけた矢先


小学4年生の時 お医者さんが僕の両親に 


20歳までは生きられないと 話をしているのを聞いてしまった


それからの僕は 今まで以上に自分の身体をいたわり 


運動会やみんなが参加する行事は 学校をお休みする様にしていた


大事な友達も出来て 僕はこの命がすこしでも長く続く様に 神様にお願いした


小学校の卒業式 僕は病院のベッドの上に居た


担任の先生や友達が僕の為に 病室で卒業式をしてくれた


僕はとてもそれが嬉しくて 涙を流し友達と写真を撮った


中学生になり少し体力も付き 学校の勉強も好きにはなったけれども


周りの生徒とはやっぱり 一緒に行動する事は難しく 僕を悩ませていた


友達に勉強を教える事に 僕は目覚め僕の事を頼りにしてくれる友達も増え


僕の事を理解してくれる友達に 僕は心から感謝をしていた


高校は迷う事なく通信制の高校へ


そのまま僕は通信制の大学へ


そして両親と相談し おじさんの会社なら 


もし何かがあった時に対処が出来ると おじさんはそう僕に言ってくれた


僕はこの会社へ入り 今あこがれをいだく 薫さんと一緒に仕事をしている



僕は今23歳になり 今がとても毎日が楽しい



僕の病気の事は 各部署の部長さんのごく一部の人しか知らない




(つづく)

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