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第二話
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コンソメスープの写真を注意深く見ていた双葉が、ようやく顔をあげた。
「ふふ、美味しそう。柚原くん、こんなにおしゃれな料理作るんだね。……家んちは和食ばっかりだからこういうのやったことないなぁ、今度作ってみようかなぁ」
清潔感のある白いスープ皿に、淵を汚さないようにと一生懸命に盛り付けた甲斐があった。
昨日の自分を賞賛しつつも、表面的には平常心を装う。
「……簡単だったからぜひやってみて。加世田さんはいつもどうやって食べてるの?」
「私の家は蒸して味噌で食べたりとか、あとは私がかき揚げが好きだからよく作るよ。甘くてとろとろですっごく美味しいの!」
「かき揚げかぁ……」
「……かき揚げ苦手?」
顔を覗き込んでくる双葉の眉が、少し垂れ下がっている。柔軟剤の柔らかな匂いをはっきりと感じ取る事の出来る距離に、思わず目を逸らす。
「いや、かき揚げは好きなんだけど玉ねぎ切るのが苦手で」
「あ~、それなら、切る前に冷蔵庫で一時間くらい冷やしておくといいよ。あとはよく切れる包丁でサッと切ったりとか。……水に入れながらっていう方法もあるけど、栄養素が流れ出しちゃうからあまりおすすめはしないかな」
日向はノートの余白に、彼女の言葉を書き写した。今夜、玉ねぎを調理するのが今から楽しみだ。
荷物を纏め、笑顔で手を振る彼女を見送ると、日向も弾む足取りで渡り廊下に出た。
「ふふ、美味しそう。柚原くん、こんなにおしゃれな料理作るんだね。……家んちは和食ばっかりだからこういうのやったことないなぁ、今度作ってみようかなぁ」
清潔感のある白いスープ皿に、淵を汚さないようにと一生懸命に盛り付けた甲斐があった。
昨日の自分を賞賛しつつも、表面的には平常心を装う。
「……簡単だったからぜひやってみて。加世田さんはいつもどうやって食べてるの?」
「私の家は蒸して味噌で食べたりとか、あとは私がかき揚げが好きだからよく作るよ。甘くてとろとろですっごく美味しいの!」
「かき揚げかぁ……」
「……かき揚げ苦手?」
顔を覗き込んでくる双葉の眉が、少し垂れ下がっている。柔軟剤の柔らかな匂いをはっきりと感じ取る事の出来る距離に、思わず目を逸らす。
「いや、かき揚げは好きなんだけど玉ねぎ切るのが苦手で」
「あ~、それなら、切る前に冷蔵庫で一時間くらい冷やしておくといいよ。あとはよく切れる包丁でサッと切ったりとか。……水に入れながらっていう方法もあるけど、栄養素が流れ出しちゃうからあまりおすすめはしないかな」
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