please take me to heaven

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Episode-3

3-6

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 玄関のドアを開け、ギョッとする。
 唖然として言葉も出ない。
 ベルネがそうなってしまうのも、無理はなかった。

 目の前で、アミエルが毛布に包まり膝を立てて座っているのだ。

 電気もつけずに、顔を埋めている。
 物音に気付いているはずなのに、アミエルは顔をあげようとしない。

 どうしていいのか分からず、アミエルに視線を据えたままマスクとゴーグルを外す。

「……アミエル? 今帰ったわよ」

 しゃがみ込んだそのとき、アミエルが首に抱きついた。

「心配したのよベルネ……!」

 彼女の声が震えている。アミエルが、泣いている。

「まさかずっと此処で待っていたの……?」

 返事の代わりとでも言うように、次第に聞こえてきた苦しそうな嗚咽に背筋が凍り付いた。

 ひらりと舞い落ちた毛布の下は、気温が大幅に下がる夜にも関わらず薄着のままだった。
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