おばあちゃんのお惣菜

コリモ

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美味しい惣菜屋さん

惣菜とランドセル

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このお話は文枝さんがおたふくで仕事をするきっかけについて書いています。その際、子供のアレルギーについて触れていますが、アレルギーについてはど素人となのでうまく表現できていないと思います。それでも一人で悩まないで助けることのできる人が側にいればどれだけ楽だろうと思い書きました。賛否両論もありますでしょうが、気になる方は飛ばしてください






















午後3時過ぎ学校が終わる頃ランドセルを背負った子供たちが店の前を通り始めるとお店の軒先に2人の子供が顔を出した。
「おかえり。おばさんはまだ帰って来てないよ」と隼人がフーちゃんの娘マリエちゃんに声をかける。
「ただいま。今日はお友達を連れて来たの。裏回るね」そう言って母屋に回ろうと友達らしき子の手をひいて裏に回って行こうとするので
「勝手口に粉類があるから気を付けてね。おやつは冷蔵庫の中にあるから」そう言うと
「おばあちゃんありがとう。裏玄関から入るね」そう言って友達を連れて行った。
マリエちゃんは小麦粉アレルギーのため、粉を置いている場所には近付かない。普通にみんなが食べているパンも食べられない。だから食べられるおかずを覚えるためにフーちゃんは家にきた。最初は試行錯誤を繰り返したけど、お米やデンプンにアレルギーがないのを確認してようやく今の笑顔を見られるようになったが、どうやらお友達も何かあるみたい。
「ただいま。桜が咲き始めたよ」そう言いながらフーちゃんが帰って来た。
「お帰りなさい。マリエちゃん友達を連れて来ているよ。母屋にいるからあとで様子見て来たほうがいいかも」と私が言うと
「あちゃ~。マリエのほうが早く来ちゃったか。ちょっと電話するね」そう言って何やら話しているのを聞くとどうやら友達もアレルギーを持っているらしく、何に反応するかわからないので一度お風呂に入ってくると言うことらしい。
「おばさん。4時ごろ女性が一人私を訪ねてくるから裏に回ってもらって」そう言って銭湯へ出かけて行った。どうやらお悩み相談室を開くらしい。うちなら材料がある程度あるしね。さてさてマリエちゃん用に米粉のドーナッツを素揚げに使っている油で作ってやろうかね。ちなみにアレルギー表示をするようになって需要が増えたのはアレルギー体質の子が増えたこともあるのかね。もう少し惣菜を工夫しないとね
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