気が付いたら異世界領主〜ドラゴンが降り立つ平原を管理なんてムリだよ

農村開発？

マジックバッグは国宝級？

一応企画書にならない企画書をなんとかしあげて王宮に提出したあと、ぼく達は拠点となるイコロの森に転移した。

「所で、一応それらしいものを書いたと思うんだけど支援してくれるかな？」とぼくが言うと
「金銭はムリだろ。最低でも街を作ったり収入が入って来るまでの税金が免除になるだけで、生活費は自分でまかなえだと思う」とエドが言うと
「全く無いよりはマシだな。建物を建てるにしても近郊の町にはご挨拶に行かないといけないから、さっそく試作品を持ってご挨拶に伺うか」と兄さんがいうので、拠点の小屋に入ってチーズと乾燥野菜と味噌をひとかたまりにした物をを５～6個持って王都のギルドに向った。


「お待たせしました。あの村で作りたい物を持ってきました」そう言ってカウンターにだそうとしたら、
「すいません。ギルマスが直接確認したいと言うことなので、マスターの部屋に行ってもらえますか？」と2階へ促されたので、
「一応食べ物なので、食堂の厨房をお借りしたいんですが、よろしいでしょうか？」とエドが聞くと
「では、もうすぐ冒険者達が帰って来る時間になるので、みなさんにも試食してもらいましょう。良いですねギルマス」とぼくらの背後に向かって声を掛けているので後ろを向くと、ギルマスが居た。
「そうだな。携帯出来る保存食として意見を聞きたいのもあるが、それをどうやって持ち運ぶのかと言う問題もある。聞くには場所が悪い。一先ず俺の部屋にきてくれ」と言われたので、ギルマスの執務室に移動した。

「改めて聞く。保存食品の販売で問題になるのはにおいや荷物がかさばるということだ。これをどうするつもりだ？」と聞かれたので
「最初はマジックバックを作成して一緒に販売しようかと思っています。保冷が出来て、帰りには手に入れた素材を入れて来る。勿論冷やしたらいけない物は別にしてもらいますが、痛みやすい肉や果物は重宝すると思います」とエルンストが答えると
「ちょっと待て！いったいいくらで販売するつもりだ？まさか１００００ガルで売るつもりではないよな？」と聞かれたので、
「まさか。材料を持って来てくれれば保存食の値段だけで、そうでなくても２００ガルに保存食を付けてと思っていたのですが？」とぼくが答えると
「ちゃんと市場調査したのか？その値段ならただのバッグとかわらない。下手したら値崩れを起こすぞ」
といわれたので、
「だいじょうぶです。バッグ自体を持ち込めば見た目もかわらないし、１年に１回メンテナンス料金として１００ガルを貰えば、盗難防止装置と時間停止装置付。重さは感じないし、魔力がほとんど無くても利用できるものを考えているんですが？」とぼくが答えた。
「もっと酷い。そこまで付与エンチャントすると国宝級だぞ。俺が言った金額より０が４桁違うわ」と言って頭を抱えてしまった。
「それなら、必要な物が何か説明してくれないか？」とガイアスが入り口から声をかけてきた。
「ああ簡単です。《バッグ本体と魔石が2種類》これが最初に言っていた保冷付きのマジックバッグ
二つ目が《「バッグ本体と魔石２種類若しくは保冷付きのマジックバッグ」と持主の血か髪の毛》これが盗難防止装置付き
三つ目が《盗難防止装置付きマジックバッグと魔石が３種類》これが最後の魔力が殆どなくても使える、重さを感じさせない時間停止装置付きです。この３パターンを考えています」とエドが説明すると
「なるほど。たしかにある程度ランクが無いと魔石は手に入らないし、買う事も出来ない。最初からハードルをあげるより自分が手に入れやすい方法でアップグレードさせるというわけか考えたな。あともう一つバージョンをつくれば良いんじゃないか？」といわれて、話していると
『助けてジーク！！！』『すまん！！いそいで来てくれるか？』と突然頭の中に緊迫した念話が響いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一部訂正しました