王子さまの首いただきますっ! ~転生したらフェチがひどくなってるんですけど どうしたらよいでしょうか(泣)

詩音

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本当の気持ち

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さてさて、ムースも食べて気分も落ち着いたし、お兄様にきちんと伝えなくちゃね!


「あの、お兄様。先ほどの制服の装飾を外す件なのですが…」


「あぁ、その件ならさっき父上と、母上に話したところだよ。」


「そうなのですね。…実は…お兄様には先ほど同意してしまったのに申し訳ないのですが、私…この制服を着て学園に行きたいのです!」

「アリス!?」

お兄様が驚いてソファーから立ち上がった。

「ごめんなさい!私本当はこの制服をとても気に入っていて…これを着て学園に通えたら素敵だなって思ったんです。ですが、私は先ほどその気持ちに見て見ぬふりをしてしまいました。目立つことが、怖かったのです。けれど…」


「アリス。さっきも話たけれど、アリスは可愛すぎるんだ!その姿を見て、より確信したよ。女神かと思ったくらいだ!見慣れている家族でもこれなんだから、学園の連中がどう思うか…。」

お兄様がクイクイと眼鏡を押し上げながら、力説してくる。


だから、女神って…。



「大袈裟ですわ!学園には私よりも綺麗な方や、可愛らしい方がいらっしゃるでしょうし、きっとお兄様は家族だからよりそう見えていらっしゃるだけで、実際はそうでもないと思います「「そんな事なはい!!!」」の!……えっ?」


「アリス!アリスの可愛らしさがそうでもない訳がないだろう!!!!!!」

「そうだよ!学園一可愛いに決まってるじゃないか!バカにしないでくれ!」

「お兄様、バカにはしておりません…。」



お父様まで加勢してきてしまった…。
二人の勢いがすごいわ!

でも、ここで引いてなるものですか!
私は変わるのです!!
リサの顔を見ると無言で頷いてくれたので、私も『頑張るわ!』の意味を込めて頷き返した。


すると、プニルもいつの間にか隣に来て、私を応援するかのように手の甲を嘗めてくれる。
かっ…可愛い!


二人に勇気付けられ、俯きそうになる顔を上げた私は、もう一度お兄様に自分の気持ちを伝えた。


「お願いします!私は、好きなものを着たいだけなのです。自分を偽って学園に行きたくありません。この制服を着なかったら、きっと後悔してしまいます。私は…自分に正直に生きていきたいのです!」


「…。気持ちは分かるけど、これはアリスの為なんだよ。だから、」




パンパン!



「はい!そこまで!」



それまでずっと黙って見守っていたお母様が、手を鳴らしてお兄様の言葉を遮った。


「アリスちゃん、その制服を着て学園に行ってらっしゃい♪」


「お母様!」「母上!」


「今までのアリスちゃんは、ユリちゃんに反対されてまで意見を通したりはしなかったはずよ?でも今回は、本気なのでしょう?何だかお母様、感動しちゃったわ!アリスちゃんも自分の気持ちをきちんと伝えられる様になったのね。」

「ですが…」

「ユリウス、着せてあげなさい。私もアリスが望んでいるならと思ったが、アリスが着たがっているなら話は別だ。何より…似合ってるしな!」


「父上!」


「ユリウス、学園は王城と変わらないくらいに警備はしっかりしている。これ程安全な場所はない。でなければ、私もアリスを学園に行かせたりはしないよ。」


「…。」


少し涙目になっているお兄様にお父様は近づき、とても優しいお顔でお兄様を抱き締めた。


「私は嬉しいよ。こんなにもユリウスが妹思いで。アリスを守りたい気持ちは私も同じた。だかな、大事なら守るだけではダメなんだ。信じて、見守ることも愛なんだよ?」


「父上…!」


「大丈夫だ。何かあれば潰すだけだからな。」

「うふふっ。何かあればなんて…何かある前に消すの間違いですよね?」

「…もちろんだとも、マリー。私はそんなヘマはしないよ。」


「「ふふふふふっ。」」


コワッ!


この二人怖っ!!!
特にお母様!
ニコニコしてるのに言葉がえげつないし、目の奥まったく笑ってないんだもの!


助けを求めるようにお兄様を見たら、
キラキラした眼差しで恍惚とお父様とお母様を見ていた。


「素晴らしい…。流石父上と母上だ!」


うっとりしてる…。


呆然とする私にプニルが近づいてきて、『思い切り撫でてもいいわよ』とまたも聖母のような雰囲気で佇んでいた。


プニルーーー!!!


私は遠慮なくプニルをもふもふして、気持ちを落ち着かせるのだった。







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