セリと王子

田中ボサ

文字の大きさ
15 / 40

15 見守る人々

しおりを挟む

  「あ~セリの質問が済んだところで、皆に知らせがある」

空気を換えるように殿下が話し出した。



「2週間後に隣国から留学生が来る、生徒会で全面的にサポートを任された」

「どちらの国ですか?」

「ウェステリア国の第1王子だ」

ウェステリア国の第1王子を始め、側近を含め5人が留学してくるらしい。

期間は半年。



まさか、この留学生たちが騒ぎのもとになるとは誰も思っていなかった。



さて、質問をまとめ終え、私は生徒会室を出た。

マリアンヌ様達に報告しなければならないのだ。



「まあ、早速質問してくださったのね」

「素晴らしいわ」「仕事が早いわ、さすが優勝者」

口々に褒めてもらえる。

なんか嬉しい。

早速、ご報告。



「まぁ、カイト様はすべての女性が好きだと」

「大切にしたいと思っているそうです」

間違ってないよね?





「セント様守ってあげたくなる女性が好みなの、男性的ね」

「レント様は一緒にいて楽しい会話ができる女性ね、どのような会話が楽しいのかしら?」

他の皆様のそれぞれの好みに皆様話し合っている。



「クロード様は頭がいい女性と話がしたいのね」

「お話だけ?」

「特に好みのタイプはないみたいですねぇ、どちらかというと殿下が好きみたいです」

「!!」

がたっと全員が急に食いつくように立ち上がる。

「殿下が、お好き?」

「はい、好きだそうですよ、ちなみに殿下も好きだとおっしゃってました」

「はぅ!!!」

何故か皆様子が赤い。

好きか嫌いかで聞いたら 好き って言ってたしね。

「ちなみにゴウゼル様は大好きだそうです」

「あ、そう」

冷たいな。



~後日~クロード視点



「クロードちょっといいか?」

「はい」

「この書類のここなんだが・・・」

生徒会室にむかいながらクロードを呼ぶ。

「どこですか?」

「ここだ」

クロードが俺の手元の書類を見るために少し顔を寄せる。



きゃぁ~~~



?なんか悲鳴?誰かが叫んでる?

「アレク様?」

「あ、いやなんか悲鳴が?」



ステキ~~、お二人があんなに近くに~~。

顔が、近い、近いわ~

何故か視線をものすごく感じる。



「アレク様、肩にごみが」

カイトが俺の肩に手をかけると



きや~~~ぎゃ~~  バタン

駄目よ、気をしっかり持って3人そろってらっしゃるのよ!

あぁ~まぶしいわ~

カイト様はどちらもイケるのね~ 

尊いわ~ 



何だというのだ?



途中で拝んで居るのも見た。なんだ?



俺たちは知らなかったが、セリが報告したおかげで、俺とクロード、カイトがお互いに思いあっているなどという話が広まっていた。

なんでも【貴腐人会】などというファンクラブが立ち上がり、俺たちを見守っているそうだ。



ちなみに他の側近候補達も見守られているようだが、ゴウゼルだけは蚊帳の外らしい。

なんでだ?ゴウゼル、何故だ。



俺たちがそれに気が付くのは母上から

「アレク、あなた達【貴腐人会】のターゲットらしいわよ」

と、笑いをこらえながら言われたときである。



何のことかわからずぽかんとした俺たちは、母上の説明でがっくりと膝をつくことになるのだった。





※【貴腐人会】が発行する会報が彼女たちの姉妹、母親などからお茶会で披露され、ひそかにブームとなっていっています。

セリはその後も悪気なく情報を提供しています。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる

若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ! 数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。 跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。 両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。 ――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう! エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。 彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。 ――結婚の約束、しただろう? 昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。 (わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?) 記憶がない。記憶にない。 姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない! 都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。 若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。 後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。 (そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?) ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。 エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。 だから。 この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し? 弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに? ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。

天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎ ギルドで働くおっとり回復役リィナは、 自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。 ……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!? 「転ばないで」 「可愛いって言うのは僕の役目」 「固定回復役だから。僕の」 優しいのに過保護。 仲間のはずなのに距離が近い。 しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。 鈍感で頑張り屋なリィナと、 策を捨てるほど恋に負けていくカイの、 コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕! 「遅いままでいい――置いていかないから。」

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】

iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。 小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

異国には嫁に行きたくないので、空を渡ることにしました

七宮叶歌
恋愛
 政略結婚が決まった王女・メヌエッタは、決められた未来に従うだけの人生を拒んで王宮を飛び出した。逃げ込んだのは、侯爵令息・アルフレッドの操る飛空船だった。  ところが逃亡の途中、「王女は事故死した」「アルフレッドは指名手配」という報道が流れ、二人は一転して国中から追われる立場になる。更にアルフレッドの父から提示された逃亡の手助けの条件は、逃げ切ることが出来たなら、アルフレッドと『契約結婚』するというものだった。  結婚から逃げてきたはずなのに、行きついた先もまた結婚。けれど、空の旅の中で触れ合う彼の優しさや弱さに、メヌエッタの心は少しずつ揺れ始める。  追手、暗殺の影、契約から始まる恋――。  二人は無事に逃げ切り、幸せを掴むことができるのか。ちょっぴりコミカルで、ときどき切ない空の逃避行恋愛ストーリーです。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

婚約破棄された公爵令嬢と、処方箋を無視する天才薬師 ――正しい医療は、二人で始めます

ふわふわ
恋愛
「その医療は、本当に正しいと言えますか?」 医療体制への疑問を口にしたことで、 公爵令嬢ミーシャ・ゲートは、 医会の頂点に立つ婚約者ウッド・マウント公爵から 一方的に婚約を破棄される。 ――素人の戯言。 ――体制批判は不敬。 そう断じられ、 “医療を否定した危険な令嬢”として社交界からも排斥されたミーシャは、 それでも引かなかった。 ならば私は、正しい医療を制度として作る。 一方その頃、国営薬局に現れた謎の新人薬師・ギ・メイ。 彼女は転生者であり、前世の知識を持つ薬師だった。 画一的な万能薬が当然とされる現場で、 彼女は処方箋に書かれたわずかな情報から、 最適な調剤を次々と生み出していく。 「決められた万能薬を使わず、  問題が起きたら、どうするつもりだ?」 そう問われても、彼女は即答する。 「私、失敗しませんから」 (……一度言ってみたかったのよね。このドラマの台詞) 結果は明らかだった。 患者は回復し、評判は広がる。 だが―― 制度は、個人の“正 制度を変えようとする令嬢。 現場で結果を出し続ける薬師。 医師、薬局、医会、王宮。 それぞれの立場と正義が衝突する中、 医療改革はやがて「裁き」の局面へと進んでいく。 これは、 転生者の知識で無双するだけでは終わらない医療改革ファンタジー。 正しさとは何か。 責任は誰が負うべきか。 最後に裁かれるのは―― 人か、制度か。

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

処理中です...