25歳の俺とJKギャルの恋は、社会的にアウトですか?

黒猫

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第48話 「帰り道の距離」

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 友達と別れ、夜の街を二人で歩く。
 手をつないだままのひなたちゃんは、少し恥ずかしそうに視線を下に向けている。

「今日は本当に楽しかったな」
 自然と口に出る言葉に、彼女はふっと顔を上げて微笑む。

「うん、翔真さんと一緒だと、ずっとドキドキしちゃう」
 耳まで赤くなった表情に、胸がぎゅっとなる。



 静かな住宅街に差し掛かると、ひなたが少し足を止めた。

「ん……靴、ちょっと痛いかも」
 ふと見れば、彼女のスニーカーの紐がほどけかけている。

「よし、結んであげる」
 俺はしゃがんで、紐を結んであげた。
 その時、自然と彼女の手に触れてしまい、二人の距離が一瞬で縮まる。

「……あ、ありがとう」
 顔を少し赤らめながら、ひなたは小さく微笑む。
 その仕草があまりにも可愛らしく、思わず胸が熱くなる。



 歩き出すと、夜風に少し寒さを感じた。
 ひなたが小さく肩をすくめて、「寒いかも」とつぶやく。

「なら……手、つなごうか?」
 自然と手を握る。
 ひなたは驚いたように目を見開いたが、すぐに照れ笑いを浮かべて握り返す。

 手の温もりだけで、心がじんわり温かくなる。
 歳の差なんて関係ない――今はただ、一緒にいるこの時間が特別だ。



 しばらく歩くと、ひなたの家が見えてきた。
 玄関前で立ち止まり、ひなたは少し寂しそうな顔をする。

「もう着いちゃったね……」
「またすぐ会えるよ」
 俺がそう言うと、彼女は小さく頷き、でも名残惜しそうに手を離さない。

「今日は、ありがとう……翔真さん」
 言葉に詰まりながらも、笑顔を向けるひなた。

「こちらこそ、ありがとう。楽しかったよ」
 その返事に、彼女はさらに頬を赤くして家に入る準備をする。



 玄関で弟が出てきた。

「お姉ちゃん、なんかあった?」
 ひなたは思わず顔を赤らめ、ぎゅっと手を握り直す。

「な、なにもないってば!」
 でも手はまだ俺と繋がったまま。
 小さなハプニングと初々しい距離感が、二人の関係を少しだけ深めた夜だった。
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