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第35話 激戦と勝利
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しまづの県の西側で起きた他の企業とのカード戦で勝利し、自信をつけたしまづはその後も勢いを保ったまま、おおとものテリトリーの近くまで勢力図を広げていました。
しまづとしては初めのうちは穏便にカードゲームで勝った後、店のシェアの権利を保有せずに短期的な利権を選んでいましたが、相手方が何度も挑んできたために結局周辺の勢力を手に入れる結果になりました。
これも前に話した通りしまづの社長、よしひさは老舗のおおともともめるつもりはなかったので穏便に済ませようとしましたが、現場の方がすっかりエンジンがかかってしまい、もはや止める手立てがありませんでした。
それでも何とか勢いを止めようと、カードゲームで戦う前に占いをして見て、凶がでたら止めさせたりしたのですが、それも一時しのぎにすぎず、しまづの勢力図はおおとものすぐ近くまで広がっていきました。
これはもうり連合の参謀であるたかかげの計略であり、おおともの目がもうりに向かわせないためにしまづを当て馬にする作戦でした。
そんなことそうぞうにもつかないしまづの社内は、副社長のよしひろから、としひさ、いえひさ、とよひさ、おとよ隊までみんなお祭り騒ぎでした。
現場から離れたしまづ上層部、相談役のただよし、たかひさ親子、社長のよしひさなどはこれ以上の戦果の拡大を防ぐべくおおともとの和平を望んでいましたが、もうり連合のたかかげの策によってまたしてもその機会を逸していました。
もうりとおおともは緊張状態にありましたが、おおともの傘下であるたちばな商店ともうりはこのタイミングで和睦し、たちばな商店がしまづに矛先を変えるように計略を練っていました。
こうして、たかかげの計略により、おおともとしまづは全面対決の様相を呈していました。
そのころ、お祭り気分の現場では妙なテンションで皆が盛り上がっていました。
※不屈の両殿などを見ると、島津義久は基本的には全面的な戦争は好まないタイプでした。
かと言って、独裁タイプでもないためまず部下の意見を聞き、よほどのことがなければ反対しないスタンスだったようです。
内心不満がある時も不満を爆発させるのではなく、占いをしたりさらに考えるように促すようなタイプのため思慮深くあるタイプと部下からは見られていたようです。
弟の義弘は以前も話した通り、兄を立てることがライフワークだったのでこうした時には現場との板挟みにあい、とても苦労したようです。
彼からするとむしろびしっと命令してくれた方がやりやすかったのかもしれません。
島津が戦国期に急拡大した時には現場の人間や戦闘している方が積極的に戦を望み、上層部はそれをなだめることが多く、しかも現場の声が強いために秀吉に完敗するまでその空気は変わらない状態だったようです。
しまづとしては初めのうちは穏便にカードゲームで勝った後、店のシェアの権利を保有せずに短期的な利権を選んでいましたが、相手方が何度も挑んできたために結局周辺の勢力を手に入れる結果になりました。
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それでも何とか勢いを止めようと、カードゲームで戦う前に占いをして見て、凶がでたら止めさせたりしたのですが、それも一時しのぎにすぎず、しまづの勢力図はおおとものすぐ近くまで広がっていきました。
これはもうり連合の参謀であるたかかげの計略であり、おおともの目がもうりに向かわせないためにしまづを当て馬にする作戦でした。
そんなことそうぞうにもつかないしまづの社内は、副社長のよしひろから、としひさ、いえひさ、とよひさ、おとよ隊までみんなお祭り騒ぎでした。
現場から離れたしまづ上層部、相談役のただよし、たかひさ親子、社長のよしひさなどはこれ以上の戦果の拡大を防ぐべくおおともとの和平を望んでいましたが、もうり連合のたかかげの策によってまたしてもその機会を逸していました。
もうりとおおともは緊張状態にありましたが、おおともの傘下であるたちばな商店ともうりはこのタイミングで和睦し、たちばな商店がしまづに矛先を変えるように計略を練っていました。
こうして、たかかげの計略により、おおともとしまづは全面対決の様相を呈していました。
そのころ、お祭り気分の現場では妙なテンションで皆が盛り上がっていました。
※不屈の両殿などを見ると、島津義久は基本的には全面的な戦争は好まないタイプでした。
かと言って、独裁タイプでもないためまず部下の意見を聞き、よほどのことがなければ反対しないスタンスだったようです。
内心不満がある時も不満を爆発させるのではなく、占いをしたりさらに考えるように促すようなタイプのため思慮深くあるタイプと部下からは見られていたようです。
弟の義弘は以前も話した通り、兄を立てることがライフワークだったのでこうした時には現場との板挟みにあい、とても苦労したようです。
彼からするとむしろびしっと命令してくれた方がやりやすかったのかもしれません。
島津が戦国期に急拡大した時には現場の人間や戦闘している方が積極的に戦を望み、上層部はそれをなだめることが多く、しかも現場の声が強いために秀吉に完敗するまでその空気は変わらない状態だったようです。
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