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「もう少ししたら良さげな町がありそうなの!2番目に高い宿に泊まるの~!明日はギルドで冒険者登録すると運命が近いの!!」
リズは何故か人間界に詳しく、道案内から金銭、言語、宿探しまで全てをこなしてくれたため、初めての土地でもリズのお陰で大変快適だった。
人間からジロジロ見られることだけ怖かったが、フードを被って仕舞えば視線はそこまで気にならなくなった。
人間とエルフの背格好はほぼ同じだが、1番違うのは耳で、エルフは尖っているが人間はまるっこくて可愛い。
触ってみたい…ではなく、まあ耳を隠せば馴染めると言うわけだ。
奴隷制度がなくなったとはいえエルフが人間界に行くことは殆どなく、誘拐の可能性や闇オークションとかもあるらしいとリズがいっていたので気をつけねば。人間怖い。できることなら帰りたい今すぐに。
「街に着いたの!そこの門番さんは優しそうだから宿をきくの~!」
立っているのは獣人並みに体格の良い人間だった。
耳が丸っこいから人間だ。
え、これ僕が話しかけなきゃダメなヤツ?
「アレンちゃんが話しかけるに決まってるの!リズの声は殆どの人間には聞こえないの!」
心の声を読まないでくださいお願いだから。
「アレンちゃん声に出してることの方が少ないから無理なの~!いいから早く話しかけるの!」
はい…。
……………………………………………………
…………………………………
…………………。
「日が暮れるの。」
ごめんなさい。
「あの」
「お、旅人さんかい?こんにちは。どうかしたか?ここは通行証とか特にいらないよ」
おおお、声大きいですねびっくりした、あとすっごい喋る。リズ並みに喋る。びっくりした!!身体に見合って声でっっっか!!
「アレンちゃんの心の声の方がお喋りなの。あとリズがお喋り何じゃなくてエルフのみんなが無口なだけなの。人間とか獣人はこれくらい喋るの」
そんなばかな(笑)
え?嘘でしょ?嘘だよね?
「おーい、旅人さん?どうしたんだい?もしかして疲れてる?宿とか決めてないなら案内するか?」
なんかすーーーごい質問攻めやめてください?なんて??
宿って言った??よね??
「そんなに質問はされてないの。いいから2番目に高い宿を聞くの」
「…2番目に高い宿は」
「ん?2番目?…んーと、ああ、それならギルドの西側にあるとこだな。入って大通りをまっすぐ行くと右手にパン屋があるからそこを曲がって、少し行ったとこに大きめの宿があるんだ。魔女の木って宿な。行けばすぐわかると思うよ」
「わかった」
お礼した方がいいかな?いや、でももう歩き出しちゃったしいいか。門番さんもにこにこしながら手を振ってくれてるし。あれ、これ振り返した方が良いの?
わからん。門番さんが良い人ってことだけはわかった。ありがとうございます。
無事に魔女の木に辿り着いた僕はふかふかの布団に包まれて眠るのであった。おやすみなさい。
リズは何故か人間界に詳しく、道案内から金銭、言語、宿探しまで全てをこなしてくれたため、初めての土地でもリズのお陰で大変快適だった。
人間からジロジロ見られることだけ怖かったが、フードを被って仕舞えば視線はそこまで気にならなくなった。
人間とエルフの背格好はほぼ同じだが、1番違うのは耳で、エルフは尖っているが人間はまるっこくて可愛い。
触ってみたい…ではなく、まあ耳を隠せば馴染めると言うわけだ。
奴隷制度がなくなったとはいえエルフが人間界に行くことは殆どなく、誘拐の可能性や闇オークションとかもあるらしいとリズがいっていたので気をつけねば。人間怖い。できることなら帰りたい今すぐに。
「街に着いたの!そこの門番さんは優しそうだから宿をきくの~!」
立っているのは獣人並みに体格の良い人間だった。
耳が丸っこいから人間だ。
え、これ僕が話しかけなきゃダメなヤツ?
「アレンちゃんが話しかけるに決まってるの!リズの声は殆どの人間には聞こえないの!」
心の声を読まないでくださいお願いだから。
「アレンちゃん声に出してることの方が少ないから無理なの~!いいから早く話しかけるの!」
はい…。
……………………………………………………
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…………………。
「日が暮れるの。」
ごめんなさい。
「あの」
「お、旅人さんかい?こんにちは。どうかしたか?ここは通行証とか特にいらないよ」
おおお、声大きいですねびっくりした、あとすっごい喋る。リズ並みに喋る。びっくりした!!身体に見合って声でっっっか!!
「アレンちゃんの心の声の方がお喋りなの。あとリズがお喋り何じゃなくてエルフのみんなが無口なだけなの。人間とか獣人はこれくらい喋るの」
そんなばかな(笑)
え?嘘でしょ?嘘だよね?
「おーい、旅人さん?どうしたんだい?もしかして疲れてる?宿とか決めてないなら案内するか?」
なんかすーーーごい質問攻めやめてください?なんて??
宿って言った??よね??
「そんなに質問はされてないの。いいから2番目に高い宿を聞くの」
「…2番目に高い宿は」
「ん?2番目?…んーと、ああ、それならギルドの西側にあるとこだな。入って大通りをまっすぐ行くと右手にパン屋があるからそこを曲がって、少し行ったとこに大きめの宿があるんだ。魔女の木って宿な。行けばすぐわかると思うよ」
「わかった」
お礼した方がいいかな?いや、でももう歩き出しちゃったしいいか。門番さんもにこにこしながら手を振ってくれてるし。あれ、これ振り返した方が良いの?
わからん。門番さんが良い人ってことだけはわかった。ありがとうございます。
無事に魔女の木に辿り着いた僕はふかふかの布団に包まれて眠るのであった。おやすみなさい。
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